完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
*87*
ヨフカス
「何故俺が夜更かしをするようになったか………だが、実は俺にもちょっとだけ自由な時間があった。」
ヨフカス
「1度親に連れ出されて、豪華なレストランに行ったことがある………その時、俺に特別にデザートを用意してくれた料理人がいた。」
ヨフカス
「1度、遅く帰った時に女性に連れられて………下手くそなダンスを一緒に踊ったことがあった。」
ヨフカス
「1度、初めてパソコンを買って興味本位で遊んだネットゲームで……色々と教えてくれた奴がいた。」
ゆらぎ
「それがヤショッキン、ディスコ、チュウゲイマンですね?」
ヨフカス
「そうだ、爺や達は何らかの理由で俺より先に亡くなったらしい……」
ヨフカス
「俺の人生でたった3度の僅かな娯楽……」
ヨフカス
「爺や達は俺の為に深夜という自由な時間を与えてくれたんだ。」
まりあ
「そんなことがありましたのね………」
あかり
「でもそれで冥王様達に迷惑かけちゃダメじゃん!」
ヨフカス
「それについては今の俺は悪いと思っている、申し訳ない。」
ヨフカス
「ただ………記憶が戻った今でも遊びたいんだ、お前達人間と……」
あかり
「幽霊と遊べばいいんじゃないの?ヤショッキンさん達いるじゃん。」
ヨフカス
「………なんだ、知らないのか?」
ヨフカス
「冥界は人間らしい行いは禁じられているんだ。」
あかり
「え!?」
いずる
「………」
きつね
「抜刀」
きつねは即座に刀を抜き、ゆらぎに刃を向ける
あかり
「きつねちゃん!!」
きつね
「殺しやしねーよ、もう死んでるしな。」
きつね
「それよりこれはどういうことだゆらぎ、冥界にそんな事実があったことは………」
ゆらぎ
「ま、待ってください!!そんなこと私も知らなかったんです!!」
ゆらぎ
「そもそも霊は寝ることと仕事以外何も出来ないはずなんです!」
ヨフカス
「それに関しては事実だ、だからナイトクラブも人間界に出て行っているからな。」
きつね
「…………へー、そう。」
きつね
「でもこれで一気にきな臭くなった………ありがとな、あかり、ここまでやってくれて。」
あかり
「きつねちゃん?」
きつね
「なぁヨフカス………会わせてくれや。」
きつね
「冥王に!!!」
END