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作者: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 63ページ)
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*59*
【第18話】
「アイ・アム」
天夢
「俺の身体が………冷たい?」
ダンテ
「ええ、冷たいですよ………貴方」
ダンテ
「気付かなかったんですか……?」
天夢
「………冷たいって、何を、言って…………」
天夢はゆっくりと、自分の体に触れる
天夢
「…………あ、本当………だ」
天夢
「俺の体、なんて冷たいんだ………これじゃまるで………死人………」
天夢
「!!!」
その瞬間、天夢の視界が乱れ始める
ダンテ
「…………天夢君?」
天夢
「あれ………?確か……俺、いや、そんな………」
天夢
「…………!!」
天夢
【どこかで会ったこと…………】
天夢
「………そう、か………思い出した………!!」
天夢
「俺はここに来る前、何をしていたのか………!!」
天夢
「そして………間違いない、俺は」
天夢
「あの時オリヴィエに1回会ってっ____」
視界がふらつき足元がすくんだ天夢は、足を踏み外して………
ダンテ
「はっ………!!」
ダンテ
「天夢君!!」
天夢
「あっ……………」
メイドウィン
「…………おい、あいつ落ちてない?」
剣丸
「………はっ!!?」
空束
「天夢!!」
剣丸
「失礼する!!」
メイドウィン
「ちょっと!?」
剣丸はメイドウィンの体からすり抜けて、落ちていく天夢の方へ向かっていく………!!
空束
「剣丸!」
剣丸
「そなたはダンテの所に!!」
……………
灰路
「あれは!!?」
ブルース
「おい、あれを………」
マリー
「………!!」
マリー
「天夢!!」
……………
落ちていく中で、天夢の意識は少しずつ薄れていった…………
剣丸
「………!!!」
マリー
「天夢………天夢に一体何が………!!」
剣丸
「冷たい…………」
マリー
「えっ…………」
剣丸
「………天夢殿の体に生気を感じられぬ………まるで死体のようでござる……」
剣丸
「いや、正確には死んでるようで生きているような………謎の感覚」
マリー
「………なんだよ、それ…………天夢!!」
>>
「天夢、目覚めろ、天夢………」
天夢
「……………ん」
天夢は………あの場所、オリヴィエのいるところにいた。
天夢
「マスター………いや、オリヴィエ………」
オリヴィエ
「!」
オリヴィエ
「そうか、私の名前を知ったのか………ダンテから」
天夢
「お前も…………宇宙人なのか?」
オリヴィエ
「そうだ」
天夢
「ディストティアっていう………ところで、キーラも………」
オリヴィエ
「………光救教の面々、計2500人全てが、そうだ。」
天夢
「………ダンテの星を滅ぼした」
オリヴィエ
「デスギアは………亡き物となった、資源を私の星が奪い去って、無価値となって破壊した」
天夢
「そしてキーラも………地球を狙ってきた…………」
オリヴィエ
「…………」
天夢
「俺はオリヴィエに選ばれてこの力を得た」
天夢
「そして暗滅教をだいたい倒して、敵を消耗させた………ダーズは蘇ってしまったが………」
オリヴィエ
「…………」
天夢
「暗滅教も、光救教も、両方敵だった………だけど」
天夢
「俺はお前を敵とは思えない」
オリヴィエ
「………………」
オリヴィエ
「私の言う事を信用するのか?」
天夢
「前に言ってたよね」
天夢
「ダーズとキーラを倒してくれって」
天夢
「侵略者のダーズだけじゃなく…………」
天夢
「自分の主であるキーラも倒してくれって、君は言ったんだ」
オリヴィエ
「それは…………」
天夢
「思い出したんだオリヴィエ、やっぱり俺は前に1度君に会っている」
オリヴィエ
「…………覚えているのか!?あの刹那の瞬間で!?」
天夢
「ああ、まぁ覚えてなくてもしょうがなかったかもしれないけど‥‥‥オリヴィエが上手く誤魔化してくれたんだな?」
天夢
「‥‥‥‥‥‥ねぇ、オリヴィエ」
天夢
「俺って‥‥‥‥‥死んでたんだな」
オリヴィエ
「‥‥‥‥‥‥」
天夢
「どうして死んだのかも、覚えている」
オリヴィエ
「‥‥‥‥恨んでいるか?私を」
天夢
「いや‥‥‥‥‥そんなことはない」
天夢
「会えてよかった。」
>>
天夢
「‥‥‥あの時、君は俺の街にいた」
天夢
「多分、任天堂戦士を集めようとしていたんだな」
天夢
「でも、横断歩道を赤信号のまま歩いたからトラックが目の前に走り出して、それを偶然見つけた俺は‥‥‥君の所に急いで突き飛ばして‥‥‥‥‥」
オリヴィエ
「‥‥‥‥‥分からない」
オリヴィエ
「私は分からないんだ」
オリヴィエ
「あの時何が迫ってきたのか、何故歩いていたところにあんな物が来たのか、ぶつかったら私は何が起きていたのか」
オリヴィエ
「‥‥‥‥‥ひとつ分かったのは、この地球人は‥‥‥死んだ」
オリヴィエ
「私を守るために、死んだ。」
オリヴィエ
「‥‥‥‥罪滅ぼし、責任、そんな理由で私はお前に力を与えた」
天夢
「そうだったのか‥‥‥‥あれからなんともなかったか?」
オリヴィエ
「え?」
天夢
「いや、俺トラックに轢かれた後は意識飛んじゃったから‥‥‥そうか、度々倒れるのはこれが原因か‥‥‥‥」
オリヴィエ
「‥‥‥‥何故そこまで私の心配をする?そもそも、どうして助けたんだ?」
天夢
「どうしてって‥‥‥‥死ぬかもしれなかったから」
天夢
「よく偽善者とか言われるけどさ、それでも‥‥‥助けられそうなことなら、誰かの力になりたくてさ」
天夢
「よく親から言われたんだ」
「『人という文字は人と人が重なってるだけじゃない、手と手を重ね合った姿でもあるんだ』」
「『お前は誰かの手を握って、助けたり助けられたりする‥‥‥沢山の人と繋がって欲しい』」
天夢
「だからお前を『天夢』と名付けたんだって‥‥‥‥」
オリヴィエ
「名付けに‥‥‥‥意味があるのか」
オリヴィエ
「‥‥‥‥‥天夢、私は確信した」
オリヴィエ
「私のやってきた事は間違いではなかった」
天夢
「‥‥‥‥それって、やっぱりお前は‥‥‥‥」
オリヴィエ
「お前は‥‥‥ディストティアの奴とはだいぶ違う、だが‥‥‥…安心する」
オリヴィエ
「あの時、私はディストティアに違反すると決めた」
オリヴィエ
「この星を………滅ぼしたくなくなったんだ」
天夢
「…………!」
>>
オリヴィエ
「あの時、何が起きていたのか分からなかった」
オリヴィエ
「ひとつ分かったことは…………彼は、助けて、その結果………死んだ。」
オリヴィエ
「ディストティアには、そんなものなかった」
天夢
「デスギア………ダンテの星を滅ぼして地球まで狙ってるらしいけど、ディストティアってどんな星なの?」
オリヴィエ
「キーラの意思は絶対、見た目こそ神々しく光のような存在だが………その実、逆らう物は滅ぼし、力づくで思い通りにさせてきた星だ」
天夢
「独裁者ってやつか」
オリヴィエ
「ディストティアには誰かを助けるなんて文化はない」
オリヴィエ
「一人一人がいつ消えるかも分からない、まとめて消されるかもしれない」
オリヴィエ
「だから、命名という文化もない」
天夢
「オリヴィエっていうのは?」
オリヴィエ
「キーラが…………気分で名付けるんだ、私以外もな」
天夢
「そうだったのか…………なんというか、ダンテ達デスギア人も動機は可哀想だが、ディストティアも………えげつないな」
オリヴィエ
「…………私は今まで誰にも助けられなかった」
オリヴィエ
「お世辞にも出来のいい存在ではなかった私は、見向きもされなかった」
オリヴィエ
「そんな私に初めて手を差し伸べたのは、異星人のお前だった」
オリヴィエ
「だから………ディストティアよりも、お前のような助けられる心を持つこの星を守りたい」
天夢
「…………ありがとう、オリヴィエ。」
天夢
「ダンテにも言ったよ……俺は」
天夢
「ダーズもキーラも、両方倒す。」
天夢
「俺だけでも上手くいかなかったら、任天堂メンバーにも手を貸してもらう」
天夢
「お前たちが滅ぼそうとしているのは俺たちの地球だけじゃない」
天夢
「マリオやカービィ、ピカチュウ達のいる任天堂の世界も危機に陥ってるんだ」
天夢
「…………俺、戦うよ」
天夢
「だって俺は……この世界に呼び出された」
天夢
「任天堂戦士だから」
オリヴィエ
「……………そうか」
オリヴィエ
「私も力を貸す、何が出来るかわからないが………」
天夢
「オリヴィエの能力はもう決めてある」
>>
マリー
「天夢!!おい、天夢!!」
天夢
「…………あっ」
剣丸
「き………気が付いた………」
マリー
「天夢!!よかった………お前………」
天夢
「…………ごめん」
マリー
「は?」
天夢
「なんか俺の話すことっていつも唐突で悪いけどさ、聞いてくれ」
天夢
「俺って、ここに来る直前で死んでたみたいなんだ」
マリー
「は?」
天夢
「道を歩いてるオリヴィエを助けようとしてトラックに………」
マリー
「ふざけんな!!」ガシッ
天夢
「あっ」
マリー
「ここまで…………ここまで来て、お前がし死んでただって!?じゃあ、これが終わったらもう会えないと!?」
天夢
「…………多分、そうかもしれない、今の俺って幽霊みたいなものだし」
マリー
「違う!違う違う!!幽霊じゃない!!だって………触れられるし………ちゃんと見えるし………‥」
マリー
「やっと‥‥‥あたしを見てくれたのに‥‥‥ねぇ‥‥‥いなくなんないでよ‥‥‥‥」
天夢
「‥‥‥‥マリー」
天夢
「ごめんね、沢山の友達を、自分のことを見てくれる人を作って、幸せになってくれ」
天夢
「俺が側に居れなくて、ごめん」
オリヴィエ
「天夢!」
天夢
「あっ!!」
天夢の口からオリヴィエが飛び出してくる
天夢
「お‥‥‥オリヴィエ!?なんで俺の口から!?」
オリヴィエ
「ずっとここに居たから」
天夢
「何い!?」
剣丸
「何!?オリヴィエとな!?光救教の………」チャキッ
天夢
「あ………ま、待ってくれ!オリヴィエは敵じゃない!俺たちの味方らしいんだ!」
オリヴィエ
「…………天夢はキーラもダーズも止めて欲しいという私の願いを聞いてくれた」
オリヴィエ
「ここの星の人達は、居心地がよくて、暖かい」
天夢
「………でも、二つの神を止める前に………今はダンテだ!」
オリヴィエ
「…………私が力となる!!」
オリヴィエ
「【マスターハンド】!!」
オリヴィエは右手を掲げると、空中に小さな白い右手が大量に作られていく!!
天夢
「よし、行くぞオリヴィエ!!」
オリヴィエ
「ああ!!」
END