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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 58ページ)
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*26*
ローズマリーは内心焦っていた
「こういう時のたくっちスノーは本気で強い」と経験で分かっていたからだ
Sonic.exeは内心面倒だった
「変身能力は優れているのだからもっと有意義に使え」と何度も心に思っていたからだ
そして、こうも考えていた。
この状況を打破するにはどうすればいいかと
Sonic.exe
(子供の目の前で本気を見せるわけにはいかないしな...)
...これがいつもの戦場なら、exeがたくっちスノーの首を念力で吹き飛ばして終わるだろう、しかし今はヒーローショーの舞台に立っている、つまりショーを「演じ」なければいけないのだ。
Sonic.exe
(....まさか俺が頭を抱えるとはな、物理的な意味ではなく、本来の意味で。)
Mライダー無决
「ハァッ!」
レッドファルコン
「うわああっ!」
Mライダー無决
「どうした、お前達の力はそんなものか!このままお前の設定を奪ってやろうか!」
たくっちスノー...いや、マガイモノライダー無决は全力でバードマン達を蹴散らす。
「スイカエナジーアームズ」....『仮面ライダー鎧武』の設定を借りた「紛い物」の力に過ぎないが、他人の設定をを軽々しく使いこなせる技量と恥知らずさが、彼を「マガイモノの王」と言わしめるほどの存在にさせたのだ。
Sonic.exe
(くっ!このままでは奴に滅茶苦茶にされる、頼みの綱は、かつてTを倒したというハグレ王国....!)
神にもすがる思いならぬ、神がすがりたくなるほどの存在、それがマガイモノ達にとってのハグレ王国でもあった。
Sonic.exe
(....国王!おい、絞め技で延びてる場合か!国王!)
デーリッチ
(...ん、あれ?今どうなってるでち?)
exeは卍固めで気絶していた国王をどうにか起こすと、すがる思いで彼女に呼び掛けた
Sonic.exe
「あの馬鹿(たくっちスノー)がまた面倒なことをした、なるべく芝居になるように奴を制しろ」
デーリッチ
「え、えー?」
Sonic.exe
「お前達ハグレ王国はかつてTを倒したそうじゃないか」
デーリッチ
「ま、まぁそうでちが...」
デーリッチは頬を叩き、どうにか起き上がる、そして今の状況をはっきりと見て、察した。
デーリッチ
「でもここだと本気を出せない、ここでやるとショーがメチャクチャでち」
Sonic.exe
「だが...」
デーリッチ
「それに....」
デーリッチは観客から見て不自然にならないようにローズマリーの方を見る、ローズマリーは氷の魔法の構えをしていたが、打つのを躊躇っているようにも見えた
デーリッチ
「彼を止めたいと思っているのはexeだけじゃないでち」
Sonic.exe
「ならばどうすれば...」
ミアラージュ
「バードマンにどうにか勝ってもらうしかないわね」
ヘルラージュ
「ええ、今回の主役は秘密結社ヘルラージュではなく、バードマンです....私達がどうこう出来る立場ではありませんのよ」
Sonic.exe
「....」
大空戦隊バードマン対マガイモノライダー無决。
仮にも全時空の悪事を裁く特殊部隊の下っぱであるたくっちスノーと、ヒーローの真似事をしているスタントマンとでは、明らかに勝ち目はない。
Sonic.exe
「....やってやる!」
Mライダー無决
「来るかぁ....エグゼェ!!」
Sonic.exe
「いい加減やめたいなぁ...上司の尻拭いはよぉ!!」
exeと無决の拳がぶつかり合う、しかしexeがどんなに強くても、どんなに恐ろしい神でも
Mライダー無决
「ン砕け散れぇ!!」
Sonic.exe
「グアアアアア!!」
結局マガイモノに過ぎないexeは本気のたくっちスノーに絶対敵わない、いとも容易くexeは吹き飛ばされる
ローズマリー
「exe!大丈夫か!?」
Sonic.exe
「ああ...だが見ただろう、今のあいつは本気だ、このままではあのヒーロー達はタダではすまないだろうな」
ローズマリー
「あいつめ...」
ベル
「あー!バードマン負けちゃう!」
「がんばえー!負けないでー!」
Mライダー無决
「ほら、がんばれだってさ」
レッドファルコン
「ぐ...ぅぅ...」
Mライダー無决
「ほらほら!さっさと立てっての!?まさかこの程度の攻撃で痛いとか言うんじゃねぇだろうなぁ!?」
Sonic.exe
「...ぐぬぬ」
ルミナ
「...ばーどまん!」
【please!】
ルミナ
「『パワードⅣⅩⅠ』」
咄嗟にルミナは魔法を唱えていた
Mライダー無决
「さぁ、そろそろエンディングは近い!」
無决が薙刀を降り下ろしたその時....レッドファルコンが薙刀を腕で受け止め、立ち上がる
Mライダー無决
「....ほう」
レッドファルコン
「まだだ...俺達は大空戦隊バードマン...決して地に落ちない、天空の支配者だ!」
Mライダー無决
「そうだよ!それでいいんだよ!」
ベル
「レッドファルコンが立ち上がった!」
Sonic.exe
「何!?...まさか、あのルミナが...」
ローズマリー
「...デーリッチ。」
デーリッチ
「あ、わかったでち!」
デーリッチは隠れてこっそりとバードマン達にヒールⅤを唱えた。
完全に復活したバードマンが無决に迫る!
ミアラージュ
「ヘル、あのルミナって娘に動きでサインを送りなさい」
ヘルラージュ
「分かった!」
ヘルラージュは体を動かして、サインでルミナに合図を送った
【もっと、魔法を、唱えて!】
ルミナ
「....『パワードⅧⅩⅤ』
ルミナに通じたのかは分からないが、さっきと同じ種類の魔法を唱えた
ベル
「ルミナちゃん、それは...?」
ルミナ
「あきらめないひとへの おまじない」
ベル
「お、おまじない...?」
Sonic.exe
「...なるほど、ドーピング魔法か、これなら手加減しながらあの馬鹿を潰せる」
デーリッチ
「....exe。」
Sonic.exe
「何、ちゃんとお前らに見せ場は残すさ、勿論、バードマンにもな。」
補助魔法で調子を取り戻したexeは、最後の仕上げに入った
Sonic.exe
「感染合体(ダウンロード)...認証コマンドは、『A』だ。」
感染合体(ダウンロード)
exeはウイルスのマガイモノ、生き物の設定や能力を細菌のようにうつす事で、たくっちスノーほど自由に利かないが似た力を一時的に使えるようになるのだ
【アクセル!】
Sonic.exe
「マガイモノライダァーッ!!」
exeは目にも止まらぬスピードで、無决に蹴りを決め込む。
Mライダー無决
「ま、待て!落ち着けexe!あまり本気を出すな!」
Sonic.exe
「俺を本気にさせたのは...お前だ!」
Mライダー無决
「そうじゃないんだ!話を聞け!」
Sonic.exe
「デーリッチ、フルスイングだ!」
デーリッチ
「おーう!地の果てまで、飛んでいけーっ!!」
デーリッチは杖を振り回し、たくっちスノーを上空へと打ち上げる
Sonic.exe
「見せ場は譲るぞ、天空の支配者。」
レッドファルコン
「ああ!大空戦隊!フォーメーション!」
バードマン四人
「「「「了解!」」」」
バードマン達は落ちてきたたくっちスノーの首根っこを上手く掴む
レッドファルコン
「バードマン!フライングドライバー!」ズゴォ
Mライダー無决
「うげぇぇぇぇっ!!」
それを舞台へと叩き落とした
Sonic.exe
【Despair is your goal.】
訳:絶望がお前のゴールだ。
ヘルラージュ
「決めッ!」
ローズマリー
「なんで君が決めるの!?」
ベル
「わー!バードマンが勝ったー!!」
ルミナ
「バードマン!」
こうして大空戦隊バードマンのヒーローショーは、バードマンの大勝利に終わった。
Sonic.exe
「......」
そしてexeは、子供達の声援を聞いていた...
デーリッチ
「どうかしたでちか?」
Sonic.exe
「...俺は、こんな風に声援を送られるのは初めてだ」
Sonic.exe
「かつての俺は、目に映る生き物は全て何も言わせず殺してきた、どうして殺すのかは分からなかったし、かといって生かそうと思ったこともなかった」
デーリッチ
「...声援を受けるのも、案外いい気分でちよ?」
Sonic.exe
「.....ああ、かもな。」
Sonic.exeに一つの考えが出来た。
『生き物を生かしておくのも悪くない』と.......