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*99*
真っ黒な世界で、たくっちスノーは野獣先輩に話しかける
たくっちスノー
「出来ればマガイモノにはかつての僕みたいなことをしてほしくはなかったんだけど...」
野獣先輩
「じゃあ助けろよ」
たくっちスノー
「...でも、今の僕は監理局だからなぁ、マッチポンプをボディーガードにするのはちょっとなー」
野獣先輩
「オオ!?うっせぇ!リニュ前の世話してやったの誰だと」
たくっちスノー
「されてねーよ、世話なんて...リニュ前時代はほぼずっと一人だったよ」
野獣先輩
「.....」
野獣先輩
「つーかさぁ、なんでこうなるわけ?」
たくっちスノー
「はい?」
野獣先輩
「こんなこと他の奴だってやってるじゃねーかよ」
野獣先輩
「主人公なら世界ぶっ壊して、嫌な奴をぶん殴って、すっきりして、それで終わりじゃないっすか」
たくっちスノー
「...そりゃそうだよ」
たくっちスノー
「君は主人公としての行動を何一つしていないからね」
たくっちスノー
「悪としても、有名な犯罪者ほどの高潔さも恐ろしさもない」
たくっちスノー
「自分の思い通りになればいい、その為になんでも利用する、それが君だ」
たくっちスノー
「はっきり言って、僕は素直にカオスさえ倒してくれれば何とも言わなかったんだ」
たくっちスノー
「何故同族を殺した?」
野獣先輩
「邪魔するからだ」
たくっちスノー
「KMRとMURは戦うことを拒否していたはずだ」
野獣先輩
「KMRはグチグチと口うるさかったから、MURは俺を落としやがったから」
たくっちスノー
「...君は変わらなかったんだね」
野獣先輩
「変わってたまるかよ、毎日最低限行動せず幸せに過ごすために頭がいっぱいなんだな」
たくっちスノー
「ハグレ王国の日々で...exeはあんなにも生き生きと生活できるようになったのに、王さまと...」
野獣先輩
「王様?ああ、デーリッチとかいうガキの事っすか」
野獣先輩
「バカだな、あいつは一番のカモだよ」
たくっちスノー
「...は?」
野獣先輩
「バカで、ワガママで、グータラで...しかし力があり、純粋な心を持っている」
野獣先輩
「正に俺みたいな奴に利用されるのに最適なんだよ」
たくっちスノー
「......」
野獣先輩
「だからあいつを見ててずっと考えてたっすよ」
野獣先輩
「あいつを利用すれば、きっと夢みたいな生活が、だからさっさとくたばらせたいとずっとずっと思ってて、だから帰らせてくれ、あいつを利用すれば、あんたも毎日を」
たくっちスノー
「ごめん」
野獣先輩
「ん?」
たくっちスノー
「ごめん、気が変わった」
野獣先輩
「...!!」
たくっちスノー
「死ね、野獣先輩」
そして世界はつぶれて消えた