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*63*
...
アンジェとパープは気が付くと、真っ暗な空間に立っていた
アンジェ
「う...うう...あれ、ここは...」
パープ
「...ん?アンジェ、あんたなんでここに?」
アンジェ
「えっ、パープさん!?ここは...」
パープ
「ここはあいつの...ヒルマの精神世界、ヒルマが眠ってる間、アタシはここにいるんだよ」
アンジェ
「ここに...でも、なんでここに私が...」
「私が運びましたの」
パープ
「は?」
パープの目の前に、アンジェと似た服を着た少女が現れる
アンジェ
「シンシア!」
シンシア
「あまりにも苦しそうでしたので精神だけ別のところに...」
アンジェ
「ああ...うん、ありがとうシンシア」
パープ
「...本人の前で聞くってのは少し悪いかもしれんが、ようやく話せるんだ...シンシア」
シンシア
「何です?」
パープ
「そこにいるアンジェが、あんたを殺したっていうのは事実なわけ?」
シンシア
「そうね、それは間違いなく事実」
アンジェ
「...こんな言葉で許されるわけないって分かってるけど...本当にごめんなさい」
シンシア
「許される?何を言ってるんですアンジェ」
アンジェ
「でも...」
シンシア
「私は貴方に殺された、しかし貴方に悪意は無かったし、生きていた頃の私にも非はあった」
シンシア
「貴方が私に頭を下げる姿なんて、見たくありませんわ」
アンジェ
「シンシア...!!」
パープ
「意外だな...幻覚だって言うからてっきり、その事実は知らないような反応をするかと思ったが」
シンシア
「幻覚?私は正真正銘幽霊ですわ、お菓子の家で会ってからずっと」
パープ
「言い切るねぇ...ま、嫌いじゃないよそんなん」
アンジェ
「私、これからどうすればいいの...吸血鬼になった私が帰っても、カイムの言うとおり処刑されるだけだし...」
シンシア
「そうね...」
パープ
「幽霊だってそう簡単にはなれないしな」
パープ
「アタシも帰ったところでたった一人生き残った殺人鬼かぁ...」
アンジェ
「...ヨナカさんは生きたい?」
パープ
「...そうだなぁ、アタシはやりたいこと色々あるし...えーと」
『level「Ⅰ」』
アンジェ
「この声は!」
シンシア
「下がって、アンジェ!」
ヒルマ
「雷速」
シンシアはヒルマの刀を受け止める
ヒルマ
「...お前は、時空監理局愛組の.....」
シンシア
「この世界の方々は私を何と勘違いしているの?」