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*11*
ツクヨミ
「イトガミの糸っていうのは、簡単に通せるものじゃないの」
ソウゴ
「‥‥‥‥まず、針に糸を通すって結構難しい事だもんね」
ゲイツ
「そうだ、普通の人間なら傷つける以前に糸を通すことすら難しい」
士
「その上金の糸は普通の物より扱いにくい、だからこそ力を得られる者は限られている訳だが‥‥‥‥」
ウォズ
「彼が通すことが出来たのも、たんなるまぐれとは違うということだね」
ゲイツ
「だが、針金という男は‥‥‥‥」
ゲイツ
「俺の目から見てもあいつの動きは素人その物だった」
圭人
「‥‥‥‥針金はイトガミ様に認められてないってことか!?」
ゲイツ
「ああ」
ソウゴ
「じゃあ、針金は一体‥‥‥‥?」
士
「悩んでる暇あったら、証明してしまえばいいだろ」
ソウゴ
「証明って‥‥」
士
「ちょっと待ってろ」カッ!
士は銀のカーテンを作り出し、ソウゴ達を包み込む
‥‥‥‥‥
士
「よう、お前が針金か」
針金
「誰だお前は!?」
士
「無理やりにでもついてきてもらうぞ」カーテン
針金
「ぐわーーっ!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ソウゴ
「‥‥‥‥ここは!?」
士
「イトガミの祠だ」
圭人
「おお‥‥‥‥‥!!」
ソウゴ
「ねぇ、そっちの2人はイトガミに認められたんだよね?」
針金
「‥‥‥当然だ!」
圭人
「おう!」
ゲイツ
「だったらこいつを通してみろ」
ゲイツは針に金色の糸を持ってくる
圭人
「よし、やってやるよ」
針金
「何を、これくらい‥‥‥‥‥‥はっ!!」
針金
「‥‥‥‥っ!!ふんっ!!」
ソウゴ
「通らないじゃん」
針金
「今は調子が悪いだけだ!今やってやる!」
針金
「でぇーい!!どりゃーーっ!!」
圭人
「おい貸せよ!そんな乱暴に動いて糸が通せるわけないだろ!」スーーッ
圭人は針金から糸を取り‥‥‥‥正確に、ゆっくりと糸を針に通す
ソウゴ
「出来た!」
圭人
「‥‥‥‥‥‥なぁ、これイトガミ様の糸じゃないだろ?」
圭人
「感触が全然違うぞ」
ゲイツ
「そう、そいつはただの市販の糸だ」
ゲイツ
「ブランドを抱えるような人間が、糸もろくに通せないとはな」