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*10*
ライダーエピソード「後」
「イトガミ仮面絵巻」
ソウゴ
「ゲイツ!」
ゲイツ
「もう1人のライダー候補はどいつだ?」
ソウゴ
「ここにいる少年だ」
圭人
「安田圭人だ、ここらじゃ裁縫師やってるんだぜ?」
ゲイツ
「こいつが‥‥‥‥?ん?」
ゲイツは立ち止まり、ツギハギだらけの家を見る
ゲイツ
「‥‥‥‥‥‥懐かしいな」
圭人
「ん?アンタもツギハギの集落に住んでいたの?」
ゲイツ
「まあな、俺の居たところはもっと酷かった」
ゲイツ
「最低最悪の魔王、オーマジオウとの戦いで物資もろくに得られなかった俺や仲間達は、こうして限りある布を通すことで寒さをしのいできたんだ‥‥‥‥」
ゲイツ
「耐え難い生活だったよ‥‥‥‥」
ソウゴ
「ゲイツ‥‥‥‥」
ウォズ
「‥‥‥‥‥」
圭人
「俺の知らない遠いところでも、そんな最低なヤツが居るんだな‥‥‥‥」
圭人
「なら、アンタはさっさといい王様になって、俺みたいな生活を送らせないようにしないとな!」
ソウゴ
「‥‥‥‥ああ、そうだね、その通りだ」
ゲイツ
「‥‥‥‥‥‥」
ソウゴ
「あ、それでゲイツ、どうしたの?」
ゲイツ
「圭人と言ったな、糸を通してみろ」
圭人
「うん、いいよ」
圭人はゲイツから糸と布を貰うと、しなやかに‥‥‥そして、乱れることなく糸を縫っていく
ゲイツ
「いい腕をしているな」
圭人
「まあね、よく練習してたし‥‥家族の為に家を直そうって思ってたら全員上達したんだ」
ソウゴ
「ゲイツ?」
ゲイツ
「ツクヨミから継承の方法は聞いている、糸を通せばいいんだろう?」
ソウゴ
「うん、あの二人のうちどちらかが‥‥‥」
ゲイツ
「いや、この出来を見て確信した」
ゲイツ
「金の糸を通し仮面ライダー絲慎となる資格を与えられたのは、そいつだ」
圭人
「信じてくれるのか!?」
ゲイツ
「ああ」
ウォズ
「その理由とは?」
ゲイツ
「全員ついてこい」
‥‥‥‥
士
「よう、やはり来ていたか‥‥‥魔王」
ソウゴ
「門矢士!」
圭人
「あ、守り主さん!」
ゲイツ
「何しに来た‥‥‥‥!?」
士
「元々俺は通りすがりの仮面ライダーだからな」