コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 、 マリオネット 【短編集】
- 日時: 2011/04/07 11:24
- 名前: そらね ◆ZPJ6YbExoo (ID: sVNEYKm0)
- 参照: −__
嗚呼、そこの可愛らしいお嬢さん、綺麗な瞳をお持ちのお坊ちゃん。
人形達が繰り広げる魔性のお話を見ていきませんか?
【※短編集】11.1執筆開始。
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◎こんにちわ、そらねです^ω^
忘れられた頃に戻ってきました。
違うサイトでちょこちょこやっており、なんかこっちにも来たいなと思って違うサイトで書いているものをもって来ました(^ω^)
だいぶ、読みにくいです。尚、更新は違うサイトを優先させていただきますので、そこを配慮してください。
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▼ 歪んだ水玉模様のシーツ >>3
▼ 今なら言える >>6
▼ 君のいない日 >>7
▼ 記憶喪失 >>9
▼ さよならの種類 >>11
▼ 真っ赤なスイカ >>19
▼ ホームワーク >>20
▼ ハッピーデー? >>27
▼ 叶うはずの約束 >>35
▼ 俺という存在 >>37
▼ 瞳を閉じてしまったよ >>38
▼ 大好きな二人 >>41
▼ 永遠の愛 >>43
▼ 崩壊リレーション >>44
▼ 赤ずきんと優しい狼さん※ >>48
▼ じゃぱにーずがーる >>49
▼ 漫画的ドリーマー >>51
▼ 愛をください >>52
▼ それは、雨の日。 >>53
□お客様
美純(深月)様 真飛様 理桜様 No Ink Ballpoint様 友桃様
ありがとうございました。
(※)
宣伝だけや、宣伝目当てのコメントは、困りますので。そこも配慮をお願いします。
- Re: 、 マリオネット 【短編集】 ( No.36 )
- 日時: 2010/12/17 21:08
- 名前: そらね ◆ZPJ6YbExoo (ID: Ot.qag7u)
- 参照: 体育が鬱である。
4440文字書いたのに…
3000文字までって悲しいっ!
もっと書かせて!せめて5000文字を!!!
切りたくないなあ…4440文字も書いた私がいかんのだが
- Re: 、 マリオネット 【短編集】 ( No.37 )
- 日時: 2010/12/17 21:10
- 名前: そらね ◆ZPJ6YbExoo (ID: Ot.qag7u)
- 参照: 小説が、3000文字しか入らないのが苦しい…超えるのに…苦しい
▼ 俺という存在
ただ、ただただ、ぼんやりと。歩いていたのだ。
放課後、南校舎3階廊下。夕暮れの日差しがキラキラと光って見えたり、鋭いくらいに眩かったり。そんなどこにでもあるような放課後。部活は、部長に早退しますと言って抜けてきた後、学校の校門を抜けた辺りの時、俺は忘れ物をした事に気付いて、教室へと戻ろうとしていた。
6時間の授業に疲れたように、重たい足をのっそりのっそりと動かして、俺は教室へ向かう。今日も、何も無い一日だった。
ふと、窓の外をみると沈みかけの濃厚な色の夕日。オレンジジュースを何倍にも濃くした色だと、ふと考え、その味は強烈に酸っぱいんだろうなと考えて、一人苦笑する。ただ、そんな事をしていても少しばかり虚しいと思い、さっさと取りに行って引き上げようと考えた。
すぐに、教室の前に辿り着いた。もともと、気付いた時が早かったのだ。でも、部活の時間が始まったからか、教室からは物音や声さえ聞こえない。教室にただ一人か、と悪くないなと思いつつ、俺はがらりと教室のドアを開けた。
すぐさま、廊下側の自分の席に行って忘れ物である、音も無くペンケースを机の中から取り出してバックに入れようとした。その時、ふと俺の鼓膜を揺らした音があった。
それは、人の泣き声だった。幼げの残る少女の泣く声。教室の端っこから聞こえた。俺は、ホラー小説によくある場面に出くわしたのかとばかりに、声のする方を見つめた。自分の顔は見えないけど、血の気を失って蒼白であろうと分かる。恐怖に奥歯がカチカチと鳴る。
俺は恐る恐る、その声の持ち主に近寄った。ふと視界に入ったのは、ゆったりとした烏羽色のショートヘアだった。ショートヘアの少女は教室の端っこに蹲って、息を殺して泣いていた。幽霊じゃない…。
そう分かった後、ふと俺の脳裏を過ぎったのは同じクラスで烏羽色のショートヘアの少女の姿だった。知っている、俺はこの人物を知っている——。俺は、震えた声で名前を呼ぶ。俺が知っている名前を。
烏羽色のショートヘアをしていて、幼げの残る声をしている。俺の幼馴染の名前を。
「 とう…か?…桃花だよ、な? 」
「 ——え? 」
唐突に名前を呼ばれ、驚く少女の顔を見て、俺はその少女より驚愕の表情を浮かべたことだろう。頬には大粒の涙が伝っていたのだから。俺は思わず息を呑み込んだ。目の前で泣いているのは、俺がよく知っている桃花だったから。
でも、それとは少し違う。俺の知っている桃花は、気が強くて我侭で手を終えない奴だったけど、時より優しい奴だった。明るくて皆を引っ張っていくリーダーシップがあって、クラスの人気者。そんな幼馴染に昔から俺も好意を、ずっとずっと抱いていた。でも、彼女には彼氏がいたのだ。
彼女が彼氏を語る瞳は輝いていたのだから。彼女はその男を誰よりも慕って、憧れていたのだろうと伺えていた。自分から告白したとの噂も一時期立っていたのだから。明るい性格の彼女。どこか乱暴だけど優しい幼馴染の姿はいなかった。
すると、彼女は俺を虚ろな瞳で捉え、きゅっとまぶたを閉じた後、抱きついてきた。かあっと体中が熱くなった。心中で、やっぱり諦め切れなかったんだという考えが浮かんで、俺も涙を零しそうになる。
俺は自分でも驚くくらい震えた声で、彼女に問い掛けた。
「 何があったんだ? 」
彼女は何にも言わず、ただ俺の抱きついていた。彼女の長いまつげに涙の粒がたまっていた。
「 ……振られ、ちゃったの 」
「 ——え? 」
少女の形いい唇から洩れた、声は酷く掠れていた。彼女の声と言葉に俺は自分の耳を疑う。
「 大好きだったのに、振られちゃったの…大好きなあまりね、毎日一緒に帰ろうって言って、手を繋いでキスをして…求めて… 」
俺は絶句しながらも、俺は彼女の話を聞いていた。キスしたんだ、と傷口を深める一方、俺は何を話したら良いのか分からなかった。でも、分かれたということに俺はどこか安心感と嬉しさの気持ちがあった。
「 鬱陶しい、てさ。恋していて、苦しかったり悲しかったりするのに耐えたのに。終わっちゃった・・・辛かったのにな、凄く。頑張ったのにな・・・ 」
彼女は全部を言い切った後、ぼろぼろ大粒の涙を零した。俺はまだ絶句していた。それから、やっと慰めの言葉を見つけて、言おうとした。まだ、俺が居るよ、俺が守ってやるよ。そういおうとした次の瞬間。
彼女はただ悲しそうな瞳で、ぼそりと呟いた。それは、俺にとってあまりにも残酷で、全て崩壊させてしまう一言を。
「 こんなに苦しいなら、〝もう二度と恋なんてしない〟 」
俺は彼女の言い放った言葉を聞いて、絶句して何もいえなかった。俺の中には彼女が居て。でも、彼女の中に、元彼がいる。ただ俺の一方通行の恋は、永遠に閉ざされてしまったのだ。好きだとも何も言えず。
その場には時というものが流れていく。俺とっては、ただ残酷に。
( 彼女の中に、俺という存在は居ないのだ。 )
- Re: 、 マリオネット 【短編集】 ( No.38 )
- 日時: 2010/12/18 11:11
- 名前: そらね ◆ZPJ6YbExoo (ID: B/p47WjD)
- 参照: 小説が、3000文字しか入らないのが苦しい…超えるのに…苦しい
▼ 瞳を閉じてしまったよ
真っ白な壁が、吐き気を催した総合病院の一室で僕は、ポツリと一人で過ごしていた。少しの風で揺れるカーテンは夕日の色を帯びてオレンジ色だった。そしてもう一つ、白くなかったのは目の前のテーブルの上には、昼食。味の薄い味噌汁に、おかゆのようなどろどろと、煮詰めたような気持ち悪い食感のご飯。こちらもまたどろどろに煮込んだ煮物。じゃが芋がベタベタとした食感で吐き気のするものだった。僕はやる気の失せたようにごろりとベッドに寝転ぶ。硬いベットに身を沈めると僕は一つ溜め息を吐いた。嫌だ、もうこんな生活。柔らかい枕に顔を埋める。こんな真っ白な場所なんてもう見たくないよ。ぎゅっと拳を握り締める。・・生きる意味って僕にあるの?すると、音も無くドアは横にスライドされた。ごくりと僕は唾を飲んだ。きっと看護婦さんだ、また僕がご飯食べてないからって僕のほっぺた突付いて怒るんだ。きゅっと枕を握り、下唇を噛む。全然力が入らないのに。コツン、と靴の音。それが聞こえるたびにびくっと震える僕の肩。足音が消えた。僕は薄々と気がついた、看護婦さんじゃないの?振り向こうとした時、聞こえた綺麗な声が耳に通った。
「 こんにちわ!智くん、お土産持って来たよ 」
その声につられる様に僕はゆっくりと振り向くと、黒い濃厚な髪の毛が魅力的なセミロングの髪を揺らした少女がいた。見覚えのある幼さが残る顔立ちに、僕は瞳を揺らしてその少女のほうに体を向ける。
「 緑お姉ちゃん?緑お姉ちゃんなんだよね!? 」
僕がそう問い掛ける少女はうんっと微笑みながら頷いた。
「 久しぶりだね、智くん。えぇっと、二年ぶりだね 」
えへへ、と笑い出す少女の名は、山戸緑。僕の従姉弟。優しくて暖かくて、いつも頭を撫でてくれた。お姉ちゃんみたいな人。大好きだった。大好きだった。年頃は、僕より3歳はうえで、ついこの前。僕の母から中学1年生になったと聞いていた。よく話には聞いていたのだが、実際見るとよく見ると美人にだ。黒い髪は艶々していて、柔らかく。睫毛はうっとりするほど、綺麗だった。瞳もくりくりとしていて、特徴的だった。2年ぶりに会ったからか、より美しさが際立っていた。学校の帰りなのか制服だった。紺色のスカートに赤いネクタイが彼女ににあっていたが、ただ僕はこの一室と同じ真っ白なワイシャツだけは、あまり好きにはなれなかった。僕が彼女に見つめていると、彼女はそれに気付いたのか、頬を紅潮させていた。そうして、スカートの裾をいそいそと弄くっていた。これが彼女の照れているという仕草だった。その仕草さえも昔のままで、何一つ変わらなかった。僕は安心したように安堵の溜め息を短く吐いて、彼女をにこやかに迎えた。
「 久しぶりだね。そうだ、お土産って何? 」
「 うん、智くんの好きなカスタードプリン!コンビニのだけどね・・あ。カスタードプリン食べても平気?病院からなんか言われない? 」
「 ヘーキ平気・・・ばれなきゃ良いんだって 」
そうかなあと言って口元に微笑を浮かべる少女を僕は見つめていた。元気そうで良いなあ。僕も緑お姉ちゃんみたいに体が強かった良かったのに。僕は生まれつき体が弱かった。だからすぐに病気になった。確か、6歳くらいだから一度も小学校に入った事無い。もう体力も衰えてる。今こうして元気に喋っているのも、緑お姉ちゃんに心配させないためだ。先程もご飯を食べたくないのは味やいや以前に、もう食べたいと思えなくなったから。食欲と言うものを忘れたかのように。気付いてる。自分の体がボロボロになっていくことくらい、毎日見てても分かるんだ自分の腕が細くなっていって、血管がみるみる浮き上がってきていることくらい。久しぶりにもあり、心配させないようもあり。大きな声で喋っていると喉が裂けそうなくらい痛さが走る。すると、彼女はテーブルのほうに視線を変えた。見ているのは一つも口につけていない昼食。ぼくはそれをみて、はっとする。いけない、心配かけちゃだめだよ!彼女はどこか瞳を震わせて僕に問い掛けた。
「 ・・・智くん?どしたの、ご飯一つも口につけてないけれど 」
「 あ、え・・と。い、今さっきご飯届いたからさ。ま、まだ口つけてないんだ。だからその。今から食べるよ 」
嘘を付いた。それは本当はもう1時間も放っといていたご飯なんだ。看護婦さんが取りに来るけれど、僕は食べるの遅くしているから取りに来るのは検温の時なんだ。でも、食欲が湧かない、食欲を忘れちゃったんだよ僕。もうかれこれ、朝から何一つ食べてない。昨日は食べれたんだ。無理でも3口くらい。でも、今日はスプーンを持てる力こそ湧かない。彼女は酷く心配そうな表情を浮かべて僕に問う。
「 ・・本当に?嘘でしょ?だってこのご飯。表面が乾燥してるよ 」
「 っ!! 」
僕は何もいえなかった。ただ俯いて彼女を心配させないように、言い訳を必死に探す。血の気が引いた。その様子に薄々時がついてきた彼女はゆっくりと微笑んだ後、何かを悟ったように、ベットのそばに置かれている椅子に腰を降ろして、ゆっくりと僕の頭を撫でてくれた。昔のように優しく撫でてくれた。なでてもらえることが何より嬉しくて、幸せだったあの頃の記憶を頭に浮かべて、僕はぽたりと涙を零す。僕はただ彼女を見つめて、ごめんねと掠れた声で呟くと彼女は撫でていた手をびくんと震わせてから止めて、ベットの毛布に顔を埋めて、体を震わせていた。泣いてるの?と僕が聞くと彼女は何も答えなかった。僕は震える少女を見つめてそっと細くて折れそうな腕を精一杯動かして、逆に彼女の頭を撫でた。柔らかく艶やかな黒髪を僕は撫でてからぱたりと力を無くし、腕をベットの上に落とした。もう力は入らない。彼女はふっと顔をあげた。彼女の頬を伝う涙を見て、僕は泣かないでと消えてしまいそうな声で呟いた。彼女はぼろぼろと涙を流しながら僕の小さくて細い腕をつかむ。そうして、また頭を撫でてくれた。嗚呼、彼女のおかげで幸せだ。懐かしい優しさと暖かさに包まれて、僕は彼女に縋る様にゆっくりと瞼を閉じた。
( ああ、瞳を閉じてしまったよ )
⇒END
- Re: 、 マリオネット 【短編集】 ( No.39 )
- 日時: 2010/12/19 11:19
- 名前: そらね ◆ZPJ6YbExoo (ID: .Gl5yjBY)
- 参照: 小説が、3000文字しか入らないのが苦しい…超えるのに…苦しい
瞳を閉じてしまったよは、改行を変えるまえの作品でしたので、
あまり改行がない文、読みにくいです。
- Re: 、 マリオネット 【短編集】 ( No.40 )
- 日時: 2010/12/19 11:37
- 名前: No Ink Ballpoint (ID: uUme72ux)
幾度か読ませて戴いてますが、感嘆の一言に尽きます。
感情を感じさせる文章と申しますか、沸々と物語の中の切なさや、甘酸っぱいものを感じられます。
非常に参考になりました。
初見ながら長々と失礼しました。
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