コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- *田中さん家の日常*
- 日時: 2012/07/27 16:43
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: SGJxjeZv)
初めましての方、初めまして。二度目ましてのかた、こんにちは。
棋理と申します。
この小説は私の脳内のちょっとアレな妄想を、活字にした物です。
うーん、活字にしても大丈夫なのだろうか。と、今でも自問自答しています。
さて、この物語の概要ですが。ずばり、ゆるコメです。ゆるゆるコメディ。そのまんまですね、はい。
もう少し言えば「ゆるい日常を書いたもの」です。
どんな物語かは、読めば分かります((おい
〜*注意事項*〜
1 荒らしとかチェンメはお断り
2 心が傷つくような言葉での批判とかはやめてね
3 更新亀以上におそいです
〜*目次*〜
目次>>0
登場人物>>1
オリキャラ用紙>>12
1話>>2 11話>>44
2話>>3 12話>>60
3話>>6 13話>>63
4話>>8 14話>>67
5話>>9 15話>>71
6話>>13 16話>>82
7話>>18 17話>>88
8話>>28
9話>>36
10話>>41
『オリキャラ』
・後宮 魅玲/蘭冠様>>14
・峰月 藺夢/紗夢羅様>>19
・上崎 空/ひよこ様>>22
・藤原里麻/あんず様>>54
『参照○○突破記事』
・参照100突破記念SS>>45
・参照200突破記念SS>>56
・参照300突破記念SS>>68
・参照400突破記念SS>>84
〜*目次*〜
まだオリキャラ募集しております。お気軽にどうぞ^^
物語どうよう、ゆるく行きたいと思います。
どうかお付き合いください^^
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- Re: *田中さん家の日常*『13話更新』 ( No.67 )
- 日時: 2011/10/28 15:47
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: 3s//keBI)
じゅうよん 「彰人のお昼」
「すみませーん、注文お願いします」
「あ、はいっす。今行きます」
「彰人くん、すまないがお冷をくれないか」
「かしこまりましたっ!」
時刻は12時過ぎ。お昼休みのサラリーマンが、夫婦二人で営んでいる小さな定食屋に集まってきた。決して大繁盛しているとはいえないお店だが、長年の常連客などが毎日ここに通ってて、それないに繁盛している。その理由は、安くて美味しい日替わり定食というのもあるが、一番の売りは親父さんとおかんの人柄だろう。
「おかん、水くれないか」
「はいよ。って、近くにあるじゃないか。甘ったれるのもいい加減にしなよ」
「良いじゃねぇか。15年の付き合いだろ?」
「15年じゃ、まだガキだよ。そうだろ、あんた?」
「ま、うちのかみさんにしては、15年もありゃ様変わりするのにもってこいの年月だな」
「あんた、もういっぺん言ってみな」
お店を始めてから、今年で25年。開店してから、ずっと通い続けている常連さんもいるらしい。それほど、この二人の人柄は多くの人に親しまれている。
おかんと呼ばれている店長の奥さんは、ふくよかな体を揺らしながら、一人ひとりお客さんの話に付き合っている。
「ちょっと彰人。手が止まっているよ」
「あ、すいません」
「まったく。そういえば、最近梓ちゃん来てないねぇ。どうしたんだい?」
「梓はレポートの提出とかなんだかあって、忙しいらしいっす」
「そうかい。うちも梓ちゃんみたいなかわいいお客さんが来てくれないと、華がないんだよねぇ」
妹の梓のことも気にしてくれて、家族ぐるみの付き合いもしている。
特に、梓は高校時代に短期間ながらも、ここでバイトをしたこともある。そのせいか、おかんも店長も、梓のことをとてもかわいがってくれている。
たまにこの店に来てくれたりもするし。
「彰人君、すまないが藤原さんの手伝いをしてきてくれないか。まだ戻ってこないんだ……」
「あ、分かりました」
おかんとは対照的に、とてもひ弱そうな親父さんは、店の裏を指差しながら言った
俺も、そろそろ行った方がいいのかなと思っていたところだったので、裏に回った。
「おーい、大丈夫か?」
「あ、えと、はい、大丈夫デス!……っと、え、きゃぁ!!」
悲鳴と同時に、高いところから何かが落ちたような音が聞こえた。
俺はまぁなんとなく予想がついたが、何事かと思って急いで行く。
「いったた……」
「……ぜんぜん大丈夫じゃないだろ。立てるか?」
「あ、はい。すみまセン……」
そこには、大きな箱の下敷きになった、小柄な女の子がいた。俺と同い年の、藤原里麻。兄が有名なパティシエで、それにあこがれて自分も目指している。……が、何を思ったのか定職屋でバイトしている、よく分からない子だ。しかも、作れるお菓子がシュークリームだけという、本当によく分からない。
「それにしても、どうして田中君がいるんデスカ?」
「親父さんに手伝ってくるように言われてさ」
「そうデシタカ……。ありがとうございます」
俺の差し出した手に、はみかみながらつかまる藤原。
ちなみに、俺は彼女のことを藤原。彼女は俺のことを彰人さんと呼ぶ。正直、同僚とか年上には基本的に呼び捨てで、年下からも彰人君と呼ばれるので、さん付けは少し恥ずかしかったりする。
「それより、これを親父さんのところに持って行けばいいのか?」
「あ、はい」
「じゃ、手伝うわ」
「ありがとうございマス!」
小柄な彼女が、俺の隣に並んで歩く。
同い年で異性なんだけど、なんだか妹のような感じがするのは、不思議だ。
- Re: *田中さん家の日常*『14話更新』 ( No.68 )
- 日時: 2011/11/04 17:39
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: 3s//keBI)
参照300突破記念SS『田中家の家族会議その2〜次男抜きのシークレット会議〜』
芳裕「よし、全員そろったな。それじゃ、家族会議を始めよう」
翔汰「全員って……彰兄が来てないけど」
梓「良いんですよ、翔君。今日は彰兄抜きの会議です」
翔汰「彰兄抜き?あれ、じゃあ今彰兄は……?」
梓「ベッドの中で寝ているんじゃないでしょうか。夜の11時ですし」
孝太「彰兄って早寝遅起きだもんね」
芳裕「おい、いい加減始めるぞ」
翔汰「あ、おう。彰兄がいないということは———」
芳裕「そうだ。彰人のことについてだ。あいつ、どうも最近———料理がうまくなってきている」
翔汰「……それって良いことなんじゃ……?」
孝太「それは一大事だね」
梓「えぇ。一大事です」
翔汰「何で!?」
芳裕「あいつはガキのころから料理だけはからっきしで、ようやく高校生のときにまともな料理ができるようになり、それ以降はまったく伸びないとばかり思っていたが……」
梓「この間なんか卵とトマトの炒め物なんか作ってましたし」
孝太「キケンだよね、それ。キャラぶれしてるよ」
芳裕「あいつは何をしてもだめな奴のはずだ。しかも、料理人を目指しているくせに料理ができないという、一番美味しいキャラを無視するなんて」
梓「無個性な私たちに対する嫌がらせでしょうか?」
翔汰「安心しろ。俺たちも十分キャラ濃いから」
孝太「数少ない突っ込み要因なのに」
翔汰「その数少ない突っ込み要因たる俺が一番苦労しているということは、認識してくれているのか?」
芳裕「とにかく、これは由々しき問題だ」
梓「はい。ひょっとしたら前回の翔君の成績よりも、由々しき問題かもしれません」
翔汰「そうなの!?なんかすっごくくだらない気がするけど」
孝太「そうだよね……。翔兄がMに目覚めるたことより、由々しき問題だね」
翔汰「目覚めていねぇよ!っつーか、目覚めるほうが由々しき問題だろ!人として!」
芳裕「物語の登場人物として、キャラぶれというのは由々しき問題のはずだ!そんなことも分からないのか、翔汰は」
梓「翔君がそんなことも分かっていないなんて、姉さんはがっかりです」
孝太「僕もだよ。人として落ちていく翔兄、見たかったのに」
翔汰「あれ!?何で俺の評価がぐんぐん下がっているの!?っつーか孝太はなんか違うだろ!あず姉と芳兄の話と、なんかずれてるから!!」
梓「あら、そんなことに今頃気づいたんですか?」
翔汰「気づいていたんならツッコもうよ!!」
芳裕「そこで打開策をとろうと思う。今後、一切の料理を彰人にやらせないってことで、どうだ?」
孝太「賛成」
梓「異議なしです」
翔汰「大有りだよ!っていうか、料理ができたほうが断然良いじゃん!女の人からしたら、それこそモテポイントじゃないのか?」
梓「分かっていませんね、翔君は」
翔汰「あれ、違ったか?」
梓「私からしたら、料理ができる彰兄は、彰兄にあらず!!なのですよ」
翔汰「この場にいないのに彰兄報われなさ過ぎるわ!!」
孝太「けれど、翔兄の意見も一理あるかも。料理ができたほうが女の人にモテて、運が良ければ彼女ができるかもしれないし。そして、そうなったらあず姉と僕の邪魔をする下衆野郎が一人減るわけだし」
翔汰「お前はほんと、よくもまぁそこまで自分の兄を愚弄できるな!!」
芳裕「ふむ。……よし、それじゃあ今回の結論に入るぞ。結論。————翔汰はツッコミ役として苦労が絶えない」
梓・孝太「「異議なし」」
翔汰「そういう結論はなんか不憫だちくしょぉぉおおおおお!!!!」
※後日談
「ん?どうしたんだ、翔汰。昨日は眠れなかったのか?」
「…………彰兄、もしかして昨日はぐっすり眠れたのか?」
「あぁ、ばっちりだ!今日も料理の勉強に励むぞ!!」
「…………はぁ。なんか、この兄弟の仲で一番苦労してるの、もしかして俺じゃないか?」
- Re: *田中さん家の日常*『参照300突破記念SS更新』 ( No.69 )
- 日時: 2011/11/04 18:04
- 名前: ただのチキン (ID: bTHq/plJ)
オモロス、結局、話がずれてるやん。
- Re: *田中さん家の日常*『参照300突破記念SS更新』 ( No.70 )
- 日時: 2011/11/19 19:25
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: 3s//keBI)
上げ。
更新できなくてすみません><
なるべく来週には更新したいと思います((え
- Re: *田中さん家の日常*『参照300突破記念SS更新』 ( No.71 )
- 日時: 2011/12/01 19:21
- 名前: 棋理 ◆U9Gr/x.8rg (ID: 3s//keBI)
じゅうご 「人格形成に問題ありの弟と料理がからっきしの兄では、どちらを先に対処すべきか悩める三男」
「……さて、困ったな」
部活が終わり帰宅してから早30分。俺は冷蔵庫の中身を見ながら、困惑した表情を隠せずにいた。
俺より早く帰ってきていた孝太は、今リビングでテレビを見ている。おそらく昨日録っておいた刑事ドラマだろう。そんなに心配はしていないが、人格形成にこれ以上問題が生じないようにと横目で見ながら、もう一度思考を戻す。
この30分の間、ずっとこの台所にいる。普段は部活が終わって帰宅したら、必ずシャワーを浴びるのだが、今日はしていない。それほど、俺は切羽詰っていた。
その理由は、第一にあず姉が昨晩俺に言ったこと。あの時は説明を放棄——し、したわけではないが、そのことに関係している。して、その理由は。
「彰兄は料理はからっきしだもんね。帰ってくる前にある程度僕たちで夕飯作っておかないと、あの料理を食べることになってしまうよ」
「なんで俺の台詞をとるんだよっ!!」
っていうか、こいついつの間に俺の隣に来てたんだ。
孝太は冷蔵庫の中をちらりと一目すると、けだるそうに言った。
「冷蔵庫の中身が減っているから、今日のメニューを決めてから買い物に行ったら?」
「メニューか……」
俺、そういうの苦手なんだよなぁ。
この台所を使っているのは、ほとんどがあず姉だ。たまに彰兄が使ったりもするけれど、ほとんどがあず姉のテリトリーとなっている。
料理好きというわけではないけれど、育ち盛り食べ盛りの弟と、働き盛りの兄のために、あず姉は日夜どのようなメニューにしようか考えてくれている。そして、ほとんどひとりで作っている。
そのせいもあってか、俺たちは料理関係はほとんどあず姉にまかせっきりだ。
「ま、あず姉自身が楽しんでやっているっていうのもあるけどね」
「そうだな。とりあえず、お前が最初に言ったように、彰兄が帰ってくるまでに夕飯を作っておこう。手伝ってくれ————」
「やだ」
「即答かよ!」
なんか弟にここまで心を袈裟切りにされる兄って、なかなかいないんじゃないか?
冷蔵庫から炭酸飲料を取り出してリビングに戻ろうとする孝太を、なんとか引き止める。
「ちょ、ちょっと待て!俺ひとりでやるのか!?4人分の料理を!?」
「だって、言いだしっぺだし」
「そういう問題じゃないだろ!ここは、ほら。兄弟力を合わせて——」
「無理。あず姉とのなら力を合わすけど、翔兄たちと力を合わせるなんて、カオスにしかならないじゃん」
「カオスの原因は多分お前だと思うけどな」
というか、いつだって輪を乱すのはお前だと、どうして自覚してないんだ。
いや、やはりこういうのは自覚していないのだろうか。
「と、とにかく頼む。今は6時過ぎたから、あと1時間半で彰兄が帰ってくる」
「……………………」
「頼む、このとおりだ!」
顔の目の前に両手を持っていって、拝むようにする。
……いや、これを弟にやる時点で、俺のプライドとか兄としての責任とかのゲージがみるみる減っていっている気がするが、この際関係ない。
「……仕方ないなぁ。はっきり言って面倒だし嫌だし押し付けたいけど、手伝ってあげる」
「おおぅ、なんだか俺のほうが年上で兄なのに見下されている気がするが、とりあえずサンキュ!」
「あとで何らかの見返りは要求するけどね」
なんでこいつは兄に対してこんなに態度がでかいのか気になるところだが、俺はその辺については追求しないでおくことにした。
理由は簡単だ。
彰兄に料理をさせたくないという気持ちのほうが、孝太を早く更生させないという気持ちを上回ったからだよ。
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