コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- ESPガールアドベンチャー【祝☆参照200越え!嬉しいです】
- 日時: 2013/08/22 11:00
- 名前: 岡井香 (ID: c7NU3l3g)
初めに。
初めまして、岡井香(おかいかおる)です。
中1です。
アニメにどっぷりはまってます。
お世辞にも良いと言われる小説は書けませんが、精いっぱい頑張りますのでどうかよろしくお願いします。
Ⅰ旅の始まりは
>>1 >>2 >>4 >>5 >>10 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15 >>16
Ⅱ街の中で
>>18 >>19 >>20 >>21
Ⅲ旅の途中で
>>22 >>23 >>27 >>28 >>30
Ⅳある街にて
>>31 >>32 >>33 >>34 >>38
〈雑談編〉
>>35
- ESPガールアドベンチャー ( No.16 )
- 日時: 2013/03/30 23:22
- 名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)
「…で、なんだっけ?」
「はぁ!?私が質問してから、まだ一分くらいしかたっていないじゃないですか!あなたの記憶力は、鳥並みですか?」
「うる…うるさい!質問に答えないぞ?」
私は諦めたようにため息をつき、「わかりましたよ。」と言う。意味は無いがひとつ咳払いをして、ルナと向き合う。まるで、推理をいう探偵みたいだと思う。
「なんでここにいるんですか?」
「私がここにいちゃ、悪いか?」
疑問符で答えてくるルナに、私はスパンと言い返す。
「答えになってません。…つまり、あなたはインティファン家の当代なんでしょ?当代。家にいなくて平気なんですか?」
「ああ、家に私がいなくても問題ない。…それに、わ……には……しな…」
ゴッとひときわ強い風が吹く。
「えっ?何ですか?風が強くて最後の方聞き取れなかったんですが…」
ルナは緩慢な動作で、首を横に振るとなんでもないと言った。
「まあ、ここにいる目的はある…組織を追っているからだ。」
「ある組織?」
ルナは今度はしっかりと頷く。
「超能力の名家の子供を誘拐して、売る組織だ。」
「子供?まだ力が不安定だから、『商売』には使えないんじゃ…」
何かこの言い方嫌だなぁ。
「だが、子供は判断力が無い。そして非力だ。そのどちらかの、条件に当てはまれば奴らにとって格好のえさだ。」
つまりと、つぶやく。
「非力な子供を誘拐して、奴隷にするんですか!」
「多分な」
「っ…ひどい!」
人間のする事じゃない!
そこである事に、思い当たる。そして、ひとつの考えに思い当たる。
「そしてルナは、妹か弟が誘拐されたので助けるために追っているんですか?」
「違う。」と、ルナが即答する。
私は目を丸くする。
「えっ?じゃあなぜ…?」
そしてルナを見ると、今まで見た事が無い以上に顔が赤くなっていた。
「…〜なっ、なんとなくだ!悪いか?!」
そこまで照れなくても…というのが、こちらの素直な感想だ。
「…あなたみたいな人にも、慈悲というものはあるもんですねぇ…」
「?何、遠い目をしているんだ?」
「いえいえ…」
「?」
怪訝な顔をしているが、放置する。
あれっ…ちょっとまって。子供ってどこからどこまで?
ルナに訪ねると絶望的な答えが返ってきた。
「まあ、大体十八くらいまでだな。」
「えっ、じゃあ、十六は?」
「規格内だ。」
「うへえ…」
そして、奴らは黒いタキシードをいつも着用しているらしい。
「じゃあ、じゃあ…」
私は、わなわなと体を震わす。
「最近やけにしつこいあいつらはその組織の人間だったの!」
「ついでにいうが、奴らは狙った獲物は逃がさないぞ。」
「うあああああああああ!」
変なものに、狙われたもんだ。
とりあえず、今は叫ぶ事しか出来ない。
てゆうか、本当に永遠に鬼ごっこ状態だ…!どうしよう。
「…るぞ。」
「はっ?」
涙目でルナを見上げると、フイとむこうを向かれてしまった。
「えーと…今なんて…?」
ルナは、キッとこちらを振り向いた。その顔は、ほのかに赤い。
「いっ…いっ…」
「い?」
首を傾げる私。顔を更に赤くするルナ。
そしてルナは、やけくそのように叫んだ。
「いっ、一緒にいればある程度守ってやれると言っているんだ!」
「はぁ?」
私は、精一杯胡乱げな顔をする。ますます顔を赤くするルナは、さっきまでのクールな大人っぽさは微塵も感じられなかった。
「え?なんで?」
たしかに、一番力が強いと言われている人が近くにいるのは心強いが。
「私一人でも…多分大丈夫だよ?」
ルナが偉そうに腕を組む。未だに顔は赤いが。
「あっ、あんな雑魚に手こずっているお前が?ふ…フンっ!笑わせるな。」
むっ。
「それにだな、私はいいが見捨てたとなると後味が悪い。私はどうでもいいが!」
むむむむっ。
「それに少しは戦力になる。」
カチン。
「…じゃあ、よろしくお願いします!」
頭の中で何かが切れてしまった。
「わかった。」
ルナは精一杯クールに言った。無駄だったが。
そうゆう事で、私はルナと悪者退治に旅をする事になった。
- ESPガールアドベンチャー《お詫び》 ( No.17 )
- 日時: 2013/03/31 22:59
- 名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)
誠に勝手ながら三日ほど更新できません。
いつも読んでいる方々には、大変申し訳ございません。
三日経てば、頑張って更新するのでこんな小説ですが楽しみにしてもらえると光栄です。
これからもよろしくお願いします。
- Re: ESPガールアドベンチャー ( No.18 )
- 日時: 2013/07/26 01:48
- 名前: 岡井香 (ID: c7NU3l3g)
Ⅱ街の中で
1
「ちくしょー!ルナの裏切り者ー!」
昼間にも関わらず、人気がない通りに少女の叫びが轟く。 少女が叫なる理由それは、十分程遡る。<br />
- ESPガールアドベンチャー ( No.19 )
- 日時: 2013/04/04 17:51
- 名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)
人気がない通りにさしかかった頃、ルナはいきなり立ち止まった。
「どうしたの?」
怪訝そうに尋ねてくる私に、人差し指を口に当てしっと言ってくる。その顔はいつもに増して、緊張している。私もつられて緊張した面持ちになる。
しばらく立ち止まっていたが、いきなりルナは走り出した。
「えっ、待って!」
予測不能の行動に驚き、反応に遅れた私は数秒遅れて走り出す。その途端、後ろから追ってくる気配があった。
「まさか、追っ手!?」
ルナがそばにいるからと、今まで大人しかったから、全然空気の流れを読んでなかった。空気使いのくせに、空気の動きがわからないとか情けない…!
自分に嫌悪感を、抱く。
角を曲がり、私達は立ち止まる。
私が、曲がって来るであろう追っ手を待ちかまえるように仁王立ちをする。
いくつかの足音が近づく。一人ではないことが、わかった。
黒い物体が見えた瞬間、私は追っ手に空気の見えない鉾をぶつける。
「はああああっ!」
呻き声を上げながら、黒い塊がズルズルと倒れていく。
「…よしっ」
「いや、まだいる」
ルナが言った。
その言葉を合図にしたかのように、三人現れる。
「なっ…!」
すっかり気が緩んだ私は、とっさに動きを止めてしまった。
追っ手の手が目の前に来る。
どうしよう……!
そのとき。
「ちっ」
ルナが面倒くさそうに舌打ちをして、手を一文字に空気を切るように振る。
すると、どこからともなく水が現れ追っ手に凄いスピードでぶつかりに行く。
「ぎゃっ!」
「ぐっ!」
「がはっ!」
三つ、声が重なる。
追っ手が、後ろに五メートルほど飛んだ。
私は、およそ場にそぐわない声でそぐわないことを言った。
「…なんでぇ?水って、固くないじゃない。」
「水はスピードによって、コンクリートよりも固くなり弾丸のようになるときもある。本当に何も知らないんだな。」
「えへ。」
こんなんで頭に来ていたら、こいつとはつき合えない。
「…まだ、いるようだな…」
「うへぇ…面倒くさぁ…」
「誰のせいだ、誰の」
「好きで追われている訳じゃありません」
「何だか、色々とむか…なっ!」
ルナの瞳が愕然と、見開かれる。
「?何、どうした?」
全く状況がつかめない私は、聞くしかなかった。
ルナが何か呟いた。
と、いきなり走り出す。
「!ちょっ、待って!今度は何?」
「悪いが、別行動だ。一時間後に、奴らを巻いてここに集合だ。絶対巻いとけよ。一秒でも遅れたらおいてく。」
「はあ!?」
「じゃっ。」
「あっ、待てコラ!なにが守れるだ馬鹿ぁ!置いてかないでよぉ!」
半泣きしながら私も走りだそうとした。が、いきなり横の煉瓦の壁か爆発した。風圧で、何とかやり過ごす。
「なっ!」
そういや、まだ追っ手がいるって…
とにかく、
「逃げるが勝ちだぁ!」
私は、ルナが消えた方向に走り出す。
土煙の中から、タキシードが飛び出してきた。
「ちくしょー!ルナの裏切り者ー!」
あのときルナはなにを呟いたのか。私の頭からは、そんな事すっかり飛んでいた。
- Re: ESPガールアドベンチャー ( No.20 )
- 日時: 2013/04/05 14:21
- 名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)
「おっ、時間ぴったりだ。偉い、偉い。」
「お褒めいただき光栄だが、棒読みはどうかと思いますよ。」
「うるさいぞ。あと、話し方が変だ。」
「うるさい。こっちは疲れてるの。一人で八人だよ、八人。」
「だからか。顔がひどい。死人みたいだぞ」
「未だに、体中から変な汗かいてますもん」
言葉通り、私は息も絶え絶え、と言う状態だった。
ルナは俯き、言う。
「…すまないと、思っている。まさか、あいつがいるなんて…」
「あいつ?誰よ、それ。」
ルナは、しまったという顔をして手を投げやりに振った。
「違う。言葉の綾だ。まさかあんなに追っ手がいるとは、という意味だ。」
「ふーん。そう。」
「そうだ。」
これ以上問いつめても答えなさそうだったので、質問することをあきらめる。
「でも、悩んでるんだったら相談にのるよ?」
ルナの顔をのぞき込む。
彼女は驚いた顔をしていた。
私は顔を上げ、人差し指をたてながら先生気取りで言う。
「当たり前じゃない。一応これでも、旅仲間よ」
「…仲間…」
「うん、そう」
顔を上げていたから私は知らない。
普段は年不相応の鉄仮面のルナが、年相応の表情で痛そうな顔をしていたことを。
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