コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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ESPガールアドベンチャー【祝☆参照200越え!嬉しいです】
日時: 2013/08/22 11:00
名前: 岡井香 (ID: c7NU3l3g)

初めに。

初めまして、岡井香(おかいかおる)です。
中1です。
アニメにどっぷりはまってます。
お世辞にも良いと言われる小説は書けませんが、精いっぱい頑張りますのでどうかよろしくお願いします。






Ⅰ旅の始まりは
>>1 >>2 >>4 >>5 >>10 >>11 >>12 >>13 >>14 >>15 >>16

Ⅱ街の中で
>>18 >>19 >>20 >>21

Ⅲ旅の途中で
>>22 >>23 >>27 >>28 >>30

Ⅳある街にて
>>31 >>32 >>33 >>34 >>38

〈雑談編〉
>>35

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ESPガールアドベンチャー ( No.11 )
日時: 2013/03/26 23:27
名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)

かごを持ち遠ざかっていく、”友達”を眺める。アリスの顔には、先程の悪戯っぽい表情も会話を楽しんでいた時の優しい目もなかった。

ただそこにあったのは…
鋭い敵意、憎悪、そしてほんの少し哀しみ。

けれど私は、まだ何も知らなかった。

そして、ひどく後悔するのだった。

その話は、もう少し後…

Re: ESPガールアドベンチャー ( No.12 )
日時: 2013/03/27 22:08
名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)

「えっとー…後は…」
だいたい買い物が終わり、最後の店を探す。
「えっと、カップチア店…げっ、遠いじゃん。てか何屋なんだ、そこは。」
まだお昼とはいえ、悠長にしていると帰り遅くなってしまう。
急がなきゃと私はいい、走り出す。両手に抱えた紙袋の中で、トマトがはねる。
走り出した私の後ろでは、たくさんの人たちが売り買いしていた。
太陽が頭の上でさんさんとしている。

「…っあっつい!」
声に出すと、余計暑く感じ少し後悔した。紙袋は、汗で少し変色してしまっている。
「中身、無事かなぁ。」
とゆうか、と言いながら目の前にある建物を見上げる。
「カップチア店って、小麦粉屋だったのか!」
全く名前、関係ないよね?ないよね?
自問自答しながら、きぃぃときしむドアを開ける。
すると中から、冷たくて気持ちがいい風が流れ込んできた。
「ふぁぁぁぁ。生き返るぅ。」
すると、
「いらっしゃい」と静かな声が言った。

ESPガールアドベンチャー ( No.13 )
日時: 2013/03/27 23:04
名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)

私はあわてて顔を、上げる。
誰か居るとは、思わなかった。独り言とか恥ずかしいっ!
言い遅れたが、私は空気使いだ。空気の微かな動きを感知し、空気の流れを自在に操る。つまり、人は完全に動きを止める事は不可能だから空気の流れで何人いるかもわかる。…はずだが、今日はわからなかった。
「…っかしなぁ。暑いせいかな。」
きっとそうだと頷く私に、恐る恐るという感じに「いらっしゃい」と言った人が声をかけてくる。
「あ…あの、お客様…?」
はっとして我に返る。
「いっ、いや、何でもありません。…すいませんでした。」
「はあ…」
相手はまだ怪訝そうにしていたが、追求をする事を諦めたようだった。
「はは…って、あれ?」
よく見ると、いつも話に聞く主人ではなかった。
「えっと、マーガレット…さん、今日は居ないんですか?」
「え…あ、はい。彼は、今日は風邪なのでお休みです。」
「そうなんですか。お大事にって、伝えといてくれませんか?」
「わかりました。」
「すいません。ありがとうございます。」
いえいえ、と女性は手を振る。
年は四十代後半か五十代前半、というところだった。目許には笑い皺があり、優しい印象を受ける。しかしなぜか、一方では冷え冷えとした印象を受ける。
「それで、今日はいったい何を買いますか?」
小麦粉屋は、小麦以外でもうっているのだろうか。
変な事言うなぁと思いつつ、アリスから預かったメモを取り出すためいったんしゃがむ。
その瞬間、頭上で空気が動いた事を感知した。頭の奥深くで、警鐘が鳴り響く。反射的に、後ろに飛び移る。

がつん。

固い何かが、ぶつかる音がする。
恐る恐る顔を上げると、今まで私が居た場所に大きな石が落ちていた。少し床にのめり込んでいる。
「え…」
絶句。
後ろで微かに、空気が動く。急いで振り向くと、そこにはさっきのおばさんが大きな石を持って立っていた。私を凝視するおばさんの顔に、にたりと薄気味悪い表情が貼り付く。急に、冷房が寒く感じじ、しぃぃぃんと、不気味な静寂が広まる。あんな石で殴られたら、死にはしないが気を失ってしまう。
おばさんが、両手を振り上げた。
「…!」
私も両手を挙げ集中し、ありったけに空気を集め見えない鉾を作る。
おばさんが石をこちらに投げてくる。
「…!こりゃ、おばさんの力じゃ無いぞ。何者なんだ、あのおばちゃん。」
相変わらず、薄気味悪い笑みを貼付けたままだ。
「マーガレットおじさんとやらには悪いが……」
今まで集めていた空気を、外の向けて勢いよく流す。
「建物ごと行くよっ!」
その瞬間。
どーん!
という、爆発音が響いた。

ESPガールアドベンチャー ( No.14 )
日時: 2013/03/28 15:53
名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)

紙袋を持ち、軽快な足取りで走ってくる少女がいた。
「…参ったなぁ。まさか、あいつらがあそこまで情報力にたけていたなんて…」
ずっと、見張ってたのかな。
自分の考えに、気味が悪くなりからだを震わせる。
「ほかの街に移動するべきかなぁ。あいつにずっと頼るわけにはいかないし。」
まあ、それは保留にしよう。
太陽が、頭の真上にある。
「てゆうか、汗だくで服がくっついて気持ち悪い…」
あんな派手なことをしたため、10分弱走っていたのだ。
一軒の家に角を曲がり、広場にさしかかる。
「少し、休もーっと。」
ちょうどいいベンチを見つけ、腰を下ろす。
さわさわと、木の葉がこすれ合う。
背もたれに寄りかかり、上を向いて目を閉じる。
聞こえてくるものは、葉がこすれ合う音と風の音と自分の心臓の音だけ。
さわさわ…さわさわ…
木のおかげで、日光は当たらない。
外でこんなにリラックスするのは…
「…久しぶりだなぁ…」
その刹那。
「何がだ?」
不意打ちと、さっきの出来事のがあったせいで振り向くと同時に攻撃する。
「おわっ!」
相手にとっては予想しなかった攻撃らしく、一瞬ひるむ。
その瞬間を、私は見逃さない。
次なる攻撃をした。…はずだったが、声の主を見て動きが石のように止まった。ピシッという音が聞こえそうな勢いだったと思う。
声の主…ルナが下から不機嫌な目でこちらを睨んでいた。

ESPガールアドベンチャー ( No.15 )
日時: 2013/03/30 00:12
名前: 岡井香 (ID: og1NzBie)

「仮にも命の恩人に出会い頭で攻撃とは…いい度胸じゃないか。」
「うぅ…すみません。でもですね、えっと…」
「言い訳なら聞かんぞ?」
かれこれ十五分以上説教である。しかも、このくそ暑い広場で私は正座し彼女は腕を組み睨んでいるこの状況を十五分耐えた。偉い、我ながら褒めるぞ、私。
ふぅと、ルナがため息をつく。
「確かに、敵であったなら的確な判断だったと褒めるだろう。だがな、声をかける敵がいるか!?今までにあったか?そんな事!」
「…はい、ありません…」
すごく帰るの遅くなるなぁ…ああ、絶対後でアリスにも説教食らう…
今から気が重くなる。
すると、苛々した声が降ってくる。
「聞いているのか?」
ドスの聞いた声で、問いてくる。
「あ、はいっ!もちろん!」
思わず敬礼する勢いで、答える。
「もう、いい。」
私は片手を、ぴしっとあげる。
「ひとつ、聞いてもいいでしょうか?」
「ひとつだけならな。」
「ずっと気になっていたんですが、なんでここにいるんですか?」
ルナの眉が、ぴくっと動く。
「『ずっと』…?」
思わぬ返答がきて首を傾げると、雷が落ちたような感覚に襲われた。
「お前はっ、人の話を聞いていたのかっ?えぇ?それとも、馬鹿にしているのか?」
「ヒィィィ!すっ、すみませんすみません…!」
それでもなお、怒りのぶつけどころを探しているルナは何かしきりにぶつぶつ言っていた。

「…あのぉ…」
「…なんだ?」
とりあえず何も進まないので勇気を出して、声をかけたが恐ろしすぎて次の言葉が出ない。
ごにょごにょ言っている私に、仕方ないという風情でルナがため息をつく。
「…ああ、わかったよ。」
と言い、ベンチにどかっと座る。そして、お前も座れというようにあごを動かす。
私が座ったのを見て、ルナが口を開いた。


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