コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 悪魔な天使と天使な悪魔
- 日時: 2014/03/21 20:47
- 名前: 詩由 (ID: BpgOJEIu)
初です。
半分以上友達の命令により書き始めました。
バリバリ初心者の自己満足小説になると思いますので、
それでもokの方は、見てやってください。
メッセージなど頂けると泣いて喜びます。
明るく、楽しく書きたいと思います。
- Re: 悪魔な天使と天使な悪魔 ( No.16 )
- 日時: 2014/03/29 19:03
- 名前: 詩由 (ID: BpgOJEIu)
ー 6話 涙と約束 ー
今日も人間界は晴天。
そろそろ季節は夏で、太陽が容赦なく照りつける。
「暑いわね…」
「人間界もそろそろ夏だからね」
人間界の夏というのは、太陽の光が一番強くなる時期で、人間にとっても厄介な季節らしい。
こんなに天気がいいと、悲しいくらいにお別れ日和だ。
「じゃあ、シエルちゃん。また会えるといいね」
アランが天界を追放されてから、今日で3年。
やっと天界へ帰れる。
3年間もずっと待ち続けたんだ。
「そうね。じゃあね、アラン」
お別れは嫌だけど、会えないのは嫌だけど、アランのためだ。
やっと自分の世界へ帰れるんだから。
止めちゃいけない。
笑ってお別れしなきゃ。
「泣かないで、シエルちゃん」
気付くと、私の瞳からは涙が流れていた。
「…うぅ…っ…アラン……」
するとアランはそっと私を抱きしめてくれた。
優しく、温かく。
「大丈夫だよ。帰ったら天王様にお願いしてみるよ。そうしたらまた、人間界に来れるかもしれない」
この数ヶ月で、私にとってアランは大切な存在になっていた。
一番優しくて、一番愛おしい存在。
私が初めて、恋した相手。
「本当に…?」
「うん。約束する。だから泣かないで」
小さな子供をあやすような、優しい声で言った。
私はコクリと頷き、涙を拭う。
「私ね…」
伝えたい。
これだけは、伝えておきたい。
ずっと隠してた、私の想い。
「アランのこと、好き」
腫れた目で、笑顔を作る。
アランは驚いた様子で、言葉が出て来ないのか、口を開かない。
「こんなときにごめんね…でも伝えておきたかったの」
「僕も好きだよ」
私の言葉を遮るように、アランは真っ直ぐに私を見つめてそう言った。
「だから、また会おう」
「…約束よ…」
溢れる涙を堪え、震える声で約束した。
「好きだよ、シエル」
私の頬にキスをして、囁いた。
「私も…」
堪えていたはずの涙が次々と溢れる出す。
涙でくしゃくしゃの顔で、無理やり笑ってみせた。
「またね、アラン」
- Re: 悪魔な天使と天使な悪魔 ( No.17 )
- 日時: 2014/03/29 22:17
- 名前: 癒衣華 (ID: JryR3G2V)
こんばんわ。「悪魔」というキーワードにつられてきちゃいました・・・!ほんとに初なんですか?!こんなに文がすごくて引き込まれる感じなのに・・・・・。更新楽しみになっているので頑張ってください。応援しています!!
- Re: 悪魔な天使と天使な悪魔 ( No.18 )
- 日時: 2014/03/30 20:41
- 名前: 詩由 (ID: BpgOJEIu)
癒衣華さん、コメントありがとうございます(人●´ω`●)
めっちゃ照れます(´>∀<`)ゝ))エヘヘ
マイペース更新になると思いますが、楽しみにして頂けると嬉しいです(((o(*゜▽゜*)o)))
- Re: 悪魔な天使と天使な悪魔 ( No.19 )
- 日時: 2014/04/03 18:44
- 名前: 詩由 (ID: BpgOJEIu)
ー 7話 父と娘 ー
「会いたいなぁ…」
ポツリと口から出る言葉はアランのことばかり。
私がアランと過ごしていた時間と同じ時間が経った。
アランのいない時間がすごく長く感じる。
相変わらず人間は忙しなく街を行き来する。
アランは人間が面白いって言うけど、私は全く思わない。
何も知らない人間が幸せだとは思うけど。
「シエル…シエル…!」
どこからか懐かしい声が私を呼ぶ。
「何よ、お父様」
聞きたくない声。
私を人間界へ連れて来た張本人。
「人間界はどうだ?」
姿は見えない。
魔界から話しかけているのか。
何でもありね、魔界って。
「どうもこうもないわよ。いきなり送り込まれて、何していいかわからないわ」
宛もなく放り込まれて、何をしろというんだ。
「で、一体何の用?」
「人間界に行った娘がどうしているか心配でな。元気そうで安心した」
「ええ、元気よ。私に訳のわからない使命を与えて、私を訳のわからない人間界へ連れて来た張本人のお父様に心配されるほど、やわじゃないわ。安心して」
私の言葉がダメージになったのか、お父様は黙り込んだ。
「用はそれだけ?」
「それだけとは何だ。この私が可愛い娘の心配をしてやったというのに」
私が冷たく言い放つと、口を尖らせたような口調で言った。
心配も何も、こうなったのは全てお父様の責任なのだが。
これ以上話を面倒にしたくない。
言わないでおこう。
全く、扱いにくい父親だ。
「まっ、用はこれだけだがな」
何なのよ。
「じゃあ早く消えなさいよ」
今まで我慢していた本音が出てしまった。
本音だ、仕方ない。
「も〜。そんなことばっかり言ってると、お父さん怒るぞ」
言っている言葉と話し方が合っていない。
「悪かったわね。でも、もう用はないんでしょ?」
「ああ、元気そうで何よりだ。いきなり送り込んですまないな。少し事情があって人間界へ送ったんだ」
先程までの声色とは打って変わり、真剣な声で話し始めた。
「お父様が大変なことくらい知ってるわ。あと私、お父様が思ってる以上に強いわよ。心配いらないわ」
得意気に笑ってみせる。
こんな父親でも、魔界を制する大魔王なんだ。
お父様の苦労は近くにいる私が一番知ってる。
人間界に連れて来られたのも、何か理由があると何となく感づいていた。
「それに、人間界も悪くないわ」
嘘をついてでも安心させてあげたい。
「そうか。安心した」
「大魔王様ぁー!」
お父様を呼ぶ悪魔の声。
「忙しいんじゃないの?私なら大丈夫よ」
「すまないな。また様子を見に来るよ」
そう言ってお父様の声は途切れた。
何かあったのだろうか。
私が人間界に送り込まれるような何かが。
「ふぅ…相変わらずね…」
人間を見下ろしながら、小さく呟いた。
- Re: 悪魔な天使と天使な悪魔 ( No.20 )
- 日時: 2014/04/04 09:51
- 名前: 癒衣華 (ID: JryR3G2V)
おはようございます。更新されていて見るのが楽しかったです。寂しそーなシエルちゃんも可愛い!また、更新頑張ってください!!
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