コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

【歴史系】陰陽師兼忍者【オリキャラ募集】
日時: 2014/09/08 22:36
名前: 捨駒 (ID: kDko/hPR)

クリックorタップありがとうございます。

初めまして。捨駒(すてごま)と申します。
分かる方は捨駒の意味、分かると思うのであえて言いません!(`・ω´・ 。)キリッ

そんな私が書く小説は、主に歴史ギャグ小説です。
全く歴史関係無いし、時々戦闘シーンも入ると思いますがとどうぞ、良しなに……

※文才無いし、更新はボチボチです。すみません……(´・c_・`)


【話数一覧表】

・第零 登場人物>>1

・第一 人物兼引きニート>>2-13>>15-16>>20-22

・第二 繋グ者兼夜ノ街>>23-25>>28-31>>33 続く。


【オリキャラ様】

亜琵助斗様>>(赤い追放者)□シロクロ■様より頂きました!ありがとうございます!(*´ω`)
>>26>>28より設定でございます。(因みに、ぱっぴぃ星人ボイスで考えておりますよ。)


まだまだオリキャラを募集しております!
もうなんか、ルールとかどうでもいいんですけどね…(;´∀`)

Page:1 2 3 4 5 6 7 8



Re: 【歴史系】陰陽師兼忍者【ギャグ】 ( No.8 )
日時: 2014/04/24 13:30
名前: 捨駒 (ID: AwUzQTp7)

純一が眠っている間、部屋の片付けをしていた。

白い布巾を頭に巻いて、割烹着を着た神李はてきぱきと作業を進めていった。

陰陽堂は一つの仕事だけをする訳ではなく、多くの仕事を掛け持ちする事もあった。

今回は、その話。

「杏子さん……これ……」

真っ新の巻物が神李の手には握られている。『杏子』と上手とはかけ離れた字で記されていた。

「……この前の宿題ですよね。」
「え、あ、あー、ん?」

わざとしらを切る杏子に神李は眉を少し上げる。

最近、京都を妖怪がうろちょろとしていると聞いた為、毎日の様に巻物に妖怪を封印していったのだが、杏子は何もしていたかったのだ。

「ふざけないでください。僕は寝るまも惜しんで調教しているのに……」
「調教してんのっ?!」

「とにかく。今日の夜、俺ん家に集合です。」



泣く子も黙る最強ヤクザ……おっと、陰陽師集団。『賀喜組本家』その若頭が神李であった。

賀喜組本家とは、通称であり、本当は賀喜一派衆である。だが、神李を慕うものたちは物凄い形相のためヤクザと呼ばれているのだ。

ちなみに、神李は後継者であり十五代目らしい。若頭とも呼ばれている。

「……お、来た来た。」
「ゴメン、ゴメン……」

夏の夜を思わせる暗い色の浴衣を軽く着流した神李。胸元から見えるサラシと白い肌が提灯に照らされて光っている。

「全く、三分遅れましたよ。」

むすっと顔をそらすと後ろから前見たのとは違う式神が顔を出した。

「……でぇと……ですかィ?」

異国の言葉を話す式神を強く蹴る神李の頬は少し赤くなっている。

片方しか無い眼鏡の横には金の飾りがついており、銀色の右目が少し金に見えた。

「テレなくてもいいじゃありやせんか。式神をもっと大切にしてくだせェ。」
「お前は俺が好き好んで式神にした訳じゃ無い。本当はもっと龍の様なでかいのにしたかったんだ。」
「龍って、チョイスあれですね。」

いつも敬語の神李がタメ口なのを聞いて杏子はとても新鮮に思った。

「……杏子さん……行きますよ……」
「っあ、はいっ!」

Re: 【歴史系】陰陽師兼忍者【ギャグ】 ( No.9 )
日時: 2014/04/26 13:25
名前: 捨駒 (ID: PyqyMePO)

「いやー、夜はいいですねィー。」
「本当ですねー、先輩ー。」

神李の頭上を見下ろしながら飛ぶ二人。

「……神李君……何?この羽……」
「ん?あァ、コイツら……と言うよりこのダメガネこと死殺と面狐は烏天狗ですよ。」

「ちょっ、ダメガネってなんですかー。先輩は立派な烏天狗の頭!」
「照れるじゃねーか……」

バサバサと頭上を舞う漆黒の羽が上から落ちてくる様子を神李は鬱陶しそうに眺める。

五分程歩いた所で、やはり苛ついていたのか羽を掴むと下に引きずり下ろす。呻き声をあげる死殺の札を剥がして巻物をちらつかせた。

「ウゼーんだよ……下歩け。下!」

目に涙が浮かんでいる死殺に叩きつける様に貼ると巻物を懐に閉まった。一瞬だけだが、神李の顔が恐く思えた。

「……チッ……杏子さん、」
「はっ、はい!」
「どうしたんですか?冷や汗なんかかいて……あ、こっちですよ。」

冷静な口調の神李をまじまじと見つめながら角を曲がる。石畳を見た後にふとまばたきをするとぎょっと目を見張った。

「え……嘘……」

どんちゃん騒ぎを興す妖の群れがあちらこちらに見える。小さいモノから大きなモノ。中には大型の鬼までいるのだ。

艶やかな女性は色とりどりの着物に身を包み、煙管をふかす。だが、後ろで白い尾が見え隠れ。女を嬉しそうに眺める面狐は、普通の女の子に見えた。

「おっ、面狐ォ〜、何見とれてんだ〜?」
「見とれて……ません……」

茶々をいれられ俯いてしまった面狐を不思議そうに死殺は見る。

「はー、正直に言いねィ……」

強引に手を掴むと、女妖の群れへと面狐をつれて消えていった。

取り残された神李と杏子はただ呆然と二人の背を見るばかり。目だけ動かし神李の方を見ると札とびっしり書かれた巻物を取り出してニタリと笑っていた。

「アイツら全員……この中に納められると思うと……」
「思うと……?」

聞き返す杏子に神李は

「胸が騒ぎます……」

とだけ言うと鬼の群れへ杏子を連れていった。



手を引かれて割り込んでいく面狐は女の着物に押し潰されそうになる。面狐を肩の上に担ぎ上げ黒い羽を広げて屋根の上に飛び乗った。

「あ、しーちゃん!しーちゃん!こっち!」

しーちゃんと呼ばれた死殺はにこりと笑みを女に返すと屋根のしたにある出窓の方へ移った。

「もー、今日は来る言うから、うち待っとったんやよー。」
「ハハハ……どした?面狐?」

能面がキッと目をつり上げた般若に変わっている事に気がついた。下の面狐の顔も少しだけ怒っている。

「しーちゃん、子供?」
「違う!俺は……子供じゃ無くて……」

上目使いで女を睨みつけた面狐の頭をそっと撫でると女は硬いお菓子をを手渡した。

「いらっしゃい。よー来てくれたな、おおきに。」
「おっ、良かったね!面狐!」

赤や黄色、緑の淡い菓子どうやら砂糖菓子の様で口に入れると甘さが広がる。

「……これ、何て言う?」
「ん?金平糖やよ。良かったら……持ってく?」

目を細めて笑う女の手を掴むと

「仕方がないから貰ってく……」




参照、百越えありがとうございます(。´Д⊂)

Re: 【歴史系】陰陽師兼忍者【ギャグ】 ( No.10 )
日時: 2014/04/30 15:47
名前: 捨駒 (ID: LpTTulAV)

手を掴んだ後、女の手に何か違和感があることに気が付く。

「……手がデカイ……」

咄嗟に口から溢れた言葉に女は小さく微笑んだ。

「そりゃ、僕、男やからね。フフフ♪」

女……いや、男。男の着物の隙間から見えるあの異物はやはり本物。そう考えると頭がおかしくなりそうになった。

「コイツは、俺を守ってくれたんだぜ。」
「本当、僕が狐とちゃうかったら、今頃しーちゃんいーへんで。」

艶美に笑う男。あの男の事を女と思った自分の目をえぐりたい気分だ。

狐とは言っても、優しそうに見える男は煙管を口に当てると少しだけためらう。

「……なんやろ……」
「ん?どうした?」

指を指す方向に目を向けると猫目で細身の女がこちらを睨んでいた。悔しそうに舌打ちをすると闇の中へと消えていく。不思議な女だった。

「……あれ……この前も来とった……」
「お前を狙ってか?!」
「ちゃうちゃう、下のおっさんを狙って……まさか、最近流行りの妖怪狩りな……」

最近妖怪達が京都をうろうろしていると、お伝えしたはずだ。その妖怪達を理不尽に殺していく。それが妖怪狩りである。

ちなみに、杏子達が行っている封印はその後は式神として使う、もしくは巻物に納める。簡単に説明をすると殺しはしないという事だ。

「なんかあったら言えよ……死んだら困るからな……」
「おおきに。でも、しーちゃんも気ィつけるんやで」

煙管をもう一度口に当て、紫色の煙を吐いた。


「いやー、楽しかったですねー。杏子さん。」
「う、うん、だね!」

引きつった笑みの杏子を神李は幸せそうに眺めていた。悪騒ぎを興していた鬼を神李は自慢の術で縛り上げ、巻物に封印していった。
杏子が見た中で一番に近い程、輝いていた気がする。

こうして、またまた朝が来たのだった。



参照百越記念、〇〇さんを出そう!!

と、いう企画を一人で考えておりました。Ψ(‾∇‾)Ψ

その、〇〇さんとは……なんと!大河ドラマにもなった、あの有名な……

坂本龍馬さんですッッ!!

どうでもいい話をここでしてしまい、すみませんでした……

Re: 【歴史系】陰陽師兼忍者【ギャグ】 ( No.11 )
日時: 2014/05/24 15:33
名前: 捨駒 (ID: y9FxUFsG)

ある日の夕暮れ、彼は適当に町を行ったり来たり。眼鏡のレンズは赤く染まっていた。

「ふん〜♪ふんふ〜♪」

少し酒が入っているのか上機嫌で鼻唄を歌っている。足取りはふらふら、どこへ行くのやら……。

「ふ〜♪……おっ?人が……おっ?」

斉木〇雄の災難の燃〇力かという程おっ?と呟き、近寄って見ると、そこには自分と瓜二つの青年が倒れていた。

服はボロボロで、胸元には黒いモノ。ここらじゃ見かけない拳銃を持っているのだ。

気味が悪くなり、その場を去ろうとするが何かに足を強く捕まれた。

「……てめ……どこに逃げる気じゃ……」
「悪かった!悪かった!ごめん!謝る!」

跡がついた足を擦りながら謝る也太を青年は腕を組んで睨み付ける。

「悪かった……ガチで……はい。」
「わしがまだ優しかったから良かったものの、怒ってたらこのピストルが火を吹いたぜよォ……まったく……」

自分に説教をされている様で、不思議な感じがしてたまらない。腕を組んで唸り始める青年の次の言葉を待っていた。

やがて、

「そうだ、わしとお前、入れ替わって詫びをしてくればよか。」
「……はい?」

口を開いた途端、意味の分からない事をいい始めた。聞き返すと目を見開きムッと顔をしかめる。

「はい?って、何間抜けた面をしちょー。」
「いやいやいや、詫び?俺、なんもしてねーぞ?」

天然パーマの頭を軽くかきむしり世に言う壁ドンを也太にした。そして拳銃を額に突きつけると小声で言った。

「……怪我人を、放っておいた罪じゃボケェェ!!!」

そのまま、何かを貫く銃声と共に意識が遠退き、青年は也太の服を脱がしその場を去った。


「……さん………っん……旦那さんっ!……」

朦朧とする意識の中、目を開けると顔の近くに幼い子供が目をくりくりとしていた。なぜか、肌寒く股の所がスースーとする。

「なんで服着てないの?」
「……んん?服……はっ?服?!」

幼い子供い言うとおり、無造作に脱ぎ捨てられた服が横に転がっているだけである。

「いや、これは、違うからな!俺、そんな趣味、ねーから!」

焦って服を着る也太をよそに、子供はくすりと笑った。

「旦那さん、お家無いの?」
「ん?あ……お家はあるけど……酔っ払ってて、何処か分からないんだよ。」

痛む頭を押さえると、足に包帯が巻かれている。

「あっ、旦那さん、足から血が出てたんだよ!」
「そ、そうか……ありがとうな……少年……」
「僕、少年じゃ無くて、天流って言うんだ!」

名を、冷寒天流(レイカンアマル)といった。歳は大体七つ位だろうか?大人しく、少し不思議な雰囲気の少年ではあったが、まだ顔は幼い。
神李や、実の弟純一とは全く異なる天流に也太は珍しく思うのだった。

「ね!旦那さん!うち、来ない!?」
「お、おう!」

ニコニコ笑う天流の事を断れ無く、いや、家が分からず、今日だけと心に決めて也太は後をついていくのだった。

(にしても……あの男……どこへ……)

Re: 【歴史系】陰陽師兼忍者【ギャグ】 ( No.12 )
日時: 2014/05/17 18:55
名前: 捨駒 (ID: fmI8cRcV)

天流に連れられて、大分と山奥に来てしまった。

ひょいひょいと上がっていく足元を、息を切らしながらも也太は後を追っていく。死にそうになったところで、天流は振り向いた。

「ここだよっ!」

指を指した方向に、微かに燃える炎が見える。

「……あっ!おやっさーん!」

おやっさんと呼ばれる男は焚き火を焚いていた。也太に気づいたのか、こちらに笑みを返した。

天流によく似た水色の目はきゅっと引き締まり、おとなしそうに見える。細身の体は今にも折れそうだ。

「天流、どこいってたんだ。……すみません。わざわざ……」
「いや、俺こそ、天流君に助けてもらって。情けない……」

「ねっ!おやっさん、旦那さん、家に泊めてもいいよね?!よし!決定!」
「こらこら。」

立ち上がり、彼の長髪が風に揺れて辺りが少し光った。

「……では、行きましょうか。」

彼の口が緩んだ事を確認すると、小屋のなかへ消えていった。




「チッ、たっく、遅いですね。」
「……んあァ、どこかで、死んでんじゃねーのか。」

貧乏ゆすりの止まらない二人を見詰める杏子の気持ちも知らず、日はどんどん沈んでいった。よそ行きの格好をした三人の目の前には『新装開店』と書かれた看板が。

「……あっ!兄貴!おい!何無視してんだよ!」
「へっ?」

赤毛天パの男は、目を丸くした。

勘のいい方はお気づきかも知れないが、男は也太に扮した青年。眼鏡をしていないことが唯一の見分け方の様に思える。

「あれ?也太さん、眼鏡は……」
「眼鏡何て、わしゃ……俺、してなか、い。」
「?そうですか。」

変な話し方の偽也太(以下青年)に杏子は不思議に思うが、眼鏡の事については、だて眼鏡であったのだろうと解釈をしておいた。

「さて、俺達に奢ってくれるんですよね。嘘でしたら殺しますよ。」
「俺なんか、朝からなんも食ってねーんだぜー!」

自慢気に笑う純一の頭に神李の手は直撃した。

「はしたないですよ。俺らの社長……いや、課長である貴方が、それでは杏子さんが可愛そうです。」
「そうですぜ。お嬢と若の部長なんだ。ちゃんとしてもらわねェと!」
「何気にお前ら失礼だな!」

いきなり参戦を果たした死殺の後ろにやはり見えるのは面狐。そして、見慣れない者が一人。

「わあー、うち……僕、楽しみや。久し振りにここ来たわー。」
「……死殺、なんだ……これは?」

「これやなんて失礼やで。……あ、面狐ちゃんにも言うのはじめてやな。僕は、鎖羅。花魁やってます。」
「……死殺、あれか、僕っ娘か?そんな趣味か?」
「ちげー!頭は俺をどんな風に見てんだ?!」
「変態。ロリコン。ダメガネ。」
「……なんか、死にたくなってきた。」

一人、流れに取り残された青年に、杏子はやはり不思議そうに見るのだった。

「さ、行きますよ。」


Page:1 2 3 4 5 6 7 8



この掲示板は過去ログ化されています。