コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- ゲーマー勇者と7人の村人
- 日時: 2014/10/24 22:57
- 名前: アリコン魔王 (ID: NLcS5gZX)
- 参照: http://arikonnmaou
どうもはじめまして。アリコン魔王です。友達の勧めでここにデータ化しようと思いました。文章を書くのは初めてでめちゃくちゃ部分があるからもしれません←おいおい載せるのかよ
それでは書いていきます。
序章 プロローグ?何それ?
カタカタカタ・・・
暗い部屋にキーボードの音が響く
キーボードを叩いているのは一人の少年だ
少年の耳にはマイク付きのイヤホン。いわゆる、オペレーターだ。周りにはゴミが散乱している。
カタカタカタ・・・カタ
「ふーぅ。やっと終わった。今の時間は・・・」
少年はオペレーターを外し、時計を見る。
「やっべ!もう8時じゃねぇか。初日から遅刻なんてゴメンだぜ。」
椅子から立ち上がり、制服に手を掛ける。
少年は今日から高校一年生になるのだ。
「将吾。いつまで寝てるの!」
下からは母さんの怒鳴り声が聞こえる。
「いま準備してるよ」
「どうせ、ゲームしてたんでしょ?」
「ゲームしてるって分かってんだったら寝てるの?なんて聞くな」
「念のためよ」
こんなやりとりをしてる間に将吾は制服に着替え終え、パンを口に詰め込め、自転車に股がり、学校へ向かう。
少年の名は三上将吾。しつこいようだが今日から高校一年生になる、自称ゲーマーだ。
- Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.28 )
- 日時: 2015/03/17 14:34
- 名前: アリコン魔王 (ID: Od3Uhdie)
第十七節 7人の村人
「キシャァァァァア」
蜘蛛のような形をした昆虫型モンストーが兵士たちと戦っていた。兵士たちは少し劣勢だった。数ほどこちらが多いが兵士たちは腰が引けていた。へっぴり腰と言うやつだ。みるみるに兵士たちは後退し、城の城門にまで下がってきていた。
「なぜこんなところに来るんだよ」
「こちらの方が迫力がありますもの」
「狙われてる王女のいう事じゃねぇな」
奈々美と将吾は城門をくぐってすぐの所にいる。門は意味がなく、開放されている。つまり攻め込まれると城は落ちるということだ。
「うわぁぁぁぁあ」
もう落ちるのは時間の問題だろう。それなのに奈々美からは笑が消えていない。「キシャァァァァァア」
蜘蛛型モンスターの一匹が奈々美に飛び掛る。
「お前逃げろ!」
だが次の瞬間モンスターは粉々に吹き飛び緑色の体液が飛び散る。
「なにが起きたんだ......」
モンスターは吹き飛んだと思えば将吾たちの前に刀を持った男がたっている。
「王女様。大丈夫ですか」
「少し危なかったわね」
そんな風には見えないのだが。そうしている間にもモンスター達は進行してきていた。兵士たちも何人も倒され残るはこの前にいる男だけになっていた。
「おい!この縄をとけよ。あいつ一人じゃ無理だろうが」
「言った筈ですよ。邪魔になると」
「そんなこと言ってもよ」
「もう片付いたが」
そういうと男は片付いたモンスターたちの亡骸を見せる。綺麗に片付いていた。それも一匹残らず。ここまで強いと俺はいるのかどうかがわからないくなる。
「こんなに強いなら俺なんて呼ばなくても良くないか?」
「確かにあなたがいなくてもいいでしょう魔王があそこまで強くなければ」
「魔王ってのそんなに強いのか」
「七人いる村人でさえ勝てなかったのよ」
七人もこんな猛者がいるのかよ。
「だからあなたにはこれから戦い方を伝授されるわ」
「え?誰にだよ」
「それはね......」というと後ろに寒気を感じた。後ろを向くと強面なオッサンが立っていた。そのオッサンはこちらを見て笑っているではないか。その時将吾は言った。
「......死んだ」
これから始まる地獄の特訓のことを考える余裕もなくそのオッサンに引きずられて行くのだった
- Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.29 )
- 日時: 2015/03/18 21:52
- 名前: アリコン魔王 (ID: C1yvORdk)
第十八節 最初はみんなスライムから
あれからどこくらいの時間が経過しただろう。暗く寒い空間にオッサンと二人になってから。木刀のようなものをただ振るだけの動作をしている。正直こんなもので強くなれるのかはわからない。だがやらなければオッサンに殺されるかもしれない。そんなオッサンだが今は呑気に鼻歌なんて歌いながら読書を楽しんでいる。
「あのさぁ......俺はいつまでこれを振ってればいいのかな?」
「そんなの知らねぇよ。俺に聞くなよ」
なんと無責任なオッサンなことだ。オッサンがやれと言ったのにいつ終わらすのかは考えていないとは。
「なら止めるからな」
「誰が止めていいと言った」
気がつけばオッサンは将吾の前にたっていた。
バカな......。さっきまでたしかにあの椅子に座っていたはず......
将吾が木刀を振っていた所からでは1秒や2秒で行ける距離ではない。常人なら数秒はかかる。そう常人なら......
「まさかだとは思うが......お前も七人の村人なのか......」
「正解だ。将吾君」
またあの笑顔だ。正直言って気持ち悪いほど綺麗な笑顔だ。
「ならオッサンみたいに強くなる方法があるんだろ。教えてくれよ」
「まずはオッサンというのをどうかしようか。聞いていて腹が立つからな」
「ならなんて呼べばいいんだよ」
「そうだな。阿門と呼べ。それなら呼びやすいだろ」
「なら阿門。教えてくれ。強くなる方法を」
「待て待て。そう急ぐなよ」
また椅子に座ると本を読み始める。
なんなんだこの人は。俺を馬鹿にしてるのか......なら
将吾は木刀を上から下に振り下ろす。狙いは阿門だ。勢いに乗せ木刀は阿門の頭を捉えた。
いけた!
だが木刀は阿門に当たることはなかった。木刀は破壊されたのだ。破壊されると同時に将吾の体は宙に浮き後ろの壁へと激突した。
「ガハッ......」
腹と背中に同時に痛みが走る。
何が起きたんだ。確かに木刀は阿門の頭を捉えていたはず。
「何が起きたか理解できないって顔してんな」
薄らと笑みを浮かべ近づいてくる。その顔には傷一つついていない。全くの無傷。
「化け物が......」
「おいおい。そんな化け物に強なりた言ったのはお前だぜ」
痛み体を起こし立ち上がろうとするが足が思うように動かない。目の前にいる男に恐怖したからだ。その間にでも阿門は一歩一歩近づいてくる。
「あのな。お前は順番がなってねぇんだよ」
「順番だと......」
「そうだよ。お前もゲーマーならわかるよな」
「どういうことだ」
「アスタロトは言ったんだろ。ここはリアルゲームだと」
「それがどうした。リアルゲームとゲーマーになんの関係性があるんだ」
わからない。阿門が何を言いたいのか。
「お前の馬鹿さ加減にも呆れるな」
ため息をつくと阿門は言った。
「だから順番と言うのはRPG同様にレベル上げが必要なんだよ。だからお前は戦い方を覚えてスライムを狩って狩って狩りまくるんだよ」
「めんどくせぇな」
「お前それはゲームに対して言うセリフじゃないぞ」
本当にめんどくさいと思った。ゲームならわかるが現実の体を動かしてまで強くなるゲームなんてな。子供なら喜んだだろうがな......
「で?俺にどうしろと?」
「今からスライム狩りにいくぞ」
「今からだと!?」
「体は十分にあったまっただろ?よし行こう」
「えぇぇぇぇぇ」
こうして将吾は阿門連れられスライムを狩ることになってしまった。
- Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.30 )
- 日時: 2015/03/20 00:01
- 名前: アリコン魔王 (ID: dRebDXey)
第十九節 99と100の差はでかい
スライム狩りを始めて1時間。日も暮れ辺りを月が照らしている。
「ハッ!ヤッ!うら!」
剣を振ることになれてきた将吾。スライムを狩り続けてたことによっての上達だ。
「そこまでだ。そろそろレベルを見てみろ」
阿門の合図と共に振る腕を止める。剣は重力に従い地面に落ちる。頬には汗が流れている。そんな将吾の顔はどこか不満気だった。
「レベルってのはどうやって見るんだよ」
そうレベルを見ろと言われても見ることができないのだ。やり方すら教えてもらっていない。
「おっとそれは悪かったな。これを受け取れ」
投げ渡されたのは金色に光るブレスレットだ。月の光を反射し輝いていた。その光はとても綺麗だった。
「それを腕にはめてレベルの確認をしろ」
言われるがままに腕につけると「menu」と表示される。その欄には
「Lv.」と書かれたものを押す。
「やったぜ。99だってよ」
まず気になる点があった。それは......
「なんでスライムを狩っただけで99も行くんだよ」
そうたかだスライムを狩っただけで99になれるのかという事だ。
「あ!ひとついい忘れてたことがあったな」
「まだあったのかよ」とツッコミを入れるが聞かずに話を続けた。
「それってゲームと連動してんだよ」
「ゲームと連動しているだと!?」
「そうそう。ゲームと連動することによって手っ取り早く強くなれるんだよ」
「お前さ。手っ取り早く強くなれる方法は無いんだったんだよな」
「おう」
「で?これはどういうことだ?」
「ごめん。忘れてた」
てへっと可愛く笑ってみせたが正直キモイ。蒸さいオッサンが笑顔を見せても気持ち悪いだけだ。
「でもおかしいな。どのゲームもLv.100は超えてるんだがな?」
そう生粋のゲーマーである将吾がゲームと連動しているというのにレベルが99というのはおかしいことだ。普通ならばだ。
「理由は簡単だよ。この世界にLv.100が七人しかいないからだ」
「それってまさか七人の村人のことか」
「正解だ。そう七人の村人だ」
「教えろよ。どうやったらLv.100になれんだよ」
「それはだな」と言って言葉が止まる。次第に阿門の顔には汗が流れる。
「なぁまさか。知らないのか?」
笑いながら首を縦に振った。肩を落としため息をつく。
「でも一つだけ分かってることがある」
肩を落としていた姿から一変してすぐににこやかな顔になる。
「それはな。今のお前じゃ無理だってことはわかる」
「どういう事だ」
「Lv.100なんかには簡単になれないってことだ。お前に無くて俺たちにはあるものがあるはずさ。それを探しな。全てはそこからだな」
「お前達にあって俺にないものか。わかったよ。探してやるよ」
こうして将吾のゲーマー勇者としての物語は一歩前進したのだった。だがしかしまだ将吾は知らなかった。七人の村人の正体が何者なのかを......
- Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.31 )
- 日時: 2015/03/20 22:48
- 名前: アリコン魔王 (ID: d4UJd1Wm)
第二十節 私は魔法使いじゃない。狙撃の天才だ
「探すとは言ったが......流石にこれはマズイだろ」
将吾はある部屋にいた。この部屋は城にある村人たちの住む部屋だ。
「無いものがあるとしたら部屋だとは思ったが......女の子の部屋なんて聞いてないぞ」
その部屋は可愛らしいぬいぐるみやら化粧台やらが置いてある。それは間違いなく女の子の部屋と言っていいだろう。何がマズイか。それは女の子の部屋に男が一人で勝手に入っていることだ。
「女の子の部屋を調べるのはマズイ。さっさと部屋から出よう」
ドアノブに手をかけた時だ。廊下から足音がした。誰かがこの部屋に近づいているのだ。
「............」
とっさの判断でクローゼットに隠れた将吾。ここは暗く光は隙間から見える微かなものだけだ。扉が開かれ入ってきたのは......
「小音......」
「あれ?誰か読んだ気がするけど気のせいだよねぇ」
入ってきたのは勝利の双子の妹である小音だった。
「ふ、服装が......」
今の彼女の姿はタオルを体に巻いただけのとても綺麗な......ではなく恥ずかしい姿をしている。男の将吾には目のやり場に困る姿である。風呂上がりなのだろうと色々考えながら小音が部屋を出るのを待ってみた。
「そういえば今日新入りが来たんだよね。どんな人なのかあってみたいな。勇者になるって人だからきっとすごく強いんだろうな」
確かにゲーム内では最強だろう
「もしかしたら紳士的な人かも」
ごめんな。紳士ではないわ。勝手に部屋の中に入るくらいだから
「服をそろそろ着ないと風邪引くよね」
そう言うと小音はクローゼットに近づく。
マズイ。ここを開けられると......
将吾の願いは虚しくクローゼットは開けられ将吾は前に倒れた。その勢いで小音のタオルを引っ張りとってしまった。上を向くと裸体の小音を見上げる形になってしまった。
「このスケベぇぇぇぇぇぇええ」
そのまましばらくの間将吾は足蹴りをされることになってしまった。
◇◇◇
「で?私に言うことは?」
「......すいませんでした」
いまはあの事故から数分後。服を着た小音が椅子に座り将吾は地べたに正座をさせられている。当然といえば当然だ。部屋に勝手に入っただけでなく、女の子の裸を見たのだからこれで済んでいるだけ有難いというものだ。
「でもその服装はどうかと思うぞ......」
「何がダメなの?」
「お前は魔法少女だろうが!それなのに何そんな狙撃スタイルをしている」
「だれが魔法少女よ!私は狙撃の天才よ」
「自分で天才って言ったらおしまいだな」
「変態には言われたくない」
返す言葉がなかった。
「それはそうとお前はなんで7人の村人に選ばれたんだ?」
「その話の転換はどうかと思うけど......教えてあげるわ」
「お、おう」
生唾を飲む。ついに強くなれる方法がわかるのだから......
「私が天才だからよ!」
話にならなかった。小音は天才以外に何があるのかが分かっていないようだった。つまりまた......
「無駄足だったのか......」
「ねぇ?あなた誰なの?」
「お前は俺が誰なのかわからずに話していたのか!?」
「うん。まぁ天才だからね」
「将吾だよ。三上将吾」
「え?将吾なの?嘘だ」
「嘘言ってどうすんだよ」
呆れるほどに馬鹿な少女だった。いや、馬鹿を通り越してアホだ。
「それならこの部屋のとなりに行きなよ。そこに将吾が知りたがってることを言ってくれるかもよ」
「そうか!ありがとう」
「待って将吾」
制止を聞き入れずに将吾は部屋から駆け出していった。部屋には小音だけとなった。
「もう!私の裸見たんだから責任とってよね!」
誰も居なくなった部屋にその言葉だけがこだました。
- Re: ゲーマー勇者と7人の村人 ( No.32 )
- 日時: 2015/03/21 23:30
- 名前: アリコン魔王 (ID: Ib5HX0ru)
第20.5節 王女様は妹で創造主
将吾の特訓を始めていた頃、王室では奈々美と阿門が将棋をしていた。本来ならば守り守られる立場にあるがこの二人は特別だった。だから誰も口を出さないし出せない。
「将吾の特訓は上手く行っているの?」
「あいつが自分で自分に足りないものに気がついたら終わりだな」
「気づくでしょうか......」
「無理なら元の世界に戻ればいい」
「......王手」
話している間に奈々美は王手をしていた。話しながらでも冷静にしている所が中学二年生とは思えない。
「こりゃ完全に決まってるな。降参。俺の負けだ」
無言の微笑みを浮かべると二人は向き合い一礼をする。そして二人で片付けをする。これはいつもの事だ。だが今日は少し違った。
「ねぇ阿門」
「なんだ?奈々美ちゃん」
「わたし達って将棋の駒では一体なんなのかしら」
「急にどうしたんだ」
「あくまでの話よ」
不思議がる阿門に優しく言うと阿門はゆっくりと答えた。
「そんなの王将が奈々美ちゃん。歩兵が兵士たちだろ?その他の駒が俺たち7人の村人だろ」
「違うわね。少し」
頭を傾げる阿門。確かに阿門の回答に間違いはない。だが一つだけ間違っている部分があった。それは......
「それは7人の村人が7人も確認できているの?」
「......!」
息を呑んだ。確かに阿門も7人をしっかりと見たわけじゃない。7人が揃うことがないからだ。集まったとしても六人だけだ。それ何故なのか......
「私が最後の村人だから」
「なんだと!?嘘を言っている場合じゃないぞ」
「私が村人であるのはこの力があったから......」
光の球体が現れると将棋板、駒が消えた。そして代わりに出てきたのはオセロだった。一瞬だった。消えると同時に出現した。それはまるでなんでも作り出している神のような......
「そう私はここの神。創造主になります」
「奈々美ちゃん......いつの間にこんなに強くなったんだよ。俺はずっと奈々美ちゃんと一緒にいたがそんなの使えなかったんだろ?」
「その話はまた今度にしましょうか」
阿門の口ち人差し指を立て口元に持っていく。そうまた今度なのだ。今は将吾の事が大事なのだから。
「必ず教えろよ」
「将吾のことが終われば必ず話すわ」
二人は約束をすると王室を阿門は出ていった。将吾の特訓のためにまた将吾を探すのだった。
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