コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 陰陽師-紫鶴
- 日時: 2015/11/14 21:22
- 名前: 星飯 緋奈 (ID: uLBjsRTH)
こんにちは〜、星飯緋奈です。
今回は、平安に手を出しました。前回は姫様中心でしたが、今回は違いますよ〜♪
では、設定です!
夜造 紫鶴【やづくりのしづる】(主人公)
夜造家の末弟。陰陽寮に出仕する。
圧倒的な才を持っていて、そのおかげか人に忌まれる存在となってしまった。現在は、夜造家本邸ではなく、月子の家に住んでいる。
白宮 月子【しらみやのつきこ】
霊力が非常に強い姫。白宮家の次女。彼女の霊力に惹かれてやってくる妖を白宮家の本邸に寄せ付けないように、彼女は別邸に住まい、紫鶴を自分付きの陰陽師として同じ邸に住まわせている。
白宮 雫【しらみやのしずく】
月子の姉。入内しており、何くれと紫鶴を呼びつけて、月子をからかうなど、わかりにくいが月子を気にかける。内裏での名は『梨壺の女御』
藤原 悠次【ふじわらのゆうし】
殿上人藤原義晴の次男。家は長男である志蓮にまかせ、自分は陰陽道の道に進んだ。
紫雲 【しうん】
月子に使える女童(めのわらわ)
紫鶴を兄のように慕っており、兄様と呼んでいる。元は身分が低かったが、月子の意思によって、白宮家の姫として扱われている。
- Re: 陰陽師-紫鶴 ( No.1 )
- 日時: 2015/11/14 22:26
- 名前: 桃美 (ID: WjAAkDuu)
小説かくの上手いですね!!
- Re: 陰陽師-紫鶴 ( No.2 )
- 日時: 2015/11/14 22:29
- 名前: 桃美 (ID: WjAAkDuu)
というか、設定が!!!!!
- Re: 陰陽師-紫鶴 ( No.3 )
- 日時: 2015/11/15 06:21
- 名前: 星飯 緋奈 (ID: uLBjsRTH)
〜返信〜
桃美さん
ありがとうございます!平安時代は、私的にとっても書きやすいんです♪
楽しんでくださいね。
〜本編〜
紫鶴は、陰陽寮に響き渡る鐘鼓を聞いて、ふっと息を吐き出した。
ふと辺りに気を配れば、いつものことだが、辺りに穢れが薄く拡がっていた。
「たく…この地に在します土地神よ、この地に巣食う悪しき空気を滅し給え…ふぅ、大丈夫だな」
紫鶴は、一介の陰陽生に過ぎない。けれど、一介の陰陽生にしておくには、あまりにも勿体無い器量を、紫鶴は有していた。
「紫鶴殿」
「あぁ、悠次殿。何か?」
紫鶴に声をかけたのは悠次という、殿上人藤原義晴の息子である。だが、その高い身分を鼻にかけず、気さくに振る舞う彼は、紫鶴が気安く話せる内の一人だった。
「人目が無いから、悠次でいいよ」
「はぁ…悠次。なんの様だ?」
「いや、澱んだ空気を払ってくれた礼だ」
「…気がついていたのか?なら何故払わなかった」
キラリと、紫鶴の眼が光る。悠次は紫鶴にこういった。
「気がついても、あれだけ微量の穢れを払って、元の空気に戻すなんて、常人には出来ないんだ」
こう言われれば、紫鶴も黙るしか無い。
「さ、仕事は終わったんだろう?最近宿直(とのい)で疲れているだろうし、早く帰るといい」
「…あぁ、そうさせてもらう」
ふと紫鶴は、月子と紫雲の安否が気になった。月子は、出雲の勾玉を渡しているけれど、紫雲はどうだ?紫雲には、何も渡していない。それどころか、あの子はまだ7つ。神の眷属であれる最後の年だ。もし、月子を狙ってきた妖が、標的を紫雲に変えて仕舞えば、あの子は自分の身を守れない。
「では、これにて退出させて頂きます。悠次殿、後は」
「あぁ。構わないさ」
人が来たことで一気に切り替えた紫鶴に苦笑した。
慌ただしく帰っていく紫鶴。皆、紫鶴を異質なモノを見る様な眼で見ている。決して、彼は悪くないのに–
- Re: 陰陽師-紫鶴 ( No.4 )
- 日時: 2015/11/15 19:48
- 名前: 星飯 緋奈 (ID: uLBjsRTH)
陰陽寮の寮官の身分は、はっきり言って低い。かの殿上人、藤原義晴の息子である悠次はとてもとても稀なのだ。と言っても彼は父の権力に決して頼ってなどいないけれど。
身分が低い者たちは、出仕するのも徒歩だ。紫鶴が住まう南四条邸は、遠くもなければ近くもなく、気が急いている時には非常に遠く感じる。
もしも、紫雲が妖に憑かれていたら?もしも、邸に悪業を働く妖が入り込んでいたら?もしも…月子がいなくなっていたら?
気が急ぐほど、邸が遠く感じる。しかし、ある事にはたと気が付いて、紫鶴は立ち止まった。悠次に言われた事を思い出したのだ。
“陰陽師が陰に傾けば、均衡自体が危うくなる。もしも、自分の考えが負の方向へ傾いていれば、この呪を唱えるといい”
「新道霊堂覇者の御名(おんな)を呼び覚ましたれば、負の心を滅したらん…!」
凄まじい風が吹き抜ける。無数の旋風をながら効力を発揮するそれは、広い朱雀大路を横断しながら吹き抜けていった。
「なんだよ、これ」
あまりの威力に驚く紫鶴。けれど、こんな事で立ち止まれるかと走り出す。そこで、紫鶴は気がついた。先程まで胸の内に巣食っていた焦りが消えている事にー
この掲示板は過去ログ化されています。