コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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Youthは輝いている。
日時: 2016/06/28 19:07
名前: ラニ (ID: vfLh5g7F)

キミと一緒にいるだけで楽しくて幸せで

キミといると心と体がポカポカして

僕は

青春の真っ只中でキミに恋している。

私は







初めまして!ラニと申します!
初投稿です。
なので、温かく見守ってもらえると嬉しいです。

それと主に、恋愛・青春ものを書いています。苦手という方も、そうではない方も少しでも読んでくだされば嬉しい限りです!

これからよろしくお願いします!!m(._.)m







**登場人物**
ー女子♪ー
紫門 亜萌(さいもん あも)
花木 小夜(はなき さよ)
鳥井 優雨(とりい ゆう)

ー男子☆ー
羽澤 カイ(はねさわ かい)
島田 春兎(しまだ はると)
爽河 真 (そうが しん)

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Re: Youthは輝いている。 ( No.7 )
日時: 2016/05/01 14:30
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

ーまだ…ねー
春兎と小夜が走り去ってしまった後。歴史の時間、亜萌は考え事をしていた。

なんで春兎は、走って行ったんだろー?
なんか私、嫌な事したかな??

クエスチョンマークが頭の中をぐるぐると回り続けている。
もし自分が何か嫌な事をしてしまったのなら、ちゃんと謝りたいし、どうして走り去ってしまったかという『理由』も聞きたい。

キーンコーン カーンコーン

「はいっ、そこまで!挨拶はいらんからな、以上」
先生が ドアを開けようと手を出した時、ふと何かを思い出したかのように後ろを振り向いた。
「ああ、後。今日の日直の奴は、提出物を俺の机の上に積んどいてくれ」
以上だ、と言うように先生が教室の扉をピシャリと閉めた。
近くにいた優雨が亜萌に近寄る。
「今日の日直って亜萌だよね?」
「うん」
教卓の上にあった提出物のノートとプリントを両手で支えながら、少し悲しそうな目をしながら言った。
「春兎も日直なの」
「紫門と島田だからね」
すると、春兎と小夜が教室に帰って来たのと同時に、亜萌は扉を開けるため手を伸ばしていた。
「うおっ!」
「わっ!なんだ春兎か。もーどこにいたの?今日、私と日直だよ?一緒に職員室行こ」
分かった、と口には出さず、ただコクリコクリ、と頭を上下動かしていた。
小夜が春兎の顔を見る。春兎の顔は、赤く染まっていた。小夜の胸がチクリ、と痛んだ。
「春兎」
小夜は、自分の手で春兎の頬を両端に引っ張った。
「にゃにしはがりゅ!(何しやがる!)」
春兎が自分の頬を引っ張っている小夜を見る。
今にも、泣き出しそうになっていて、涙目になっていた。
「行って来い!春兎…」
大袈裟にそう言って、春兎の背中を押した。
「行ってらー!亜萌!春兎!」
二人に大袈裟に手を振る小夜の顔は、精一杯の笑顔を作っていた。
『……』
教室から出ていった後、春兎と亜萌の間には会話がなかった。
「…?」
亜萌の方を見る。視界に入ってきたのは、ノートとプリントを重そうに持っている亜萌。

ん?ノートとプリントーーー!!??

「あ、亜萌!それ俺持つ!」
なぜか片言で言い、亜萌から奪うようにノートを持つ。
「あ…私も持つ」
「いいよ。亜萌に持たせていた分、俺が持つから」
「それじゃあ…それじゃあ、私が嫌なの!!」
亜萌の勢いに春兎は一歩退いていた。
「分かりました。じゃあプリントをお願いします、紫門さん」
「それでいいのだよ、島田くん」
まるで、えらい社長のように威張り口調で言いながら笑う亜萌を春兎は可愛いと思ったのだ。

青春を

「あ、亜萌…」
「?」
何?、と言うように春兎に向かって首を傾げた。

キミと

「……やっぱ、イイや」
「何それー!」
春兎の足をつま先で小突いた。

一緒に

「いつかね〜…まだ…ね」
「何か言った?」
「別に」

過ごしている。

教室
亜萌と春兎が行っている間、小夜とカイと話していた。
「…あのさ、カイって好きな人いんの?」
一瞬カイは硬直し、慌てたような躊躇いがあるようなそんな感情が伝わってきた。
「…いいいいいい」
「い?」
「……いる…よ」
消え入りそうな声。体が少し震えている。
黒い髪の中に赤く染まっていく頬が見ていて分かった。

どっかの誰かさんに似ている。

ふとそう思う。
すぐに顔が赤くなって、体が震えて。あれ?

小夜があることを気づく。もしかして。
「あのさ、カイってもしかして!」
その言葉はチャイムによって消された。
「ーーー。まだ…ね」

Re: Youthは輝いている。 ( No.8 )
日時: 2016/05/02 22:34
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

ー初恋と片想いー
初恋と片想いは違う。
片想いは楽しいという人も苦しいっていう人もいる。悲しくなる時もある。ころっと変わることもある。
だが、初恋は何歳になっても忘れない。一生に一度の最初の恋。初恋。なのだから…。

「ねっむ〜〜」
小春日和。暖かい温度が私を包んでくれる。隣のカイの席を見る。机の上には、ブックカバーに包まれた本が置いてある。なぜか興味が湧きそっと手を出すと本がひょいっと、上に上がった。
「何してんの」
「あ、カイ」
ちょっと気になった、と何も隠さずさらっと言った。
「見たいの?」
「見たい」
またサラリと。
「却下します。」
まるでロボットのように丁寧に断られてしまった。
「……別に大したもんじゃないよ」
本を亜萌に渡し、自分の席に座る。
ブックカバーを外し、本の題名を見る。
「…これって!?」
輝け 青春生達。
亜萌のオススメした本だった。
「あれから気になって本屋に行って、試しに読んでみたら意外と面白くて」
少しずつ頬が赤く染まっていく。二人とも。
「そう…だったんだ」
『……』
沈黙。
「あ、これ返すねっ!」
「う、うん」
本を差し出した亜萌の手とそれを受けとるために出したカイの手が触れた。
余計に顔が赤くなり、本が下に落ちた。
「あああごごごごめん!!」
「いいいいやいいんだっ!!」
落ちた本に伸ばした手と手が触れ、また顔が赤く染まる。
「ごめん!本当にごめんね!」
「こっちこそ!ごめん!…嫌だったでしょ」
「そんな事、思ってないよ!?」
大声で言ってしまった。
「え…あ、ありがとう」
戸惑った感じの声だった。
本を拾い上げてカイに渡した。
「あのね!カイ!」

キーンコーン カーンコーン

亜萌の声がチャイムによって消された。
「亜萌、何か言った?」
亜萌は首を横に振りカイに謝った。
「ううん。なんでもない、ごめんね」
肩が震えてる。二の腕を両手でギュッと「おさまれ」て心の中で言いながら強く強く握った。

私はカイに何を言いたかったんだろ。

「亜萌!俺!」

ガラガラ

「よーしっ!授業始めるぞー」
先生が扉を開ける音と先生の元気な声がカイの声を消した。
「何?カイ」
「まだ…ね」
言い聞かせるみたいに安心させるように冷静な自分を戻すみたいに呟いた。
微かだが亜萌はそのカイの言葉を聞いていた。

Re: Youthは輝いている。 ( No.9 )
日時: 2016/05/05 14:39
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

ー帰ろー
「優雨、今日一緒に帰ろー」
帰りの準備をしていた優雨の手が止まった。
「いいけど…真の家って違う方向だけどイイの?」
「イイのイイの。それに母さんも優雨と一緒だって聞けば安心でしょ」
だから一緒に帰ろ?、と言うようにウィンクをしてくる。
分かったよ、と一言そう言い、帰りの準備を終わらせリュックサックを肩にかけた。

Re: Youthは輝いている。 ( No.10 )
日時: 2016/05/11 18:21
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

ー好きってこの思いー
帰り道。
亜萌、春兎、カイが一緒に帰っていた。いつもなら、カイと真が前を、亜萌と春兎が二人の後ろを歩いているのだが、真が優雨と一緒に帰ると言ったので一列に並んで歩いていた。
「…カイ、今日はゴメンね!」
「いや、俺も悪かったしゴメン!」
ゴメンを繰り返すカイと亜萌を春兎は横目で見た。
まだ春兎には見せた事ない顔。可愛いと思った。でも、その顔は俺に向けられたものじゃない。
「…亜萌はカイが好きなの?」
「え」
カイと亜萌は目を丸くさせている。
春兎はしまった、というように自分の口を塞いだ。だけど、
「好きなの?」
止まらない。溢れてくる。この気持ちって。
「好きなの!?亜萌!」
嫉妬だ。
「春兎…?」
「おい!春兎やめろよ!亜萌が困ってるだろ!!」
「なんでだよ!カイは亜萌の好きな人知りたくな」
ドスッ
亜萌達の背後から春兎に向かってスクールバッグが投げられた。
「女の子の秘密を探っちゃダメだよ〜、春兎」
「ってーな!何んすだよ、真!」
声の主は、春兎の言う通り真だった。
「真?!どうしてここにいるの、優雨と一緒のはずじゃ!それにほっぺ赤くなってる」
「うーんいやー…ちょっとね」
亜萌とカイの危険を感じてさ、と言って春兎の服の襟を掴み、こいつ借りるは、と一言言って何処かへ消えてしまった。

家に帰り亜萌は服を着替え机に向かっていた。ノートを開き、今日の復習をしよう、とシャーペンを走らせてみるがどうも春兎が言った事が耳に残っていてそっちに頭がいってしまう。
何も意識せずにスラスラと何かを書く。
書いた先を見てみると

《私の好きな人》

「私の好きな人…」
小夜がいつか言ってたっけ。本当に好きな人は目をつぶって一番最初に思い浮かんだ人だって。
目をつぶってみる。
思い浮かんだ人。

私の好きな人は…

目を開ける。
「私の好きな人って…」

カイは亜萌と別れた後、家に帰りベッドに身を投げていた。
「…亜萌」
亜萌と一瞬だけ触れた右手を見つめる。
すると心臓の鼓動が早くなるのが分かった。
「亜萌…好きだよ」

「私の好きな人は…カイなんだ」
胸の鼓動が聞こえてくる。それはどんどん大きくなってもう胸が破裂しそうなくらい。
「私は…」

「亜萌…」

君に
好きってこの想いを
届けられたら
どんなにいいだろうか。

Re: Youthは輝いている。 ( No.11 )
日時: 2016/05/11 18:25
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

ー少しだけ恋の話。ー
恋は複雑でそのままにいておきたい、しまっておきたい恋もある。打ち明けたい恋。隠しておきたい恋。泣きたくなる恋。笑顔になる恋。もうひとつ。
********幸せになる恋。********
地球にいるみんながそれを探している。あなたも。私も。
無意識のうちに探している。


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