コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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Youthは輝いている。
日時: 2016/06/28 19:07
名前: ラニ (ID: vfLh5g7F)

キミと一緒にいるだけで楽しくて幸せで

キミといると心と体がポカポカして

僕は

青春の真っ只中でキミに恋している。

私は







初めまして!ラニと申します!
初投稿です。
なので、温かく見守ってもらえると嬉しいです。

それと主に、恋愛・青春ものを書いています。苦手という方も、そうではない方も少しでも読んでくだされば嬉しい限りです!

これからよろしくお願いします!!m(._.)m







**登場人物**
ー女子♪ー
紫門 亜萌(さいもん あも)
花木 小夜(はなき さよ)
鳥井 優雨(とりい ゆう)

ー男子☆ー
羽澤 カイ(はねさわ かい)
島田 春兎(しまだ はると)
爽河 真 (そうが しん)

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Re: Youthは輝いている。 ( No.2 )
日時: 2016/04/30 23:28
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

ー読書時間ー
キーンコーン カーンコーン
ざわめく廊下と教室。なかには、走りながら息を切らす者もいた。

この頃気に入っているを本を読む。
この時間は、一番心を落ち着かせられるし、寝ていてもほぼ気づかれない。
亜萌の机の位置は、一番後ろの窓から近い位置にある。朝はポカポカした光が当たるためよく眠気が襲う。
「それなんの本?」
と隣の席のカイが声をかけてきた。
半分寝かけていた亜萌は、カイの声がきっかけで目を覚ました。
「ああ、これ?これは『輝け 青春生達』だよ!主人公の佐久間 麻紘と品川 銀とその他のヒロイン達が恋とか友情が深みあっていくっていう小説なんだ!
それに今、実写化に…」
はっ!、となって我に返り、チラリとカイの顔を見た。
「!?」
カイの顔が笑っていた。長い前髪も今は太陽の光にあたり前髪の下にある瞳が見える。
暖かくて、優しさがある瞳だった。
その瞳に亜萌は見惚れ、何秒間か見つめ合っている状態となった。
「…亜萌どうした?」
「え?あ!ごごごごめん!」
すぐさまカイから顔をそらせ、本に目を向けた。きっと顔が赤くなっている。
本で顔を隠すようにうずくまる。
カイの顔は見えなかったけど、クスッ、と笑う声が隣から聞こえてきた。

Re: Youthは輝いている。 ( No.3 )
日時: 2016/04/30 23:28
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

ーDo you love me?ー
四時間目 英語
ギュルルルルルー
昼食の時間が近いためか、かなり、大きめの音がなった。優雨がとっさに自分のお腹を抱え込み、隣の席の真の顔を見た。
必死に笑いをこらえている真の様子が目に入る。恥ずかしいのと同時に笑いをこらえる真の顔にムカついた。
「じゃあ、リスニングしますよー」
英語の先生がプリントを配りながら言った。
クラス中、配られたプリントを睨みながらリスニングに集中した。この学校のリスニングは、CDからながれた英文をプリントの空白部分に当てはめていくという感じだ。簡単に言うと、小テストの様なものだ。
「……これでリスニングを終わります」
リスニングが終わると、そのプリントは隣の席の人と交換して、丸つけをするというルールがある。そして、優雨の席の隣はもちろん真。まだ、クスクスと笑っている真の顔にイラつきながらもプリントを渡した。間違ってたら絶対にバカにしてやる、優雨はそう思った。

「……はい、じゃあプリントを持ち主に返して下さーい」
英語の先生が後ろまで聞こえる様に言った。
鳥井 優雨 9/10点 爽河 真 9/10点
これじゃ、いじれないじゃないか!、と心の中でそう叫ぶ。
すると、真がプリントの端に指をトントン、とシャーペンで叩く。

腹の音デカすぎだろ バーカ(‾▽‾)

真の字でそう書かれてあった。
ニヤつきながら、黒板を見ている真の無邪気な子供の様な顔が目に入る。
「好き」
「……!?」
優雨の肩がビクリと上下した。
「好きという英文は、likeとloveで現わせるという事は一年生の時に習いましたね。では、復習と同時に自分の好きな物・大好きな物を英文にして隣の人に発表しましょう」

なんだーびっくりした

ホッとして好きな物をまとめて英文へしていった。チラリと隣の席を見る。真は何やら悩んでいる様だ。なぜか、フッと笑えた。
「出来た〜」
「俺もー」
ではでは、とそれぞれの椅子を向かい合わせにし発表し合った。
「I like cookies.Do you like cookie?」
「Yes,I do.…Do you love me?」
「えっ?」
戸惑った。そんな言葉が真の口から出てくるなんて思っていなかったからだ。
朝に好きな人はいないって亜萌達の前で言ってたのに。

もしかして…。

だが、優雨は答えた。
「……I like you as a friend!」

友達として好き。
それは、本当の気持ちだ。だけど、こんなところで告白するのも恥ずかしい。

でも、真の口から出たって事は、真は私の事を好きって事?

そんなこんなを考えていると真がいきなりふきだした。
「あははっ!ごめん優雨っちょっとからかってみただけだよ!でもっ友達として好きってマジ回答じゃんっ!」
その後もあははっ、と笑い続ける真を見ているとまたイラだちを覚えた。

キーンコーン カーンコーン
「じゃ、これで授業を終わる」
「起立 礼 」
代議員の小夜が声でみんなを仕切る。
『ありがとうございました』
「着席」
まだ、笑っている真を横目で見ながら、イラだちを抑えていた。
「小夜」
「何よ」
ほっぺを膨らませながら、怒り気味で優雨が言った。
「好き」
「はあぁ!?」
あははっとまた笑い出す真。もう絶対に喋らない!と優雨は心の中で誓った。
「あははっごめんっごめんって!でもやっぱり優雨はからかいがいがあるなー」
自分の腹を抱えながら笑う真は、小さかった頃と同じ笑顔だった。

でも、こっちはあまりいい気分じゃないんだけど。

やっぱり、と弁当箱を出しながら真が後から付け足した。
「彼女にするんなら優雨みたいな人がいいや」
かああ、と顔が赤くなっていくのが分かる。バカじゃないの、とうつむきながら言った。
「ハハッ!まあ、これ食べて機嫌直して」
真の弁当箱に入っていた玉子焼きを口に放られた。
「!……美味しいっ」
だろ?、と首をかしげ、ニヤつく。
「………その笑顔はちょっとアウトかも」
「優雨なんか言った?」
何でもないよ、と笑顔をつくり首を横に振った。

Re: Youthは輝いている。 ( No.4 )
日時: 2016/04/30 23:28
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

早速ですが、また書こうかなと思います。

ーお弁当ー
春兎が小夜の弁当箱を見て目をキラキラさせた。
「唐揚げあるじゃん!もーらいっと」
自分が持っていた箸で小夜の弁当箱から唐揚げを取り出し、それを口に頬張る。
「ちょっとー!せっかく残してたのに!毎日毎日私の唐揚げを取って行ってー!」
奪うな!、と自分の口の端を引っ張りながら小夜が言った。
「いいじゃねーか、減るもんじゃないし」
いや減るものでしょ、と近くにいた亜萌とカイにツッコミをいれられてしまった。
「いや、マジでごめんてっ!」
亜萌に向かって春兎が謝る。
「謝る相手は私じゃないでしょ!?」
またツッコミをいれる亜萌にまた謝る春兎。
そんなやり取りを見ていた小夜は心にモヤモヤとしたものを感じていた。
「……っ」
「…あのさ、小夜って春兎の事好きなの?」
「えっ!」
小夜は、びっくりしてと思わず声をあげてしまった。幸い春兎達には聞こえてなかったらしく、まだ亜萌が春兎に説教をしていた。
「えっとーそのー」
違うよ、と小夜は言いたかったがなぜか言葉が出ない。
「…カイ。春兎に言わないで」
小夜は自分のスカートの裾を掴んで、じっとそこ一点だけを見ていた。
それを見たカイは、一つ息を吐いて
「大丈夫だよ。春兎には言わない」
小声で言い、弁当箱の蓋を開け、中に入っていたブロッコリーを一つ食べた。
「うまっ」

Re: Youthは輝いている。 ( No.5 )
日時: 2016/04/30 23:28
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

ーリア充?ー
「じゃ、また明日ー」
「おーう」
亜萌・春兎・真・カイが分かれる十字路。
真とカイ、亜萌と春兎は同じ道で分かれる。
亜萌と春兎は横並びに並んで帰っていたら、女子中学生が二人、反対側から来てすれ違った。そしてその一人が振り向いて、隣にいたもう一人と目を合わせた。
「…今のってカップルだったよねっ!」
「うん!リア充だった!」
そう言ってクスクス笑い出す女子中学生達との距離はどんどん遠ざかって行った。
亜萌と春兎の間には沈黙が走るが、突然二人は同時に笑い出した。
「アハハハッ私達ってそんな風に見えるんだ!」
「ハハッ本当に!全然そんなんじゃないのに!」
それからしばらく二人は笑い合った。
「ハハハッ…本当にそんなんじゃないのに…な」
春兎の言葉が最後、二人はそれぞれの帰り道へ分かれた。
「じゃあね」
「また明日」
お互いに別れの言葉を告げ、背を向けた。

Re: Youthは輝いている。 ( No.6 )
日時: 2016/05/01 12:49
名前: ラニ (ID: 7jcCv.R/)

ー振り向かせてみせるからー
冬に入って初めての雨。
春兎達と合流し、ゲームの話とか勉強の事とか話してた。
小学一年生くらいの子達が自分より大きい傘を少し重たそうに持ちながら上に向かって口を開け、雨粒を入れようとしていた。
そんな姿に微笑みながら学校に着いた。
「小夜ー優雨ーおはよ〜」
「おはよ〜」
「あ、おはよ!みんな!」
朝から元気だな、と小夜に春兎がツッコミを入れた。
「そういえば、今日はちゃんとみんなで来たんだねー」
小夜
「まぁーあと一歩遅かったら置いて行かれそうになってたけどな」
それを聞いて亜萌がビクッと肩を震わせ、苦笑した。
「あ、亜萌!あれから好きな人出来た?」
亜萌と優雨がビクリと肩を震わせた。
「いない…」
亜萌の言葉がなぜかそこで切れた。
昨日の読書時間「その本は何」かと言ってきたカイへの回答で思わず熱狂してしまった時に見えたカイの笑った顔が頭の中をよぎる。
「…よ?…多分」
「多分?」
春兎の目が丸くなる。
「気になるやつがいるってこと?」
首をかしげる小夜の顔が見えた。
「……気に…なる人」
亜萌の声が少しずつ小さくなっていく。

ーーは好きな人いるのかな…?

「亜萌。お前…その顔…恋してる顔じゃねーか」
春兎がそう呟いたのが聞こえた。
「…ゴメン。ちょっとサボるわ」
「えっ?春兎!?」
気がつけば、春兎は廊下を走っていた。
自分でもなぜ走ったのか分からず、ただ溢れてくる感情と涙を堪えながら、誰もいない場所へ走って行くばかりだった。
その春兎のあとを小夜は追っていった。
亜萌達は目を丸くすることしか出来なかった。

キーンコーン カーンコーン

春兎と小夜は学校の屋上にいた。もちろん、今は授業中のため先生も生徒も誰もいない。
春兎は、腕で目を隠すようしてに寝転んでいた。
小夜は、春兎の横で体育座りをして春兎を見ていた。
「……好きなやつ…いるんじゃんか」
小声で春兎がそう言ったのが聞こえた。
その一言で小夜の心は締め付けられた。
「春兎は…春兎はひどいよ。亜萌しか…亜萌しか見てないんだもん。丸わかりなのよ、バカたれ」
「うっせー」
二人は同時に泣いた。

好きな人に好きな人がいる。

複雑すぎるこの関係が二人を締め付けた。
「なんでお前まで泣くんだよ」
「……ばるど」
「…あんだよ」
鼻声で、顔を涙で濡らしながら二人は言った。
「私…春兎の事……好きです」
涙を拭いながら心を込めて必死で言った。
「好きです。…好きだよ。好きだよぉ〜」
最後はもう泣きながらだった。溢れてくる思いに我慢が出来なかったのだ。
春兎は黙って聞いていた。
「……ごめん」
「謝るな」
いつものツッコミ…の様にはならなかった。
こんな場面じゃなかったら、笑って誤魔化せたのだろう。そう小夜は思ってしまった。
春兎の口が開く。
「…小夜は、もし俺と付き合ってたら…何したかった?」
小夜の涙がその一言で止まった。
「な、なななっ!」
『…』
沈黙がはしる。
小夜は、耳まで赤らめながら言った。
「…帰る時手繋いだり、抱き合ったり、遊園地とかでデートしたり……キスしたり?」
赤らめていた顔がさらに赤くなった。
秋と冬の中間の風は、ヒヤリと冷たく、小夜の頬を撫でた。
「春兎は?…付き合えたら何したかった?」
亜萌の名前を小夜は、わざと言わなかった。
春兎に嫌な思いをさせたくなかったからもあるが、無意識のうちにそう言っていた。
「俺は…バレンタインの時にチョコ作ってもらったり、二人だけの秘密をしたり……キスしたり?」
『キスしたり』
ハモった。同時に。
「なんでハモるの」
「ホントに」
キス魔かよ俺ら、と春兎がいう。

ただ私達は、純粋に恋をしたかったんだ。漫画のような、小説のような、まるで絵に描いたような甘い恋を。好きな人と一緒に。

「……戻るか」
春兎がズボンについていた埃を払い、立ち上がって小夜に手を差し出した。
「行くぞ」
「…うん」
差し出された手を小夜はギュッと握った。
小夜の目線は、握った手を見つめていた。
「…かせて……るから」
「ん?なんて?」
あまりの小さな声だったためか、春兎はもう一度聞き返してしまった。
小夜の目線が春兎の顔に向かった。
「絶対に振り向かせてみせるから!」
自然に大声で叫んでしまった。
春兎は、一瞬、目を丸くさせたが、その答えは自然と声として出た。
「……うん。できるものなら、ね」
小夜の目を見つめ、掴んでいた手を少しだが強く握った。
「行こ」
「うん」


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