コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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月から来た猫
日時: 2016/07/10 10:18
名前: 瑞樹 (ID: Lnsp.uM2)

ザー...ザー...

上から降ってくる滴が、傷だらけの体に容赦なく打ちつける。

痛い

痛い

倒れて動かなくなった体を必死に動かそうとする度に激痛が走り、もう動かすことすら諦めてしまった。

このまま僕は、死ぬのだろうか。


___ああ、眠たい。


だんだんとまぶたが落ちていき、完全にまぶたが閉じようとした、その時。

ふいに滴が止み、僕は何者かによって優しく包み込まれた。

「かわいそうに」

浮遊感を感じ、抱き上げられたのだと理解する。

「もう、大丈夫だよ」

優しく、どこか切ない声と共に頭を撫でられる感触に、閉じかけたまぶたを必死に持ち上げた。


声の降ってきた方向に目をむけると、心配と慈悲に満ちた目と、目があう。

へにゃり、と安心させようとするかのように笑う、僕を助けた少女に心臓がどきりとし、顔に熱が集まる錯覚に陥った。


"ありがとう"と、せめて伝えたくて僕は口を開いた。



「にゃあ」


......そうだ、僕は猫だった。






初めまして、瑞樹と申します。

小説を書くこと自体、滅多にないので文章が拙くなるかもしれません。ていうか、なります。

更新も、とても遅いです。

それでも、どうか温かい目で見守っていただけると嬉しいです!

コメント大歓迎です。

これからよろしくお願いしますm(_ _)m


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Re: 月から来た猫 ( No.18 )
日時: 2016/05/21 22:51
名前: 桧 譜出子 (ID: WjAAkDuu)

こんにちは!!桧です。
私も、返信遅れ気味ですみません。

私は、貴重な意見と言われて心の三社祭が始まりました。

瑞樹さんにも、幸せをお返ししたのみです。

はい。チェーロ君の旅にお供させていただきます。
これからもよろしくお願いいたします。

Re: 月から来た猫 ( No.19 )
日時: 2016/06/05 14:12
名前: 瑞樹 (ID: mextbE/J)


桧 譜出子 さん


心の三社祭という表現、素敵ですね。
僕好きです。こういうの。

本当に更新遅くてすいません!

遅くなりましたが今から更新させていただきます!

Re: 月から来た猫 ( No.20 )
日時: 2016/06/05 14:15
名前: 瑞樹 (ID: mextbE/J)








夜の街を駆けながら、僕は必死にちはるを探していた。


途中、色んな人とすれ違う度に目を見開かれ二度見をされたが、そんなことは今はどうでもよかった。





人通りの少ない場所まで来た時、ふと、ちはるの匂いが鼻孔をくすぐったので、足をはやめる。


だんだんと街灯に近づくにつれて、その光に照らされてるものが見えてくる。


その照らされてるものが何かを認識した途端、僕は今までにないくらい全速力で駆け寄った。



「ちはる!」



目を閉じぐったりとしてる体を抱き起こすと、ちはるの体にこもっている熱が伝わってくる。



「やはり熱があるではないか。」



近くに散乱していた僕用の餌である猫缶をビニール袋に戻し、肩にかけた後ゆっくりちはるを背負った。


「すぐに家まで帰るから、もう少し我慢してほしい」



首に回したちはるの手に力が込められたことに、その時必死だった僕が気づくことは無かった。








出た時と同様に窓から家に入り、ちはるを寝室まで運んで、ベッドにちはるを下ろした。


靴を丁寧に脱がせて玄関に置くと、急いでタオルを水で濡らして寝室にいるちはるの額に乗せた。
これでよかったはずだ。


こころなしか、血色が悪かったちはるの顔も、だんだん良くなっている気がする。



「大丈夫か?」



答えることはないとわかっていても、どうしても声を掛けずにはいられなかった。


「まったく。心配させないでくれ、ちはる。」


睫毛が震えたが、それ以外特に反応は返ってこない。


視線を時計にずらしたら、もうすぐ夜明けの時間になろうとしていることに気がついた。


それは、もうすぐ猫のすがたに戻ることを意味している。



「ねえ、ちはる」


気づくと、僕は無意識に口を開いていた。



「僕は、ちはるのことが好きなんだ。

あの日、僕を助けてくれた時、間違いなく君に一目惚れをしたんだ。

今日、ちはるがいつもの時間に帰ってこなくて、とても心配だった。



______胸が張り裂けそうだった。


だからもう、僕を心配させないで。

それから、自分のことをもっと大切にしてよ。




って、聞いてるわけないのに。変だな、僕は」



恥ずかしさを誤魔化すために、ちはるの頭をそっと撫でた。


「そろそろ、時間だ」


ちはるの顔にかかった朝焼けの光が、もう時間が来たことを知らせた。

これで最後だと僕はそっと頬に口付けをし、彼女から離れると前触れもなしに突然視線が低くなった。





「にゃあ」


部屋が朝陽に包まれ、眠気が今更訪れてきたので、ちはるの部屋を後にする。


リビングのソファーに飛び乗り、体を丸めて眠気に身を委ねる。







まさか、ちはるが起きていたなんて露ほど思わず、僕はすぐに意識を手放した。







Re: 月から来た猫 ( No.21 )
日時: 2016/06/05 16:33
名前: 桧 譜出子 (ID: DjQ11j/o)

瑞樹さん、こんにちは。
なんか気に入っていただけたようで嬉しいです。

千晴ちゃんの可愛さったら、本当にたまりません。
今後もしっかりと、行く末を見守っていきたいです。

私も、瑞樹さんの作るストーリーが好きですよ〜\(^o^)/

ではでは。

Re: 月から来た猫 ( No.22 )
日時: 2016/07/10 10:14
名前: 瑞樹 (ID: Lnsp.uM2)

桧 譜出子 さん

返信遅れてすいません!

6月はたてこんでおりまして...(泣)

ストーリー、もっと良いものにしてもっと好きになってもらえるように頑張りますね。

あと、大変申し訳ないんですけど、千晴じゃなくて、千陽です(笑)


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