コメディ・ライト小説(新)

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少女と海猫の少しだけ変わった日常
日時: 2019/04/10 17:41
名前: 空巫女 (ID: z.RkMVmt)

ある郷には、“獣人”という、人化ができる生き物がいる。

このお話は、人間界で暮らす猫の獣人、“海猫”と、海猫と共に暮らす独り暮らしの高校生の少女、“白鳥千影”。
そしてその仲間達が送る、普通の人間の日常とは少しだけ変わった日常。



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こんにちは。はじめましての方ははじめまして。空巫女です

当作の略名は海日です。

各話サブタイトルリスト兼目次 >>24

4/8
あらすじ的な何かを変更しました

4/10
>>6 の#EX1のキャラクター紹介の紅実の部分に、“ツンデレ”という記述がありますが、もう今ツンすらないですね。
設定を変更しようと思って、修正のパスワードを打ち込んでも、間違ってるになって、修正ができないです...
その為、紅実の性格は葵達と接していくうちに、ツンが消えたと脳内補充願います。

#13 あおいとうみねこ ( No.15 )
日時: 2019/03/02 16:05
名前: 空巫女 (ID: eP4z3AoX)

<#13 あおいとうみねこ>

<<千影side>>

日曜日の昼。私達は紅実に某ショッピングモールに呼び出された。
「紅実、遅いわね....暑いし店の中に入る?」
「そうしよ。あと10分来なかったら帰ろっか」
海猫と会った日を初夏と呼ぶならば、今は夏。
なんせ、7月の中旬。来週からは夏休みなのだから。

「ごめんごめん!遅れた!」
紅実の元気な声が聞こえる。
「遅いわよ、全く。で、黒い狐は?」
私が問うと、紅実の背後から一人の人物が。
「やっほー!ウチは葵!くるちゃんのペットの獣人だぞ☆」
「!?」
葵か。紅実がちゃんとした名前をつけるのは意外だった。
そして、海猫が固まっている。
「どーしたのさ、うみちゃん?そんな硬い顔してー」
葵は海猫に近づく。対する海猫は、ドン引きしていた。
「こんなの、私が知ってる狐じゃない。狐は異常な程に堅苦しいもん」
その海猫の言葉で一瞬葵の表情が固まったのは気のせいだろう。
「紅実、葵って、初めからあんな感じだったの?」
「いや、海猫の言うとおり堅苦しかったんだけどさ、それじゃ駄目だと思って、口調を変えようとしたらこうなった」
え、それでこんな風に変わる物なの?海猫がドン引きするレベルに。
「にゃぁぁ!こんな葵なんて嫌だ!」
葵にもふもふされながら悲鳴に似た声を出す海猫。
「紅実、戻せないの?」
「戻せないも何も、これ、演技だし」
「「は?」」
私と葵から逃れた海猫の声がハモる。
「主....もう演技を終えても宜しいのでは?我とて、疲れますし、海猫殿に辛い思いをさせるのは心苦しいです...」
先程までとは一変、凄い堅苦しい口調の葵が紅実に話しかける。
「それでこそ葵だよー!」
「コン!?」
今度は先程とは逆に、海猫が、葵に抱きついている。
「やっぱり、ありのままが一番か...」
「そうとは言い切れないけど、今日のはやり過ぎよ」
私と紅実は、中のいい二人の獣人を眺めながら、そんな会話をしたのだった。

#14 ふくえらび ( No.16 )
日時: 2019/03/02 17:06
名前: 空巫女 (ID: eP4z3AoX)

<#14 ふくえらび>

「と、いう事で、何事もなくユニシロに来ましたー!」
「こら、早急の出来事を無かった事にしないの!」
「えぇ、いいじゃないか...」
私達はショッピングモール一階にある、服の大手チェーン店である、ユニシロに訪れていた。
因みに、“早急の出来事”とは、紅実達と合流した時の、葵の演技の話である。
「わぁ、広い!」
「これが服屋ですか....今は7月だけあって、半袖等の夏物が多いですね」
獣人達は、見慣れない光景に驚き、早速店内を見回っている。
まぁ、当の本人達あおいとうみねこが気にしてないのなら、早急の出来事は無かった事にしてもいいか。
後、これは今更の話だが、獣人達は、私達の服を着ている。葵なんかは、初めて人の姿になった時は着物だったそう。嘘かと疑ったが、葵の堅苦しい性格なら、本当っぽい。
暫くして、葵が戻ってくる。
「主、着物が見あたりません...」
「「あるわけない!!」」
葵の言葉に、紅実が怒る。私もつられて怒ってしまった。
「では、何を着れば良いのですか?この、主に借りている服も着心地が悪いですし...」
「そもそもな、着物なんて日常じゃ着たりしないぞ。普通の服を選んで慣れろ!」
紅実がもっともな事を言い、葵を説得する。
「すみません!今後、着物は一切着ないと誓います!」
「大袈裟だけど、そんでいい。この店にある服で、好きなのを選んで来い」
「承知しました!」
葵は命令を受け、走っていった。
「店内は走るなよー」
紅実が呆れた声で注意するも、恐らく聞こえてないだろう。


数分後。私と紅実は別れて、それぞれの獣人の所へ。
「海猫、いいの有った?」
「あ、千影!このクリーム色のTシャツと紺色のスカートと、向こうの棚にある、茶色い上着が気になってさ。試着してみていいかな?」
「ええ、良いわよ」
一応、値札を見ておくも、そこまで高くないので大丈夫だ。
「ありがとう。じゃあ、試着室行ってくる!」
海猫は上機嫌で試着室へ向かった。

そして数分後。
「これは買いで!」
海猫は先程試着した服を、カゴに入れて戻ってきた。
「じゃ、レジ行こ」
「駄目よ。1セットで足りると思っているの?洗ったりすんだし、4、5着はあった方がいいわよ。」
既に買う気満々の海猫に言い聞かせる。同じ服を毎日着られるのは、こっちも嫌だしね。
「わ、解ったよ。さっき、気になるの何着か会ったから、それ持ってくるね!」
それから、海猫が何着か服を持ってきて、全部試着した。尚、高い服は試着前の段階から却下しておいた。

そして会計。とりあえず数万円持ってきたので、当然足りた。海猫が最初に試着した服は、本人の希望でそのまま着ていく事に。
「後は葵達ね」
「葵の事だから時間がかかりそうだね...」
そんな会話をしながら店を出ると、居た。
何が居たって?紅実と葵以外にあるの?
「遅かったなー!」
何故か勝ち誇っている紅実。
一方の葵は、白いワンピースに、長い黒髪を白いリボンで纏められていた。そんな葵は、恥ずかしいのか耳まで真っ赤だ。あれ?耳...?
「葵、狐耳出てるじゃん!」
「な、我としたことが!お指摘感謝します、千影殿」
狐耳がペタンと垂れている。可愛い。
葵は、指摘されると直ぐ様狐耳を消した。
何故耳が出ていたか聞こうとするも、葵も紅実も、何も答えなかった。何があったのかは、ご想像にお任せします。

#15 るき ( No.17 )
日時: 2019/03/05 14:32
名前: 空巫女 (ID: j1BtfBJW)

<#15 るき>

服を買いにユニシロに行ってから数日後。黒狐の獣人こと、天竺葵が編入学する事になった。学級に関しては、獣人の力で同じクラスになった。

「我が名は天竺葵と申します。紅実様の家で居候の身の、獣人です」
葵の自己紹介。
後々面倒になるので、獣人だという事は先にバラしておく。獣人の事については、海猫の部活体験の時に、桐谷先輩をはじめとする吹奏楽部員のせいで、学校中に知れ渡っているので問題ない。
「じゃあ、天竺さんは、白鳥さんの隣で」
「わ、私?」
海猫は瑠姫の隣で、葵は私の隣かぁ。
そう考えているうちに、葵は私の隣の席に座る。
「宜しくお願いします、千影殿」
「ええ、よろしくね」
軽く挨拶をすると、どこからか視線を感じた。
視線の方向には瑠姫が。“ずるい”と言わんばかりにこちらを見ている。この学級委員は海猫だけじゃもの足りず、葵までもふもふする気だろうか。そして、その視線に紅実も気づいたのか、“葵はもふもふさせんぞ”と瑠姫を睨んでいた。そして、瑠姫が紅実に睨まれている事に気づいたのか、視線をそらした。
この学級委員は...普通にしている分には完璧で人望も厚いのに、獣人が絡むと駄目になるんだな...


そして昼休み。
「ねぇ、古波蔵さん、天竺ちゃん借りていいですか!?あと千影ちゃんも海猫ちゃん貸してね!」
「「断る」」
貸してといいながら、既にケモミミがある海猫と葵をもふもふする瑠姫。
てか部活体験の時は海猫にさん付けだったのに、今じゃちゃん付けになっている...葵に関しては始めっからだし。
「あ、主!なんですかこの無礼な者は!」
「...」
瑠姫から解放されようと、じたばたしながら紅実に助けを求める葵。一方の海猫は、抵抗を諦めたのかぐったりしていた。
「瑠姫、やめろ。葵達はぬいぐるみじゃないんだぞ」
紅実は葵達を離してもらおうと、瑠姫に声をかける。
「知ってますよ。でもこんなにもふもふなんだから、止めれる訳ないじゃないですか!二人ともお持ち帰りしたい!」
「「うわぁ...」」
私と紅実は二人揃ってドン引き。葵は顔が青ざめているし、海猫に関しては目から光が消えている。
「ねぇ、獣人の子達とはどこで会ったんですか?私も獣人の子と暮らしたいなぁ...教えてくれたら二人は離すから!」
瑠姫は目をキラキラさせて私達に問いかける。
それで二人が解放されるのなら容易いか。流石にあの場所で何人も居るのはないだろうし、仮に居たとしたら、そこに居た子は運が悪いだけだ。
「解った。話すわ。海猫がいたのはね、某公園なんだけど...あ、葵も同じ所だったわ」
「成る程、そこに行けば獣人の子と会えるんだね」
「いや、流石に三人目が来るとは限らないから...」
期待に満ちた瑠姫をがっかりさせない為に一応言っておく。
「じゃあ、約束通り二人は離すね」
瑠姫か二人を離すと、二人とも速攻でそれぞれの主の所に。
「千影ぇ、席変えてもらいたい...」
「そうね、今度先生に頼んでみようかしら」
海猫は涙目で私の胸に飛び込む。
私がそっと撫でてやると、耳をピコピコうごかした。あ、瑠姫が獣人が好きな気持ちなんとなく解ったかも。

そして、昼休みが終了する。尚、席の件については、駄目で後期まで我慢なのと、葵は紅実同様剣道部に入ることになった。

#16 やすみのまえ ( No.18 )
日時: 2019/03/06 07:32
名前: 空巫女 (ID: nhHNmtBk)

<#16 やすみのまえ>

葵編入学後から数日後の夏休み前日の6時間目。
「では、これで夏休暇前の授業は終了となります。皆さん、お疲れ様でした!」
担任の先生のその宣言でクラスに歓声があがる。
獣人の二人は“やっと瑠姫から解放させる”と安堵していた。瑠姫は残念そうにしている。あの様子だと、あれから獣人を見つけられていないみたい。
そして、この学級は3学期制ではなく、前後期制であり、学期の変わり目は10月の頭である為、期末テストが無かった。まぁ9月にあるけど。

「千影、帰ろ〜!」
「わっ!びっくりするじゃない」
今日は部活がないので、下校の為に片付けていると海猫が後ろから抱きついている。
私は驚いた素振りをしつつ、海猫の頭を撫でる。
「にゃあ〜」
そうすると、海猫は喜んで鳴くのだ。葵編入学以降、海猫を撫でるのが日課になっている気がする。
「主!」
隣の席で葵が“我も我も!”と紅実を見ている。
「仕方ないなぁ...」
そういいつつも、葵を撫でる紅実は楽しそうだった。
「こんっ!」
葵は短い返事と耳と尻尾を動かして喜びを表現する。
「じゃあ帰るわよ」
「にゃん!」
撫でながら席を立つ。鞄を持つと、海猫が私の左手を握った。
「手を繋ぐなんて子供ね、海猫は」
「ひ、酷いッ」
「なんて、冗談よ」
クスッと笑いと、私は海猫の手を握り返す。
そのまま歩こうとすると、後ろからがしっと肩を掴まれる。
「おい待て、お二人さんや。私らを置いてく気か?」
「そうですよ!主の言うとおりです!」
紅実だった。なんだ、まだ葵をなでなでしてると思ったのに。
「一緒に帰りたいならそう言えばいいのに。素直に言わないと夏休み遊んであげないわよ」
「うぐっ」
くるみ は せいしんてきな ダメージをうけた!
「葵!お前からなんか言ってやれ!」
「確かに、主はたまに素直じゃない所がおありですね」
「なぁっ!」
味方からの追い討ち。
「二人共酷いよ!紅実が素直じゃないとこがたまにあるのは事実だけど、今のは紅実なりの誘い方だよ!」
「ふぼぁ!」
更には海猫からも。流石に可哀想だったので止める。
「紅実をこれ以上 いじるのは止めにしましょ。流石に可哀想だし。それにもうじき下校時刻だし、帰るわよ」
「お前が始めに弄りはじめたんだろ!?」
「何の事かしら?」
「こいつッ...!」
とぼけると、紅実が怒って体当たりしてくる。
私は右手で紅実の頭を押さえ、止める。
「くそっ、運動部じゃないくせに、どうして力が強いんだ!?」
紅実...吹奏楽部を舐めないでもらえるかしら?
「楽器吹くのってね、肺活量とか体力とか必要だから朝練の時ランニングしてるの。知らないの?それにあのバカでかいチャイムとかを持っているのよ?」
「うんうん。あれは獣人の私からしても重いね」
私はため息混じりの声で解説すると、同じ吹奏楽部である海猫は頷いている。
重い打楽器系を持って階段を登り降りするんだから、自然とそれなりの力はつくからね。
「剣道部は武道場で活動してるから、ランニングなんて知らないよ。それと...チャイムってなに?」
紅実は私から離れて、首を横に傾げる。
そっか。これは知らない人多いからね。 私だって部活に入ったばかりの頃は知らなかったし。
「金属でできた打楽器だよ」
海猫が簡潔に説明する。
「知らない」
こいつ...キッパリ言い切った。まぁ知らなくても、吹奏楽部に入らないなら、特に困る事ないだろうけど。
「皆さん...我はその話に入れません!」
特に知識が無く、会話に入れなかった葵が私と紅実の間に立つ。
「ごめんごめん。さ、帰ろっか」
私は手で葵の肩を軽く叩き、帰る事を告げる。
「待たせてごめんな。でも、大体千影のせいだけど」
えっ、私のせい!?私に体当たりしてきた紅実のせいでしょ。あれ、でもよく考えれば私が紅実を弄って怒らせたんだから...私のせいじゃん!!
「千影、置いてくぞ」
考えていたら、三人は先に教室を出ていた。酷い!

#17 なつのけいかく ( No.19 )
日時: 2019/03/07 18:43
名前: 空巫女 (ID: A3jnu3NM)

<#17 なつのけいかく>

翌日。白鳥家にて。
「なぁ、海行こうぜ!」
私達は夏休みの計画を立てるため、部活がない夏休み初日に集まっていた。
「ここ、内陸部だから海から遠いから無理ね」
私は、紅実の提案を現実を伝えて否定する。
「ならプールでどうだ!」
紅実自身も海は無理だと解っていたのか、即座に代わりの案を出してくる。
「いいんじゃない?」
「まぁプールなら市内にありますし、現実的ですね」
私と葵は揃って肯定する。
葵って、数日前より結構堅苦しさが減ってきている気がする。あれか、クラスの子達と話しているから、自然と変わってきているのか。
「海猫は...水大丈夫?」
先程から黙っていた海猫に声をかける。
「平気平気。水が無理だったら“海猫”なんて名前を名乗らないよ」
それもそうか。
“何を今更”と言いたそうなのが、凄い感じ取れた。
「なら、いつにする?吹奏楽はかなり部活ある日が多いから...」
そういって、別の部屋から、部活の予定表を持ってくる。
「お盆休みは主の両親様と過ごさなきゃいけないですし...って、この予定表、本物ですか?」
葵が予定表を見るなり疑いの目で此方を見る。
「本物だよ。私も初めて見た時は何かの冗談かと思った」
「信じたくないが、海猫がいうのなら間違いないだろう。私らの高校の吹奏楽は練習量がヤバいからな...」
本当の事を知っている海猫と、昔からの友人で、私の事をよく知っている紅実が言う。
「主と海猫殿がいうのなら、お間違いないですね...申し訳ありません、千影殿」
葵は自分が変な疑いをしてしまったからと、私の前で土下座する。変わってなかったよ、この黒狐あおい
「あ、葵!頭を上げて!あんなハードなスケジュール見たら、疑う方が普通だから!」
私は慌てて葵をフォローする。
まぁ、入部初期の私だって疑ってたし、瑠姫に関しては、先輩に“本当ですか?”って聞いてたくらいだからね。
「お、お気遣い、感謝します」
疑う方が普通と聞いて、葵は安堵して頭をあげた。
そんなこんなで、夏休みの予定は着実に決まっていった。部活が忙しいけど、皆で遊べるから楽しみだ。
夏休みだから獣人二人が気を抜いて人前で獣の耳や尻尾を出さなければいいけど...でも耳程度なら取り繕えるけど、完全に猫や狐の姿になったらどうにもできないからね...

そして、問題がひとつある。
紅実バカについてだ。
「葵、ちょっと別室で話たい事あるのだけど、いいかしら?」
これを話すのは、本人より葵が最適だと思い、声をかける。
「は、はい!我ですか!?」
「そうよ」
突然の指名に、驚きで声が裏返る葵。
でも、それ以上何かいう事は無く、私についてきてくれた。

別の部屋。
「そ、それでお話とは...」
葵は、先程の部活についての件だと思っているのか、緊張していた。
「そんな、緊張しなくてもいいわよ。話っていっても、紅実の事だし」
「あ、主の事、ですか?」
葵は、呼び出された理由が、自分が想像してた事と違ったから、唖然としていた。
「そ、紅実のね。夏休暇中課題しゅくだいの事なんだけど、毎年、休み最終日に“課題終わってないから写しさせてくれ!”って、私を巻き込んで徹夜するのよ...だからね、葵が計画的に勉強するように、言っておいてくれない?紅実はやればできる子だから」
私は、毎年紅実によってもたらされる苦労を、葵に押し付ける事にした。定期テストはちゃんと平均以上取っているのに、課題はちゃんとやらないからね...高校生になってからも一緒に徹夜するのは嫌だからね。
そして、葵は私の話を聞いて、呆れを通り越して笑っていた。
「ふふっ、主が、そんなっ...」
ここで紅実がいたら、絶対笑わないだろうが、今は居ないから思いっきり笑っていた。可愛いな。
「で、紅実の勉強計画、お願いできる?」
「は、はい!我にお任せください!」
葵は胸をはって宣言する。
「ありがと、期待しているわよ。これは葵だから出来るのだから」
そう言ってプレッシャーをかける。全部任せるから、例年の苦労を無くしてね、葵。

こうして、私が心配していた問題も解決のめどがたった。さて、明日からは大会に向けて部活の連続だ。


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