コメディ・ライト小説(新)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

色褪せた僕は、
日時: 2022/09/02 22:16
名前: たまはる (ID: tEZxFcMB)

初めまして、たまはるです。
執筆活動(?)をする気になったので、記念すべき一作目を書きます。
何か問題があるとすれば、更w新wがw遅wいwこwとでwすw
許してください何でもしますから!(迫真)
それでは本編どうぞ!/(^o^)\

8/28 この度、たまはるからぷれに改名いたしました
9/2 完結いたしました。ありがとうございました!

人物紹介>>1
プロローグ>>2
1話「転校生」>>3-6
2話「言いたくない過去」>>7-8
3話「風邪をひいた男」>>9-12
4話「文化祭(前編)」>>13-15
4話「文化祭(中編)」>>16-19
4話「文化祭(後編)」>>20-22
5話「旧友との再会」>>23-33
6話「クリスマス」>>34-37
7話「晴夏、来日」>>38-42
8話「境界線」>>43-44
最終話「色褪せた僕は、鮮やかな視界を取り戻した」>>45
エピローグ>>46

Re: 色褪せた僕は、 ( No.41 )
日時: 2022/09/02 12:27
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

そうは言ったが、本当は自分の気持ちを晒すのが恥ずかしいからだ。
今さら、こいつに迷惑ばかり掛けていたのにも関わらず、好きですなんて言えない。
『5,4,3,2,1...明けましておめでとうございまーす!』
歌番組の司会がカウントダウンをし、新年が明ける。
夕姫は起こそうとした、だが起きなかった。良いね?
「さて、兄妹で初詣に行っておいで。私は夕姫が起きたら行く」

ーー
「ーー混んでるね」
「そうだな。流石に新年だからこんなもんだろ」
あまり人混みは得意じゃないが、せっかくの新年なので我慢する。
「あれ?叶望じゃん」
そこにはコートを着込んだ夢野がいた。
「おう、夢野。お前も初詣か?」
「うん。で、その人は?」
「妹の晴夏です。にぃ...兄がお世話になっています」
晴夏は他人行儀に、夢野に頭を下げた。
「こちらこそ...。びっくりした、彼女かと思った」
「んなわけないだろ?俺に彼女ができるということは、天変地異でも起きるんじゃないか?」
「もう、また卑下する...。叶望は結構モテるよ?叶望のことが好きな人たくさんいるよ?」
「お世辞でも嬉しいよ」
この気持ちは本当だ。誰かに好意を持ってもらえるのは光栄なことだ。
「にしても、全然似てないね。それに晴夏ちゃん可愛い」
「ありがとうございます。血は繋がってないですよ」
「ということは、義理?」
「そうだよ」
すると、夢野は何かを思い出したのか、少し早口になった。
「あ、ヤバい。年越しそば食べなきゃ。じゃ、バイバイ」
「おう、じゃあな」

ーー
「ただいま~」
「ん、おかえり」
帰宅すると、すでに夕姫はおきていた。が、
「グガー」
郁さんは寝ていた。というか、いびきかいてるし。
「いやー、初詣行こうと思ったんだけどさ...。郁さんがこんなんだし」
困ったように笑う夕姫に対して、俺も笑うことしかできなかった。
しかしながら、もう一回神社にいk
「じゃ、もっかい行くか」
「じゃあ私は寝てるよ」
晴夏はついて行かないのか、と思いながら雪が降る夜道を歩いた。

Re: 色褪せた僕は、 ( No.42 )
日時: 2022/09/02 16:31
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

「なあ、お前は何を願ったんだ?」
「ん~?好きな人と結ばれますように、かな」
少し胸が苦しくなった。夕姫に好きな人ができたのは、確かに嬉しいことではある。
それでも、なんだか辛かった。
「のぞみんは?」
「俺は、内緒」
夕姫は頬を膨らませた。
「む。のぞみんのケチ~」
誰がケチやねん。
まあ、良いか。帰るために、来た道を歩きだした。

ーー
「あ!見て!ご来光だよ!」
「ほんとだ、綺麗だな...」
刹那、耳に突き刺さるようにクラクションの音が鳴った。
「っ!?夕姫!」
庇った。彼女を道の向こう側へ突き飛ばした。
でも、俺は間に合わなかった。全ての現象がスローモーションのようになる。
俺、死ぬんだ。
「叶望!」
とてつもなく、鈍い音が鳴る。体は後方へ吹き飛び、遅れて激痛が走る。
「叶望!叶望ぃ!」
必死に彼女は俺の名前を叫ぶ。
ああ、どうしてこんなに怪我ばかりするのだろう。
視界が赤く染まる。目に血が入ったのだろう。体が動かない。どう足掻いたって、指すら動かない。
声すら上げられずに、意識を手放した。

7話終了です。交通事故とか遭ったこと無いんですが、みなさんはありますか?
ちなみに、今日は貧血で倒れそうになりました。

Re: 色褪せた僕は、 ( No.43 )
日時: 2022/09/02 18:22
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

8話「境界線」

「叶望が事故に!?」
『はい...。私が車に轢かれそうになったときに、庇って...』
相当、夕姫は焦っている。郁が電話に出たときは既に意識がなかったという。
「...すぐ行く」
「晴夏ちゃん、行くよ」
「はい」
晴夏は比較的冷静だった。叶望を信じているから。
郁も冷静だった。一人だけでもまともじゃないと、収集が追い付かないから。

ーー
「ここ、は...?」
いつか見た、真っ白な空間と同じだ。しかし、体は動く。
「車に轢かれたはず...」
「そうだよ」
俺と同じ声。姿は見えなくとも、恐怖心なんてものはとうの昔に消えている。

Re: 色褪せた僕は、 ( No.44 )
日時: 2022/09/02 21:04
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

「いやはや、君がここに来るとは思ってもなかったよ」
「お前は誰だよ」
実体がでてくる。
そこに居たのは俺だった。
「僕は君だよ」
「俺、だと...?」
大体分かってはいたが。しかし、奴の目的が分からない以上、何をされるか分からない。
「目的は簡単だよ、君の体を僕に渡して欲しいな。もちろん、僕が君との殺し合いで勝ったらね」
「殺し合いだと?悪いが、そんなことに付き合っている暇はn」
俺の横の壁が吹き飛んだ。
「君がここで死ねば、現実でも死ぬことになる」
「てんめえ...!」
俺はありったけの力を込めて殴った。何度も、何度も。
「そんなことをしていて、英治は死んだね」
「っ!?」
奴は立ち上がって、俺に近づく。
「君が守れなかった英治は、君のせいで死んだ。君が動かない体を必死に動かそうとしても、その間に英治は血を流し、肉を抉られ、苦痛に襲われていただろうね」
「黙れ」
「それなのに君は、怒りに任せて殴った。そんなことじゃ、英治は助からない」
「黙れ...!」
「いつまで逃げるつもりだい?」
「黙れぇ!」
首を締める。強く、なるべく早く息の根が止まるように。
ギチギチと音を立てながら、指が首にめりこんでいく。
「僕は君なんだ。当然、痛覚だって同調している」
「あっ...カハッ...!」
苦しい。息ができない。
「なぜだ、なぜ手を離さない」
「どうせ死ぬなら...てめえも、道連れだぁ...!」
さらに強く締める。そして、意識が朦朧とする。

ーー
___ピー
病室に甲高い音が鳴り響く。
心拍数は、0。
「叶望!」
夕姫はナースコールを押す。
「どうされました!?」
「心臓が、止まって...」
すぐに医師は駆けつけた。
「AEDを使用します。下がって」
チャージの音が鳴ったあとに、ドスンという音とともに叶望の体が反り上がった。
「バイタルは!?」
「変わりません!」
「もう一回!」

ーー
「お前だけは...!」
「この、人間風情が...!」
お互い、限界がきていた。俺も気を抜けば死ぬ。
「僕はぁ...こんな場所でぇ...!」
「いい加減諦めろ!」
「こんなところで...!」
ようやく終わると思った。
腹部に鋭い痛みが走る。
「なっ...てめえ...!」
「ふっ、はははははははっ!!バカだなあ、こんなことも想定していないのかい?」
包丁が腹に刺さっていた。血が滴り、目の前の外道は笑っている。
「...はははははっ!死ねえぇぇぇぇぇぇ!!!」
その包丁を抜き、奴の腹部に突き刺した。抜けないように、苦痛を知ってもらうために。包丁で掻き回す。
「貴様ぁぁぁ!!」
「うあああああ!!」
奴は消えた。俺が勝ったんだ。

ーー
「どうだ!?」
「バイタル...回復...!蘇生が成功しました!」
「......ここ、は?」
俺は目を覚ました。隣には、安堵する医師と看護師。そして、泣いている夕姫と晴夏、肩を撫で下ろす郁さん。
「叶望!」
抱きしめられた。強く、優しく。
晴夏は依然として泣いている。
「ごめんな...心配かけて」
「うん...!私を庇ってくれて、ありがとう!」
どんなに辛くても、痛くても、守るべきものができたから。絶対に守りきってやらなきゃ。

8話終了です。
ちょっとうるっときちゃいました...

Re: 色褪せた僕は、 ( No.45 )
日時: 2022/09/02 22:06
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

最終話「色褪せた僕は、鮮やかな視界を取り戻した」

無事に俺は退院することができた。
俺は2月に退院し、現在は卒業式に向けての準備を行っている。
「ここも、お別れか。あ、俺が持つよ」
「ああ、悪い。ほんと、何か寂しいよな」
「ま、私はあんたが死にかけたことの方がよっぽどビックリしたけど」
反省はしている。だが後悔はしていない。
そして、最後の仕事が終わった。
「うし、これで終わりだな」
「叶望くん、ちょっといい?」
クラスメイトの佐々木可奈ささきかなに呼ばれた。

ーー
「急に呼び出してごめんね?」
「ううん、大丈夫だ」
「あのね私、あなたのことが好きなの!」
ん?ん~?
俺は告白されたのか。告白だと!?
「...えっと~、ごめんなさい」
「そっか...。理由は?」
「上手く分からないけど、好きな人が居るんだ!」
「ふふっ、叶望くんらしいね。行っておいで、好きな人に気持ちを伝えなきゃ」

ーー
伝える、か。
「そうだな...。ただいま~」
「お、おかえり」
何だか、夕姫の様子がおかしい気がするが。
「夕姫、どうした?」
「なんでもないよ」
「何でもないって、そんなわけ無いだろ。俺に話せないことかよ」
「何でもないから!ほっといてよ」
そのまま、夕姫は部屋に行ってしまった。
一体なにがあったのだろう。
「たっだいまー」
「あ、郁さん!」
「おうおう、どした?」
「実は夕姫と揉めちゃって...」
郁さんは少し考えてから、口を開いた。
「面と向かって話してみれば?私から言っておくから」

ーー
「夕姫、入るよ」
返事はないが、そのまま入る。
中は何の変哲もない夕姫の部屋だった。
「夕姫、さっきは悪かった。」
「いいよ、もう...」
「何があったんだ?」
「...叶望は付き合ってるんでしょ?」
待て、何の話だ。
「何の話だよ」
「とぼけないで!叶望は告白されて、OKを出したんでしょ!?今さらなに!?」
「落ち着け!俺は付き合ってない!」
抱き締めた。とにかく落ち着かせるために。
「俺は...お前が好きだから。ずっと昔から、お前が大好きだったんだ!」
「でも、そんなの理由なんかに」
「違う!例え、告白されようとお前だけしか見えてない!」
あ、やべ。言い過ぎた。これもうある意味告白じゃね?
「....叶望、ずっと前から私も好きでした。付き合ってください」
これもある意味、望んだ結果なのだろうけど。
「はあ、何だかなぁ...。こういうのは柄じゃねえんだけど...。」
「いいから、早く」
「...俺なんかで良ければ」
____ちゅっ
柔らかな、恐らく唇らしき感触が伝わる。
「んむっ...ぷはぁ。叶望、絶対に離さないでよ?」

最終話終了です。
短い間でしたが、無事に最終話を向かえることができました。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。