ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 禁忌現実-The Fantasy to Exist-
- 日時: 2010/04/04 20:02
- 名前: 付喪 ◆29ayQzCLFo (ID: YpJH/4Jm)
〆御挨拶
どうもこんにちは、あるいはこんばんは。付喪です。
さて、付喪があるヘマをしてしまった為、この小説と同タイトルであった小説の続きを書く気が完全に無くなってしまいました。
というわけで、妖怪主体から魔術主体に変え(妖怪も出す予定)でいきたいと思います。前の小説のメインヒロインであった秋叉とかも、この小説で再登場させておきたいなー……と思っていたり。
タイトルの英語の読みは「ザ・ファンタジー・トゥ・イグジスト」、訳は「実在する幻想」です。禁忌現実は幻想という意味合いでつけたりしてみました。
作者共々、暖かい目で見守ってくださると嬉しいです。
※当然ながら荒らしは曲がれ右。
※宣伝は作者の許可を得てからやって下さい。
※魔術用語とか意味不なのが出てきたら、ご連絡は作者までry
〆目次-Index-
第一篇/魔術師の陰謀
序章/時空の旅人-The Space-Time Traveler- >>3
第一章/とある日常への来訪者-Visitor to a Certain Daily Life- >>3 >>7 >>8 >>10 >>13 >>19 >>29 >>30 >>31
第二章/交錯する舞台裏-The Backstage That Mixes- >>36 >>38 >>39 >>46 >>56 >>60 >>63 >>68
第三章/
〆訪問者様
瀬多 哉様 香織様
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- Re: 禁忌現実-The Fantasy to Exist- ( No.8 )
- 日時: 2010/03/04 15:08
- 名前: 付喪 ◆29ayQzCLFo (ID: YpJH/4Jm)
03〆
フレデリークが自分をからかっているのは分かっているが、これでも泉井刀哉は健全で純粋なる青少年だ。
(ちょ、待て待て待てーっ! 何? 俺なんかした? 桑原辺りなら喜んで即行スプーンを口の中に入れていただろうが、俺はフラグ立てる気なんて更々ねえぞ! これは異議を唱えるべきだよな? そうだよな健全なる青少年泉井刀哉!)
冗談とは分かりつつも、案外真面目に考えてしまうのが健全で純粋なる青少年、泉井刀哉だったりする。
混乱状態の刀哉を見つつ、フレデリークはくすりと笑った。そしてスプーンを自分の口へと運ぶ。
「勿論冗談だよ、そもそも僕は誰かの口付けスプーンを使う気なんて毛頭無いしね」
フレデリークがそう言うと、刀哉は安堵しつつもどこかがっかりしていた。フレデリークはこれを狙っていたのかもしれない。刀哉は思う、こいつ性格悪いな。
フレデリークがパフェを食べ終えたところで、テンションを持ち直した刀哉は問いかける。
「お前さ、此処初めて来たって割には随分と日本語ぺらぺらだよな。講師でも雇ってたのか?」
「んー、此処に来たのは二回目だけど“この場所”に来たのは初めてだな」
此処に来たのは二回目だけど、この場所に来たのは初めて? 何だそりゃ、と刀哉はフレデリークの言葉について考え込む。つまり日本に来日したのは二回目だけど、此処に来たのは初めてってことだろうか?
というか、そもそも何故この少女は一人なのだろうか。家族と迷子にでもなったのか。でも、このどこかクールな雰囲気を漂わせる少女が迷子という想像が出来ない。それに、迷子の状態でここまで落ち着きがあるとも考えにくい。
まあ「迷子になった」なんて一言も言っていないし、第一自分には関係ないと刀哉は結論付ける。
刀哉の考えがまとまったのと同時、フレデリークが席を立った。
「どうした?」
「ちょっとトイレに、ね」
フレデリークは小さく笑うと、踵を返してトイレの方向へと向かった。
話し相手がいなくなり、暇になった刀哉は頬杖をついて外を眺める。
そこには銀髪赤眼の美少女がいた。
「な!?」
刀哉驚きのあまり立ち上がって、一歩後ろに下がった。
目の前の美少女は腰まで伸びている艶やかな銀髪に、全てを映しているような赤い瞳。服装はノースリーブの黒いワンピースで、スカートの部分はバルーンスカートのようになっている。ニーハイブーツ程ある黒の編み上げブーツと、ここまではどこか人を寄せ付けない雰囲気を持つ美少女。
だがその服装に西洋の甲冑をばらつかせたように着用されており、纏っている白いマントは甲冑のパーツの一部を肩につけて固定していたり。更には左眼の目元に「Ⅳ」と刻まれている、コスプレのような格好の少女であった。
刀哉が無意識に見惚れていると、少女が何かを取り出した。そしてそれは、ぼうっとなっている刀哉を一瞬で我に帰らせた。
メイス。
殴打用の武器であり、特に金属製の鎧など相手には絶大な威力を誇る。通常のメイスは60〜90cmで少女の持つメイスも、大体90cmほど。だが1mに満たずとも、充分立派な凶器である。
刀哉の生存本能が「逃げろ」と伝えていた。が、本物の凶器を前にして身体がうまく動かない。
刀哉が行動を起こす前に、少女が先手を打った。メイスを振り上げると、カフェの窓目掛けて大きく振り下ろした。
バリン!と音を立てて窓が割れ、いくつもの硝子の破片が飛び散る。刀哉は本能的に腕を顔の前に出す。
少女がメイスを使って店内に乗り込んできても、何故か誰も騒がない喫茶店。何か言おうとしても言葉が出てこない刀哉を見て、少女は告げた。
「私はアリス=エインズワース。貴方を助けに来た」
- Re: 禁忌現実-The Fantasy to Exist- ( No.9 )
- 日時: 2010/05/02 12:35
- 名前: 付喪 ◆29ayQzCLFo (ID: YpJH/4Jm)
どうしよう、第一篇のタイトル変えようかな。
基本篇のタイトルは「●●●(その篇のヒロイン)の○○○」なんだが、○○○の部分どうするか。
陰謀、納得、憂鬱、激昂、憤慨、迷走、驚愕、歓喜
退屈、悲嘆、不遜、飛翔、消失、孤独、犠牲、運命
絶望、失望、希望、破壊、暴走、狂気、狂乱、嫉妬
憤怒、傲慢、怠惰、喪失、脅迫、脅威、恐怖、懇願
嘆願、反逆、怪訝、不幸、幸福、追跡、迎撃、自嘲
嘲笑、自虐、掌握、陰鬱、帰還、統括、追憶、不振
疑惑、不審、不信、日常、略奪、紛失、墜落、別離
虚飾、分裂、概念、盤曲、秘密、決裂、激動、快楽
憐憫、苦悩、困惑、約束、作戦、困惑、悲哀、憶測
願望、救済、恐喝、強奪、幻想、理性、妄想、崩壊
誘拐、確認、前進、代償、想像、夢想、無想、幻影
悪夢、敬遠、因縁、宿命、積怨、救援、旧怨、再会
私怨、怨念、束縛、怨恨、世界、悔恨、哀楽、傍観
干渉、悦楽、体験、脱出、逃走、悪戯、迷走、戸惑
結論、特別、理念、失踪、親切、持論、理屈、冒険
逃避、影響、疑惑、不満、観察、裏切、拉致、領域
記憶、思惑、爆発、思考、禁忌、創作、消滅、欲望
感慨、焦燥
思いつくだけ書いてみた。まあある程度意味が内容とあってればいいから、そこまで深く考える必要無しと。
で、どうしたかったんだ俺ry
- Re: 禁忌現実-The Fantasy to Exist- ( No.10 )
- 日時: 2010/03/31 14:38
- 名前: 付喪 ◆29ayQzCLFo (ID: YpJH/4Jm)
04〆
ゆっくりとこちらに歩み寄る銀髪の少女、アリス。勿論、片手には喫茶店の窓を破壊する為に使ったメイスが。
あまりの事態に、刀哉の思考回路が追いつかない。今、何処で誰相手に何を言えばいいのか、分からなかった。ただ一つ分かるのは、アリスという少女は自分に危害を加えに来たのではなく、何故かは知らないが自分を助けに来たという事だ。
アリスは刀哉の目の前に立つと、白く柔らかい手を差し伸べる。
「もう一度言う、貴方を助けに来た」
アリスの赤い瞳は、真っ直ぐ刀哉の両目を見つめていた。赤く澄んだ瞳に、思わず吸い込まれてしまいそうな感覚に襲われる。
互いに見つめ合い、少しの間沈黙が続くと状況を整理できた刀哉が口を開いた。
「助けに……来た? 誰から?」
「ある魔術師から。私の目的はその魔術師を捕らえるのが本当の目的で、貴方を助けるのはそのついで。その魔術師の狙いが貴方だとしたら、目的が達成されるのも回避しておきたい」
少女の言っている事はよく分からなかった。
魔術師。
そんなもの現実で言われて分かるわけがない。ライトノベルや漫画、ゲームなんかではよく見るものだが、それはあくまで『架空の物』だから難なく受け入れられる。
だが現実でそんな単語を出すとは、余程の電波か妄想癖のある少女なのか、それとも本当に頭の壊れてしまった子なのか。ライトノベルを読む刀哉としてはファンタジージャンルは好きだが、実際の宗教だのオカルトだのは胡散臭くて信じられない。
「魔術師? ちょ、それはないと思うぞ。出来れば妄想の産物は持ち出さないでほしい……」
「だから魔術師は魔術師。それ以外の何者でもない」
「おい、何なんだこの電波少女はっ!」
「電波……?」
魔術師だのカルトチックな事を云々言う割には、電波とかそういう言葉には疎いらしい。一体何なのだろうかこのコスプレ美少女は。
刀哉が軽く軽蔑の目で少女を見ていると、銀髪少女アリスは無表情のまま、
「……貴方、馬鹿にしているようだけれど」
「いやそりゃそうだろ、魔術師云々ってどこのカルト教徒だ」
「魔術師だけれど、それが」
「……どう育てられたら、こんな現実逃避の思想を持てるのだろう」
刀哉は呆れて溜め息をつく。アリスはそんな刀哉を見て、表情は変えずとも少しむっとしているようだった。
まるでありもしない幻想を認めてもらおうとでもする感じで、アリスは喫茶店内の周りのテーブルを指差す。
「見て」
「な、何なんだよ……」
「周り。メイスで窓を割って入ってきた侵入者がいて、何故誰も騒いでいないと思う?」
「あ……」
刀哉とフレデリークの周りにいた人間。バカップル共がイチャついていたり、女子学生達が携帯をいじったりお喋りしていたりと。
その全ての人間が、ビデオの一時停止のように固まっている。
「この喫茶店内だけじゃない、おそらくこの街全体がこんな感じ。私達は今、ある魔術師の擬似世界にいる。魔術師である私と、私に干渉された貴方は別だけれど術者はこの擬似世界を一時停止する事も、巻き戻しも出来る」
「……」
魔術だなんて信じがたい。
だが刀哉は絶句した。今いるこの世界が、偽者の世界だなんて。一気に世界の終わりを見たような、そんな気分になった。
そんじゃそこらの自然現象でこんな事が起こりうるわけがない。とすると、やはり魔術なのだろうか?
刀哉を落ち着かせるようにアリスは言う。
「……擬似世界といっても、ついさっきまで本物の世界だった。1分くらい前までは。この街の丁度境界線から結界を張り、偽者(レプリカ)の世界を作り上げた。閉じ込められてはいるけれど、脱出方法はある」
「そうか……」
とりあえず今はアリスの言う事を信じてみるとする。アリスの言葉を聞いて、刀哉はほっとした。永遠にこの世界から出られないというわけではないらしい。
アリスは手にしていたメイスをぽいっと床に捨てる。
「え、おい。それお前の武器じゃ……」
「これは違う、単に窓を割るのに使っただけ。私の武器は別にある」
「そっか。そういえばフレデリークがまだ帰ってきてねえな、あいつもこいつらと同じような影響受けていんのか」
「……フレデリーク?」
「あ、お前は知らないんだよな。何か此処に来たのが初めてらしくて、俺が案内してたんだけど」
「……そう」
アリスは何やら考え込んでいるようだったが、刀哉はフレデリークが心配だった。彼女はこの街に来てまだ少ししか経っていないようだった。それが急にこんな事態に巻き込まれるとは、少し可哀相な気がした。
- Re: 禁忌現実-The Fantasy to Exist- ( No.11 )
- 日時: 2010/03/05 16:23
- 名前: 哉 ◆tdNM0cwS6s (ID: 0vH/svqy)
>>6
つくもおおおおお((
君は何て想像力の豊かなんだy←
うん神話とか魔術とか面白いよねv
いやあ、可愛いもn( あ、引く?w笑
んー、「あたし」とか「うち」とかは、どーもしっくりこなくて((
んで、僕がしっくりきたのさry
お、新キャラ登場だ∀)
>>9
結構思いつくねv へー、かっこいいね
僕さん大半は読めないけど((
- Re: 禁忌現実-The Fantasy to Exist- ( No.12 )
- 日時: 2010/03/06 13:35
- 名前: 付喪 ◆29ayQzCLFo (ID: YpJH/4Jm)
>哉
想像力豊かってwww
神話と魔術は俺の大好物ry ヘカテーとかミョルニルとか四大天使とかry
ん、いや大丈夫だぞ・ω・ 俺は言わないけどry
アリスは何でだろうな、初期は名前が「イヴ」の筈だったのに何故アリスになったんだろう。アリスよりはアリソンとかの方がしっくりくるかもと今更考えてみる俺。
読めないのはドンマイだ・ω・ どんどまいけるry
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