ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- ノストラダムス!
- 日時: 2014/05/11 09:56
- 名前: ソフィア (ID: AtgNBmF5)
…4周年?
そのうち本文だけ新板にごっそり移動させますので、それまではこちらのスペースお借りします
〜登場人物紹介〜
第一期登場人物紹介>>080
第一期登場人物紹介(ネタバレ含む)>>014
〜ノストラダムス本編〜
プロローグ
>>001
第一章
>>004 >>007 >>013 >>073 >>078 >>081 >>095 >>100 >>101 >>107 >>112 >>113
〜番外編〜
荒川連VS教師
>>25 >>111
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
- Re: ノストラダムス! ( No.99 )
- 日時: 2010/09/11 19:13
- 名前: ソフィア ◆fwGIPea7qU (ID: nWEjYf1F)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=l4CusX4qC_8&feature=related
「凛として咲く花の如く」がこの小説の主題歌なら、これは挿入歌ですかね?w
「my wish」という素敵な歌です。よかったら聴いてみてください^^
- Re: ノストラダムス! ( No.100 )
- 日時: 2010/10/01 23:18
- 名前: ソフィア ◆fwGIPea7qU (ID: nWEjYf1F)
第八話 霧島千晶
福岡某所。城下ビル六〇一号室にて。
「亮輔」は、勢い良く扉を開けた。
「ただいまー」
そう言って笑う「亮輔」。しかし、部屋の中にいた里奈は完璧にその言葉を無視し、珈琲を飲みながらパソコンの画面と睨めっこ中だった。
「おーい里奈ちゃーん。俺帰ってきたよー。おーい、おーいってばー」
必死に里奈の気をひこうとする「亮輔」だったが、彼女はわき目もふらず、飲みかけの珈琲を机の上に置き、大量の書類をクリアファイルに整理し始めた。そしてそのままそれを彼女愛用のヴィトンのバックの中に乱暴に突っ込むと——
「じゃあ、わたし帰るわね」
そう言って立ち上がり、部屋から出て行こうとする。が……
「どこ行くの? 里奈ちゃん」
「……ちょっと買い物に」
そう小さく呟き、目を一瞬逸らす里奈。しかし「亮輔」は、その一瞬の隙を見逃さなかった。刹那、里奈の胸倉に手を伸ばし、自分の方に引き寄せ、言った。
「下手な嘘つくなよ、餓鬼。今“アレ”をバックの中に入れたよな? 誤魔化そうとしても無駄だから、早いとこ諦めろ」
いつものふざけた調子とは変わった、真剣な恐ろしい眼差しに、里奈は驚き、体が動かなくなった。
(……何よこいつ……いつもとは何だか……感じが違う……?)
里奈は、いつもとは違う「亮輔」を見て、急に気味が悪くなる。
「……っ、か、返すわよ! これでいいんでしょ!?」
里奈は、バックから大量の書類を閉じたクリアファイルを取り出すと、「亮輔」に向かって投げつけた。「亮輔」はそれを受け取ると、三秒程目を瞑り——
「はい、ありがとー。じゃあ、今日はもう時間だから帰っていいよ! 俺は、部下に残業はさせない主義だからさぁ」
次に目を開けたときには、もういつもの「亮輔」に戻っていた。里奈は一瞬目を見開き、信じられないと言った拍子だったが、すぐに正気を取り戻し、ドアノブに手をかけ、
「帰るわね」
そう言い残し、部屋から出て行った。
「うん、バイバイー」
「亮輔」は、里奈に向かって手を振った。そして、里奈が完全に城下ビルから立ち去った事を仕事部屋の窓から確認すると——
クルリ、と後ろを振り返り、にこりと微笑んだ。彼の背後には、窓辺のカーテンの影に隠れて佇んでいる少女の姿があり、彼女もまた、うっすらと笑みを浮かべていた。
「さて。えーっと……」
「千晶です。霧島千晶」
少女——霧島千晶は、先ほどから少しも表情を変えずに、ただ、事務的にそう言った。まるで、初めから彼女の台詞がプログラムされていたかのように。それほどまでに、彼女は機械的な人間だった。
「そうそう、千晶ちゃん。ごめんね、この前は急用でアメリカに飛んでたから、千晶ちゃんとの予定は後回しになっちゃったんだよ」
「いえ、特に気にしていないので心配ご無用です。それより、今日はとても大事なお話がありますので、真面目に聞いていただきたいのですが」
「あぁ、そうだったね。薬、だよね? 君が知りたいのは買うルート? それとも売るルート?」
まるで、「あなたが落としたのは金の斧ですか、銀の斧ですか」とでも言うように、「亮輔」は、両手を交互に上下させ、おどけた調子で言った。
千晶は、そんな「亮輔」の様子に特に反応することも無く、ただ
「いえ、わたしが知りたいのはそういう類のルートでは無いのですが」
とだけ呟いた。
「あっ、そうなの。じゃあ何? まさか作るルートを教えろとかじゃないよね?」
「亮輔」は訝しげに聞き、手元にあった、里奈の飲みかけの珈琲を口にした。
「そのまさかです」
千晶が言うと同時に、ブッ、と珈琲を噴出してしまう「亮輔」。その一部が千晶の頬に飛び散ったが、彼女は気にもせず話を続けた。
「亮輔さん、ノストラダムスってご存知ですか?」
「亮輔」は、彼女の口から「ノストラダムス」という単語が飛び出した瞬間、あからさまに顔を硬直させ、汚いものを見るような目で、コーヒーを飲み干し、言った。
「……呆れるほど知ってるさ。で、アイツがどうかしたの?」
「亮輔」がそう問うた瞬間、千晶は、急に顔を引き締め、ゆっくりと口を開いた。
「——わたし、あの人の命を奪いたいんですよ」
「……は?」
「スプラッタエージェント、って……ご存知無いですか? ——わたし、アレのリーダーなんです」
:後書き:
千晶ちゃん、やっと登場しました!
この物語の真のヒロインといっても過言ではない美少zy((すいません、ヒロインは撫子です!←
今回から、撫子・「亮輔」・千晶の関係が徐々に絡まっていく予定。そう、あくまで予定です!
千晶ちゃんがリーダーをやっているという「スプラッタエージェント」については、また次回に詳しく執筆致します!
そして、次回は、皆さんが応募してくださったオリキャラが一名登場します!
さぁ、一体誰なのでしょうか?
誤字・脱字などございましたら、言ってくださると嬉しいです。感想やアドバイスもお待ちしています。
それでは、ソフィアでした〜。
- Re: ノストラダムス! ( No.101 )
- 日時: 2010/10/16 22:54
- 名前: ソフィア ◆fwGIPea7qU (ID: nWEjYf1F)
第九話 スプラッタエージェント
「スプラッタエージェント」。「亮輔」は、その組織の事を誰よりもよく知っている。
簡単に言えば、彼の義理の妹である、ノストラダムスこと富山撫子の命を狙うだけの為に、十三年前に現れた暴力組織。それだけだ。
——本当の事を言ってしまえば、「亮輔」は、この組織の事を軽視していた。
しかし、三年前のとある事件から、そういう訳にもいかなくなったのだった。
「福岡市○○地区、無差別殺人事件」。この事で、スプラッタエージェントの初代リーダーは命を落とし、代わりに、当時まだ中学生だった彼の娘が、組織の頂点に立つ事になったのである。
以前からスプラッタエージェントと面識があった「亮輔」は、一度だけ娘と顔を合わせた事があるが、彼女は、少なくとも普通の学生とは違う目をしていた。「亮輔」は、その目に少なからず恐怖を覚え、スプラッタエージェントを常に視野に置いておくことを決めたのであった。
——しかし、まさかあの時の少女と、こんな所で……ましてや、こんな状況で再会するなど、思ってもいなかった。
「……名字で気づくべきだったなぁ。そうだよ、霧島といえば、あの霧島じゃないか」
「亮輔」は、少々驚きの表情を浮かべるも、いつもと変わらぬ調子でそう言った。
それに対して千晶は、ペコリと頭を下げる。
すると「亮輔」は、少し間を空けて、空気の読めない事を口走った。
「あー、でも君、結構変わったね。あの、その、胸とか」
「そう言うあなたはお変わりのないようで。その気持ち悪い性格とか」
千晶は、顔色一つ変えず、淡々と言った。
「そりゃどーも。それはそうと、どうして俺の所に来たわけ? アイツに関しては俺は無干渉ってことにしてるから、殺し屋にでも頼んだ方が早いと思うけど」
「……あなた、ご自分の職業、分かってらっしゃいます?」
その問いに、「亮輔」は少しためらった物の——答えを口にした。
「……ハッカー兼、殺し屋」
「だから頼んだんじゃないですか。いくら払えば、お仕事引き受けてくれますか? 一応、一千万持ってきたのですが、足りないのでしたら三億程そちらの口座に振り込ませていただきます。口座番号は?」
千晶の弾幕の様な言葉に、「亮輔」は、一瞬だけではあったが目がくらんだ。
「君さぁ……仮にも組織のリーダーなんだから、そのくらい自分でしたらどうなの?」
「嫌です、あなたがしてください」
「……即答かよ」
千晶は、先ほどとは何ら変わらず、恐ろしい程に無表情だった。
「ねぇ、どうしてそこまで俺にやらせようとするわけ?」
「亮輔」は尋ねた。
「そこまで——そうだよ、そんなにアイツが嫌いなのなら、自分でやればいいじゃないか」
——その刹那。
千晶は立ち上がり、部屋の窓を右手で叩き割った。
「いや、だってわたし、警察の世話にだけはなりたくないんですよ。まだ高一ですし。ですから、お金を払っているんではありませぬか。殺し屋さん?」
千晶はそれだけ言い残すと、軽やかに窓の外に飛び出した。
「……えっと、ここビルの六十階なんだけどなー……」
たった一人、取り残された「亮輔」は、その場から動けずにいた。
*
城下ビル、駐車場にて。
タッ、と、霧島千晶は地面に着地した。少々苦しそうに顔を歪めたものの、体に異常は無いらしい。本来なら、着地の衝撃で命を落としてもおかしくないというにも関わらず、千晶はいたって平常だった。
すると、駐車場に停められていた車の陰から、一人の青年が現れた。
「どうだった、千晶」
青年はそう言うと、吸っていたタバコを地面に放り投げ、靴の裏で残り火を消した。
彼は、灰色のパーカーにジーンズというルーズな格好をしていて、パーカーのポケットには、大量の煙草が詰め込まれていた。
それに対し千晶は、青年に目も向けず、青年が放り捨てた煙草の吸殻を拾い上げ——駐車場の端にあった吸殻入れに吸殻を投げ捨てた。
「吸殻はちゃんと吸殻入れに入れなさい。それと、活動中はリーダーって呼んでね」
千晶のその言葉を聞いて、青年は大して反省もした様子も無く、ポケットから取り出した煙草に火をつけた。
「……リーダー。どうだった、亮輔とかいう奴は。使えそうなのか?」
タバコを吸いながら、そう尋ねる青年。千晶はその問いに、こう答えた。
「使える、って言うか——わたしと亮輔さんは、利用し合う関係、ってトコ……かな」
「……そうか」
「えぇ。あ、もちろん、あなたにも協力はしてもらうよ。ね、いいでしょ、藤堂クン」
「……瞬でいいよ、リーダー」
そう言って青年——藤堂瞬は、にやっと笑った。
火蓋が切って落とされた事を、「亮輔」は、まだ知らない。
:後書き:
久々の更新です、お久しぶりですソフィアです!
最近、更新が停滞しているのには、理由があります。
——ネタが、思いつかないんだ。
はい、申し訳ありません……本当。
ではでは、気休めに番外編でも更新しよっかな。でも、やっぱり本編……?うん、まぁいっや。
- Re: ノストラダムス! ( No.102 )
- 日時: 2010/10/08 00:29
- 名前: ソフィア ◆fwGIPea7qU (ID: nWEjYf1F)
……な、なんか物凄く変な時間に起きたなぁー。
えっと、なんか久々に見てみたら参照が四ケタになってて……あの、本当、信じられないです、はい。
こんなの見てくださっている方々、本当にありがとうございます!
これからも、「ノストラダムス!」頑張って更新していこうと思っているので、宜しくお願いします!
- Re: ノストラダムス! ( No.103 )
- 日時: 2010/10/08 08:55
- 名前: 緑のノート (ID: jX/c7tjl)
とてもおもしろいとおもいます。
基本私中二ってるんで
マジハマりました。
更新待ってマース!!!
ガンバってください(^−^)ノシ
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