ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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少年と殺人鬼
日時: 2010/05/13 22:02
名前: カラマワリスト (ID: MT1OWC7F)








初めての小説です。
暇つぶしにでも見てやってください。



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Re: 少年と殺人鬼 ( No.19 )
日時: 2010/06/24 23:43
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

どもです。

時雨、また来ました。

美冬、殺されませんよねっ!

ていうか殺さないで下さい!

毎度すみません。

Re: 少年と殺人鬼 ( No.20 )
日時: 2010/06/25 22:52
名前: カラマワリスト (ID: HW2KSCh3)

時雨さん、いつも読んで下さりありがとうございます。

美冬は筆者も殺したく無いんですけど、
あのお婆がなぁ・・・

——————————————

「——ふざけんな!!!」

叫んだ。

「し————っ」
「ごめんちゃい」

一息間を開ける。

「冗談じゃない。
 美冬は、人を殺さない。絶対に」
「・・・それこそ、何故?
 何を根拠にしておられるのですか」
「分かんねえけど・・・でも!
 美冬を殺すなんて、だめだ。
 お前だってそうだろう?」

「・・・あたりまえじゃないですかっ!!」


「し————っ」
「申し訳ございません」

「私も千夏も・・・勿論お婆様も美冬ちゃんは大好きです・・・
 けれど・・・」

「美冬は、殺さない」

断言する。
何の確証も根拠も証拠も無く、でも分かる。
あいつとは、
ずっと一緒に居たんだ。

「あいつはこの数年間、独りきりで我慢してきたんだ。
 そしてこれからは俺達が居る。
 美冬は、殺さない」

千秋は、
「う・・・」
不意に、泣きだした。

「うわっ・・・えぐ、えぐ、ああああ・・・」
「え?あれ?ちょっ・・・」

・・・泣かしたのは、俺?
1歳下の妹を泣かした。
いや、千秋が勝手に・・・今はそれどころじゃねえ。

「・・・大丈夫か?」
「ううっ・・・おに・・・ちゃん・・・うっ・・・」

「あたしも、美冬ちゃん、と、別れたく、ないよぉっ」


千秋・・・

「大丈夫。ずっと俺たちは4人一緒だ」
頭をなでてやる。
「う・・・うっ・・・」
「そうだろ?」
「うんっ・・・」

頷く千秋。




「じゃあ、どうするか、ですよね」
目元を赤くはらしているものの、
すっかりいつも通りの千秋。
・・・じゃない!千秋はこんな口調じゃなかった!
戻って来てくれ!千秋!

「思うに・・・ほうっておけばいいんじゃないか?」
「そんなことしたら、美冬ちゃんはいつか発狂して
 周囲10キロ以内のすべての人間を殺しますよ」
「げ・・・なら、千夏と稽古ってのは?
 剣道の模擬戦なら、実戦に・・・
 殺し合いに限りなく近いと思うんだが」
「なるほど・・・いいですね、それは」
千夏、異常に強いし。
全国大会でいい線いったらしい。
化け物め。

ふと、時計を見、もうこんな時間か、と驚く。
「・・・そろそろ、帰れよ。
 もう11時だぞ?送ってくから」
「すみません、お兄様」
「いいって」

コートを羽織り、
リビングのドアを開ける。


美冬が、いた。



「———え?」

「お兄ちゃん、お姉ちゃん、今の話、何?」

聞かれて——いた。
泣き出しそうな表情を浮かべて——

「あたしもう・・・人じゃないの?」

Re: 少年と殺人鬼 ( No.21 )
日時: 2010/06/26 23:23
名前: カラマワリスト (ID: HW2KSCh3)


「あ・・・」

「何で——何で?」

——何で私は——


美冬が駆けだした。
「美冬!!」

美冬は玄関のドアを蹴り開けた。
慌てて俺も追いかける。
玄関を潜るとき、ちらりと壊れた錠が目の端に入った。

「美冬!!」

表に出る——居ない?

馬鹿な——どこに行った?美冬?

「美ふ——」

見えた。

俺達の家の屋根の上に、美冬は居た。

「な・・・!!」

どうやって、屋根の上に?

などと思ったは一瞬。

美冬は、2度跳んだ。

それだけで、隣の家の屋根に着地する。

「!?」

さらに数回、跳ぶ。

もう、見えなくなる。



その6 消息不明と缶ジュース


昼食時。

今、千夏と共に街中を美冬を捜している。

お婆が居ればすぐに気配が分かるのだろうが、
2日連続で外出できるほど、お婆には体力が無い。

昔は【鬼殺しの千代】との異名を持っていたらしいが
事故と老衰により、足が良く動かなくなった。
車椅子に乗ればよいと言ってるのに、
『あんな文明の機器なんぞ信用できぬ』などと言う。いちいち車椅子事故の映像なんか見せなくていいのに。
ネットで拾った動画を
携帯オーディオで見せても説得力はないし。
まあ、そのせいあって、あと2、3日は家に引き籠るだろう。
なので微弱ながら気配を察知できる俺に
千夏というボディーガードがつくという形だ。

「兄ちゃん。この辺はどうだ?」
「千夏、落ち着け。感じたら知らせるから」
「でもよ!」
「いいから落ち着け。」
「・・・」

千夏にも、【鬼】云々の事は話している。
結果として俺は強制的に全員を巻き込んでしまったわけだ。

行動が裏目裏目に出ている。

————と


「何かいる」
「ホントか」
「来いよ」

正直、思いのほか早かった。
まあいい。走る。

裏路地を曲がり、曲がると。


連続バラバラ殺人事件の犯人、喰人鬼が居た。

Re: 少年と殺人鬼 ( No.22 )
日時: 2010/06/27 13:20
名前: カラマワリスト (ID: HW2KSCh3)

「お前かよ」
呟く。

長年水洗いしてるだけのようなぼさぼさの髪。
前髪からのぞく、めったに開く事の無いとじた目。
少年にも見える可愛らしい顔。
座っているので分からり難いいが、背は低い。

【喰人鬼】——自らを名無しと称する青年。

「うるせー・・・それに俺はまだ未成年だ」
「ああ、そうかい。・・・あれ?
 青年ってもしかして20歳以上って意味なのか?」
「え?違うのか?青年と成年を掛けてるんじゃねーの?」
「そうなのか?」
首をひねる俺と喰人鬼。
「確か、14、5〜20歳くらいだったと思うけど」
千夏が口をはさんだ。
「へえ、そうか。じゃあ俺のモノローグは正しかったわけだ」
「なるほどねえ。やっぱ学があるのは違うねえ」
「そんな事はどうでもいいだろ」
声を荒げる千夏。

「こいつは——誰なんだよ、兄ちゃん」

「あー何と言えばいいか」
頭をかく俺。と、そこで【喰人鬼】は
「俺は【喰人鬼】だよ。
 名前は無いから【喰人鬼】と呼んでもらって結構」
あっさりと自らの暗い出自を思わせる発言をした。

それを受けた千夏は
「・・・【鬼】、か?
 ならお前は」
「人殺し」

事もなげに言う。
「おっと、その腰にさした木刀を俺に向けないでくれよ
 俺はこのあんちゃんと同盟結んでっから、
 お前らには手を出さねえよ」
「・・・」
「んあ?なんだ目ぇ瞑ってるのに
 何で木刀差してる事分かったか聞きたそうな沈黙だな?」
「あー弟よ。お前はこれからこいつの前では一切喋るな」
俺は千夏に言うと、【喰人鬼】に向き直る。

「聞きたいな、俺の妹に会わなかったか?」
くくくく・・・と、【喰人鬼】は笑う。
「会ったさ・・・あいつ、なかなかヤバいじゃねえか」
「まあ、そうだな・・・
 どこに行くとか、言ってたか?」
「言ってた言ってた。
 町はずれの倉庫街で一晩明かすってよ」
「昨日か?」
「いーや、ほんの2、3時間前」
「わかった、サンキュー」
「ノーウェルカーム」

【食人鬼】と別れて千夏と2人倉庫街へと向かった。

Re: 少年と殺人鬼 ( No.23 )
日時: 2010/06/27 14:30
名前: 時雨 (ID: bQbYMR0G)

喰人鬼ってどうよめばいいんですか?

すみません。また来てしまって。


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