ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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━ESP━
日時: 2010/11/12 15:43
名前: 遊太 (ID: U3CBWc3a)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=e52PFRP4yb8&feature=related 

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〜第1部 断罪能力者討伐編〜
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〜第2部 デーモン七魔将編・戦場東京編〜
キャスト>>78 >>107
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Re: ━ESP━『エスパー』 ( No.125 )
日時: 2010/07/17 16:54
名前: 遊太 (ID: KF4wky37)

34【過去】


崩壊数分前  1階 エントランス受付
 

バン!!!


「うぐっ!!」
マルバスの撃った弾丸は、気絶している三郎の頬をかすりながら地面に当たった。
背中を誰かに蹴られ、その拍子で狙いがズレたのだ。
「誰だ!!」
マルバスが後ろを振り向くと、そこには思いもよらない2人が立っていた。

「三郎さんに、手を出すな!!」

算介はマルバスの足を掴み、そのまま持ち上げる。
後ろにいた天馬は両手から炎を出し、マルバスの顔面に向けた。
「くたばれ!!」
「な、お、おい!!ちょ、ちょっとまっ・・・」
マルバスは必死に謝るが、天馬はマルバスの顔面に炎を噴射した。
マルバスは発狂しながら気絶し、そのまま地面に派手に倒れ込む。
と、同時に会社が大きく揺れ始めた。
「天馬!!三郎さんをつれて早く逃げるぞ!!」
算介は天馬と共に三郎を抱え、会社から飛び出した。


──────


時は戻り 会社崩壊から1時間経過


「うっ・・・・・」
会社の瓦礫の上に寝かされた円、草屋、紅夜、荒井、涙香は少しづつ意識を取り戻し始めた。
5人の隣には、マルコ、冥堂、亜樹、篠左記が立っている。
「敵はどこだ・・・・なぜいなくなった・・・」
マルコが上を見渡すが、会社を崩壊させたアガレス、そのほかの敵はどこにもいない。
4人は目を合わせると、首を傾げて疑問に思う。
「とりあえず・・・・待てよ・・・・・」
マルコは全員の顔を見渡すと、あることが頭に思い浮かんだ。
「なぜ、東京支部の能力者はこんなに少ない?」
冥堂はマルコの言葉で全員を見渡す。
確かに、現在東京支部の能力者は5人しかいない。しかし、襲撃されてからこの数だったはずだ。
「・・・・冥堂、今のうちに裏切り者をはっきりさせないか?」
「・・・・・裏切り者などいない。」
冥堂はマルコの言葉に冷静に答える。だが、マルコはそうではなかった。
「冥堂!!裏切りは絶対に許される行為ではないんだぞ!!昔もそういうことがあって、若い社員を亡くしただろう!!!」
マルコの言葉に、亜樹は首を傾げる。
「え?何の話ですか?」
「君はまだ入社していない。私と冥堂が社長に就任したときに起こったある事件だ。」




能力者 神谷零の暴走事件_______




**********


「暴走事件〜ん?」
シャックスはエリゴス卿と共に、名もない暗い路地裏を歩きながら復唱する。
「あぁ。君はまだ生まれていないし、デーモン七魔将のメンバーでは初期メンバーであるバエルと私しか知らない。」
エリゴス卿はそう言うと、なぜか不気味に微笑んだ。
「まあ、あの事件は‘アビリティ’史上最悪の事件とも呼ばれている。年齢17歳の社員が能力の暴走により死亡。原因は、恋人の死だ。」
「ふぇ?恋人?」
シャックスは首を傾げながら、ポケットにある飴玉を口に放り投げながら言った。
「我々も後から知ったのだが、能力が暴走するきっかけは愛する者の死だ。怒りを越えた怒りが、能力の力を倍増させ、冷静さを完全に失わせ、化け物へと変わる。」
エリゴス卿は腕時計を見ると、口を尖らせた。
「もうすぐ、ルシファーと合流する。」
「裏切り者♪ばれずに来れるかな?」
「それは無理があるだろう・・・・なにせ・・・・」





「社長である冥堂の近くにいるのだからな」

Re: ━ESP━『エスパー』34話うp♪ ( No.126 )
日時: 2010/07/17 18:45
名前: 遊太 (ID: KF4wky37)

35【神谷零 暴走事件その1】


時は遡り20年前______


「これにて、就任式を閉会する!!」
アメリカのとあるシークレットルームで行われた就任式がちょうど終わる。
壇上の上には、まだ若い冥堂とマルコの2人が立っていた。
「では、これからよろしく頼むよ!!」
アメリカ合衆国大統領ライリー・ロックウェルは2人に握手をしながら満面の笑みで頷いた。
冥堂とマルコも笑顔で握手をすると、大統領にお辞儀をしながら壇上を降りた。
「ついに、社長まできたな。冥堂。」
「あぁ。マルコスは千葉支部だろ?私は東京支部だし、何かあったら助け合おうな。」
冥堂の言葉に、マルコは微笑む。
「ま!そんなに大きな事件も起きないよ。能力者だって、最低でも殺人までしか犯すことはない。」
マルコスはそう言うが、冥堂は首を横に振る。
「分からないだろ。世界征服やとんでもないことを企む奴も何れ出てくる。」
冥堂の言葉に、マルコスは腹を抱えて大笑いした。
「そんな時代遅れの奴、今どきいるか?」
この時、冥堂もつられ笑いした。

しかし、2人はその後気付くことになる。

現実になるとは思いもしなかった______


***********


就任式から10年後


「ほ、本日から入社しました神谷零です!!よ、よろしくお願いじまっ!!」
冥堂の前に立つ新人社員、神谷零は舌を噛んで涙目になる。
零の隣には、当時のAチームリーダーである山本優輝が立っていた。
「かなり頼りないですが、能力や実力は本物です。」
「ほう・・・何が使えるのかね?」
冥堂の言葉で、神谷はポケットから蝶の亡骸を出した。
「僕の能力は、命を取り戻す死者転生という力です。」
神谷がそう言うと、ピクリとも動かなかった蝶は元気よく羽をばたつかせて飛びまわった。
冥堂は驚いた表情で感心すると、神谷に左手を差し出す。
「君の能力で、世界を、みんなを助けて行こう。」
「はい!!」
冥堂と神谷は握手をし、山本はそれを横で見守っていた。
冥堂はこの時、神谷が将来良い能力者になることを確信した。
だが、それは思い込み。
そして、事件は神谷が入社して5年後に起こったのだった。


**********


「山本リーダーが死亡!!!メンバーも全員絶命しました!!!!」
雨が降る中、アメリカの砂漠地帯に任務で訪れていたAチームに問題が発生した。
冥堂は東京支部でその連絡を聞くと、情報部の人間に何があったか聞く。
「砂漠地帯で任務帰りのヘリコプターが墜落。神谷以外のAチームは全員死亡です!!」
情報部の言葉を聞き、冥堂は顔色を変えて立ち上がった。
「今から向かう!!瞬間移動を使える者はいるか!?」

「俺でいいならいいすよ。」

頼りない返事をしたのは、冥堂の隣に立っていた星宮海斗だった。
星宮は腰に刀をつけ、円と紅夜の職についている感じだ。
「アメリカの砂漠地帯に急げ!!緊急事態だ!!」
「りょうか〜い〜ぃ」
緊急事態にも関わらず、星宮はだらしのない声を出すと冥堂の方に触れ、そのまま砂漠地帯へと瞬間移動した。


**********


アメリカ 砂漠地帯


閑散とした砂漠の真ん中、青い空に延びる黒い煙。
燃え盛るヘリコプターの近くに、うずくまって倒れている神谷がいた。
「神谷!!」
瞬間移動で現れた冥堂と星宮は、すぐ様神谷に駆け寄る。
その時だった。

「ひゃっはぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

神谷が突然起き上がり、両手から黒い雷を出してきた。
「なっ!!おわぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
星宮は刀でガードするも耐えきれず、そのまま10メートルほど弾き飛ばされた。
冥堂は言葉が出なかった。神谷の能力は死者転生のはず。
なぜ、両手から雷など出せるのだ?
それに、普段の神谷ではない。

「なぜだぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!晴香ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

神谷は両目から涙を流し、ヘリコプターの方を向く。
「あいつさえいなければ!!晴香は死ななかったのだぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
神谷は泣き叫び、両手から黒い雷を出して燃え盛るヘリコプターを攻撃する。
冥堂はただ、その光景を呆然と見ることしかできなかった。
「一体なにがあったんだ!!!!」
冥堂は大声で神谷に叫ぶが、神谷の耳には届かない。
完全に理性を失い、闇雲にヘリに向かって攻撃を続ける。
中にはAチームの3人の遺体がある。
「これ以上・・・・させるものか!!!!!」
冥堂は両手から光を放つと、眩い光の中から金色に光る槍が出てきた。
「ホーリースピア!!!」
冥堂は光の槍を神谷に投げつけ、2人の戦いが始まった。





────────

Re: ━ESP━『エスパー』35話うp♪ ( No.127 )
日時: 2010/07/17 22:13
名前: ガイ (ID: HQL6T6.Y)

遊びに来てくれてありがとうございます♪
この小説にハマっているガイですが
さらに深くハマっちゃいました!
更新楽しみにしてます♪

Re: ━ESP━『エスパー』35話うp♪ ( No.128 )
日時: 2010/07/17 23:37
名前: 遊太 (ID: KF4wky37)

>>127 ガイs
コメントありがとうございます\(゜ロ\)(/ロ゜)/
ガイsも頑張って下さい!!

Re: ━ESP━『エスパー』35話うp♪ ( No.129 )
日時: 2010/07/18 11:01
名前: 遊太 (ID: KF4wky37)

36【神谷零 暴走事件その2】


Aチーム_____


それは、東京支部にある選抜された能力者4人1組のチームだ。
神谷零は、Aチームに配属されて1人の女性に恋をした。
それは、当時高校生であった中園晴香というきれいな女性だ。
神谷零がアメリカの任務帰りに、ヘリコプターで告白したときにすべては始まった。


「ごめんなさい・・・・私、久保さんと付き合ってるの・・・・」


向かい合う神谷は、晴香の言葉に呆然とした表情となる。
「え・・・・?」
神谷は隣に座る、同期の久保浩太の顔を見た。
久保はスタイルも良いし、モデルの様な顔立ちもしている。
「あきらめろ〜ぉ。お前じゃ無理だよ。はっはっは!!」
しかし、久保の性格は見た目とは裏腹に嫌なものであった。
久保の言動を晴香はすぐさま止めようとした。
「ちょっと!!久保さん止めてよ!!」


「・・・・・ね」


神谷は俯き、ボソボソと何かを呟き始めた。
「あ?泣いてるのかぁ?」
「おい!!久保!!」
リーダーである山本は、ヘリの操縦をしながら久保を止めた。
しかし、久保は神谷の顔を覗きこみながら再び嫌みを言う。
その時だった。


「死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!」


神谷は大声で叫ぶと、両手から黒い雷を出して久保の顔面に直撃した。
「な、ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
雷は久保の頭部を数秒で灰に変え、そのままヘリのプロペラ部分に激突。
と同時に、ヘリは回転しながら砂漠へと落下し始める。
「さぁ・・・・晴香・・・・・・」
神谷は笑顔になると、晴香に手を伸ばす。


パン!!


しかし、晴香はその手を振り払い、頭部がない久保に駆け寄り大声で泣き叫んだ。
そしてその瞬間、神谷の心に亀裂が入り、理性は完全に失った。
「お前も・・・・・お前も・・・・・・」
神谷は両手を晴香に向け、漆黒の雷球を作りだす。
「全部なくなれぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!」
そして、その瞬間。
ヘリコプターは空中で大爆発を起こし、地面へと叩きつけられた。


───────


現在


冥堂が投げた光の槍は、理性を失ったはずの神谷に簡単に避けられる。
「社長・・・・・。俺は・・・・・仲間殺しをした・・・・・・。だが、許される。」
神谷は不気味に微笑むと、両手から漆黒の雷を出す。
「俺は、当然のことをしたのだ。」
「仲間殺しは重罪だ。まだ23歳のお前だが、ここで処刑する!!!」
冥堂は再び光の槍を作りだすと戦闘態勢に入る。
神谷は大きなため息をつくと、いきなり腹をかかえて笑い始めた。
どうやら、頭もおかしくなってるらしい。
冥堂は神谷を見ていられず、すぐに攻撃へとはいった。
2本の光の槍を投げるが、神谷は軽々とした身のこなしで避け、あっという間に冥堂の目の前に来た。
「社長でも、容赦はしません。」
神谷は両手を冥堂の胸に付け、雷を出そうとする。
その時だった。


「星宮流 三日月切り!!」


瞬間移動で2人の間に現れた星宮は、刀を神谷の頭から三日月の形に振り下ろした。
が、神谷はその攻撃さえ簡単に避ける。
明らかに、普段の神谷の身体能力とは違った。
「最早・・・・あなた方では俺に勝てない。」
神谷はそう言うと、自分の胸に手を当て、なぜか雷を噴射させた。
その瞬間、神谷の体は黒い雷に包み込まれていく。
「さようなら・・・・社長・・・・・」
「ま、待て!!」
これが、冥堂と神谷の最期に交わした言葉だった。
神谷は雷に完全に包みこまれると、その場から一瞬に姿を消した。
「・・・・アメリカ本部に連絡しろ。社員が、3名の能力者を殺し逃亡。すぐに伝えろ!!」
「で、でも、社長は戻らないのですか!?」
「いいから行け!!」
冥堂の強い言葉に、星宮は冥堂を置いてその場から消えた。

冥堂は未だに燃え盛るヘリの傍によると、地面に座り込み涙を流した。
「一体・・・・なんで・・・・・・」

この出来事が始まりだった______



そう、終わりの始まりの幕が______



上がった瞬間だった______


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