ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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片雲の黒装束と赤い羽根
日時: 2011/01/14 17:19
名前: 真瑠 (ID: VJgd52Wn)

 

         これは、


片雲=ちぎれ雲  | ちぎれ雲のようにゆったりと旅をする
黒装束       | 黒装束と
赤い羽根      | 黒い羽帽子についた赤い羽根

     
     を身にまとった青年の話。


*キャラクター*

◆フェーヴル・ロイト
          ・・・黒装束の旅人。
             ある『力』を持っている。

◆メア
          ・・・フェーヴル捜索隊の権力者の一人。
             ある目的から、ロイトを追っている。

◆グラウス
          ・・・フェーヴル捜索隊の権力者の一人。
             主に情報収集を得意とする。
         

その他キャラクター随時更新予定**



まだ科学が発展しきっていない、西洋の街並みが舞台です。
私の日々の体験から感じたことを、『黒装束の旅人』を通じて皆様にお届けできたら、と思います。

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Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.41 )
日時: 2011/03/15 16:53
名前: 真瑠 (ID: VJgd52Wn)

第二話 山岳  Ⅲ


止まらない落盤。
響き続ける振動が迫ってくる。

三人は、道から外れて、より深い林の中へ逃げていた。

「本当に、大丈夫なの!?こっちのほうが、危ないんじゃない?」

こんなに足場の悪い中を走り続けても、三人は全く息切れしなかった。
ロイトは旅人、という事もあったが、流石は捜索部隊。
体力は半端じゃないようだ。

「この先に村があります。長年この地震の連続だけど、不思議と壊れない魔法の場所が、ね」
「・・・なるほど、クレナンの村、か・・・」
口ではそうグラウスは言ったが、顔は完全に納得していない表情だ。
それを見て、ロイトは少し笑う。
「心配かな?・・・まぁ、千年壊れていないからといって、今壊れない保障はないけど・・・」
「そんなことじゃない」
即答するグラウス。

「クレナンは、崖下の村だろう・・・。村への入り口は、さっきの道を進んで迂回して、坂を下りないと辿りつけない。そのルートしかなかったはずだ。ここからじゃ・・・」

「僕も、そのルートを使って逃げようと思ってたんですが・・・。」
はにかみながらロイトはそう言うと、横でメアが物凄い形相でこちらを睨んでいるのがチラッと見えた。
それを見なかった事にして、ロイトは話を続ける。
「ちょっと、時間がなさそうだったから・・・。それに、こっちからでも行けるし、ね」
「・・・どうやって・・・・」

三人は林を抜けた。
そこで、地面は消えていた。
下には、真っ暗な崖がある。
大きな崖を挟んだ向かいの林には、数個の落盤の跡がぼんやりと見えた。

ロイトは二人を振り返って言った。

「クレナンはこの下です。思い切って飛び降りましょう」

Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.42 )
日時: 2011/05/21 15:17
名前: 真瑠 (ID: VJgd52Wn)

二ヶ月以上ぶりですがちょっと更新したいと思います^^
つってもテスト期間なんですけどね^^
とりあえず中途半端はアレですし、時間かかっても納得いく終わり方にしたいですw

Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.43 )
日時: 2011/05/21 18:00
名前: 真瑠 (ID: VJgd52Wn)

第二話 山岳  Ⅳ


『なっ・・・・・!!』

捜索部隊の二人は絶句した。
「ちょっ・・・本気で言ってるの!?50mなら、まだいける・・・。でも桁が違いすぎるじゃない!!大体、この下に村があるかどうかだって怪しいわ。自殺行為よ」
「わあ。50mいけるんですか?さすがですね」
「『わあ』じゃないでしょっ!!自分にできないなら勧めないでよ!」
メアは焦りを隠せなかった。
「・・・飛べるないは別にして、この下はクレナンだ。間違いない・・・。」

そういいつつも、誰だって疑うのは仕方がない、とグラウスは一人思う。
なぜなら、崖の下はここから見ればただの暗闇。
村があるなんて、座標と情報を知らなければ誰も分からない。

しかし、迷っている暇はない。
異常としか言いようのない落盤の連続攻撃が、彼らに迫ってくる。
「時間がありません。・・・大丈夫ですから・・・!」


—————ここまで来たら飛び降りるしかない————


「ロイト!!」
メアが叫ぶ。

「もしこれで、あたし達が死んだら、あんた、『力』を使うのよ!絶対だからね!!」



グラウスは思い切ったように、
メアはロイトの姿を横目で流しながら、順に崖に飛び込む。




捜査員が崖に飛び込んだ瞬間を見届けると、ロイトは即座に右手を挙げた。


いや・・・・


漆黒の羽帽子にかざした。




そこにある、一枚の赤色の羽に。


「フィア・・・ちょっと『力』を使わせてもらうよ・・・?」

そう呟くや否や、赤い羽根はほのかに淡い赤色の光を放った。
光はそれを皮切りに、だんだん強く光り輝く。

ロイトはかざしていた手をおろし、メア達が飛び込んだように、自分も同じく崖に飛び込んだ。

もの凄い勢いで風を切り、空を切って落下する。
・・・が、急降下するだけだった青年の体が、急に、あの淡い赤色の光に包まれた。

フワリ、とロイトの体が空中に浮いた。
彼の背にはうっすらと、赤色に光り輝く大きな翼。
それがゆっくりと羽ばたくと、その動きに呼応するかのように、ロイトはゆっくりと下降していく。



約1000m下には、炭鉱の村・クレナン。
崖下の村の壮大なる姿が一望できる。
緑はないが、古文明的な街並みが、村全体に広がっていた。

目を凝らすと、その壮大な風景に交じって、メアとグラウスらしき人影が、ロイトと同じく光る赤い翼で下降しているのが見えた。




第二話 山岳  END

Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.44 )
日時: 2011/05/28 21:59
名前: 真瑠 (ID: 9nM5qdCg)

テスト終わったら更新します^^
はやく続き書きたーい↑↑

Re: 片雲の黒装束と赤い羽根 ( No.45 )
日時: 2013/11/21 21:01
名前: aa (ID: qdhAso1A)

aa


全部「ああ」


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