ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

ヴェルデュキア戦記
日時: 2011/03/20 13:43
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)

一人の賞金稼ぎの物語。

Killzone3やってます 接近戦を目的としながらノーマルをプレイ中。
オンもやりたいですねー。

ヘルガスト発見→2人、3人居る→一人は銃で撃って、2人はL1(接近戦)で殺ります(キリッ
効率悪いけど楽しいんですよこれが。


複雑・ファジーにて「銃弾の雨」を執筆中。



_______Index__.〆

特産品 >>4
・Monster Book >>18

————————————
ロイ・サヴィリティ・ギルヘム {>>27}

プロローグ >>1

第一編 「不明瞭な方程式」 >>2>>3>>6
第二編 「追憶」 >>8>>12>>13>>15
第三編 「魔術師達」 >>16>>19>>20>>23>>25
第四編 「国境を超えて」 >>26>>28>>30>>31>>32
第五編 「崩壊の末路」 >>33

Page:1 2 3 4 5 6 7



Re: ヴェルデュキア戦記  ( No.29 )
日時: 2011/03/16 21:35
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)
参照: 未来的戦争小説の案を練っていまする

なんであがってない…

Re: ヴェルデュキア戦記 ( No.30 )
日時: 2011/03/17 20:17
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)
参照: 地獄の宇宙。 それは人間を圧倒する空間。




寂寥感溢れた骨の穴は見事なまでに冷えていた。
これは洞窟が骨で形成されているのか、生き物も見当たらず、中は冷風が漂っている。

「さっさと行くぞ。」
オスカーは以前焦っているのかは分からないが、手招きをして光のある方向へと案内する。
骨の穴に漂う冷風は、夜の平原で感じる風とは違い、何かが宿っている様な不思議な感じがした。
オスカーは骨の穴を通った事が数回あるそうだが、ライは未経験で、脳内で恐怖が揺曳している。
フレンダも冷や汗を手で拭いながらも、オスカーに恐る恐る着いていった。


「早く来い。 テオヤオムクイがまた来たら面倒だ …生憎火炎瓶も無いしな。」
急いでいたのはこの理由なのか?と2人は少し思考を駆け巡らせたが、案の定演繹での結論は出なかった。
何はともあれ急ぐ事に非は無いので、徐々に早くなるオスカーの足に急いで着いていく様な感じでライとフレンダは骨の穴を抜ける事にした。









「ふぅ……」
骨の穴を抜け、目の前に広がるのは広大な森林。
既に真っ暗闇の中、三人は尚前に進もうとする。

「………近くに宿があったはずだ、そこを目指そう。」
オスカーは知悉ぶりを露呈しながら、再び足を動かす。
疲労困憊など無視しながら、三人は束の間の安堵を精一杯楽しみ“宿”に急いだ。

Re: ヴェルデュキア戦記 ( No.31 )
日時: 2011/03/19 10:52
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)

「高台か……」
少し歩くと、遠くに宿らしき場所が見えてくる。
オスカーは双眼鏡を取り出し、村の方向を凝視すると倦厭した様な顔でこう言った。

「燃えてる。 家も何もかもだ。 宿も確認できん。」
その言葉に2人は凍りついた。
このまま夜中、タシュミット国まで歩く事になれば、危険性は益々上がるばかり。
なので宿で一回泊まると考えていたのに…全てが帳消しだ…

「とりあえずそこに向かおう。 何かあるかもしれないしな…」
ライは凍りついた体を必死に動かしながらも、冷静に話す。



「仕方ないわね… あそこを降りて早く宿の所に向かいましょ。」
フレンダは落ち着いた様子で、素っ気無く言う。

しかしこの森林には昔からゴブリンが住んでいるという噂が広がっており、安易に行動するのは正しくは無い。
少し案を練ってから行動をした法が適切なのでは…とライは少し思考をめぐらせて考えた。

「ちょ、ちょっと待て! この森林には確かゴブリンが居たはずじゃ…」
ライは突然思い出した記憶に慌てながらも、必死に訥弁を話す。
静寂の中ライの声だけが反響し、木々は何処と無くざわついている様。

「だったら尚更急ぐべきだな、行くぞ。」
「早く急ぎましょ ライ。」
オスカーとフレンダは冷淡な表情を微動だにせず、宿にへと行く道を早歩きで向かった。



「なーんで俺の意見は全面無視なんだ… まぁいいや、行こう。」
ライはもう、自分の意見に責任を持てなくなったのか否。 諦めてその後を着いていった。


Re: ヴェルデュキア戦記 ( No.32 )
日時: 2011/03/19 17:08
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)



「そろそろだ。」
オスカーは以前冷淡な声で、白煙を広げる村の方向を凝視する。
白煙は空を見事に曇天にへと錯覚させ、一瞬目を疑う様に白煙は空へ空へと昇り続けて行く。
そんな白煙の元凶も徐々に見えて来て、ついに到着する。

「あー疲れた。 それにしても骨の穴で感じた寒気がまだ体に残ってる様な感じがして気持ち悪いわ……」
フレンダはそう、肩を竦めながら言う。
その言葉からは、何処と無く骨の穴を蹂躙する様な意が感じられる。

「おいおいフレンダ、旅に疲労と悲哀は付き物だぜ? まあ深呼吸でもして落ち着けよ。」
「落ち着いてるわよ!」
この静寂の中、小さな喧騒を生み始める二人に、オスカーはヤレヤレとした表情をしながら、先ほどまで動かしていた足を止める。

「まったくお前らは… いいから黙って進むぞ。 騒いでゴブリンに見つかったら元も子も無いしな。」
オスカーの言葉に少し蹂躙の意を感じたが、闊達なるライとフレンダはそれを無視して仕方なく同意した。











「ようし、宿についたぞー。 …それにしても酷い現状だ。」
オスカーが冷淡な表情など何処へ行ったかノンキな声でそう言葉を吐いた。
目的の宿を囲う塀の内側で、三人は炎に抱擁された村に寂寥感溢れながら佇む。

「……嘘……だよな……?」
ライ。 そしてフレンダが見た宿の現状は悲惨な物だった。
宿を囲う塀は所々穴が開いており、その塀の内側は炎で焼け焦げていた。
宿、いや…宿の他に様々な家もあったのだろう。 だがそれは無残に瓦礫という形で存在していた。
奥にあった宿は他の崩れた家と比べると、損害も少ない。


「宿はあそこだ よし、行くぞ。」
オスカーは言葉と共に宿の方向へ小走りした。
宿の中にはとてつもない恐怖がまっている事を知らずに。

Re: ヴェルデュキア戦記 ( No.33 )
日時: 2011/03/20 13:42
名前: Ley ◆SAvQ/U.Sqg (ID: BL8fZ.Pl)

タシュミット国…タシュミット城にて。

「ふざけるのも大概にしろ大臣よ! タシュミット国の城下町が滅んでいるのに宴を開くだと? 頭がどうかしてるんじゃないか! この国は終わった!終わったのだ!『北の戦争国』とも言われ最強かつ無慈悲の兵士を作り上げてきたタシュミット国も終わりだ!終わりなのだ! 私は大臣達皆死に至ったのならば! 私は剣を携え、自決する! だから貴様等は早く戦え!城下町を襲う者々を皆殺しにしてしまえ!」
タシュミット国王 アルガー・ビンデンの怒号は散々なまでに王宮に響き渡った。

「王…お気を確かに。 もうタシュミット国が崩壊するからこそ、最後の宴を楽しみましょう!」
タシュミット国の大臣 イーニアス・ヨハン大臣はいたって冷静な表情で、荒れたアルガー国王の怒りを鎮めようとする。
「この阿呆め! どいつもこいつも阿呆ばかりだ! 私は部屋に篭る! 宴を開くなら勝手にしろ!」
アルガー国王の勝手ぶりは益々悪化して、城下町を救うなど頭に入っていないようだ。


何故タシュミット国が、この様な悲惨な状況になったのかを説明しよう。
骨の穴を抜け、智慧の森林を抜けると、吹雪が旅人達を歓迎する。
その吹雪を抜け、タシュミット国という小さな軍事国家が存在した。
知名度はそれほど低くなく、軍事国家として十分名を馳せていたのだ。
しかし、ネメシス率いるウロボロス教団の使途が、タシュミット国を襲撃し、住民は見るも無残に朽ち果てて行った……
そして王が起床する頃には、城下町は炎に包まれ、教団の黒騎士達に占領されていたのである…


「……皆、槍を持って戦いに行けぇ! 我は王を説得する!」
ヨハン大臣も王と同じ様に怒号を撒き散らせながら、王の部屋へと歩いていった…………



第五編 崩壊の末路 



「こりゃひでぇな… 物という物が全て壊されてる。」
オスカーはまるで他人事の様に現状を語り始める。
宿に設けられていたベッドや棚は、原型を留めていない。

「一応寝泊りできるスペースはあるみたいだし、一晩泊まるか?」
ライはそう軽々しく言葉を吐いたが、疲労困憊で見も心も荒んだ2人はとりあえず了承した。
スペースを確保すると、人間とは思えない速さで三人は目を閉じ、夢の世界へと入り込んだ……







清清しい小鳥のさえずりがライを起床させる。
夜中見た炎も、今では既に消えており、これだけ見ると崩れた村に見える。
さてと、早くタシュミット国に行って、武器や食べ物を補給しなければ。



「…ふああ…… あれ…? 変な音がしない?」
フレンダの言葉を聞き、ライは耳を澄ませる。
オスカーがまだ寝ている中、気持ちの悪い虫の羽音が聞こえてきた。


Page:1 2 3 4 5 6 7



この掲示板は過去ログ化されています。