ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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怪談話
日時: 2011/08/29 13:43
名前: かりん ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode=view&no=5425

おかしいなぁ・・・
さっき立てたのに消えてしまったようです(泣)
まぁ、怪談を書くので

お楽しみ下さい

枠外
小説宣伝>>118


お知らせ
イベント実施中>>32
思いつき>>72
URLからいける場所にご依頼お待ちしています。

目次
1 招き猫>>1
2 うしろの猫>>4
3 鳴き声>>7
4 いつまでも…>>8
5 さようなら…>>9
6 呪いの交差点>>13
7 桜>>14
8 夢の中の怪談>>17
9 ノート>>20
10 ゲーム>>23
11 浴衣>>25
12 押入れ>>26
13 遊ぼ?>>27
14 親友>>33
15 かくれんぼ>>36
16 シンユウを作るために>>42
17 13階段>>43
18 公園>>44
19 鳥居>>48
20 牢の女>>53
21 パソコン>>54
22 真夜中の蔵>>55
23 紅い桜>>60
24 心霊写真>>63
25学校〜胆試し〜>>70
26井戸>>73
笑顔(非コワ?)>>79
27ズルズル>>79
28私?>>101
29朝>>114
30心霊スポット>>117
31覗く女>>119
32鏡>>120

イベント作品
現在 夕海様(涼様作) 真夜中の訪問者>>34
            寒いよぉ>>66
にゃんこ。様作 黒いコートの男たち>>37
夜湖様作 真夜中のテレビ>>46
     真夜中のテレビ〜呪いのテレビ〜>>49
yu-hi様作 笛の音>>57
ミロカロス13様作 バラバラ>>58         全てを欲した女の子>>67
姫更様作 ストーカー >>83

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Re: 怪談話 ( No.66 )
日時: 2011/08/15 14:58
名前: 夕海 ◆7ZaptAU4u2 (ID: LXdRi7YQ)

お久しぶりです、秋桜様。元涼で今は夕海ゆみです!
真夜中の訪問者、鳥肌すら立たない駄作ですよ(笑
ではでは、お言葉に甘えて二作目を書かせて頂きますね。
ちなみにオリジナルです。


  #02 [寒いよぉ]


長谷川奈央。あたしは降りしきる雨の中、必死に駆け込んでいた。
あたしは悪くない、と独り言を呟いて。
あたしは悪くない。悪いのは、あの馬鹿の方よ。
馬鹿でまぬけだったから、……あたしは悪くなんかないわ。
雨で煙ったい町の方へと向かう。




暇だったから、気弱い莉絵を引き連れて何処かへ行って悪さする。
別に罪悪感も別段こんなことをしてはいけないと思ったことない。
何故なら、あたしはこの町一番の大手不動産の社長の一人娘だから。
敵に回したら、即あんたの人生はおしまい。
だから、誰も逆らえない。
此処はあたしの玩具箱。
気まぐれで残虐だ、と勝手に陰で罵りも恨めば良い。出来るなら。
莉絵はあたしの会社に働いてる平社員の一人娘だった。
そこに目をつけ、当然あたしに逆らえもせず、良いパシりになった。
例えば、あたしがお小遣いが足りなくて買えない漫画を万引きさせる。
綺麗な桃色のグロスを買わせる、可愛いシャーペンをプレゼントさせたり、誰かに嫌がらせをさせたりした。
色んなことをしたわ。まあ、今のは序の口。
あんな奴。弱いから、あたしにパシりにされて性格さえ狡賢ければあたしは認めてやったのにね。
とことん、馬鹿な奴。
まぬけな奴。あんな奴、弱いから自業自得よ。あたしは不敵だもの。
そして夏である日の午後。
あたし、学校で行ってはいけない沼に来ている。
そこは昔から底なし沼として知られている、とても危険な場所。
丁度今はお盆だった。
お祖母さんに聞いた事あるけど、地獄の釜が開く時らしい。
もしも、川や沼を泳いでいたら、たちまち地獄へと引きずられるとか。
面白い。
こいつにやらせたら、どうなるのかしら。
あたしは嫌がる莉絵の反論を無視し、水着を持ってないと喚くから、あたし。ムカついた。
—— 気が利かない奴っ!!
あんまり喚くから、沼の水飛沫が飛んでワンピースの裾についた。
お気に入りの白くレースとフリルがついた上品なワンピース。
それが、薄汚い沼の水飛沫で汚れた。
—— 何をするのよ!!……あんた、絶対に許さないんだからっ!!
激怒で怒りに身を任せて—— あいつを沼に突き落した。
ううん、突き落としたんじゃない。少々無理に沼へと入らせたのよ。
だけど、あいつ。まぬけだから、足を滑らせたんだわ。
きっと、そうよ。
あたしは悪くない。良い気味だわ。自業自得、そこで喚いてなさい。
泣き喚くあいつを無視し、あたしは引き返した。




引き返す途中、莉絵の声がぱたんと途絶えた。
何かが水に溺れる音がした。
——— 嘘、嘘、嘘、嘘、嘘、嘘、嘘、嘘………!
怖くなった、あたしは必死に森の出口へと駆け込んだ。
沼は森の出口近くにある。
そんなに遠くないし、莉絵の家の近くだったから、暇潰しに来ただけなのよ。
なのに。莉絵の馬鹿が足を滑らせたから。
なのに、莉絵の馬鹿があたしのワンピースを汚したから。
だから、だから。悪気はない。そう、あたしは絶対、悪くない。
莉絵が悪いのよ。
莉絵がワンピースを汚すから。
あたしはまだ人生を堪能したいの、パパとママに思いっきり遊んで貰いたいの。
まだ7歳なのよ。
こんな馬鹿な真似をするはずがないじゃない。
途中で雨が降って小雨だったのに、大雨となって本降りになった。
とっくに体が全身ずぶ濡れだった。
構ってられない。
早く早くあたしの大好きな家に帰って大好きなママに遊んで貰うの。
おやつは甘い甘いミルクティー、そしてショートケーキ。
今日は奈央の大好きなおやつだよ、と今朝あたしに笑ったママの顔を思い浮かんだ。
さあ、早く帰ってしまおう。
莉絵の奴はきっとあがったんだわ、底なし沼はただの噂話なだけ。
自分を呼ばないのは馬鹿だから。そうよ——……莉絵が悪い。
そう。莉絵が悪い。あたしは被害者、皆から可哀想と同情されるのよ。
もう少しで家に着くわ、と前を見上げた。
そして絶句する。
まだ森の出口すら出てなかった。
どういうことなのよ。あんなに走ったのに、可笑しいわ。可笑しい。
足が竦んだあたしの耳元から聞こえた、莉絵の声。

—— 寒いよぉ

ひっ、と言葉にならない声で悲鳴を上げた。
莉絵の奴、何処までおちょくる気——

「ち、ちょっと莉絵!あんたね、ふざけないでよ!!」

言った途端。足が勝手に歩き始めた。
向かう場所は—— 沼。

「ひ、い、……やだっ!!嫌、嫌、いやああああっ!!」

泣き喚いても、止まらない足。
そして聞こえてくる莉絵の声。

—— 寒いよぉ


「やあああ!寒いなら、帰りなさいよ!!」


—— 寒いよぉ
—— 寒いよぉ
—— 寒いよぉ
—— 寒いよぉ

何度も何度も聞こえてくる、莉絵の声は止まない。
だんだんと沼に近づいていく。
遂に足踏みするけど、沼に入る寸前。重かった体が不意に軽くなる。
そして背後から、あたしを覆いつくす人影。

「お嬢ちゃん、こんなところで何をしてるんだ。危ねぇぞ」




その後、あたしはたまたまトラックで近くを通りかかった農業のおじさんに家まで送ってもらった。
あの沼に近づいたことでパパとママに一杯怒られちゃったけど、別段とても怖いと思わなかった。
農業のおじさんとはその縁で毎年必ずおじさんの所で採れた野菜を送って貰うことになった。
また莉絵の失踪に大騒ぎになり、探して警察の人もあたしに事情聴取うしたけど、嘘をついた。
あたしはあの後、莉絵と別れた、と。
このまま事件は忘れ去られ、今も莉絵は行方不明のまま。
だけど、あたしはそれ以来。人を馬鹿にする癖を直して大人しくした。
皆は不思議がったけど相変わらずパパのコネで誰も何にも言わない。


—— そして、あたしはあの底なし沼へは二度と行かなかった。
あの底なし沼と莉絵がどうなかったか、あたしは知らない。





end

Re: 怪談話 ( No.67 )
日時: 2011/08/15 15:49
名前: ミロカロス13 (ID: VYCQ1KaR)

じゃあ、俺も二作目行くか。


「全てを欲した女の子」




俺がちょっとしたお話をしてやろう。

怖くないよ。

よく聞いて?



さぁ、はじまりだ。


これは、ある女の子の話・・・。



〜♪〜〜♪

あの子はね?

毎日歌を歌っていたの。

綺麗なんだ。

あの子も声も。

私は欲しい。

あの子の綺麗な声と顔。

私は欲しいの。


あぁ綺麗。欲しい、欲しい!


欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい

欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しい欲しいほしい

ほしいほしいホシイホシイホシイ・・・!!!


私は誰よりも綺麗でいなくちゃ!

あの子が私より綺麗なんてあっちゃいけない。

どうすればいいかしら?



じゃあ、あの子の顔を剥ぎ取って、私がつければいいわね♪



さぁ、ナイフを持ちましょう。

あの子の部屋まで行きましょう。

あの子の首を絞めましょう。

あの子の顔を剥ぎましょう。

私にそれをつけましょう。



ほぉら!綺麗よ!私は綺麗!

でも、赤い液体がいやね。

洗いましょう。綺麗に、綺麗に!!



綺麗になったぁ!じゃあ次は声ね!さぁ、どうしましょう。

私の首と、あの子の首を取り替えましょう。

さぁ、あの子の胴体と頭を切り離しましょう。

さぁ、私の首にナイフを差し込みましょう。

















その子がどうなったって?

俺は答えかねないよ。

でも一つだけ言えるのは、


その子が居た屋敷は血の匂いしかしないってところかな。


Re: 怪談話 ( No.68 )
日時: 2011/08/16 10:39
名前: ミロカロス13 (ID: VYCQ1KaR)


あ、ちなみに最初と最後に出てきたナレは俺ですw

でしゃばってしまったww

Re: 怪談話 ( No.69 )
日時: 2011/08/16 19:59
名前: 秋桜 ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)

夕海さん
2作目ありがとうございます。
いえいえ。真夜中の訪問者もかなり怖かったです><
今回の話もかなり怖かったです><

ミロカロス13さん
2作目ありがとうございます。
かなり怖いです><

Re: 怪談話 ( No.70 )
日時: 2011/08/16 22:16
名前: 秋桜 ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)

25『学校〜胆試し〜』(ちょこちょこ方言はいります)

学校での胆試し。
それは、実はお墓などより怖いのかもしれません。

「なぁ〜あちーから、旧校舎で胆試ししねぇ?」

「お!いいねぇ」

「うん。やろうやろう」

「じゃあ、俺、ビデオ持ってく」

「うんうん。じゃあ、俺は懐中電灯」

「あたしは、カメラね」

こうして、あるグループが夜中の学校へ忍び込む。

「うへぇ……やっぱ、暗いな」

「当たり前じゃん」

「そうそう」

一階の全てを写真に収める。

「よしっと」

もう一人はビデオを回している。

「じゃあ、二階へ行こうよ」

「そうだな」

パタパタと足音を響かせ、三人は階段を上る。

「やっぱり此処もなんともねぇな」

「そうね……」

「まぁ、早々出るもんじゃねぇけど」

「だよなぁ」

「じゃあ、三階へ行こうよ」

「あぁ」

三階。此処が最上階。

「うわぁ……蜘蛛の巣だらけ……」

「しょうがねぇよ」

「当たり前か」

「そろそろ帰るか……さみーし」

「さみーか?」

「あぁ。十分さみー」

「まぁ、風邪の引きはじめだったら困るし……帰るか……」


そして、翌日とったビデオを皆で鑑賞した。

「なぁ……だよなぁって言ったの……誰だ?」

「俺じゃねぇぞ?」

「あたしじゃないわ……ん?ちょっと待って?」

1人の女の子が、ビデオを巻き戻す。

「おい……何して……」

「此処を見て」

女の子が画面を指差す。
其処には……ビデオを撮っていたはずの男のこの姿が……

「どういう……事だ?」

「あたしに聞かないでよ」

女の子は泣きそうになりながらつぶやく。

「可笑しい……よな?」

「あぁ」

「いや。俺が言ってるのは、俺のことじゃない。最後に、入っているいねって声だ」

「いね?そんな声はいって無かったよ?」

「もう一度、確認してみようぜ」

男の子が巻き戻す。

「うわぁ……蜘蛛の巣だらけ……」

———いね……

「しょうがねぇよ」

「当たり前か」

「そろそろ帰るか……さみーし」

「さみーか?」

「あぁ。十分さみー」

「まぁ、風邪の引きはじめだったら困るし……帰るか……」

———いねいねいねいねいねいねいねいねいねいね……


「確かに入っている……」

「でも、いねって……どういう意味かしら……」

「さぁ……」

そこで何もなく彼女達は帰った。


いねの意味に気づかない方が言いかもしれない……
なんせ、そのグループの後ろからは髪の長い女がついていっていたのだから。




ちょっとこの話に出てきた方言の意味。

あちー→暑い
さみー→寒い
いね→タヒね


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