ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 神は世界を愛さない
- 日時: 2011/09/23 17:38
- 名前: 遮犬 ◆ZdfFLHq5Yk (ID: PUkG9IWJ)
何度も作品を投稿し、申し訳ございません……。書いて書いて書きまくってやります。
色々コメントとか、参照とか気にしていた所もあった自分ですが、今回もう関係無くやります。
その結果を出せるように、やってみます。
頑張ります。人並みに。
【目次】
順序の始まり(プロローグ)>>1
〜第一幕〜
第1節:神はそこにいる
♯1>>2 ♯2>>3 ♯3>>6 ♯4>>7 #5>>10
第2節:神嫌い、人間嫌い
♯1>>11 ♯2>>12 ♯3>>13 ♯4>>14 ♯5>>19
第3節:世界は暗転する
♯1>>20 ♯2>>21 ♯3>>22 ♯4>>30 ♯5>>31
第4節:異常と異能の交差
♯1>>32 ♯2>>33 ♯3>>36 ♯4>>37 ♯5>>38
第5節:新たな日常=非日常
♯1>>39 ♯2>>40
【お客さん】
水瀬 うららさん
紅蓮の流星さん
旬さん
トレモロさん
コメント・励ましの言葉をいただき、ありがとうございますっ。
- Re: 神は世界を愛さない ( No.21 )
- 日時: 2011/08/25 23:13
- 名前: 遮犬 ◆ZdfFLHq5Yk (ID: hF19FRKd)
突然俺に斬りかかって来た後、少女はそのまま俺の部屋にある窓から飛び降り、いなくなった。
一体どこに行ったのか、なんてことは知ったことじゃない。それよりも、もう二度と現れて欲しくないもんんだ。
これが、朝の出来事。おかげで、学校に着く時間が昨日より遅れている。有り得ない出来事がこうして重なってくると、なかなかして眠気も漂うわけだ。学校へ着き、靴を履き替えながらそう思った。
「ん、憂ちゃんじゃないのぉー」
声のした方へ振り返ると、そこには竹上の姿があった。
片手をあげて、いかにも楽しそうな笑顔を浮かべては俺に近づいてきた。
「朝から騒がしい、暑苦しい」
「そう冷たいこと言うなよ〜。俺とお前の仲だろ?」
「ホモ友達しかいないお前がよく言いますね。俺はホモじゃないので、他を当たってください」
「ホモじゃねぇよっ! ったく、朝っぱらから無愛想だねぇ」
竹上は言いながら、俺の背後の靴箱に手をかけて、上履き用のスリッパを手に持った。
靴箱は寮生活をしている者がいる分、数は少ないので、あまり靴箱のところで人だかりは出来ない。それに、スペースも広いので、こうして背中合わせとなっても全然背中が当たらない。
スリッパと靴を履き替えると、そそくさとその場を立ち去ろうとした。その後を追うようにして竹上が俺の隣に来る。
「何か今日、いつになく不機嫌じゃねぇか?」
「いつも不機嫌だと言いたいのか?」
「そうじゃねぇよ。何かあったろ?」
「別に」
俺は竹上を突き放すようにして言うと、そのまま教室へと向かって行った。それ以上、竹上も俺を追ってくることはなかった。それは俺の教室と竹上の教室が反対方向だからなのか、それとも俺の態度に腹が立ったのかは分からない。けれど、これでいい。
面倒なことは、省くほうが断然いいだろう。
教室へ入ると、いつも通り席へと向かう。鞄を置いて、席に座る。昨日とは違って、少し人は多くなっていたが、特に気にもせず、机に突っ伏すことにした。そうして、眠りの世界へと誘われるように、目がウトウトしてきた時、
「神嶋君っ」
聞いたことのある声が耳に入ってきた。知らないフリをするのが一番だろう。第一、今はとても眠たい。睡眠という貴重な時間を省いてまで話をすることはないだろう。
「神嶋君、起きてますか?」
この声の正体は、高校二年生にして、更に男子だというのに、どこか舌足らずな口調をし、あどけない童顔を持つ、藤瀬だった。
多分、藤瀬は昨日の文化祭をやるお化け屋敷の云々の報告などを律儀に言おうと思って来たのだろう。その好意は微笑ましいものだが、残念ながら俺のこの時間はお眠りタイムだ。これを妨げるものは、容赦なく無視をする。お眠りタイムに来たコイツが——
「神嶋、君……」
何故だか、泣きそうな声を出し、鼻を啜るような音も聞こえて来る。他クラスメイトから、少しの注目と鬱陶しい騒がれ方をされたので、俺は結果的に寝にくくなり、お眠りタイムをクラス全体で邪魔された気分になった。その為、顔を上げて、仕方なく藤瀬の話を聞くことにした。
「……何だ?」
俺が顔を上げて、藤瀬を見ると、本当に泣いていたような泣き顔で、鼻水を出ていそうなほど顔は崩れていた。俺は呆れて言葉を失い、ただ呆然と藤瀬を見ていると、藤瀬は急いで涙などを拭いて、普通の顔に戻った。泣き顔とかも、まるで可愛い女の子だ。それに、すぐ泣くところとか……最近の女の子でも、こんなすぐに泣かないのではないだろうか。
「あ、あのっ、す、すみません……」
しょんぼりした顔で、藤瀬は言った。俺は「別に」と返し、そのまま藤瀬を見つめつつ、周りの雰囲気を感じ取る。
周りは、特に見てもいなかった風を装い、また再び雑談に戻っていた。
「す、すぐに泣いちゃうんです……ぐすっ。本当、ごめんなさい」
「……あぁ、大丈夫だ。それより、何か話があって来たんじゃないのか?」
「あ、そ、そうでした」
いそいそと、手に持っていた用紙を渡してきた。涙が落ちて濡れてたりしないかとかも見たが、特にそのようなものはなかった。綺麗に、まるで印刷してから間もないぐらいの綺麗さで渡してきた。
紙の内容は、やはり予想通りだった。文化祭の、吸血男爵についてのことだった。
どうやら、決められたパターンがあったりもするようで、予行演習などをやる日にちが決められており、それに従って練習に参加する旨などが書かれている。他には、衣装作りなどについてのことは、詳しく聞くためには雪に聞け、ということぐらいが書かれていた。
「予行演習ねぇ……」
「は、はいっ。予定、大丈夫でしょうか……?」
「……あぁ、大丈夫だと思う」
「本当ですかっ!?」
頭を下げっぱなしだった藤瀬は、満面の笑顔で顔を上げて言った。余程嬉しいのだろう。
そもそも、俺がこういうことに参加するということ自体が珍しいのだろうか。クラスメイトも、俺の言った言葉を聞いたのか、意外そうな顔をして俺の顔を何度か見たりしてきた。
鬱陶しいし、面倒臭いし、くだらない奴等だと思いつつ、紙を机の中に仕舞った。
「で、ではっ、宜しくお願いしますっ!」
嬉しそうに言って、藤瀬はいつもの調子でまた自分の机へと座って行ったのだった。
その後ろ姿を少し眺めた後、再びお眠りを開始しようと突っ伏した時、教室に雪が入ってきた。
友達と一緒におり、確か……いつも帰りの時に話したりしている女の子の一人だったと思う。あの子の家に泊まっていたのか、と思いながら、俺は雪を何故か見ていた。
すると、雪もその視線に気付いたのか、何? という顔をして俺を見てきた。特に用も無かったので、俺はその視線を無視した後、机に突っ伏して居眠りを再開した。
「SHR、始めるぞー」
いつものように、担任が忙しそうに入ってきて、いつもの言葉を告げる。そうしてまたSHRが始まって、授業があり、それから放課後へと繋がっていく。
言葉にしてみれば、何て怠惰な一日なんだろう。面白くも何もない、俺はそんなことを思いながら未だに突っ伏していた。
「えー、急なんだが、転校生がやってくることになった」
だが、その担任の言葉とクラスのざわめきで一気に俺の眠気が遠ざかって行った。転校生? そんな話は聞いていなかったぞ。
しかし、一部のクラスメイトは「例の転校生」という風に既に名目が付いているようだ。一体どんな奴なのだろう、という風に声が上がっているが、俺は何故か、嫌な予感がした。
「では、入ってもらう」
担任はクラス内の生徒に告げたのを確認すると、そのままドアの方へと向いた。それが合図なのだろうか。
クラスメイトのざわめきも、その時ばかりはシンとしていた。いや、違う。その転校生が見えた瞬間、シンと静まり返ったのだ。
肩にかかるかどうかという長さの薄い茶色の髪に、少し幼い印象のする顔立ち。結構、藤瀬といい勝負をするかもしれない。髪の両側をリボンで二つにまとめており、何とも穏やかな雰囲気と共に、笑顔で入ってきた。
ほんわりとした雰囲気に、可愛さのある表情が男共の心を揺さぶった。この学校の指定ブレザーなど、見飽きたようなものだが、どこかこの少女が着ると、新鮮な気がしないでもなかった。
少女の目の色は、薄い茶色で、日本人離れな感じが瞳と髪色からは少しだけ日本人離れしているような感じが漂っているが、それを除いてはまるまる日本人の顔付きだった。
「自己紹介を、してもらおうか」
担任の言葉に合わせて、その転校生の少女は口を開いた。
「土屋 希咲(つちや きさき)って言います〜。今回で、6回目……かな? ぐらいの、転校になってしまいますがっ、よろしく、お願いします〜」
何とも眠そうな、柔らかい声だった。見た目と同様に、柔らかい物腰なため、男子勢からは絶大な拍手、そして女子からもほわーんとした態度に可愛いと感じたのかは知れないが、拍手が巻き起こっていた。
こんな高校二年生の6月中旬辺りに転校生、ね。
土屋は、雪の席の前に座ることとなった。俺は真中の一番後ろの席に対して、雪は一番左側、窓側の後ろの方だ。その前となると、丁度真中より一個下ぐらいの感じか。
そこに座ると、小声で宜しくお願いしますと自己紹介を早くも土屋は始めていた。
「はい、じゃあ仲良くしろよ。号令ッ」
早急にSHRを終わらせたいのか、担任は急いだ風に言い、その言葉と共に、今日のSHRは終わりを告げた。
- Re: 神は世界を愛さない ( No.22 )
- 日時: 2011/08/27 15:27
- 名前: 遮犬 ◆ZdfFLHq5Yk (ID: hF19FRKd)
授業をしている途中、何度か雪に土屋はノートを見せて欲しいと頼み、話しをしている様子を見かけた。
休み時間では、毎度の如く土屋の席の周りには人だかりが出来、いつもの騒々しさが倍になって返って来たような気がする。俺は、まだ少し痛む腹元を擦りながら怠惰に授業を過ごしていたのだが、そういう授業風景が少し物珍しく、俺は土屋と雪の様子を少し見ていた。
「お……。神嶋。お前、珍しく起きてるじゃないか。ここの問題、解いてくれ」
と、そこで俺が突然指された。その瞬間、少々のクラスメイト達が俺を見た。鬱陶しい、そう思いながらも席を立つ。そこでパッと顔が雪の方へと向いたその時、雪は意外そうな顔をし、土屋は俺の顔を不思議そうな顔で見ていた。まあ、どうでもいいことだ。
教科書しか机に出しておらず、問題そのものが黒板を見てからでないと分からなかった。というより、そもそもどの教科を現在しているのかさえも曖昧なところだった。
顔を上げて見てみると、個人的には簡単な数式の問題だった。わざわざ前に書かせて来させるということを行うこの教師の考えがダルい。そんなことを考えつつ、俺はチョークを持ってダラダラと数式の答えを書き上げていく。
クラスメイト達は久々に俺が指されたのを見て、どうせ寝てなかったなんて珍しい、とでも思っているのだろう。少しばかりひそひそと話しをする声が聞こえて来る。
数式の答えを書き上げると、教師はそれを見て「ベリーグットだ」と下手な発音で言うのを見届ける前に、俺は既に席へと戻ろうとしていた。その最中、土屋がぼーっとした顔で俺を見ていたが、気にしないように振る舞いながら席へと座り、あいつを見ていたせいで指されてしまった、と自分の行動を反省し、再び机に突っ伏すことにした。
授業は大体が終わり、昼飯の時となった。今日は6時間なので、後2時間のみで済み、まだいいが、7時間ある時間割の時は、7時間目がとてもダルく感じるのだが、俺はどちらにしろ寝ているのでほとんど関係無い。教師も、大体の生徒が7時間目にまで来るとだらけることが分かっているのか、気を抜けた感じの授業が毎回行われるのが7時間目だった。
昼飯を食べに、食堂へと向かうことにした俺は、早速教室から出ようとした。だが、その時、
「神嶋君っ」
朝に聞いた声が、俺の耳に届いた。
丁度俺は既に人数がまばらとなった教室内を出ようと、ドアの取っ手に手をかけていたところだった。
「何だ、藤瀬」
藤瀬は、少し紅潮した顔つきと、笑顔で俺を見て、「あのっ」と声を再びかけてきた。
「今から、お、お昼ですよね?」
「あぁ。丁度今行こうとしているな」
「で、でしたら……僕と、一緒に食べませんかっ?」
そんなことを紅潮した顔で言うもんじゃないだろう、とは思ったが、それほど緊張した言葉なのだろう。藤瀬にとっては。
特に用事も何も無いし、食堂で普通に食べようと思っていたので、俺は藤瀬に了解の返事を届けた。すると、藤瀬は満面の笑顔になり、ペコリと頭を下げると、俺の傍へと走って来た。
走り方も、何だかなよなよとしていて、実に女の子らしい。こうして近くで見れば見るほど女の子っぽい奴は果たしてこの地球上でどれほどいるのだろう。
「行きましょう、神嶋君っ」
そうして俺は、藤瀬と共に食堂へと向かった。
道中、俺は藤瀬に尋ねてみることにした。
「なぁ、どうして俺と食事をしようと思った? 藤瀬はいつも女子や他のクラスの男子と食べてたりするんじゃないのか?」
何度か、藤瀬のそういったところを見たことがある。食堂で、遠慮がちに頷いていたり、楽しそうな時もあることはあるが、どこかぎこちない感じのする笑顔を浮かべていたんだった。
俺の言葉を聞いて、藤瀬は「あぁ」と声をあげると、少し苦笑してから答えた。
「なんていうか、誘われたから一緒に行ったってぐらいで……僕自身は、楽しいこともあるんですけど、やっぱり話題とか、僕、疎いから……」
藤瀬が話題に疎い、なんてことは初めて聞いた。見たところ、そういうトークは得意そうな感じさえもするのに、不得意だというのは何だか変な感じがした。
渡り廊下を渡り、そのまま下へ向かったところに食堂はある。そのまま上に上がると、あの屋上へと繋がるというわけだ。
寮生もいるので、食堂はかなり広い。テレビも何台が設置されていたりして、生徒達の娯楽のような場所にもなっている。とは言っても、テレビを見る専用の部屋があるのだが、食事をしながらというのが良いらしいのだが、俺には全く分からない。
「そういえば、神嶋君はいいんですか?」
「何が?」
「い、いえ、竹上君と毎回食べていたりするようなので……」
「毎回じゃないな。たまにだ。食事に向かう途中で、ばったり会ったりしたら、だな」
俺の言葉に、少し驚きの声をあげていた藤瀬だが、俺が食堂があることを促すと、「ようやくですね」と言って顔を綻ばせた。
食堂へ入ると、人は既に多く、ガヤガヤとした雰囲気を保つ中、テレビの音や食器の音、人の声が混じって騒々しい感じがする。
「あそこにしましょうっ!」
藤瀬が指を差したが、俺はその指を差した所をさほど見ずに、食券を買おうとしていた。
今日のメニューはパスタ料理でいいか。食券を買うと、そのまま食券を捌いていく担当のおばちゃんへと渡した。
その横から、藤瀬も食券を手渡す。既に食券を買って食べている生徒が多く、食券を渡す場所はえらくこじんまりとしていた。
「空いていて、よかったですね」
「これで、空いているのか?」
「えぇ。本当なら、もっと食堂にいてもいいはずですよ」
あまり食堂で食べないせいか、食堂がこれほど込み具合の上を毎回いっていることなど、まるで知りもしない俺にとっては、この込み具合だけでも十分息苦しかった。
食堂のおばちゃんの仕事は早い。そのわけは、朝早くから既に作り上げており、それを冷凍するやら何やらして保存していたりするからだそうだ。それを温めて、すぐに出す。そんなファーストフードのような早業が出来るのはおばちゃん達のおかげらしい。また、味も美味いんだとか。
パスタ料理の代表的なペスカトーレを持って、俺は藤瀬に促されるままに歩いていく。
ちなみに、藤瀬の持っている料理は鯖定食だった。白ご飯、味噌汁、塩鯖に漬物、サラダなどが乗っている定食なのだが、価格が安くて学内では有名だ。
藤瀬が座りこんだ場所の隣に俺も座り込む。そうしてゆっくりと前を向いてみると、斜め左の方向に雪と土屋の姿があった。
「え、何で?」
「ふぇ?」
驚きの声を雪はあげ、柔らかく、気の抜けたような声を土屋があげた。土屋は不思議な表情をして俺を見る。雪は嫌そうな顔をしている。
もっと藤瀬の指を差した方向に気を配るんだった。まあ、それはいい。こいつがいくらいがもうが、俺には関係ない。
ペスカトーレをそのまま食べようとしたその時、
「あのぉ〜……?」
柔らかい声が聞こえてきた。パスタを口に運ぶ前に聞こえてきたので、フォークにパスタを包ませたまま、声のする方へと向いた。
すると、不思議な顔をしていた土屋が、笑顔で俺を見つめていた。
「えへへ、えっとー……神嶋君、だよねぇ〜?」
質問するようにして喋ってくるのだが、その土屋を止めるようにして雪は「土屋さんっ!?」と言っていた。
「何か用か?」
「用はないよ〜? えぇっと、私の名前、覚えてる、かなぁ……?」
笑顔のまま首を傾げて、何だか変な感じのする土屋を見つめ、俺は「あぁ」と無愛想に返してペスカトーレを口に運んだ。口の中で踊り続けるペスカトーレをよく噛んで、飲み込んだ後、俺はゆっくりと口を開いた。
「土屋 希咲」
「うんっ。そうだよ〜」
俺が名前を呼ぶと、笑顔で頷いて答える土屋。何だか、慣れないタイプの人間だった。
そうしていると、隣にいた藤瀬が「あのっ」と声をあげた。
「ぼ、僕の名前は、知ってるかな?」
「うんーっ。知ってるよ〜? 藤瀬 旋律君だよね。えーと、旋律って書いて、かなでって読むんだよね〜」
「あぁ、覚えててくれたんだ。ありがとうっ」
「どういたしまして〜」
何だかこの二人、妙にほんわりした同士なので、場が凄く安定するというか、和む感じがする。普通に見た感じ、女の子の会話としか思えない。
「っていうか、竹上君は? 憂は、毎回竹上君と食べてるんじゃ……」
「毎回じゃないみたいですよ? 何だか、たまたま会ったら一緒に食べる、だそうです」
俺ではなく、何故か土屋が答えた。よくは分からないが、まあいいだろう。丁度ペスカトーレを口に運んでいたところだったからな。
自分でも驚くほどお腹が空いていたのか、既に半分は食べきっていた。
「わー。神嶋君、食べるのはっやいねぇ〜?」
優しい笑顔でゆったりとした口調のまま、俺に言ってきた。何て返せばいいのかも分からないし、何より面倒臭かったのでそのままスルーすることにする。
「ガーンッ、無視されちゃったよぅ〜」
少し泣き顔で雪に言う。雪は「いつものことだから」と呆れ顔で土屋に言ったが、土屋は不思議な顔をして口を開いた。
「うーん? そんな人に見えないよ〜? 何だか、優しいよ〜」
そうして再び笑う。どうしようもない連鎖で、まるで意味が分からなかった。
ペスカトーレを食べ終わり、俺は食器を返すために立ち上がった。すると、それと同時に藤瀬も食べ終わったようで、立ち上がる。
「それじゃ、お先に」
「は〜い、またねぇ〜」
藤瀬の言った言葉に、おっとりした雰囲気で言い返す。
土屋はとても今日転校してきた生徒とは思えなかった。
- Re: 神は世界を愛さない 連続更新ー。 ( No.23 )
- 日時: 2011/08/26 15:21
- 名前: 匿名 (ID: uWyu1tga)
この小説面白くないな
描写がしっかりできてないしキャラも単調
真剣に書いていたらこんなふうにならないよな つまらない
これでカキコの有名作家なのか
でも紅蓮の流星とか山口流とかトモレロとかねおんとかはあんたより数倍面白かった
あんた作家向いてないんじゃないの?
- Re: 神は世界を愛さない 連続更新ー。 ( No.24 )
- 日時: 2011/08/26 15:42
- 名前: 紅蓮の流星 ◆vcRbhehpKE (ID: YZiYs9.d)
>>23
そういう事で私の名前を出さないでください。とても気分が悪いので。
それと私は言わせていただきます。この小説は面白くて、遮犬sには才能があると。
以上です。これ以上は私自身が語るまでもなく、遮犬s自身が証明して下さると信じております。
しかし、それでも反論があれば雑談掲示板の私のスレッドへどうぞ。私の名前で名前検索すれば出てくるかと思われます。
無駄レス失礼。お邪魔いたしました。
- Re: 神は世界を愛さない 連続更新ー。 ( No.25 )
- 日時: 2011/08/26 15:51
- 名前: ブライス (ID: Sieha6Mw)
まぁ、夏だしこんなのも出る罠w
気にすんなよ、犬さん。
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