ダーク・ファンタジー小説
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- 茶色のブロックさんの執筆部屋。【小説投下しました】
- 日時: 2017/02/17 18:55
- 名前: 茶色のブロック (ID: rCT1hmto)
書ききるつもりと長くする予定です。
主題は心です。
楽しませられるよう頑張ります。
本当に頑張りますから!
というのは----過去の話である。もはややりたい放題になりました。
小説は投稿しますので、気軽に読みに来てください。もちろん小説ですけれどね。
興味がございましたらどうぞ ☆>>36 ☆>>43 ☆>>45 ☆>>46
序章「お前」
★>>1 ★>>2 ★>>3 ★>>4
死>>106
クライマックス>>107
物語>>108
- Re: イルだったなにかしらのもの ( No.103 )
- 日時: 2017/02/16 07:23
- 名前: 茶色のブロック (ID: KnTYHrOf)
なんだい、婚約の誓いでも可能なのか。
これはリア充の先触れ……?
終と古はストーリー構成が出来ているからいいときて、飛べない蝶はメインヒロインのデザインに苦労する。小鬢にリボンを結ぶあれが、片方にだけ2本で出来る方法を見つけたり。
ひのえちゃんは女の子なのか!
なら婚約しよう!
- Re: イルだったなにかしらのもの ( No.104 )
- 日時: 2017/02/16 08:06
- 名前: ひのえ (ID: 18CkmatM)
リア充……リア充増えるなぁ最近。
きっとそのヒロインも可愛いんだろうなぁー。デザインって難しいですよね。髪型考えても描写が難しかったり。映像とか絵があれば一発なんですけどね。
大人になったら再婚しよう、てやつでどうですか?
- Re: イルだったなにかしらのもの ( No.105 )
- 日時: 2017/02/16 17:32
- 名前: 茶色のブロック (ID: rCT1hmto)
つまり、ひのえちゃんとの結婚はもはや決定されてるのか。
ならば、メールが出来た暁にデートしよう!
ミーザかぁ。
メインヒロインの名前は睦海咲(むつかい さき)といって、色々な悩みを持っている。小さい時から男女関係なくやんちゃに接したせいで、それでしか人と仲良く接することが出来ないんだよ。だから中学生の時には荒い言葉使いしか出来なくて、ぼっちになる。ただ普通にしてれば綺麗な言葉使いなんだけど、仲良く接する時はどうしても荒いんだよなあ。
ちなみに、お嬢様で高校のミス美少女二位。しかし本性は知られていない。
めちゃんこいい子である。しかし、そこを主人公に利用されて悲劇が起こるのであった。
ちなみに咲ちゃんは飛び降り自殺する予定です。
- 死 ( No.106 )
- 日時: 2017/02/16 17:45
- 名前: 茶色のブロック (ID: rCT1hmto)
風で枯れ葉の鳴く季節。雲の無き晴天は寒い。
いつもと同じ行動というのは、俺にとっては中学校へ徒歩で登校すること。手袋やマフラーは着けておらず、寒さに震えるばかりだ。
勉強が出来るからといって、楽しいと感じる訳ではない。無駄な努力と有用な努力を判断出来るようになってしまえば、無駄な努力の多い勉強はいらない。
大金持ちだったら良かったのに。
俺の家族に愛があったら良かったのに。
日々がつまらなかった。
「あーあ、空から少女が降って来ねぇかなー」
この何気ない一言が、まさか現実になるなんて思っても見なかったが。
「……きゃあああああああああああ!」
俺の目の前で何かが降ってきた。
それはまるでバナナの皮で足が滑った時ような衝撃だ。
学校の制服というより、軍隊的な制服を着た美少女が民家の塀から落下した。ある意味空だ。空中だ。
髪の毛は狐の革のような橙色の長髪で、目はブルーベリーみたいな紫色の瞳をしている。
そして、彼女はアスファルトの上でうつ伏せになって落下しきり、血の池が完成させられようとしている……。
「おーい、救急車呼ぼうか?」
するとだ。彼女はむくりと起き上がり、地面の血を手でぺたぺたと触り始める。手が真っ赤に染まり、それを見た彼女は驚愕の表情で叫んだ!
「ケチャップですよ!」
そうなのだ。実は地面の血と思われる液体はケチャップであった。
地面に顔が落ちたら痛そうだな、そう思った俺が鞄からケチャップのボトルを取り出し、頭の落下地点に投げ込んだのである。
彼女は俺を見て言った。
「あ、あああなたは私の命の恩人です! つ、つまり私はあなたの所有物その物になったと言って過言ではありません! どうぞ何なりとお申し付けくださいっ!」
とか、
「すたっぷ細胞は本当にあるんです! これは嘘ではありませんですから!」
とか。どちらに驚くべきなのか迷ってしまい、というか迷ってしまった時点で驚けなくなった。
「そうだろうそうだろう。俺は命の恩人だろう」
俺がこれを言った理由。それは性格の問題であって、狂った訳ではない。
「恩人です!」
彼女は犬か何かなのだろうか。
「俺の名前は羽沢七人(はねさわななと)という。お前は?」
「はい! ベノルリルです!」
舌を噛みそうな名前だな。
「舌を噛みそうな名前だな」
「はい、そうなんです。私の名前を最初に叫ぶときは、べろるろる! というようになってしまうので、アニメ化したときは声優さんが大変なんです」
そして意味も不明な名前であるということを知るのはネット検索をした後だった。
「なので、私のことは……その……リルと呼んでくだされば……嬉しいのですが……」
「分かった」
俺は一応そう答えた。答えたからといってどうすれば良いのか分からないが。
ところで、リルの必要性がいまいち理解し難い。
「リルは、さっきまで何をしてたんだ?」
「たまねぎ王子を始末する任務を遂行していました!」
「その次の任務はあったりするのか?」
「あれ? 私の正体を知りたいんじゃないんですか?」
「どうでもいい」
「実は私の正体は宇宙人なんですー!」
「いやどうでも良くない。けれど宇宙人だからってなんだってんだ? 染色体は四六本なんだろどうせ」
「宇宙の真実を省いてもそうなりますね」
「だったら良いじゃねぇか。で、次の任務は?」
「メイドゾンビの排除ですヨ!」
直後、悪寒と同時に俺はリルに覆い被さった。
荒々しい発砲音の連続と、背後を通りすぎる銃弾。
「キシャアアアアアアアアッ!!」
発射元へ視線を向けると、皮と骨と、メイド服を着たメイドゾンビが、アサルトライフルの銃口を俺達へ向けていた。
「救世主様、知ってますか?」
「……」
「救世主様?」
「……え、俺?」
「歌は世界を救うんですよ!」
するとリルは歌い始めた。
「上を向いて〜歩いて行こう〜涙がこぼれないように〜」
なんと不思議なことなのだろう。メイドゾンビは上を向いて去っていってしまった。
俺はきょとんとしながらも、ゆっくり立ち上がる。
「えーと、リルさ」
「はい、何か?」
「あり得ないくらい非現実的なんだが」
「そりゃあ非現実に遭遇したひとは死にますし、教科書に載っている歴史にこんなものはありませんですから」
「それで次の任務はやっぱりあるのか?」
「酒田久仁子の排除です!」
人の排除までやるのか。
「その酒田久仁子が悪いことでもしたのか?」
「とにかく命令なんです!」
「排除するな」
「じゃあしません」
どこが命令なのか、ということに突っ込みたくて仕方なかった。
「酒田久仁子は公園にいるらしいんですが、救世主様は行きますか?」
「俺?」
「きっと楽しいですよ」
リルは柔らかに微笑む。
だったら……行ってみようかな。
「ほら救世主様、新しい人生だと思っていきましょうよ」
「じゃ、行くよ」
- クライマックス ( No.107 )
- 日時: 2017/02/16 17:50
- 名前: 茶色のブロック (ID: rCT1hmto)
あれれ、なんで私なんかと付き合っているのかな、占七(せんなの)君ってばさです。
いつか何気なく卑下した言葉でそう言った、俺の彼女がいる。
印象強いストレートのピンクの長髪に、海や空のような綺麗なブルーの瞳をしている。外見通り日本人とは思えない。
かといって、その色がとても自然と似合っていて、元々地毛がそうだったのではないかと思うくらいに素敵だ。
そんな彼女はこう名乗った。
「はーい! 永遠からの久しぶりです! 私の名前は音峰魄(おとみね はく)、本名はミーザですのです。占七君の助けに来ましたです!」
こういう挨拶を俺の家の玄関前でして、家事すべてをいきなり手伝いだしたのだ。
もちろんその時が俺にとっては「はじめまして」である。その、音峰魄というのは聞いたことがない。
えーと、魄……いや、ミーザ? ミーザは最初から俺に対して好感度が高く、なんやかんやと俺は好かれた。俺の二人の妹の片方がいじけるほどにだ。当然のことに困って、俺はミーザを追い返そうとした。
「死んじゃえ」
「え?」
「占七君の女装姿を想像した蛙は死んじゃえばいいんだ! 占七君の髪の毛に憧れを抱く羽虫はゴリラに握り潰されればいいんだ! だからさようならです! 占七君……!」
「ちょっと待った」
「はい? なんですのです?」
その時のミーザの切り替えが早かったというのも印象強い。
「お前さ」
「はい?」
「泣くなよ」
ふざけた発言で気持ちを押さえ込もうとしたミーザは、耐えきれず苦しそうに涙を流していた。
本当に出会いから訳が分からない存在だ。泣くほどに、別れが辛いというのだろうか。この俺に、何故そこまで想いを抱いているのか。
知りたい、そう思った。その感情は、間違いなく、不思議だからこその、恋なのだった。
「えーと、ミーザさんよ。これから散歩しねぇか? 夜中の三時だが」
ミーザは笑った。嬉しいという気持ちを振り撒くように叫ぶ。
「もしかして愛の告白ですか!?」
「それはない」
という感じで公園に出向いた。
やはりね、不良でも三時にはさすがに公園にいないな。しかし真の不良は俺のようであらなくてはならない。
そこで俺はにこにこのミーザの真正面に立った。
「あ、あの。私なら、占七君にならどんなことでもされていいですから、そとですけれど、気の済むまでシテいいですのですよ……?」
ミーザはたまに本気で自分を性器具のように言う。裏のオプションの家政婦みたいにだ。
好きだから好きにしていいのではなく、もう捧げているから好きにしていいというような感覚である。
だからと言って、順序を踏まえない俺ではない。欲と愛は一緒でも、欲と好きは違うから。
いつのまにか、俺はミーザへの好感度が掘り返されていた。きっと、俺は忘れているだけで、永遠よりも前はミーザを愛していたのだ。
そうだよな。これが、恋。
記憶に封じられた「好き」を破るとき、好きだったことを思い出すとき、それは『恋』というのだ。
「ミーザ」
「……はい」
「大人になったら、再婚しよう」
奇跡が起きた。起きてしまった。ミーザの計算を越えて、俺は失われた記憶を作り直してしまった。
ミーザは、答えに唇を捧げた。
「幸せですか? 占七『様』」
「なんとなく」
布団の中を移動し、頭を俺の胸に埋めるミーザ。
「何を思い出していたのですか? 私以外の女の子?」
「お前」
くすくすと笑う。ああ、息がくすぐったい。
「私なんかの彼氏にならなくていいのに。占七様ってばです、くすくすくす」
「欲しかったんだよ、お前が」
「はいはいです。あなた」
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