二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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幻想戦記〜接触の章〜
日時: 2010/02/16 21:11
名前: 黄砂 (ID: fmblAt2h)

古の時代、破壊神と人間との間に戦いが起こった、神にも匹敵する文明を得て創られた要塞を操る王と、強大な力を持つ破壊神の戦いは、後に魔大戦と呼ばれた、二つの力のぶつかり合いに大地は裂け、海や空は荒れ世界は崩壊した、誰もが絶望を抱いた時 、大地の守護者でもあるマナは精霊が選んだ勇者ロトに聖剣を与えた、

長い戦いの末、勇者ロトと英雄達はは神を打ち倒し、要塞をも封印した、破壊神と要塞の力は4つのクリスタルとトライアルフォースにてその存在を封印した
平和が訪れたかに見えた、しかし、争いの爪痕は残された人々の生活に大きな打撃を与えた、未知の種族モンスターの出現である
彼らは国や土地によってあらゆる種類、種族と共存、または争っていた
   そして永劫の時が流れた
巨大な軍事力を誇るパルメキア帝国を皇帝を筆頭としたが邪教の大神官ハーゴンと悪魔を操る大魔司教ガリウスや近隣や各国の勢力と手を組み世界征服へと乗り出したのである

これに対し各大陸の反乱勢力はフィン王国を筆頭に立ち上がるが敵の猛攻を受け
港町アルテアにて後退を余儀なくされていた
そして港町アルテア、物語は此処から始まる





 



関連作品(仮)
ファイナルファンタジーⅡ(1987年 FC)
ファイナルファンタジーⅥ(1994年 SFC)
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ドラゴンクエストⅥ(1995年 SFC)
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メタルギアソリッド2(2005年 PS2 )
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吸血鬼ハンターD(1983 小説) 
ギルティーギア(2007 PL3)
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モンスターハンター3(2009 wii)
(2001 PS2)
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獣王記(1988 MD)
ナノブレイカー(2005 PS2)
アゼルーパンツアードラグーンRPG(1998年 ss)
レディ-ストーカ(1995年 SFC)
ガーディック外伝(1988年 FC)
バイオミラクルぼくってウパ(1988年FC)
バレットウィッチ(2007年 Xbox)
大神(2006年 PS2)
プリンスオブペルシャ(1992年 SFC)
新 鬼武者DAWN OF DREAMS (2006年 PS2)    

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Re: 幻想戦記〜接触の章〜 ( No.14 )
日時: 2010/02/16 21:52
名前: 黄砂 (ID: fmblAt2h)

タルフは助けを待っていた、我慢だきっと誰かが助けにくるはずだ、牢屋の向こうにも人が囚われていた、自分が此処に来る前から捕えられていた、しかし会話は無い、距離が有り過ぎるわけではない、見張りがいるわけでもない、ただ話さないだけだった、黒いトガリハットに黒い鎧首には赤いマフラーを捲いている、肩から伸びた長い髪は雪のように白い、タルフは彼に何度も呼び掛けたが眠っているらしく応えはない。話しかけるのを止めた、暫くすると振動が響いた、魔物達の叫ぶ声がこだまする
「どうした!」
「敵だ!!!お前達も追撃に回れ!」
魔物達が武器を持って次々に移動し始めていた
だが、次の瞬間追撃に向かった魔物達は火達磨になって吹き飛ばされタルフは思わず後ずさった、新手が武器を構え突撃するが全員吹き飛ばされてしまい壁に叩き付けられた、助けだ!父さん達が助けに来てくれたんだ!、だが助けに現れたのは父親でも村人でもなく、ましてや人間ではなかく、紅い悪魔「レッドアリーマ」だった、虫の息の魔物の頭を脚で踏み潰し片手で締め上げている魔物を自分の方に寄せ尋問を始めた
レッドアリーマ「ナーガスは、奴は何所にいる」


村人「ルダ!無茶だ!死にに行くつもりか!」
ルダ「離してくれ!息子をタルフを捜しに行くんだ」
イース6神官ハダルの子孫ルタは武器を持って入り口で村人達に取り押さえられていた、2週間前、彼の一人息子ハタルが行方不明となっていた、村人が辺りを捜索したが発見できず現在に到った、その時村人が3つの人影に気付いた、一人は金髪に紅いバンダナを巻いた体格の良い男、二人目はタルフ位の歳の子供だった、三人目は紅い髪をした青年だった

レッドアリーマは質問を繰り返した
魔物「ナーガス将軍、サールインの神殿・・・だが誰も入る事はできん・・・」
必要な情報を聞きだそうとすると魔物はピクリと共動かなくなった、レッドアリーマは魔物を投げ捨てた。
視線を感じて振り向くと牢の向こうで人間の子供がこちらをジッと見つめていた、戦闘に夢中になっていて気付かなかったが、此処は侵入者を閉じ込めておく場所だ、四方は牢で固められていた牢に閉じ込められているのは子供ともう一人先程感じた力の持ち主だった
力の正体はその男から発せられる気迫と直に判った
だが、無数の怒号と足音が彼を現実に引き戻した、音の数からして30といったところだろうか、一人で相手にするのは容易いが、この先も敵の軍勢を相手にするには得策ではない、彼は手刀で男の牢を切り裂いた
レッドアリーマ「手を貸せ」魔物の死体から剣を取り上げ男に投げ渡す、男がそれを受け取る
レッドアリーマ「名は?」
男は静かに゛D゛と応えた

Re: 幻想戦記〜接触の章〜 ( No.15 )
日時: 2010/02/16 21:59
名前: 黄砂 (ID: fmblAt2h)

アレックス「敵が一人もいない」
、魔物達の死体は殆どが撲殺されているか
斬殺されていた、中には焼き焦げた死体もあった
アドル「砦に来た人間がいるのか」

3つの影が移動していた、タルフが先頭で後からレッドアリマーとDが続く
タルフ「気を付けて、ここは足場が悪いんだ」
砦を脱出した一行はタルフの案内で地下通路を経て溶岩地帯を通っていた、2人は息を切らさなかった、レッドアリーマの方は熱さに強い体質なのか黙々と後を付いている、Dの方も黙々と後を付いていた、2時間程進むと溶岩地帯を抜け別の道に出た、タルフが進もうとすると誰かがその肩を掴んだ、Dである
D「倒れてしまっては、元も無い少し休め」

アドル「いない、どうなっているんだ」
牢屋にも生存者はいない、魔物の死体ばかりだ
牢には何者かが囚人に食事を与えた跡があった、食器の大きさから大人と子供用の物が各一つずつ置かれている、子供用の大きさのは明らかにタルフであろう
恐らく自分達以外にも砦に侵入した来た者達がいるのだろう、連中は魔物達を倒し牢屋に捕われていたタルフ達を連れて何処かに脱出したのだろ、しかし、何所に、暫くするとポポイが声を出していた
ポポイ「おーい!抜け穴があったぜ!」

レッドアリーマがタルフに水を差し出す
砦から奪ってきたものだ
レッドアリーマ「飲め」
タルフがそれを受け取ると、喉を鳴らしながら飲みだした、よほど喉が乾いていたらしい、受け取った水筒を見張りをしているDの元へ行き、水筒を差し出す
タルフ「お水」
Dが無言で受け取り、水筒に口を移しタルフに返す
レッドアリーマはその光景を無言で見ているとタルフが近付いて来て水筒を指しだす
タルフ「ありがとう、これおじさんの分だよ」
無言で受け取り口に移した、その光景を見届けるとタルフが笑顔で答えた

そいつは岩場の影から見ていた、最近どうも騒がしいと思ったら侵入者がいるではないか、数は三人、どうやって侵入したかは判らないが獲物である事に違いはない、そいつは仲間に連絡する為に穴に素早く入り込んだ

ポポイが召喚した闇の精霊を先頭にアドル達は溶岩路を通っていた、中は凄まじい熱さだ、水の精霊の魔術によって水の加護を受けて暑さを逃れている
シェイド「間違いない、この先だ」
闇の属性を持つシェイドは魔物の持つ気を感知する事が出来た、捕われていた人達が通ったと思われる抜道には足跡が3つ、一つは子供、二つ目は大人、三つ目は人間のものとは明らかに異なる足跡が混じっていた、生き残った魔物がタルフ達を人質として、ここへ運んだのか、シェイドは言った殺された魔物達からは放たれる気と同じモノを2つ感じると、一つは魔物、二つ目は魔物と人、両方を持つ物だった、しかも恐怖や悲しみといった人間が持つ残留思念を感じる事が出来る彼はタルフからはそういったものは感じられないという
アレックス「どう思う?」
アドル「魔物がタルフを人質にとっていると言うよりタルフが魔物達を案内していると言った方がいい」
アレックス「人間が魔物達を?」
アレックスは驚きを隠せなかった、彼がこの世界で見た魔物達はどれも人間を襲っていた、モンスターを家畜化しているのもあるが魔物と人間は戦っていた、同じ境遇であったポポイすらも魔物と人間が仲良くと言うのは見た事がなかった
アドル「とにかく先を急ごう」
脚を早めた、追いつくのはもう直だ

蠍が這って出た、疲れて眠っているタルフに向かって尾を振り上げるが寸前の所で頭上から来た衝撃によって体は潰された、タルフの隣にはレッドアリーマが居た、横で安らかに寝息を立てている、幾ら慣れた道でも足場の悪い子供の足で此処まで来れたのは奇跡と言って良い
D「優しいな」
見張りをしていたDが交代に戻る
レッドアリーマ「死なれては困る、弱者には手を出さない我が一族の掟でもある」
D「戦士の鉄則か、魔物の中にもまともなのはいるようだな」
レッドアリーマが見張りの交代に立ち上がった、入れ替わりにDが腰掛ける
レッドアリーマ「聞いた事がある、『貴族』と呼ばれた吸血鬼を狩るハンターの事を」
D「・・・」
レッドアリーマ「そのハンターは人と吸血鬼のハーフだと聞いた」
Dが立ち上がった、洞窟内に気を感じたからだ、レッドアリーマも臨戦態勢を取る、何かが目の前を横切った瞬間、Dは左手を横に振り上げた、倒れたそいつは大人位の緑色の大猿だ、今度は後ろから襲ってきたが剣が円を描くように後ろへ切り上げた、レッドアリーマの方は四方から現れた大猿の内一匹を捕まえ顔面に頭突をくらわす、掴み上げ後ろの大猿に投げ付ける左右から来た大猿が飛び掛かるが、羽交い絞めにしようたした大猿達は重力から解放された、レッドアリーマが大猿達を持ち上げた、大猿達は首の骨を折られて即死した、見回す無数の大猿達が出現した、岩陰から大猿が様子を伺っている
D「バブーンかやっかいだな」
バブーンは、繁殖能力が極めて高く、素早いうえに知能が高い、襲われた商隊や街や村は数知れず時には功性生物や大型モンスターをも襲う事もある、中には魔術を使うのもいるから実にやっかいである
「バブーンの巣だったとはな、あの小僧よく今まで生きてこれたの」
右手からに声がしたようだ、バブーンがレッドアリーマに飛び掛る、それを合図にバブーン達が一斉に飛び掛った
シェイドが立ち止まる
シェイド「この先で3つの気がぶつかり合っている、一つは獣だ、二つ目は魔物のもの、三つ目は人と魔の持つ物だ」
アドル達は走り出した

岩陰に隠れたタルフは二人の光景に見入っていた、Dは鳥のように跳躍しながらバブーンの攻撃を避けながら斬り捨てていく、一方のレッドアリーマはDとは対極に力まかせに撲殺していく
D「お主といい、あの魔物といい相当な腕じゃな、なのに本気をだしておらん、ふむ、あの小僧のせいか」
2人はバブーンの追撃からタルフを近づけさせなかった、バブーンが狙いやすいのが子供だと判っているのだ
しかし岩陰から現れたもう一匹の侵入者がタルフに近づくと口を手で塞いで担ぎ上げ仲間と共に穴に潜り込んだ

仲間の屍をのり越えたバブーンが2つの影に向かって勇ましく飛交っていた、対する二つの影は一方は翼を生やした赤い魔物、もう一つは黒装束の男だった
アドル「どうなっているんだ」
2人の戦闘能力の高さと、バーブンの数の多さといいだが、次の光景が一層疑問を濃くした、彼等の背後に子供がいたのだ、しかも子供を守っているようだ、現に子供にはバブーンは一匹も近づけていない、だが、多勢に無勢2人は押されている、勝敗が決まるのは時間の問題だ、アドルが群れに切り込んでいく続いてアレックスが突進していき加勢した、敵か味方は別だ、とにかくあの子を斬り捨てる、アレックが羽交い絞めにしていく、ポポイの精霊魔術でバーブン達を炭にかえていった、その時、一匹が吼えると大猿達が一斉に退却しはじめた
レッドアリーマ「妙だ?、奴等何故?」
戦ったバブーン達は劣りであると理解したのは、バーブン達が退却して暫くだった

Re: 幻想戦記〜接触の章〜 ( No.16 )
日時: 2010/02/16 22:02
名前: 黄砂 (ID: fmblAt2h)

タルフがバブーン達に拉致され、救出の為一行はハブーン達が消えた洞穴へ向かった、中は自然で出来た空洞にしては大きかった、この洞窟に住むバブーン達はそこから出入しているようだ、魔物や人間の死体も幾つかあった塒に侵入した成れの果てだろう
アドル「バブーン達が何故あの子を」
D「奴等に人食の習慣はない、しかし」
アドルには答えがわかった、奴等は明らかに組織化されている、と、すれば。アブーン達を統率しているボスがいるはずだった、先頭を進んでいたDが動きを止めた
レッドアリーマ「どうした?」
D「聞こえないか」

手に食込んだ痛みにタルフは目を覚ました、高い祭壇に居た見下ろすと広場のような場所だった、三方には気や蔦を使った折の付いた広い洞穴が見える、身体は動かない柱に巻きつかれてる、目の前の光景に息を呑んだ、何百というバブーブンが四方に整列している、何匹かは奪った鎧を着ていたり武器を構えたのもいた、バブーン達は吼えまくりながらモンスターの骨をリズムカルに鳴らしまくる、バーブン達の中でも一回でかいのが吼えた、大猿達の演奏が止まると左右にある檻が開いて洞穴からモンスターが出てくる、タイガーキメラとワイバーンだった、タイガキメラの飼育係だろうか、ワイバーンの方は一匹のバブーンを口に咥えると器用に首を動かし飲み込む、残る一匹のバブーンもタイガーキメラに襲い掛かり押さえ込んだ所を首を食い千切った
その光景に大猿達が興奮し骨を叩きまくる、ボスが再び吼えると、中央の檻が音を立てながら開いた。2匹が一斉に振り向く。本能が応えたのだ、中から芋虫が飛び出して来た、芋虫がキメラの方に絡み付く、何が起きたのかも判らず暗闇の中に引きづりこまれた。暗闇からは叫びに似た方向と咀嚼音が聞こえた、そして中からモンスターが現れる、生首だった、ただし大きさはワイバーンより大きい、ワイバーンは口から火を吐くが生首がそれを器用にかわす、顔は口から芋虫を出した、再び芋虫が竜の身体に絡み付くと一気に口の中へ飲み込んだ首は次の獲物を探す。ボスが大声で叫ぶとタルフの周りにいた大猿達が、縄を切った、大猿
達がタルフを掴み上げて首の元に差し出そうとした時
頭上から紅い魔物が飛び出した、魔物が何かを放した
それが人間だと判った、アレックスとアドルが次々に大猿達を蹴散らしていった、席に居た大猿達の間に次々に火球が放たれる爆炎が起こったポポイの精霊魔術だ、爆炎を付きぬけDが切り込んでいく
アドル「タルフだね!?怪我は?」
タルフの目の前に赤髪の剣士が尋ねた
タルフ「そうだけど、お兄ちゃんは?」
アドル「僕はアドル、君を助けに来た」
アドルの背後にボス格のハブーンが棍棒を振り下ろす
レッドアリーマが棍棒を掴み顔面に券を浴びせる
タルフ「おじちゃん!」
レッドアリーマ「無事か?」
アドルは拍子抜けした、しかし振動と共に我に返った
首が突進したのだ、突進のショックでタルフは転げ落ちた、幸いバブーンの骸の上だったので転落は免れた
首は転落したバブーン達を手当たり次第に喰らっていた、目前で見ていたタルフは腰が抜けそうになった
首がタルフに気付き口を開いくと骨が散らばった、その口へアドルが放った火の玉が放り込まれた、怯んだのその身体にレッドアリーマが体当たりをする、地響きと共に首が後ろに倒れる、重身を前に起こそうと身悶える首にレッドアリーマが降り立ち両目に拳を刺し込んだ、首が悲鳴を挙げた、攻撃の手を緩めず芋虫状の舌を掴み挙げ翼を広げ舞い上がる、限界まで伸ばされた舌に力を加え引き千切ると顔は動かなくなった


ルタ「タルフ!」
ルタが泣きじゃくり息子を抱きしめた、大猿バブーンの群れからタルフを救出する事に成功し、タルフを村に送り届けた、タルフがアドル達に駆け寄る
ルタ「何て礼を言ってよいのか、」
タルフがルタの元を離れレッドアリーマとDの元へ駆け寄る
タルフ「おじちゃん、ありがとう」

ルタもレッドアリーマとDの元へ駆け寄る
ルタ「私からも礼を言わせてくれ、この子を助けて頂いて本当にありがとうございます」
レッドアリーマはふんと鼻をならした
その時村人が走りこんできた

村人「おい!あんた酷い怪我だぞ!」
アドル達が駆けつけると傷だらけの村人はゴートだった
アレックス「ゴート!」
ゴート「やられちまった・・・」
アドル「しっかりしろ!一体何があったんだ!」
ゴート「ランスの村が・・・やられた・・・敵は人間の軍と魔物だ、奴等人間はパルメキアと魔物はナーガスと名乗っていた・・・皆連れて行かれた・・リリアも」

ゴーとは気を失った・・・、医者がゴートの脈を取る
医者「大丈夫だ気絶したらしい、すぐ私の家へ」
ルタ「よし!皆で運ぶぞ!」
村人がゴートを担ぎ上げた。レッドアリーマが呟く
レッドアリーマ「ナーガスだと!」

Re: 幻想戦記〜接触の章〜 ( No.17 )
日時: 2010/02/16 22:08
名前: 黄砂 (ID: fmblAt2h)

ボーゲン「どうだ、見つかったか?」
将校「ハ、神殿を発見しまして調査隊が中から例の物を発見致しました!」
ボーゲン「村の連中は船に乗せてあるのだろうな?」
将校「は、逃亡した村人もあの傷では時間の問題でしょう、差して問題はありません、何時でも飛び立てます」
ボーゲン「うむ、ワシは皇帝陛下にこの事をお伝えせねばならん、例の物を積んだら直ぐに本土へ戻る、おまえ達は引き継ぎこの大陸の調査に当れ」
兵士達が村人達を飛行艇まで連行していく飛行艇に乗せられた村人達は絶望の眼差しで、破壊されつつある神殿を眺めるた、神殿の前に魔道アーマーが近づく
ボーゲンの傍らに妖女ザバが近づいた
ザバ「助かるよ、ボーゲン伯爵、正直ここの村人連中には手を焼いていた所だよ」
ボーゲン伯爵「ふん、この俺様にかかれば未開の集落なんぞ一捻りよ」
ふんぞり返るボーゲンを尻目にザバが一瞥する
(ふん、初心者のゲス野郎が)
ボーゲン「それより、本当に此処に『マナの種』が存在していたとは」
『マナの種』世界の始めから存在した世界樹『マナ』を生み出したとされるクリスタル、トライフォース、
と並ぶ原初の秘宝の一つである
ザバ「かつて6神官達が『魔大戦』の後に各地に散らばり秘宝を隠した場所がこの『イース』てわけさ」

ボーゲン達の部隊がやって来たのはアドルが溶岩の村近くに出発してから翌日だった、飛空挺を村人達が珍しげに眺めていた
ボーゲン「我々は『パラメキア帝国』の者である、この大陸の調査のため、此処を戦略拠点としたい。尚協力者には皇帝陛下より相応の恩寵が与えられる」
つまり占領だと言うことは直ぐにわかった、村人達が口々に喚き始めようとうるとボーゲンは続けた
ボーゲン「我々は長い研究の結果『旧世紀』の技術を手に入れた、モンスター等を駆逐する事が出来るのだ
貴殿等が我々と手を取り共に世界の平穏を目指そうではないか」
村人は困惑した、魔物による被害だけでは無い、モンスターによる作物の被害も深刻だ、今は魔物やモンスターの動きは無い。しかしイツまた襲って来るとも限らないのだ、それに収穫の時期でもあるこれ以上自警団を勤めるのは避けたかい、ボーゲンが更に続けた
ボーゲン「どうした!、この大陸を蹂躙され悔しくはないのか、今こそ我々の手でこの大陸を人類の手に取り戻すのだ!」
待て、と一同を制した者が居た、ランスの村の長老である
長老「言い伝えによれば『旧世紀』の遺産は神の怒りに触れた呪われた産物、そんな者に頼っていては、いつかこの村も滅びの運命をさとる事になるじゃろ、いや、村だけでは生きとし生きる者全てにおいて災いが降りかかるであろう、そんな物に頼るつもりは無い」
ボーゲン「何だ、こいつは、おい黙らせろ!」
兵士が止めに入ろうとすると、リリアが兵士達の前に躍り出る
リリア「待ってください、皆も聞いて!確かに『旧世紀』の遺産は私達に豊かな暮らしを与えてくれるかもしれない、だけど、それによって世界が滅びたのは事実よ」
この女黙れとボーゲンが兵士から銃を奪い取り柄でリリアを突き飛ばした
バノア「リリア!!」
ボーゲン「こいつも、反抗する気か!?捕らえろ」
その時村人達が武器を取り一斉に抵抗しだした
しかし、数に勝ってるとは言え近代兵器を持つ軍隊に敵うはずがなかく
将校「村人の一部が今だに暴動を起こしまして、現在鎮圧に向かっていますが、数が多い上に武器も持っているので鎮圧が難攻しています」
ボーゲン「こちらには銃も魔道アーマもあるのだぞ!、とっと鎮圧せんか!!!」
?「随分とてこづってるみたいじゃねーか、ボーゲン伯爵様」
ボーゲンの横に二つの人影が近づいた、一人は女、もう一人は全身をフードに身を包んでいる
ボーゲン「紫苑殿とナーガス殿か、貴公等の出る幕ではないわ、ここは我が隊に任せてもらおう」
前方で爆発がした、すす汚れの兵士が駆け寄ってくる
兵士「村人の一部が戦車を奪い我々に砲撃を開始しており、村人達の暴動は尚も激化してます!」
ボーゲンは唖然とした、単なる辺境の村人と思い、小隊で来たが甘く見ていた、村人達の団結心と戦闘力の結果を把握した時ボーゲンの顔に苛立ちがあらわれる
ボーゲン「クソ!愚民共が!!!」
紫苑「どうやら、出番のようだな、ボーゲン伯爵」
紫苑が兵士の差し出した槍を持ち舌なめずりをした
ボーゲン「勝手にしろ!、ただし何かあった場合貴公等の責任とさせてもらうからな!
紫苑「好きにしろ」
ナーガス「待て、ここは俺に任せて貰おう」
フード姿の男が前に出た、既に戦車は部隊に近づいていた、操縦に慣れて来たのか動きがマシになって来ていた男が立ち止まるとフードを脱ぎ捨てる戦車の操縦者が目を向いた、フードを脱ぎ棄てた姿は魔物だった
ナーガスが片手を突き出し、ゆっくりと閉じていく
戦車の操縦者は突然襲った心臓の痛みに胸を押さえた
痛みは徐々に激痛へと変わっていき、操縦者は痛みに失神した、主をうしなった戦車は動きを止めた、左右から村人達が向かってくる、ナーガスの目が妖しく光り出すと目があった村人達数名はその場で発狂し、仲間に襲いかかった
ナーガス「何をしている、早く取り押さえろ」
唖然としていた兵士を尻目にナーガスが指示をだすと
兵士達が鎮圧に向かい出す
紫苑「やるじゃねーか」
こうしてランスの村は1時間足らずで占領されたのだったのである

兵士の一人が困惑した
「どうした?」と仲間が話しかける
魔道アーマの動きが止まってしまったのである
「どういう事だ、ついさっき整備したばかりだぞ」
その時、『マナの種』から霧が吹き出した、辺りを包みこんだと思ったら、協会に安置されていた巨像が動き出した、人影は魔道アーマを蹴散らしていく兵士達が一目散に逃げ回る
将校「落ち着け!こんな物はまやかしに過ぎん」
将校の肩にザバが手をかける
ザバ「あんた達、人間は下がってな」
ザバが目を閉じて両手を広げると霧が粒子を帯びたかのように放電し巨像を感電させた、消し炭になった巨像が音を立てて崩れる
ザバ「早く運び出しな」
将校が飛び上がり、部下に指示を出す
(あれほどの結界を打ち破るとは、魔法から産まれた存在とは言え油断がならん、キングブレーカ様にお伝えせねばならん)




Re: 幻想戦記〜接触の章〜 ( No.18 )
日時: 2010/02/16 22:10
名前: 黄砂 (ID: fmblAt2h)

アドル達が村へ到着した時は既に破壊されていた、破壊されていた村人の中にはフレアが村人の手当をしていた
アドル「フレアさん!」
フレアが声に気付いて振り向く
フレア「アドル!?、アドルなのかい?」
アドル「フレアさん、これはいったい!」
村は燦々たる光景だった、建物や家は全て焼き払われ村人の多くは怪我人か老人だけだった
フレア「やつら、いきなりやってきて全てを焼き尽くしていき、村人達を連れ去っていった、必死に抵抗したが奴等の持つ武器も奪ってな、しかし敵わなかった、奴等魔物を使っていたんじゃ」
その時レッドアリーマが身を乗り出した
レッドアリーマ「その魔物の名はナーガスと言う名前
ではなかったか」
ランス「そうだが、御主いったい?」
アドル「フレアさん話は後だ!兵隊達は今何処に?」

欠伸をした、先輩格が交代だと後輩の頭を小突く
兵士「しかし、こんな辺鄙な大陸本当に占領する価値なんて、あるんですかね」
兵士「別働隊が到着するまでの辛抱さ、何でも帝国本部がこの大陸には異様な感心を持ってるらしい」
先輩格の一人が息をのんだ、腹部にはDの剣が深々と突き刺さっていた、もう一人の首にアレックスの腕が回り込み締め落とす、アレックスが腕を上げると、草むらアドルと村人達が武器を持って軍キャンプに突入していった


最後の砦である作戦本部で将校が爪を咬んでいた、子共の頃からのクセだ、どういう事態なのか状況が理解が出来なかったボーゲン伯爵が本土へ向かった時に、やっと無能な上司から解放されたと思ったら・・このような事になるとは、応援を呼んでも間に合い・・・
兵士が銃を持って将校に向かってきた
兵士「暴動を起こした村人達は兵器群を奪ってこちらへ向かっています、暴徒鎮圧へは不可能かと・・」
将校「そんな事は判っている!飛行艇の準備は出来てるのか!」
もはやエリートとしてのキャリアはズタズタだ、しかし、只では死なん!かくなる上は飛行艇から遠隔射撃で・・・そう言い掛けた時に彼は息を呑んだ。最後の砦だった作戦本部の堤防が破壊され魔道アーマで武装した村人達が突入してきたのだ

操縦士が無線で何度も作戦本部へ呼びかけるが応答は無い、どういう事だ?帝国本線へ無線を入れようとした時、喉に刃物が当たった
D「船を出せ」

ポポイが船室で足を伸ばした
ポポイ「ま、オイラ達に掛かれば帝国軍なんてイチコロさ」
レッドアリーマが静かに窓を見上げていた
アレツクス「いいのか、奴を追わなくて」
レッドアリーマ「オマエ達に着いていけば自ずとナーガスと戦う事になるだろう」
アドルは窓を見つめていた、夜空に浮かぶイースの大陸が遠く離れていく・・・彼の脳裏に様々記憶が浮かび上がる
アドル(リリア、バノアさん待っててくれ)
飛行艇は帝国本土へ向かって夜空へ消えて行った


村人「フレア、作戦本部は占拠したぞ」
フレア「よし、撤収じゃ」
外をみると夜空に一台の小型飛行艇が飛び立っていた
フレア「頼んだぞ、アドル・・・!」


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