二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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妖界ナビ・リナ
日時: 2010/08/09 18:36
名前: 瑞沙 (ID: zRrBF4EL)

妖界ナビ・ルナの二次小説です!

次こそは消されたくないです……

見た方、ぜひコメを!!



   ☆登場人物

安堂 リナ・・・伝説の子の力を受け継いだ少女。半妖の父と巫女の母のあいだにうまれる
      好きなことは料理で運動音痴

こよみ・・・銀色オオカミの妖怪。リナの手助け役として、妖界から来た。変化の術が得意

アレック・・・火獣族の少年妖怪。本来は獣の姿。炎の術がつかえる

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Re: 妖界ナビ・リナ ( No.15 )
日時: 2010/03/07 17:54
名前: 瑞沙 (ID: 0i4ZKgtH)

    6 旅立ち


 あなが閉じると同時に、透明の玉が落ちてきた。

 リナが拾って見てみると、玉の中に「風」の文字があった。

「なんだろこれ……」

 リナは一応、それをポケットに入れておいた。

「リナ、おつかれ」

 声がしたので振り返ると、傷がもう癒えているこよみとアレックがいた。こよみは成をおぶっている。

「こいつの記憶……リナの妖力のことについては、おれが消しておいた。リナの力のことはばれていない」

 リナはうなずき、チョーカーを首に巻いた。
 リナの瞳と髪が、元の色に戻る。

「さ、かえろっか」

 リナは明るく言い、こよみの背に乗った。


 成を家にかえしてから、三人は、りさこが待つ家に戻ってきた。

 りさこは三人から話を聞くと、ほっとした顔になったが、すぐに表情を引き締めた。

「リナ、これからも、あなたは妖怪と戦わなくてはいけない。妖怪を妖界にかえすために、こよみとアレックと、旅に出なくてはいけないわ」

 リナは、そのことは予想していた。そして、答えは決まっている。

「うん。わたし旅に出る。ふたりが一緒ならだいじょぶだよ」

 アレックは、そんなリナの肩をたたいて言った。

「まーな。おれさま強いしな〜。旅先で告白されたり……」

「妄想はやめなさい、バカ。……リナ、あたしがあなたを守ってあげるわ」

 リナは笑顔で「うん!」とうなずいた。

「じゃあ、出発は……」

 と、つぶやくりさこに、リナは言った。

「今日の早朝でいい?」

 三人は「もちろん」とうなずいた。


「りさこさん、今までありがとう。わたし、頑張って来ます。そしてまた、りさこさんに会いますから」

 リナはりさこに別れの言葉を告げ、こよみの背に乗った。

 りさこが涙ぐんで言う。

「三人とも頑張るのよ」

 やがて、こよみが飛びたつ。

 リナは下にある町を見つめながら、ペンダントを握りしめた。

(さよなら、成。さよなら、みんな)

 朝焼けの空を、こよみはスピードを上げて飛んでいた。


    一章 おわり

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.16 )
日時: 2010/03/07 18:17
名前: 瑞沙 (ID: 0i4ZKgtH)

   2章 海辺の白い鳥 


    登場人物

あおい・・・水の妖精の物語をつくる高校生

翔太・・・あおいの友達

謎の少年イル・・・リナのことを知っている少年

レンカ・・・イルのそばにいる黒猫

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.17 )
日時: 2010/03/07 18:38
名前: k・e (ID: 4gmoED8F)

妖界ナビ・ルナが、大好きなので頑張って下さい。

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.18 )
日時: 2010/03/08 10:05
名前: 瑞沙 (ID: 0i4ZKgtH)

k・eサマ>ありがとうございます!!これから2章やります

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.19 )
日時: 2010/03/08 16:56
名前: 瑞沙 (ID: 0i4ZKgtH)

    1 公園で


 五月、リナはアレックとこよみとともに、海辺の町にやってきた。
 アレックが言うには、「この町から妖怪のにおいがする」らしいのだ。

 で、今日は、三人別行動で、妖怪の情報を集めているのだった。

「はあ〜つかれた……」

 海が見える公園にやってきたリナは、ベンチに腰掛けて休んでいた。

 と、その時、リナに声をかける人物がいた。

「あの、ちょっといいかな」

 声をかけてきた、高校の制服を着ている男子生徒に、リナは微笑んで言った。

「なんですか?」

「このあたりで、ポニーテールで海原高校の制服を着た女子生徒を見なかった?」

「う〜ん……見てないです」

 すると、男子生徒は少し哀しそうな顔になった。

「その人がどうしたんですか?よかったら話を聞かせてください。わたし、リナといいます」

 リナがそう言うと、男子生徒は話し始めた。

「いいよ。僕の名前は翔太。この近くにある海原高校の一年生だ。僕が探しているその友達……あおいは、三日前から行方不明になっているんだ。いろんな人に聞きこんでるんだけど、見つからなくて……」

 翔太がそう言ったところで、「翔太ぁ〜!」と呼ぶ声がした。

「ごめん、友達が呼んでるから……じゃあね」

 翔太が走って行く。もうやることがないと思ったリナは、家に帰ることにした。

 リナたちの今の家は、少々おんぼろアパートの「潮風荘」。リナは砂埃をかぶっている階段を上った。

「ただいま〜」

「おかえり」

 家にはこよみはいたが、アレックはまだ帰ってきてなかった。

「妖怪の情報はキャッチした?こっちはナシ」

「あたしもナシよ」

 するとそこへ、アレックがかえってきた。

「情報なし」

 アレックのその言葉に、ふたりは少しがっかりした。



 次の日、リナはまた公園に来ていた。

「海きれい〜」

 とつぶやくリナのもとに、誰かが来た。

「そうね。きれいよね」

 リナが振り向くと、そこには、ポニーテールで制服を着た、女子生徒がいた。

(あれ……もしかしてこの人……)

 リナははっとして、女子生徒に言った。

「こんにちは。ホントにきれいですよね。わたし、リナといいます」

「わたしはあおいよ」

(やっぱり、翔太さんが探しているあおいさんって人だ!)

 リナはあおいがみつかって、少しうれしくなった。

「えっと、翔太さんって人が探してましたよ」

 すると、あおいはすこし暗い表情になって言った。

「わたし、学校が嫌になってきたの。家にいても、毎日電話がかかってくるから、行方不明になったということにして、遠くで物語をつくっていたの。そのほうが、学校へ行くよりも楽しいし」

「物語をつくってるんですか?」

「ええ。水の妖精の物語よ」

 あおいはにこやかに言う。

「水の妖精が、伝説の宝物を探すという物語よ」

 と、あおいが言うと同時に……

「あおい!?」

 翔太がやってきた。


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