二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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妖界ナビ・リナ
日時: 2010/08/09 18:36
名前: 瑞沙 (ID: zRrBF4EL)

妖界ナビ・ルナの二次小説です!

次こそは消されたくないです……

見た方、ぜひコメを!!



   ☆登場人物

安堂 リナ・・・伝説の子の力を受け継いだ少女。半妖の父と巫女の母のあいだにうまれる
      好きなことは料理で運動音痴

こよみ・・・銀色オオカミの妖怪。リナの手助け役として、妖界から来た。変化の術が得意

アレック・・・火獣族の少年妖怪。本来は獣の姿。炎の術がつかえる

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Re: 妖界ナビ・リナ ( No.45 )
日時: 2010/07/10 19:21
名前: 瑞沙 (ID: kVKlosoT)

    3 ケイの秘密


 リナとアレックは目を見開いた。

「な、なんでそんなことを言うわけだ!?」

「ってか、そんなことないに決まってる!!」

 ケイは下を向いている。

「そうよね、シャオン」

 シャオンは——うなずいた。

「うそ、つかないでよ!」

 と、そのとき、ケイが口を開いた。


「本当だ」


 ケイの声はいつもより低い。

 リナとアレックは驚いてケイを見た。
 そして、さらに仰天する。

 ケイは、今まで見たことがないくらい、暗い目をしていた。

「僕も第三の目を持つ、伝説の子だ。リナちゃんを陰で見守るようにと言われたんだけど……」

 そこで、ケイがリナを見る。

「僕は、『リナに、伝説の子だということがばれたら、敵同士となり、我に報告しろ』ともいわれた。だから——」

 リナは目を見開いた。

「今、この瞬間から、僕と君は敵同士だ
 ……行くぞ、シャオン」

 ケイの言葉に、シャオンが反応する。

「はい。……ではみなさん、また」

 ケイがシャオンの背に乗り、空高く飛んでいく。

 リナたちは、何も言えなかった。

 強い、衝撃を受けて——。





 電線の上で下を見下ろす影があった。

 イル、そして相棒黒猫のレンカだ。

「なあレンカ、あいつ、まだ分かってないんだな」

 イルを振り返るレンカ。

「——おれとケイの関係を……な」

 イルは下にいるケイを見、微笑した。

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.46 )
日時: 2010/05/21 16:12
名前: 瑞沙 (ID: P/D0CuiW)

    4 剣の場所


 次の日、リナは本を返しに図書館へ行った。

「ケイが半妖だったなんてねえ……」

 昨日、そのことを知った時から、頭から離れないのだ。

 リナは本を返し、伝記が並んであるコーナーに行った。

「やっぱり、この町の伝説が多いんだ」

 と、リナが一人うなずいたその時——


「えええ——————っっっ!!!」


 静かな図書館内で人の叫び声がして、リナは肩を震わせた。

(なんだろ……行ってみよっと)

 リナは好奇心から、声がしたほうへ向かった。

「図書館内では静かにしてください!!」

 音楽の本のコーナーで、司書がそう言う声がした。リナはそこをそっと覗いてみた。

 怒られている人——さっき叫んだであろう人は、リナと同い年くらいの少年だった。その近くには、少しニヤニヤしてその光景を見ている、メガネをかけた少年が一人いた。

 司書が立ち去った後、メガネのほうが怒られたほうに声をかけた。

「どーしたんだよ、剣都。いきなり絶叫しちゃって」

「だってだってだって……この本の中に、メモが入っていて……それ読んで、思わず叫んじゃったんだよ」

 怒られたほう——剣都と呼ばれた少年は、メガネのほう——海里にメモを見せた。

「えっとなになに……『ねーしってる?月桜城の地下に、伝説の剣があるんだよ』?」

 『伝説の剣』という言葉を耳にしたリナは、目を見開いた。

 リナが借りた「剣の伝説」に、その剣が登場するのだ。

 リナがふたりに話した、伝説の続き(龍にはどんな攻撃もきかなかった。の後)は……


「この村で一番勇気のある少年が、あるところから『伝説の剣』を持ってきて、龍と戦った。そしたら、龍はたった数分で敗れ、剣の力によって浄化され、天に帰って行った。
 その後、なぜか少年は消え去り、剣をもとあった場所に戻した」


 となっていた。

「おまえ、それを信じるんかよ」

「うん、もっちろん!だからさ……」

 剣都が声をひそめる。リナは耳をすませた。

「こんど、月桜城に忍び込んで、この目で確かめたいんだ……!」

 リナは目を丸くした。

「そんなことできるんかよ。まあ、月桜城は中に入ることはできないけど」

 呆れ声でいう海里。

(へえ……剣都くんってすごいねえ)

 リナはただただ感心するばかりだった。

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.47 )
日時: 2010/05/21 16:11
名前: 瑞沙 (ID: P/D0CuiW)

    5 月桜城潜入


「へえ、月桜城ねえ……」

 午後、リナは図書館でのことを二人に話した。

「月桜城なら見に行ったぜ。他の城より小さいし、古かった。その城の周りにだけ、人があまりいなかったんだ」

 アレックが言う。そして、目を輝かせた。

「ど、どーしたの?」

 リナはそうきいてこよみを見た。こよみはにこにことしている。

「ふふふ、リナ、決まってるじゃあないか。その城に入って伝説の剣を見に行くのさ」

「ま、まじすか……って、アレック!?なんでいきなりそんな元気になったわけ!?」

 リナが言っても、アレックはルンルン気分だ。
 そんなアレックに変わって、こよみが言った。

「アレックは伝説が大大大好きなのよ。だから、あんなにはしゃいでいるのよ」

「そ、そーだったんだあ……」

 リナは「あんなやつが?」と思っていた。

「じゃあ、今夜行ってみるぞ!」

「こ、今夜っすか……」

「はいはーい」

 リナは剣都のことを思い出した。

(剣都君も、いつか忍び込むのかなあ……)



 そして夜中。

 月桜城は小さく古く、周りが暗いため、幽霊が出てきそうだ。

「うわ、暗っ」

 リナはこよみの背から月桜城を見下ろしていた。

「よーし、こよみ、上から入ってくれ」

 こよみは城の、今で言うバルコニーのところにおりた。

「ふすまがある!……わっ、開いたよ」

 リナはふすまに手をかけ開けた。

「よし、入ろう」

 アレックは張り切りながら入って行った。

 中は真っ暗で、何があるのだか分らなかった。
 アレックとこよみは暗闇でも物を見ることができるが、リナは第三の目を開眼しないと何も見えないため、懐中電灯を持ってきた。しかし、

「リナ……妖怪のにおいがする……!」

 アレックのその言葉に、リナは驚いて目を見開いた。

「じゃあ、第三の目を開眼していたほうがいいよね……封印解除」

 リナは第三の目を開眼した。

「行くわよ」

 こよみが用心深くあたりを見渡す。

「においはこっちからする。ついてきてくれ」

 アレックは階段を下りていった。二人も続く。

「この階からだ」

 そこは地下だった。たしかに、物音が聞こえる。

 どんどん進むと、声が聞こえてきた。

「ここに剣があったのは本当だったんだな」

 リナはその声を聞いて目を見開いた。

 その声は——海里の声だった。

 もうひとつの声が聞こえてくる。その声は、剣都だった。

「海里!なんでここにいるの?」

「だって、おれたちは友達だろう?おまえのことが心配で、ここに来たんだよ」

「そ、そうだったんだ!海里、ありが……」

 と、剣都が言いかけた時——

「嘘だよ」

 海里が冷たくそう言った。

「海里?」

「ほんとは、おまえを利用するためだよ。おれはおまえを見つけるために、妖界から来たのさ」

 海里がそう言った直後、リナは思わず声をあげた。

「えっ———」

 二人が振り向く。そして、リナを見て目を見開いた。

「おまえは——伝説の子かっ!?」

「えっと、う、うん。そうだけど——海里君、剣都君をどう利用するつもりなの!?もしかして、『あのお方』っていうやつが……」

 海里は舌打ちしたが、微笑を浮かべ、リナに言った。

「おれは剣都を——剣の伝説に出てくる、『勇気ある少年』の血をつぐ剣都を、悠久の玉のために、利用させてもらうんだ!」

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.48 )
日時: 2010/05/29 18:21
名前: 瑞沙 (ID: Ex8RKlaC)

    6 剣の力


 リナ、こよみ、アレック、そして剣都は、海里の言葉に茫然とした。

「け……剣都君が、『勇気ある少年』の血を継ぐ者なの!?」

「ああ、その通りだ。あのお方が教えてくれたんだ。おれは、おれとあのお方のために、悠久の玉を手に入れるんだ」

 と、その時、リナの頭の中で、海里の声がした。

『剣都に伝説の剣を持たせれば、宝が——つまり悠久の玉が現れるんだ。おっと、おしゃべりはここまでだな』

 海里の声が途切れた瞬間、海里の目が緑色に光った。

「そうはさせない!!」

 リナは九字を切ろうと、こよみとアレックは海里に飛びかかろうとしたが、

「じゃまはさせねえよ」

 海里が鉄の矢を放った。

 三人は何とかよけたが、海里は連続して鉄の塊を放った。

「て、鉄の妖怪っ!?」

 と、リナが声をあげた直後、海里は手を挙げた。
 
 すると驚くことに、闇から剣が現れた。

 金色の刃の、伝説の剣が——。

「それは、伝説の剣!!」

 アレックが目を見張る。

 驚いている剣都に、海里が言った。

「剣都、この伝説の剣を持つんだ」

「え?うん」

 剣都が剣に手をのばす。

「待っ——」

 リナが止める前に、剣都は剣を握っていた。

 と、その時——

 剣から金の光が放出した。

「うわっ!?」

 剣都は剣から手を放そうとしたが、離れなかった。

 そして、剣の切っ先に、黄金の光が——。

「あれって……悠久の玉!?」

「やったか!?」

 海里がそう声をあげた、次の瞬間——。


「それは、悠久の玉ではないわ」


 闇から、一人の少女の声がした。

 リナは目を見開いた。

 その声は、とても聞き覚えのある声だった。

「星羅……!?」

 そう、その少女は、リナの親友の、神楽星羅だった。

Re: 妖界ナビ・リナ ( No.49 )
日時: 2010/06/15 20:34
名前: 瑞沙 (ID: Ex8RKlaC)

部活で更新できないよ〜(泣)


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