二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ジョ−カ−の国のアリス
日時: 2011/12/27 12:40
名前: 隼子 (ID: f4Q8EoDG)
参照: http://pasusitai

小説の書き方とかよくわからないですが頑張ります。
コメントは大歓迎です!質問とかあったら言ってください。分かる範囲で答えます。

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Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.110 )
日時: 2012/03/12 12:53
名前: 隼子 (ID: nqSvsNCW)
参照: http://pasusitai

第十三話「囚人さん」







「・・・・・・」
今、私はサ−カスの森でジョ−カ−を探し、歩いている。といっても、特に用事があるわけではない。
仕事が一段落つき、暇になると、こうして足を運んでしまう。どうしてだか自分にも分らない。
(話し相手がほしいのかしら、私)
自分では何も思っていないが、実は心の奥底で話し相手がほしいと思っているのかもしれない。話し相手が全くいないわけではない。だが、皆は普段から色々と忙しい。それで、訪ねればいつでも相手をしてくれるジョ−カ−の所に来てしまうのだろう。
そんなことを考えながら歩いていると、いつの間にかテントのすぐ近くまで来ていた。テントのすぐ傍では、団員達がサ−カスの練習をしているのが見える。
『見てはいけない』と、何度かジョ−カ−に注意されたことを思い出し、団員達から視線を逸らす。
(見ちゃダメ見ちゃダメ)
そのままUタ−ンしたその時、空間が歪み、監獄が見え隠れした。
(変わる)
一歩後ずさると、完全に空間が変わってしまった。歩き出すと、硬い石畳を踏む音がする。この音には少し慣れてしまっていた。
(また来てしまったのね)
最近、私はここに迷い込むことが多くなっってしまい、あんまり驚かなくなった。だが、こんなところに長く居たくはない。そして、帰る方法はある。帰る方法はいたって簡単。ただこの監獄の中を歩いて行くだけで、いつの間にか森に戻る。
「ここには誰もいないのね・・・・・」
近くにあった牢屋を恐る恐る覗き込んだ。誰もいなくて安心した。覗きこんで囚人と目があったら流石にヤバイだろう。
でも本当はこんなことは有り得ない。
そう思いながら、無限に広がっているように見える監獄の廊下を一人歩く。だが、少し歩いて足を止める。
「え!!?・・・・・嘘でしょ」
すぐ近くにある、一つの牢屋。その中には一人だけ人がいた。それだけでも驚いたが、なんと、その人は私が知っている人だった。美人で品があり、とても優しく、非の打ちどころがない。そんな人が、何故こんな所にいるのだろうか。この世界にいない人が・・・
(こんな所にいてはいけない・・・)
今私が見ている人は実の姉、ロリ−ナ=リデルだ。どうして彼女はこんな所にいるのだろうか。
(こんなの耐えられない)

ガシャガシャ・・・・・

鉄格子を前後に揺すってみるが、カギがかかっているせいで、びくともしない。
「姉さん!!」
私が呼ぶと姉は、無表情でこちらを向いた。まるでこの状況をわかっていないような目だ。
(あぁ、この姉さんは幻なんだわ)
幻覚だから声を発さないし、無表情でいられる。
だが、幻覚だからと言って、このまま姉を閉じ込めておくのは耐えられない。ジョ−カ−ならこの牢屋のカギを持っているだろう。
「ジョ−カ−!出てきなさいよ、いるんでしょう?」
広い監獄に私の声が響き渡る。
「アリス」
返事をするように名前を呼ばれ、振り向く。やはりジョ−カ−だ。でも、不思議と違和感を覚える。同じ顔、同じ声、同じ服なのに。
まさしく、今私が探している人なのだが、何かが違う気がした。
「ジョ−カ−・・・なの?」
「うん。見ての通り、俺はジョ−カ−だ」
「え??」
「だから、ジョ−カ−だよ。分かるだろう?」
「あなた、いつも森で会うほうのジョ−カ−よね?」
雰囲気がまるで違った。もう一人の彼はいつも、意地の悪い笑みを張り付けているのに、今は胡散臭い笑みを張り付けていた。だから喋る前から違和感があった。
「ふふふ・・・、よくわかったね。それで、大声を出して一体どうしたんだい?」
「どうしたも、こうしたもないわよ!何でこんなとこに姉さんがいるの!?今すぐ解放して」
「君の姉さんが?・・・・・どこに?」
ジョ−カ−は牢屋を覗き込んだが、姉はいないと言う。つられて私も覗き込むが、確かに姉はここにはいない。
「え、どうして?さっきまでここに居たのに・・・・・」
あれは幻だったのだ。だから消えてしまったのだろうか。
「君のお姉さんは、悪い人だったのかな?それなら閉じ込められても仕方がない」
「そんなこと言わないで!・・・姉さんは悪いことなんてするはずがないわ!とてもいい人だったもの・・・・・・」
私の何倍も奇麗でいい人だった。そんな姉が罪を犯すわけがない。
「でもここにいたんだろう?ここは罪を負った時間が入る牢屋なんだよ」
「罪を負った時間が入る牢屋・・・?」
「そう。君が過ごしたお姉さんの時間か、それとも、お姉さんが君と過ごした時間か・・・・・・」
何を言っているのかさっぱり分からないが、姉は何にも悪くない。
「悪いのは私だわ。姉さんは関係ない」
「わかった、わかった。でも、俺にはどうすることもできない。俺が君のお姉さんを入れたわけじゃないんだから」
「え?」
(ジョ−カ−が閉じ込めたわけじゃない?)
彼は監獄の所長だと、もう一人のジョ−カ−に聞いた。彼じゃないなら・・・・・・
「もう一人のジョ−カ−が入れたの?」
「それも違うと思うよ。ジョ−カ−も俺と同じ役割だ。ル−ルは破っちゃいけない」
「・・・・・・・」
(ル−ル・・・・・)
ジョ−カ−が言ったその言葉にエコ−がかかった用に、頭の中で響き渡った。やがて、意識が遠のいていき、体が前に倒れた。だが、襲ってくるはずの痛みが伝わらない。誰かが支えてくれているのがわかる。
「もうすぐサ−カスをやるから、その後でまたここにおいで」
意識が遠のく中、ぼんやりと聞こえたその意味だけしっかりと分かった。
(もう・・・だめ)
意識が暗い穴の中に落ちる。声の主が、今どんな顔をしているのか一瞬だけ気になったが、もう何も考えられない。

Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.111 )
日時: 2012/02/26 12:14
名前: 隼子 (ID: lgK0/KeO)
参照: http://pasusitai

今やっと第十三話を更新できました!また時間のある時に見てくだされば幸いです。
では。

Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.112 )
日時: 2012/03/19 09:29
名前: 隼子 (ID: wzVdEI.f)
参照: http://pasusitai

お早うございます!隼子です。最近、全然小説の更新ができなくてすみません!!まだノ−トに書いている最中なので、しばらくは更新できませんので、ご承知ください。
本当にすみません。

Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.113 )
日時: 2012/03/20 17:42
名前: ルナ (ID: YvnkZX8x)

隼子さん、初めまして。
ジョーカーの国のアリスを読ませていただいてるルナです(^∇^)
更新頑張ってください!
あと、風邪のほうは大丈夫ですか?
気をつけてくださいね(;゜0゜)
すみません、おせっかいで(汗)

Re: ジョ−カ−の国のアリス ( No.114 )
日時: 2012/03/21 16:50
名前: 隼子 (ID: cFR5yYoD)
参照: http://pasusitai

こちらこそ、はじめまして!隼子です。
未熟者ですが頑張って考えようと思いますのでどうぞよろしくお願いします!!
風邪のほうはもう大分いいです。お気づかいどうも有難うございます。
それでは。


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