社会問題小説・評論板
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- それでも僕らは生きていく。
- 日時: 2014/02/19 19:39
- 名前: 月 −RUNAー (ID: khxqjExY)
初めまして、月です。
この世界は簡単な、漫画のような世界じゃない。
きっと、みんなそう思ってると思います。
題名のように、それでも、私たちは生きて行かなきゃなりません。
この小説を読んで、少しでも希望が湧いてくれればうれしいです。
- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.10 )
- 日時: 2014/03/25 11:28
- 名前: 月 −RUNAー (ID: khxqjExY)
沢渡莉麻
「あんたなんかいらないわよ!このクズが。消えろ!!」
「なによその目。気持ち悪い。私を捨てたアイツにそっくり」
「あんたさえいなければ私は今頃もっといい人見つけて幸せなのに。」
「消えてよ。ホントに」
そんな言葉を叫びながら私をぶち続ける母親。
あぁ真冬に外に締め出されて朝までずっと出してくれなかったり、一週間何も食べさせてくれなかったりもしたなぁ・・。
沢渡愛羅
母の名前。
かわいらしい名前からわかるように母は若かった。
そんな若い母親になったばっかりの母を父は見捨てた。
大好きな夫に裏切られた母は毎日怒り狂い私を殴った。
怒りの矛先はすべて私に向けられた。
父にそっくりな私だったからもっとひどくなったのかもしれない。
毎日のひどい言葉と暴力。
私の心はもう小学校に上がった時は真っ黒に染まっていた。
苦しい。ツライ。泣きたい。愛されたい。強く抱きしめられたい。
優しく名前を読んでほしい。
だれでもいいから私をここから連れ出して。
毎日のように必死で神様に祈った。
居ないってことくらい知ってたのに。
学校でも給食費をまだかまだかと責められ、貧乏人と苛められる毎日。
家に帰ってもろくに食べれない。
ねぇ私ってなんで生まれてきたの?
だれも私のことなんて愛してくれない。
身体が痛いよ・・。心が痛いよ・・。
涙なんてとっくの昔に枯れ果てた。
だれか私に希望をください。
だれか私に愛をください。
だれか私に友達をください。
だれか私に優しい両親をください。
もう負けそうです。
もう限界です。
もう死にたいです。
- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.11 )
- 日時: 2014/03/26 13:33
- 名前: 月 −RUNAー (ID: khxqjExY)
なんか真希の取り巻き達のプロフィール何一つ後悔してなかったなと今さら思いつきました。
一応書いておきます。
白石 心結 真希の父の会社の副社長の娘。幼馴染だがそこまで仲良く ない。美人。真希がいなかったらリーダー的存在。
克樹 馨 真希の家には及ばないが金持ちの娘。
顔はふつう。
森 茜音 真希の父の会社の部長の娘。 顔普通。
花野井 世羅 小さいが会社の社長の娘。 美人な方。
- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.12 )
- 日時: 2014/03/26 13:58
- 名前: 月 −RUNAー (ID: khxqjExY)
ー第九話ー
昼休み。
あたしのとりまき4名を引き連れ、リリカ達を体育館裏に引き連れてった。
リリカ達の顔は恐怖でひきつってる。
(これは莉麻の為なんかじゃねぇ。ただムカつくだけ)
「あなた達この頃調子乗りすぎだよねぇ〜」
「あなたたち知らないの?真希さんのお家柄を」
「真希さんが一言お父様にあの家を壊せって言ったらあなた達もう生きていけないわよ?」
心結たちがどんどん責め寄る。
そんなことで恐怖で今にも死んでしまいそうな顔しているリリカ達も面白いけど信用しきってる心結たちもめっちゃ面白い。
「ねぇ。もしもまた調子のったら今度はホントやばいよ?」
小声でささやいた。
リリカは悔しそうな顔でうなずき美鈴を連れ、去って行った。
あー面白かった。
ホント笑える。
クズ共が。
「みんな先行ってて。私トイレに行ってくるわ。」
「あ、はい」
そういうとすぐに心結たちは去って行った。
「あーまじで笑える。あの顔やばすぎでしょ・・。」
だれもいないトイレだから油断し、つい本音でしゃべっていた。
すると。
「あら、やっと氷の仮面が解けたわね。」
「だれ!?」
そう言って振り向いたあたしの顔の先には真っ黒でツヤがあるきれいな髪に、漆黒の美しい瞳、紅の唇、和風の感じの制服を着た少女が立っていた。
「あら、同じクラスなのに憶えてないの?千龍華 舞羅(せんりゅうかまいら)よ。」
「変な名前・・。てかさっきのどういう意味よ!?」
「そのまんまよ。残酷で冷徹な氷の女王のようなあなたがいっつもかぶってるお姫様の仮面が外れたってこと。」
「何、調子乗ってんの?私の事知らないの?ニコ」
「ふふっ。あなたのウソなんて私には全部わかるわ。」
「なっ!!」
「まあバラそうなんて思ってないけどね。でもね、やっかいなキツネがあなたを嗅ぎまわってるわ。」
「だっ誰の事よ?」
「そんなの自分で見つけ出しなさい。そんな仮面とかした方がいいと思うわ。」
そう言って舞羅は立ち去って行った。
(意味わかんない・・。)
いつまでたってもわかんなかった。
(ただの頭おかしい奴なだけだろ。気にすることなんてねぇか。)
そう考えあたしは教室に戻って行った。
(莉麻大丈夫かな・・。いやっ!そんなのどうでもいいじゃねぇか。)
つまらない意地を張ってるからあんなことになったんだ。
- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.13 )
- 日時: 2014/03/27 12:58
- 名前: 月 −RUNAー (ID: khxqjExY)
ー第十話ー
「うわっ!外にめっちゃかわいい子が立ってる!!」
「中学生!?」
「だれかの彼女!?」
「めっちゃ人だかりできてんぢゃん!」
「やー可愛いすぎっしょ!天使っつってもおかしくねー!」
5、6時間目が終わり、あたしは部活をしてないから帰りの準備をしていると、クラスメートたちが騒いでいた。
(あーうるさい、クズが)
まあそんなことは言わない。あたしは笑顔でそいつらに話しかけた。
「あら?何かあったの?」
「あっ相沢さん!」
「どうしたの?」
「あ、、そっ外に・・。」
(さっさと言えよクズ・・。)
「外に・・?」
「中学生っぽい美少女が立ってて・・。」
「ふぅーん。ありがとね^^」
「いっいえ!」
あー。
無駄な時間になってしまった。
そんなのあたしには全く興味ない。
あたしがこの学校ではトップなのだ、顔だけのクズの話など聞きたくもない。
馬鹿らしくなりさっさと帰り支度をすませその件で人だかりができている校門を一人で抜けどこに寄り道しようか考えていた。
だが、
「お姉ちゃん!!」
「え・・?」
振り向いたその先には、キモい男子共に囲まれ、満面の笑みを浮かべた優愛が立っていた。
「なんでいんのよ・・。」
「お姉ちゃん今日家の鍵忘れてたでしょー?家に入れないと思って♪」
「そんなの頼んでないけど・・。別に寄り道して帰るつもりだったし」
「へっ!?そうなの!?でも来ちゃったし一緒帰ろう!」
絶対に嫌と言いかけたが、ハッと冷静になり気づいた。
あたしたちが姉妹と知られてしまったということに。
最悪、最悪、最悪!
しょうがない。
こうなった以上優しい姉を演じなくては大変な事になる。
「もしかして相沢さんの妹!?」
「相沢さんも美人だけど妹めちゃくちゃ可愛いじゃん!」
「お母さんの相沢理子にそっくりじゃん」
「可愛いー。」
「しかもめっちゃ優しくて明るい!」
「言っちゃなんだけど妹とまったく似てないじゃん。相沢さん」
(お前らに言われたくねーよ。クズ共が!クソッ)
殴りかかりたい気持ちを抑え、自分自身の為笑顔で話し始めた。
「皆さんこちら私の妹の優愛です。本当は小学5年生なんだけど、私が言うのもなんだけど、頭がいいから飛び級で中学一年生なの。ほら優愛挨拶。」
あたしの豹変に優愛は目を丸くしてあたしを見つめていた。
「えっ!あぁあの、お姉ちゃんの妹の相沢優愛です。よっよろしくお願いします!」
「優愛ちゃんっていうんだ!」
「名前も可愛いね」
「これから俺らと遊びにいかねぇ?」
所詮、優愛の顔と地位だけに惚れたキモ男たちを睨み付け、微笑んだ。
これ以上優愛にあたしの居場所をなくされてたまるか。
「優愛とはこれから用事があるの。ごめんなさいね」
そういい、優愛の手をつかみさっさと退散した。
「優愛ちゃーん!」
「また来てね〜♪」
「待ってるよー」
それでも叫び続ける男子共。
クソウザい。
「お姉ちゃん・・なんか家と違ったね。なっ何で?」
「あんたに関係ねぇよ。てか学校に二度とくんな。」
「あっあの・・。」
「あたしが学校でまったく性格が違うの何故か知りたい?あんたのせいだよ!お前がいるせいであたしは本当のあたしになれねえんだよ!お前のせいで心が窮屈なんだよ!お前さえいなければ・・。」
「お姉ちゃん・・。ごめんなさい。泣かないで。。」
「泣いてねえよ・・。」
そんなのただの意地っ張り。
ねぇ?
何でみんな優愛の事しか好きにならないの?
あたしが何をしたっていっつも優愛が好かれるの・・。
何もしない優愛が。
苦しいよ。
涙が止まらない。
「消えて!消えてよぉ・・。」
「ごめんなさいっ!」
優愛は涙を浮かべハンカチを置き去って行った。
- Re: それでも僕らは生きていく。 ( No.14 )
- 日時: 2014/03/30 11:30
- 名前: 月 −RUNAー (ID: khxqjExY)
ー第十一話ー
幼い頃から絶対優愛に負けたって泣かないと決めていた。
あたしのプライドが許さないから。
「はぁー。」
小さくため息をし、立ち上がった。
(涙腺弱ってんのかも・・。)
ふらふらとした足取りで家に向かった。
優愛はもう二度と話しかけてこないかも・・。
ふと目の前にあるボロボロのアパートを見た。
前はこんなところに人なんて住めるのか?って馬鹿にしてた。
だけど。
愛してくれる、暖かく迎えてくれる家族がいるのならこんなところでもきつくなんてないんだろう。
あたしからしたら羨ましい。
「何か倒れてる・・?」
アパートの二階に何かが倒れていた。
じっと目を凝らすとそれは少女だった。
いつものあたしならほっといて帰るだろうが、なぜか胸騒ぎがした。
急いで階段を駆け上がった。
そこに倒れていたのは、莉麻だった。
「ッ りっ莉麻!! え ウソでしょ・・。」
莉麻は手首から真っ赤な血を出していた。
倒れている莉麻はまるで人形のように綺麗だった。
「あっきゅっ救急車・・。」
震える手で救急車を呼んだ。
「ねぇ・・。何があったの?手首を切るほどつらいことがあったの?
莉麻っ!」
遠くから救急車のサイレンが聞こえた。
「あっ・・。こっち!」
救急隊員は莉麻の手首を見て唸った。
「これは深く切ってるな・・。」
「あなたは?」
あたしに向けられてる言葉と知り慌てて声を出した。
「莉麻のクラスメイト。帰ってる途中に莉麻が倒れてんの見つけて。でもそんな親しくないし、莉麻の家の事情とかなんて知らない。」
「なぜこんなことをしたのかは?」
「あ。学校でたぶんいじめを受けていた。そういえば・・身体に火傷とかあざとかたくさんあった。もしかしたら・・。」