社会問題小説・評論板
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- 喧嘩ノ華
- 日時: 2015/12/04 22:22
- 名前: 蓮joker (ID: oGWnlIXf)
「俺が信頼できるのは、お前だけだから」
他人を信じられず、売られた喧嘩を買うばかりの毎日…。
ひとりぼっちの青年は、自分とは正反対のクラスメイトに出会う。
「大丈夫!お前の事は、俺が1番信じてるから」
友人も多く、他人から信用されるその青年も…。
その明るく朗らかな青年は、自分と正反対の青年に出会う。
ーーーそして”運命”と言う歯車は、絡み合う。
どーも。
蓮jokerです^ ^
えーっと、今回は和奏とコラボ小説を書いていきたいと思います!
和奏の小説は面白いけど、蓮のはゴミ同然だからお気をつけて!
主人公紹介
水無月 一輝 みなづき かずき 高1
どこぞの国とのクオーター。
地毛が赤く、それを隠すために黒く染めているが、茶毛に見える。
よく喧嘩を売られてきたため、喧嘩は以外と強い。
頭はそこそこいい。
信用した相手にしか笑顔を見せない。
茅蜩 伊霍 ひぐらし いづる 高1
純日本人で髪は灰色。
明るい性格だが、実は目ざとく鋭い。
周りの事にすぐ気づくが、普段は隠してる。
喧嘩はそこそこ強い。
勉強しないと頭悪い。
一輝目線の話は私(蓮joker)が書き、伊霍目線は和奏が書きます!
では!どうぞ!
- Re: 喧嘩ノ華 ( No.35 )
- 日時: 2016/01/06 22:59
- 名前: 和奏 (ID: XM3a0L/1)
伊霍side
「…。」
「……。」
「………。」
伊霍「あぁー!もう、無理!!」
俺はスクッと立ち上がった。
伊霍「俺、じゅうぶん待ったよな!!一輝戻って来る気配無いし、とりあえず気になるし、ちょっと様子見に行くだけ…大丈夫、大丈夫!」
そして、俺は一輝達が歩いてった方へと足を進めた。
…この時の俺は、やっぱりおとなしく待っていればよかった…と思う事になるとはみじんも思っていなかった。
・・・
少し歩いた河川敷が見えた所で、あたりを見渡してみると、一輝達が見えた。何やら話し込んでいるようだ。
俺は声が聞こえてその上、ギリギリ見つからないって所まで距離を縮めて、様子をうかがった。
すると…
日向「…俺と同じとこ、来ないならさ…茅蜩伊霍を殺してもいいんだよ?」
……へ?俺?
俺は、いきなりの事でアイツが何を言ってるのかすぐには理解出来なかった…。いや、今も理解なんて出来てないか。
何、俺殺されんの?どゆこと?
俺が頭にハテナマークを浮かべていると、今度は一輝の声が聞こえた。
一輝「…っ!それだけはっ…やめろ…っ」
その声は…すごく、苦しそうだった。
その後に、また…苦しそうな声で、親友なんだって一輝は言った。
俺は、見つからないようにそーっと、一輝を見つめた…。
話を最初から聞いていた訳じゃ無いから、内容はほぼ分からなかったが、…一輝のあの、苦しそうな声が俺の頭の中に強い印象を残した…
- Re: 喧嘩ノ華 ( No.36 )
- 日時: 2016/01/07 23:36
- 名前: 蓮joker (ID: 7TW18VFI)
一輝side
『…まぁ、今すぐに、なんて言わねぇからよ。…ま、次会った時は…答え、返せよ♪』
日向はそれだけ言って、オレに背を向けた。
…オレは依然、動けなかった。
……取り敢えず、伊霍のところへ行こう。
・・・
少し歩いたところに、伊霍はいた。
多分、オレの事が待てなくて来た程だろう。
「か、ずき…?」
「………。悪りぃな。待たせちまって」
作ってる、ってわかりやすい笑顔を見せて伊霍に話しかける。
「いーや。…大丈夫!」
伊霍は少し戸惑うと、オレに笑顔を向けてきた。
「それよりさ、さっきの人誰?…一輝の、知り合い?」
「…あいつは東日向(アズマ ヒュウガ)…オレの、憧れてた相手、かな?…まぁ正確には昔の仲間だ」
憧れてた、はずなのになぁ…。
「え…?一輝ってあの人に憧れてたの!?」
「まーな。…っつても、昔の話だ。…忘れてくれ…」
伊霍はきっと気づいてる。
普段はおちゃらけてるクセして、なかなか鋭い、あいつなら。
オレは小さく、心の中でつぶやいた。
(頼むから…気づかないでくれ…)
- Re: 喧嘩ノ華 ( No.37 )
- 日時: 2016/01/09 00:35
- 名前: 和奏 (ID: 1CPnMR4A)
伊霍side
話しを聞き終わっても、分からない事が増えていくばかりで、俺は頭の中を整理しきれていなかった。
…っと、ボーッとしてちゃダメだな。
取り敢えず話は終わったみたいだし、こんな近くにいて戻って来る一輝に見つかったらヤバイしな、少し戻るか。
・・・
俺は、一輝からさっきの人についての話を聞いた。
話をしているとき一輝は、さっきの事が無かったかのような笑顔を"作って"いた。
そして…話の最後には忘れてくれって、忘れられねぇだろ…殺すとか言われてんのに…
でも、やっぱり俺には話してくれないかぁ…。俺、一輝のそんな顔…見たくねぇよ…。
そう思いながらも俺は、その思いを言葉に出すことは無かった…。
それから俺は、家に帰ってよく考えて見る事にした。
俺が聞けたところまでだけど、話をまとめてみよう…あの日向ってやつの一言を要約すると、一輝のことを自分のとこに連れて行きたくて、それに応じないなら俺を殺すって言ってるわけだよな?……よくよく考えると、おっかねえ話だな。
んで、一輝はそれに対してそれだけはやめろって言ってたんだから……ん?まさか、日向の話に応じたりしないよな…。
俺は、例え殺されそうになっても、一輝が苦しむことはさせたくないんだけどな…。
…ちょっとずつだけど、内容が入って来たな。
一輝と日向の過去の事は、俺はなんも知らねぇから、何でこんな話になってるのかも分からねぇんだよな…。
一輝に聞きたいけど、忘れてくれって言ってたし、話したくは無いだろうなぁ…。
俺に、何が出来るんだろう…。
- Re: 喧嘩ノ華 番外編 ( No.38 )
- 日時: 2016/01/11 18:08
- 名前: 蓮joker (ID: 7TW18VFI)
番外編・年末年始
「おーい!一輝!」
「あ、来たか」
12/31。
時計の針はもうすぐ0時を回るところだ。
オレは小さな神社のすぐ側で伊霍を待っていた。
「もうすぐ年明けるぞ〜。早く来いw」
口元に笑みを浮かべて、伊霍を急かす。
少しして、伊霍はオレの元についた。
「急かすなよw」
少し息が切れてた。
…まぁ、急いでたんだろうな。
小さくため息をついて、オレは腕時計を覗いた。
……23:58。
あと2分で年が明ける。
…あと、1分。
「…一輝…」
「あ?」
あと、30秒。
「…5〜4〜3〜2〜1〜」
「「あけましておめでとう」」
少し2人で驚いて、そして、向かいあってオレたちは笑った。
…黒と白のマフラーは、風に吹かれ、揺れた。
・・・
1/2
夜。
オレは似合いもしない浴衣を着て伊霍と初詣に行っていた。
…屋台は、ほとんど閉まってた。
伊霍と一緒に引いたみくじは『凶』の一文字。
伊霍は『大吉』らしい。
オレはそのみくじを財布の中に入れた。
「あ!ね、一輝。射的あるよ!やろ!」
「んーおけー」
300円を手渡して5つの弾を貰った。
「うわっ、終わった」
先に始めたのは伊霍。
そして伊霍はなにも取れてない。
バンっ
「あ、取れた」
オレの弾は見事に1つの景品を落とし…計3つの商品を貰った。
「すげー…」
「あ、いるか?」
取れた人形を渡す。
「おう!」
「え、これでいいの?」
オレたちは、また笑った。
クリスマスの次の日に起こった事を、無理やり忘れようとして。
- Re: 喧嘩ノ華 ( No.39 )
- 日時: 2016/01/11 22:59
- 名前: 和奏 (ID: 1CPnMR4A)
伊霍side
今日は、あっという間に過ぎてしまった冬休みが明けて、初の登校日だ。
あの、クリスマスの次の日から、俺は心に何か重いものがのしかかった様な思いで、年末年始を過ごした。きっと、一輝も同じような思いだったんじゃないかな。…でも、それでも、一輝はあの忘れてくれって言葉通り、何も無かったように笑っていた。…まぁ、それは俺もなんだが。
…このまま、なかった事にして過ごしていいのか。そんな気持ちが、ずっと俺の頭の中に残っていた。
・・・
伊霍「一輝、おはよ!」
一輝「…ん、おはよ。」
伊霍「…なんか、眠そうだね。どうしたん?」
一輝「いや、ちょっと夜中まで起きてただけ。」
伊霍「ふーん。ま、一輝はいつも眠そうな感じするけどなーw」
一輝「…いつも授業中爆睡してるやつに言われたくねぇけど?w」
伊霍「ま、まぁまぁ!それはそれ、これはこれって事でw」
一輝「何だよそれw」
…ほら、一輝も俺もいつも通り…のはず。
ガラッ
「HR始めるぞー。席つけー。」
先生の声で皆が喋るのを止め、席に着く。
「年が明けて、お前らも一つ学年が上がった。これからも……気を引き締めて……」
先生の長ったらしい話と、気持ちのいい太陽のあたたかさが追い打ちとなり、俺はいつの間にか眠ってしまっていた…。