BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)

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ハイキューパロディ短編他
日時: 2016/02/16 10:13
名前: 七詩 ◆Ww9Me2u6TE (ID: oompVg8u)

はじめまして、七詩と言います。
ハイキュー関連のパロディ短編などを主に上げて、文章力を鍛えたいと思っています。
文は固くなりがちですが、脳内はゆるゆるなので、お気軽に声をお掛けください(*´∀`)♪


パロディについて
思い付きの短編だったり本当に設定だけだったり(予定)。
設定でもし気に入ったものがありましたらご自由にお持ち帰りください。報告は任意で結構です(*´▽`)

リクエスト
地雷(下に記載)以外で、もしありましたら言ってください。
ただ、妄想が追い付かなかったり多忙だったりすると書けない場合もありますので、50%くらいの確率で書く、くらいの気持ちでリクエストしてくださるとありがたいです。
基本的に押しcp(?)以外は友情関係になりがちです。なんなら押しcpも友情の延長線上だったりします。甘甘とかなかなか書けなくて……orz


押しcp
BL→黒大、二茂、リエ夜久、花国など、マイナーばっかり好きです。

NL→菅潔、やまやち、ひなやちなど谷地受けが好きです。

組み合わせ
合宿主将組、烏野一年、青城三年、あと縁下組が好きです。というか原作や原作オマケで関わりがあれば大体好きです。


地雷
cp→黒研、菅夜久はどうしてもダメでした。この組み合わせは完全に友人判定です……
他→女体化や過度なキャラ崩壊が苦手です。


タイトルと説明文少し変更しました。


目次(※[]内は続き物です)
単発
黒大[>>1 >>2] [>>3 >>4]


同設定パロディ(設定→>>16
リエ夜久[>>9 >>10]
黒大[>>13 >>14 >>15]
二茂[>>5]


2015〜2016年末企画
「黒大」と「こたつ」[>>27]
「花国」と「年越しそば」[>>28]
「二茂」と「初詣」[>>32]
おまけ
リエ夜久[>>37 >>38 >>39]


※ボツったものは入れてないです。

Re: ハイキューパロディ設定他 ( No.10 )
日時: 2015/11/25 10:36
名前: 七詩 ◆Ww9Me2u6TE (ID: WSl7zu6B)

※続き

 部屋の中は火鉢のせいもあり少しだけ暖かい。夜久はリエーフを部屋へ入れ、布団の上にあぐらをかいた。
「書類仕事は大体終わったんだが、また二件ほど妖怪退治の命が降りている。これを片付けた後、報告書と始末書を書いて上に提出。その間に何もなければ多分帰れるんだが……」
年末の近いこの季節は、妖怪たちが好む「人の争い」が多く発生する。借金の取り立て、ツケの支払いなど、そこで発生した陰の気のせいで妖怪たちは活発化してしまう。正直夜久だけでどうこうできる数などとうに越しているのだが、夜久の他に都へ派遣された陰陽師はいなかった。
「手伝ってもらえればいいんですけどね。俺も流石に疲れました」
「すぐ終わると思ったからお前しか連れてこなかったが……これなら犬岡も引っ張ってくるんだったな」
犬岡や芝山も夜久の使い魔の一人だが、移動手段に長けたリエーフのみを連れてきたのはそういう理由からだった。
 こうなったら友人で同じ陰陽師である菅原に助けを求めようかとも思ったが、領主の澤村が音駒にいる今、彼が烏野を離れるわけにもいかないだろう。澤村が烏野に帰る頃にまた手紙でも書いてみようか。それまでに仕事が終わっているといいが。
 夜久がそんなことを考えていると、いきなり目の前がふっと陰った。何事かと思い顔を上げると、狐の姿に戻ったリエーフが大きな体をぐっと伸ばしている。
「……お前なにしてんの」
呆れと驚きの混じった声で夜久が聞くと、リエーフはあくびをしながら布団を囲うように丸くなった。
「疲れたし眠いんで寝ます……でも寒いから一緒に寝ましょ!」
「それ多分暖かいの俺だけだけど」
「夜久さんだって寒いんだからいいじゃないスか」
ほらほら、とリエーフが尻尾を揺らし、それがふすまに当たってガタガタと音をたてた。なんなら箪笥もひっくり返しそうだ。
「おいばたばたすんな!部屋荒れるだろうが!」
夜なので小声で叱り、ついでに頭を叩く。痛い、と言ってリエーフが涙目でこちらを見た。
「だってー……」
「誰も寝ないとは言ってねえだろ」
夜久がそう言うと、先ほどまでしょげていたのはどこへやら、一転してリエーフの表情は明るくなった。また尻尾がふすまを鳴らしかけたので、夜久は慌ててそれを止めた。
「迷惑になるからうるさくすんじゃねえ!」
「イテッ、はーい」
 夜久が布団に潜り込むと、ふわふわした毛並みがまわりを包み込んだ。時おりもぞもぞと動く暖かさが、生きているものが側にいるのだと証明しているようで、それがひどく夜久を安心させた。

 ぬくぬくとした暖かさと共に、夜はゆっくりと更けていった。



***



あれ、リエ夜久要素どこいったんだろう\(^o^)/
ぬくぬくしてる二人が書きたくて書いたんですが……

Re: ハイキューパロディ設定他 ( No.11 )
日時: 2015/11/26 22:55
名前: やっくん。 (ID: 0llm6aBT)

リ、リエ夜久だと⁈
ウマウマ〜( ´ ▽ ` )ノ

Re: ハイキューパロディ設定他 ( No.12 )
日時: 2015/11/27 10:58
名前: 七詩 ◆Ww9Me2u6TE (ID: /7b9bPFg)

≫やっくん。様

コメントありがとうございます!!
リエ夜久要素皆無な気もしますが……いかがでしたでしょうか(震え)

今度はもう少しちゃんと書けたらいいなと思っています。
また来てくださると嬉しいです!(*´▽`)

Re: ハイキューパロディ短編他 ( No.13 )
日時: 2015/12/08 19:18
名前: 七詩 ◆Ww9Me2u6TE (ID: 5SQt.OF5)

最後にあげたの結構前だったんですね、びっくり……

※この前のリエ夜久と同設定
※黒大
※年齢操作あり
※長い
※多分付き合ってる




 ふと、何かの気配で目が覚めた。
 体はまだ少し熱く、重く、だるい。喉の痛みこそないが、完全に風邪である。仮にも音駒という一国を治めている領主が体調管理もできないなんて、と黒尾は自虐的にふっと笑った。
 まだぼんやりした頭で気配の正体を探ると、なにやら廊下が騒がしい。その音で意識が冴え、黒尾は今日の予定をはっと思い出した。
「今日澤村来る日だった……」
 ゆっくりと体を起こす。体はまだ休んでいたいと悲鳴をあげるが、澤村の治める烏野は遠くそう易々とこちらに来られる場所ではない。それに仕事があるとはいえ折角余裕のある日程で来てくれているのに、体調不良程度で休んで日数を削りたくはない。
 なんとか布団から出て、正装に着替える。足がふらつき頭も鈍く痛い。黒尾は大きく息を吐き出し、ぐっとへそのあたりに力を入れた。


「く、黒尾さん!? 駄目です、まだ寝ていなきゃ……!」
「そうですよ、澤村さんにはちゃんと訳を話してありますから!」
 黒尾が廊下に出てすぐ、犬岡と芝山が駆け寄ってくる。心配そうに眉を下げる二人の頭を撫でてやり、黒尾は安心させるように言った。
「あー、もう平気だから心配すんな。それに澤村もあまり長居はできねえだろ?さっさと済ませりゃ、病み上がりの体にも響かねえよ」
「それだけふらついといて、平気だなんてどの口が言うんだ?」
 突然の落ち着いた声に黒尾が振り向くと、背後に海がいた。抵抗する間もなく羽交い締めにされ、そのままずるずると部屋まで運ばれる。
「海……俺は大丈夫だから離せって」
 黒尾の抗議の声もむなしく、海は一切顔色を変えずに黒尾を布団の上へ放り投げた。
「着替えて寝てろ、な?」
 いつもの菩薩顔でそう言われ、黒尾は渋々寝間着に着替えた。


 夜、ふと目が覚めて、黒尾は体を起こした。夕食の時間はとうに過ぎたようで、枕元に三つおにぎりが並んでいた。皿の下には手紙が挟まっていたが、月明かりのみではかなり見辛い。
 火種を貰おうと立ち上がる。もうふらつきも頭痛もない。明日には面会できそうだと思いながら、黒尾は廊下に繋がる障子をがらりと開けた。
「あ」
「うお!?」
 目の前にいたのは、右手を中途半端な高さに持ち上げたまま固まる澤村だった。どうやら見舞いに来てくれたようで、左手には風呂敷包みを持っている。
「起きたんだな、元気そうで良かった」
「おー……」
 そこで黒尾は、自分が寝間着姿であることに気がついた。一瞬慌てたが、よく見れば澤村も寝間着とまではいかないまでも正装ではない。正式な場でもないし、そこまで気にすることもないか、と黒尾は開き直ることにした。


 蝋燭と火鉢に火を灯すと部屋の中は明るく、暖かくなった。流石に寝間着一枚で相手をするのも悪いと思い、黒尾は赤い羽織を寝間着の上から羽織った。澤村は黒尾に向き合う形であぐらをかき、左手に持っていた風呂敷包みを差し出した。
「土産だ」
「どーも……お、酒か。いいね。烏野の酒は美味いから」
「それは良かった」
 お互いに小さな杯に酒を入れ、軽く掲げる。一気にくっと飲み干すと、ひりりとした痛みのあとにほんのりと米の甘味が広がった。久々の好みの味に黒尾が嘆息すると、澤村は満足そうに笑い、自分の杯も空にした。




続きます→

Re: ハイキューパロディ短編他 ( No.14 )
日時: 2015/12/08 22:58
名前: 七詩 ◆Ww9Me2u6TE (ID: /eEAG2r9)

→続き

「それ、食わないのか?」
 三杯ほど空けたところで澤村が指差したのは、先程のおにぎりだった。そういえば手紙を忘れていた、と黒尾は懐にしまっていた手紙を開いた。

『はやくけんきになつてくたさい
いぬあか

めんなてつくいました
りえふ

お大事になさってください。
芝山』

「……このおにぎり作ったの、あいつらか」
文字を書き慣れていない犬岡とリエーフの字はまるでミミズがのたくったような形をしていて、誤字があるせいもありしばらく眺めていてやっと平仮名だと分かった。
うまく読めずに目を細めている黒尾を不審に思ったのか、横から澤村が手紙を覗き込み、そしてふふっと笑った。

 犬岡の字は墨が多すぎて滲んでいるし、リエーフは逆に墨を最初の一回しか付けなかったのか、後半の字が掠れている。流石に芝山は夜久や海に学問を習っているだけあって、綺麗で見やすい字だ。

「何をどたばたしているのかと思ったら、これ作ってたんだな」
「リエーフ帰ってきてたのか」
「ああ。日向も一緒に四人で遊んでるなーと思ったらいつの間にか居なくて、どこに行ったのやらと思ってたら今度は廊下を行ったり来たりしてなんかしてたんだよ。多分調理場に行ってたんだろうな」
 よく見るとおにぎりの形も少しずつ違う。一つは力の入れすぎかへしゃげていて、一つは最早丸に近い三角形で、一つは綺麗な三角形だが他の二つに比べてやや小さかった。
「個性出てるなー」
 からからと笑いながらそう言う澤村につられて、黒尾も思わず吹き出した。へしゃげたおにぎりを口にしてみると、固くて、そして少ししょっぱい。丸いのはむせこむくらいには塩気が強く、小さいのは前に海に作ってもらったのと同じ優しい味がした。


 黒尾がごちそうさまでした、と手を合わせると、澤村がにゅっと何かを突き出してきた。よく見ると机の上に放置していた黒尾の筆だった。
「……どうした」
「灰羽に返事書いてやれ。きっと喜ぶぞ」
「あー目に浮かぶわ……しゃーねえな」
 筆を受け取り、机に向かう。書き物をしている際に倒れたせいで、筆はカチカチに固まっていたが墨はまだ少し残っていた。
 筆をほぐし、少し考えてから雑紙にさらさらと書き付ける。後ろから見ていた澤村が吹き出した。
「お前、『塩からかった』って、少しは誉めてやれよ!」
「いやお前も一口食っただろ!あれをどう誉めるんだよ!」
「あれが灰羽のだって確信はあるのか?」
「少なくとも芝山のじゃねえだろ。で、犬岡のおにぎりは基本へしゃげてる。前に花見したときすぐ見分けついた」
「じゃあ絶対灰羽のか。他に何かないのか?」
 話しながら、黒尾自身もこれだけでは流石に悲しいだろうと思っていた。他に何を書こうか頭を抱えていると、突然澤村が黒尾の頭を叩いた。
「……何すんだ」
「お前が思ったことを素直に書けばいいだろ」
「……」
むすっと黙りこむ黒尾に、澤村は一つため息をついた。


 澤村には黒尾の本心が分かっていた。味なんか本当はどうでもいいことも。不器用ながら一生懸命作ってくれたことがなにより嬉しいことも。ただちょっと照れていて書けないだけだということも。恐らくそれらを見透かされているのも分かった上で未だに黙りこんでいる黒尾に、澤村はもう一回叩くか、と腕を振り上げた。
「分かった、分かったから!」

 降り下ろされた腕は黒尾の頭ではなく手のひらに納められる。ぶつぶつ言いながらもそのまま澤村に背を向け机に向かう黒尾に思わず笑いがこぼれたが、すぐに澤村は顔をしかめた。
「黒尾、腕離せ」
 しかし黒尾は聞こえなかったかのように筆を動かしている。腕をぴしゃりと叩いてやったが、反応がない。
「おい黒尾!」
 思わず澤村が声を荒げると、ようやく黒尾がくるりと振り返った。
「なんだよ」
「腕離せ」
「あーはいはい」
 やっと手が離れた、と思ったのも束の間、そのまま黒尾の手は澤村の腕をなぞるように下がり、するりと手を握った。
「……おい」
 しかし今度は完全に無視される。澤村は手から逃れようと数回引っ張ってみたが、
「おい揺らすなよ」
「あ、すまん」
と根が真面目なためつい動きを止めてしまい、それ以上どうすることもできず、結局黒尾が手紙を書き終えるのを待つ羽目になった。




続きます→


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