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パラレルワールドへ【オリジナル/BL含/異能力】
日時: 2016/10/23 20:05
名前: 朝倉 (ID: m.NeDO8r)

簡単に説明します。

普通の日常に退屈を感じていた青年が、変な老人と知り合って、勧められた世界に好奇心を抱いて、二文字の返事によって、そこへいく。
もう一つの世界であるパラレルワールドへ着いた青年は能力を持っていて……というお話です。

よろしければ閲覧していってください。

2016.10.21 閲覧数200突破!ありがとうございます!

Re: パラレルワールドへ【オリジナル/BL含/異能力】 ( No.3 )
日時: 2016/06/16 23:51
名前: 鈴木洋太 (ID: ERCwuHMr)

「へ、へぇ〜…なら爺さんは向こうの世界、見たことねぇんじゃねぇの?」

かなりの動揺で敬語も忘れる。

「……見たことはないんだがね」

(見たことねぇのかよ。だったら今までの話も結局は全部夢物語かよ)
何だか少し悔しくてそっぽ向いて小さく舌打ちすると、爺さんは言葉を続ける。

「聞いた話なんだよ。向こうから帰ってきた人たちのね?」
「…………は?」

(どういう意味だ、何なんだこの爺さん。何言ってんだ?ボケてんのか?)
頭ではそう思っていると、爺さんは、俺に行ってきた。

「まぁ、信じてはもらえんだろうね。実際に見てみるかい?」
「……え、向こうの世界へ行ける機械とか、そんな何か、ですか?」
「うむ、そうだよ」

本当にそんな物があるのか、爺さんの夢見話ではないのか、それを目で見て知りたかった。俺は頷く。

「…はい、見ます!」
「ただし、見るからには向こうの世界へキミも行ってもらうことになるけど、それでも見るかい?」

自分の安否など、どうでも良かった。向こうの世界には少し興味もあったし、住むとこも金もない俺には失う物なんて考えられなかった。
だから、即決で決めた。

「はい!」

Re: パラレルワールドへ【オリジナル/BL含/異能力】 ( No.4 )
日時: 2016/06/17 00:50
名前: 鈴木洋太 (ID: ERCwuHMr)

爺さんはボロそうな小型車に乗って俺も乗るように言ってきたので、乗ってはみたものの狭かった。
見知らぬ道を2時間狭い車で我慢した。

周りも真っ暗で、森林の生い茂ったとこへ入って行く。小さな道、霧が出ていて2m先は見えない状態の中、車は止まることなく進む。

この時、やばい人についてきたんじゃないかって自分の中では不安が募っていた。
深い森林の中、草も膝ぐらいまで生えたとこにボロい家が一つ立っていた。雨でも降ったら雨漏れ酷そうだと思いながら車を停めて降りては中へ入っていく爺さんについていった。

家に入ると、月明かりがあるからか、目が慣れてきて、周りを見る。
歩くと床がギイギイなって、周りの家具にはホコリが溜まっている。
立ち止まった爺さんは床に手をかけ引き上げた。
そこを見ると長そうな階段があった。

恐怖心で先に行けないでいると、爺さんは俺を見て来る時は床を閉めて来てね、と告げると先に階段を降りていく。

慌てて俺は爺さんから離れてはいけないと謎の危機感に階段を少し降りて床を閉めた。

Re: パラレルワールドへ【オリジナル/BL含/異能力】 ( No.5 )
日時: 2016/06/20 07:41
名前: 鈴木洋太 (ID: ERCwuHMr)

周りは真っ暗で階段は見えない。
俺は段差を踏み外して落ちてしまわないように恐る恐る降りて行く。
爺さんは慣れたようにどんどん前へ、下へ降りて行く。

2人の階段を降りて行く足音が響く。

ふと、爺さんがもう一つの世界について話し始めた。

「向こうにはね、キミとそっくりで同姓同名の人が居るんだよ。その彼と入れ替わるみたいな感じになるのかな?まぁ、向こうの彼はここに来ても深い睡眠に入っていて生きているけど、起きることは決してないから安心して」

「え、それって大丈夫なんですか?」

「大丈夫。向こうの世界は少しココとは感じが違うからキミも何かしら変化はあるだろうけど、大したことは無い」

へらへら笑い声をあげながら言う爺さんに少し不安になった。

黄色い電球が光っている。豆電球だ。今では殆ど見なくなってしまった黄色い電球の元へ近づくと目の前には色々な形の器具が散らばっていた。
辺りを見渡すと、テーブルや台の上、椅子にまで本やら器具が沢山あった。

爺さんは頬をかきながら何か探している。
タイムマシン等に使われそうな人が入れる大きさの機械が二つあって、一つは横になる用?もう一つは立って入るんだろうけど、中には水らしきものが入っているのが見える。下からボコボコと空気か何かが上へ上がっていく。

5分も経たないうちに爺さんが声をかけてきた。

「鈴木君!あったよ!ほら、これ。キミは、これを被ってパラレルワールドへ行ってくれ」

目の前に見せられたのは黒く薄っぺらそうに見えて厚そうな布の様な物。大きさは結構あって、畳六畳分ぐらいかな……。
とりあえず手に掴んで受け取る。

Re: パラレルワールドへ【オリジナル/BL含/異能力】 ( No.6 )
日時: 2016/06/20 07:55
名前: 鈴木洋太 (ID: ERCwuHMr)

「裏表は関係ないから。キミがすっぽりコレで覆われるぐらいにしっかり被ってね。被った時点から一分ぐらいしたら目を開けていいよ」

「…わかりました」

「全身がコレで覆われないと向こうには行けないから」

黒い布は案外軽く、マントのような感じで肩に羽織りながら爺さんの話を聞く。ずっと笑顔で話し続ける爺さんに相槌だけを打つ。

「あ、あと最後に。超能力者といっても、良い人だけじゃないんだ、やっぱり人間だからね、何かしら悪用しようとする連中も居るはずだ。そういう人達とは関わらないように!向こうでキミが命を落とすことがあれば、向こうから来たキミのそっくりさんはココで植物人間となるわけだからね…。わかったかい?」

「はい…!」

俺は堅く頷いた。それを聞いた爺さんは「うん、良かった。それじゃあ、いってらっしゃい」と笑顔で片手をあげながら言ってきて、俺は肩に羽織っていた布を慌てて頭から被った。
布の中央まで布を引っ張らなくてもすぐに足まで黒い布に覆われた。豆電球の光がなくなり、暗闇で静かになった。

Re: パラレルワールドへ【オリジナル/BL含/異能力】 ( No.7 )
日時: 2016/06/21 10:08
名前: 鈴木洋太 (ID: 0K/ebJFU)

俺は爺さんの言うパラレルワールドへ行く瞬間がどんな物なのか実感したくて、目は瞑らなかった。
爺さんは“一分ぐらいしたら目を開けていいよ”と言った。それは“眼を閉じろ”と言った訳では無いと少し捻って考え、目を開けていたが周りは真っ暗で暗闇しかなく、目を開けている実感も湧かない程だった。

ふと光が差し込んで、眩しい!と思う瞬間には目の前には真っ白い天井があって、慌てて上体を起こして周りを見ると、そこは見知らぬ一室だった。
布団の上で膝には掛け布団が少し掛かっている。俺は水色と白色のボーダー柄のパジャマを着ていた。
和室で家具はそれほど無く、ボロそうなマンションの一室のようだった。

まさか、もうパラレルワールドへ着いたって言うのか?意味がわからない。俺は眠っていたのか?目は開けていたはずだぞ…。

辺りを見ても俺が被った黒い布は何処にも見当たらなかった。
室内には時計すら無く、ただ、ガランとした何も無い部屋に布団が敷かれ、そこに寝ていただけのようだった。
生活感のない部屋で、ズボンに違和感を感じて、ズボンのポケットを探ると23円の小銭が出てきた。小銭の形は元の世界と変わらない。

「…この世界でも俺は貧乏なのか……?」

23円を片手に深いため息をついた。
その時、玄関の扉が強く叩かれた。


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