複雑・ファジー小説
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- 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き
- 日時: 2012/01/01 17:03
- 名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
どうも、初めましての方はどうも。
はじめましての方でなくてもhello。
李友といいます。別名泡れもん
面倒くさいけど、どうぞヨロ。
ともかく、書きます。
主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き
スタートです。
prologue>>1
第一章 >>2-20
一節
第一話>>2 第2話>>4 第3話>>7 第4話>>10 第5話>>11
二節
第6話>>12 第7話>>15 第8話>>16 第9話>>17 第10話>>20
第二章 >>23-40
第1節
第11話>>23 第12話>>24 第13話>>26 第14話>>27 第15話 >>33
第2節
第16話>>34 第17話>>35 第18話>>38 第19話>>39 第20話 >>40
第三章 >>41-
第1節
第21話>>41 第22話>>42 第23話>>43 第24話>>44 第25話>>45
- Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.8 )
- 日時: 2011/12/16 23:15
- 名前: よく脛ばっか蹴られて痛い男 (ID: lFtbIZgG)
>>6
“スネ”だ
解ってくれ
- Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.9 )
- 日時: 2011/12/17 16:48
- 名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
あぁ〜あ。なるなる。わかったぜ。スネ夫。
脛ばっかり蹴られるんだ…。可哀想ね。
- Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.10 )
- 日時: 2011/12/17 17:06
- 名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
第4話
ジャスは授業中ほとんど手をあげない。
そんなジャスが手を挙げたのが気に入らないのか、不服そうにルースティ先生はジャスの事を見た。
「…まったく、そんなことがわかるならいつも手をあげればいいものを…。」
先生はぼそりと言ったつもりかもしれないが、目の前の席のメグには丸ぎこえだった。
「彼らの名は「夢喰い」夢喰らい、ヴェルピストとも呼ばれています。東洋国の言い伝えではその名の通り、夢を食べる生き物として知られています。」
「先生。」
後ろの席から凛々しい声がした。
思わず振り返ると、手をあげているのはフィオナの様だ。
フィオナ=バートレット
彼女は、このクラスの学級委員を務める秀才で、メガネをかけた少女だ。
話してみるとそっけなく、つっけんどんな処であり、くだけたことを言うとすぐに真面目なことを言うお堅い感じの子。
メグはあまりフィオナの事を好きになれなかった。
話しにくくてあまり好きじゃない。
「なんですか、バートレットさん」
先生は柔らかな物腰でフィオナに返事を返した。
フィオナは先生のお気に入りなので「さん」づけで呼んでもらえる。
「どうして東洋の、しかも架空生き物の事をお話しなさるんですか。今までは、蛇とか、カエルとか、そんな爬虫類の事をお話しなさっていたのに。」
- Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.11 )
- 日時: 2011/12/17 20:48
- 名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
第5話
今回ばかりは、フィオナに一理ある。
どうして、今までとは違う、言い伝えの生き物なんかの授業をするのだろう。
まぁ、それもまた楽しそうだけど。
ルースティ先生はきりりとした表情に戻ると、「ん、んん」と、咳ばらいをした。
「なぜ、今この「夢喰い」の話をするのかと言いますとね。東洋のくにより、この「夢喰い」の発生が見られたという情報があるのです。いましなくて、いつこの話をするというのです?いましなくては大いにもったいないことかと。さ、話を続けましょう。」
そんなこと言うのならば、この現状について語ってくれればいいものを…
って先生に言ってやりたかったが、面倒くさくなりそうなのでやめた。
先生の長いお小言は眠くなってきて、面白くないし。
先生は夢喰いが起こした事件をちまちまと長ったらしく喋りまくった。
実際の夢喰いの写真なども、教科書に載っていた。
ふと、その一枚にメグは目を向けた。
あれ…?
その少年にはなんだか見覚えがあった。
実際見たことがあるという訳がない。
だけど、なんだかとても懐かしくて…。
思い出せない。いくら頭を絞っても、その記憶は全く出てこない。思い出せないもどかしさ、頭と心が何だかむず痒い…。
多分、他人の空似というやつなんだろう。
でも…そんなことって?
人間と、人間ではないものが似ているって?
メグは頭をふるふるふって、その考えをかき消した。
お隣のパン屋さんの旦那さん…。バッキンソンさんはそのペットのチャッピーにとてもよく似ている。
そうだ、そんなことってあるんだ。
でも…本当にそうなのだろうか?
その、むすっとした顔の怪しい少年には、昔何処かで出会ったような気がしてならなかった…。
- Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.12 )
- 日時: 2011/12/18 00:06
- 名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
第6話
全部の授業が終わると、避難所に付属の個室に皆次々と帰って行った。
家にいると、フェルヴェリオに捕まるかも知れないとのことで、今日からこの避難所での生活が始まったのだ。
それに、大人たちは既に
—フェルヴェリオの牢の中—
子供たちだけで家にいるわけにもいかないのだ。
メグは、あの夢喰いと表された少年の事が気になっていた。
濁った瞳の不思議な少年。
何処かで見た気がするんだけど…。
やっぱり思い出せない。
はぁ、やめやめ!
余り無理やり記憶を穿り出そうとすると頭が痛くなる。
面倒なことはやらない方がいい。
だって面倒だから。
さあ、もう部屋に戻る時間だ。
メグはみんなを引き連れ、部屋に帰って行った。
『君はどうしてすぐにありえないっていうんだ?』
太陽の光がはとはの間からてらてら漏れている。
木漏れ日っていうんだろうか、スポットライトのように差し込む光
声の主は可愛い子供みたいな笑顔で私…メグに言う。
『有り得ちゃったことなのに。どうして有り得ないんだよ』
ニコニコ笑いながらも説教めいた言葉…。
金髪のちょっと長い髪、黒に緑が足されたような不思議な色の瞳、しわくちゃの背広、私より少し小さな背。
『君は、臆病者で、きっと君の周りに広がる世界をよく見たことがないんだろう。だからそんなことを言うんだな。』
臆病者!?
今でこそたくましくて、目立ちたがり屋のメグ。
臆病だなんていわれ、少しの間あっけにとられる。
でも、なんて可愛い人なんだろう…。
心惹かれてしまいそうな笑顔だった…。
「な、なんてことを」
『ねぇ、もう少しよく見てごらんなさい』
ちいさな手でメグの腕をつかむ誰か、その力の強さにメグはおののいた。
さっきまでのふわっとした感情は消え、ぎょっとし、恐怖を感じだ。
この子といたら、私はひねりつぶされてしまうんじゃないだろうか…。
『世界を…!』
彼はそのまま、メグの腕をもぎ取るような強さで握り、ものすごい速さで駆けだした。
メグは気絶した…。