複雑・ファジー小説
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- 【オリキャラ募集中！】絡んだ歯車を解いて
- 日時： 2012/04/11 11:10
- 名前： 美月ルミネ （ID: RNO2RYRs）
貴方の作ったオリキャラが、この物語の運命を左右する
細胞の中に吸血鬼が入り混じるが流れる人間「吸血器」と、契約を結ぶ人間「印証」が住まう「開放地区」
吸血器は人間と契約を交わせば血を吸える。願いを１つ叶えられる。人間は契約を交わさなかった頃の苦しみが消えるだけ。開放地区の人間は結局
何かが消えるだけ
開放地区の人間はどうしても長くは生きられない
それを定めだと割り切る人間しか居ないから
医者も1人 研究員は1人 人間も数人しか居ない
お店はまぁまぁ不自由はない程度ある
何十年前までは吸血器も印証も少なかった。バランスが取れてたんだ
しかし事件が起きた。
「無差別混沌事件」 あちこちで吸血器、印証になる初期症状が起きた。何者かが、とある中学校の食事に器と印の血を混ぜた。
印証の血を入れられた人間は血を吐いて倒れ
吸血器の血を入れられた人間は錯乱、無いはずのケロイド、一部の歯が刃歯（八重歯より鋭い歯）となった
何者かの陰湿ないたずら・・・いや、いたずらでは済まない事件と化した
犯人は捕まってない
バランスの取れなくなった国は
一部吸血器を排除
あちこちに緊急開放地区が開かれた
それから数年、落ち着きがとれて
緊急開放地区は徐々に消えた
とある県の
開放地区
そこには
事件に巻き込まれた人間しか
居なかった
そんな少年少女達の
古からの言い伝え
69年後から来た「２人」の吸血器
確認されたのが未来から来た彼と、過去の人間1人の
「喰器」と呼ばれる
吸血器の血を飲む吸血器
連続襲撃事件
怪死事件
錯乱
人類崩壊
そして 終焉
悲しい世界で
吸血器と印証は
何を見る？
- STOP ( No.37 )
- 日時： 2012/04/09 19:11
- 名前： 美月ルミネ （ID: RNO2RYRs）
「ほら、また繰り返すことになっちゃうよ
どうするの？
苺ちゃん」
「別に消毒なんていらねーよ。器なんだしよ？印よりすぐ治るぜ」
血を拭いたら、そこまでの傷ではなかったが、中にはかなり深い傷もあった。
「ダメ！治るだけだよ、消毒はできないんだからさ、ほら先生、やってあげて」
「はいよ。後で血あげてやれよ？」血が無くなったんだ、仕方ないとため息をついて聖は鈴のほうを向く。
「鈴はいつまで泣いてるの？」「だって・・・痛そうだもん」
鈴は他人が傷つくと必ず、泣いてしまう。
これにはさすがに朔もお手上げだったらしい。
「無茶な事するからだ。見つけたら教えろと言ったであろう」
やれやれと立ち上がって言う先生。
「しょーがねーよ。一般市民なんかが適わねーよ、あの速さ。俺等でも追いつけなかったし」
むしろ追いつけてた苺とレイが怖い、と言っていた。
「無茶しちゃ・・・ダメだよ」
「はいよ、ありがとな？鈴。もう泣くなって」
そう言ってアルは立ち上がって鈴の頭を撫でる
「何処行くの？アル」鈴が心配になって問う。
「あのヤローの所。アイツに一発決めてやらなきゃレイに笑われる」
そう言って聖の脇を通り抜ける・・・と同時に一番傷が深い所を聖に蹴られる。
物凄い音を立てて奥へと転がっていく。普段のアルなら絶対避けてるのに・・・
「ってー・・・」完全にひっくり返ったアルが呟く。
「そーゆー事だよ？アル。おとなしく寝てなよ」
鈴は涙が止まったらしい・・・。驚いて・・・。
「えっと、ちょっと、え？何？聖強いの・・・？」
「いや、全然だよ？」
なるほど、そこまでアルが弱くなったのか。
「なんでだよ？おい医者！」
「血を出しすぎてる。貧血みたいなもんだなぁ。」
なんだろうねぇ あれ？
歯車が壊れる 壊れてる 壊れた
知らない 知ってる 知らない 知らない知ってる しらない 知ってるはずもない
壊れる壊れる壊れる壊れる壊れる壊れる壊れる壊れろ壊れる壊れろ壊れてしまえばいいのに
- STOP ( No.38 )
- 日時： 2012/04/09 22:32
- 名前： 美月ルミネ （ID: RNO2RYRs）
一方、レイは1人で器を追っていた。
アルは重症（？）で役立たず。苺は朔達を呼びに一時離れた。が、遅い。そろそろもスタミナも切れてくる。最近、アルで遊びすぎて運動をしてないのが祟ったか。そう思いながら、ただひたすら走っていた。
「そろそろ終わらせて・・・もらおうか！！」
少しスピードを強めて、最後の賭けだ。時間を稼ぐ前に、蹴りをつけてやる。
フードで相手の表情は分からないが、口元は・・・笑っている。
私は、やってやる。アルを信じて。
「いいのか？足を止めても。」何回質問しても、何をしても、声は出さない。
「全力で・・・行かせてもらう！！」そう言って身を引き、思いっきり足を上げる。さすがに、抑えられた。だが、ここで・・・！
「はぁっ・・・！」足を戻し、奴の腕をひねる。さすがに聞いた・・・か？そう思った瞬間、自分の足に何か、熱い何かが刺さった。
「なっ・・・！？」噛まれていた。野犬かコイツは！
「レイイイイイイイイイィイイイイ！！」ドン引きする程度の叫び声が聞こえる。奴の声だ。
見事に、回転蹴りが奴に決まって・・・ない。だが、足は開放された。
「おいおい・・・マジかよ。素手ってないだろ・・・」
器は、ニタァッと気味悪く笑う。
「余所見！」思いっきり身を引いて、殴る。アルと同時に。頭の中で、アルの「よっしゃ!」って声が聞こえた。
昔から、こんな事はあった。繋がってるんだ。私達は。
両方から殴られた器は、さすがに大きなダメージがあったようで、地面に倒れた。口から血を流して、それでもふらふらと立ち上がる。だが、もう逃げないように、2人で奴の腕を掴んだ。抵抗してくる、物凄い力で。こいつ・・・理性が無い？野生だから、当たり前・・・か？
「アル！レイ！大丈夫！？」むこうから、苺と朔達が走ってくる。
すると、さっきまで抵抗していた器が、急に腕を垂らす。
思わず腕を、放してしまった。
「みぃつーけたぁ」 器の声を初めて聞いた。すると、急に居なくなった。
「逃げた、か」「ッ・・・クソッ！！」
誰を、見つけたのか。彼等たちが来た瞬間に・・・？
苺にも、さっきまでは反応してなかったんだ。
朔達の・・・誰かか？
「ねぇ・・・覚えてる？」戒器が聖と一緒に、鈴を部屋に送ってる途中聞いた。
「剣器の事？」
「そう。きっとね、今回の器も、苦しんでると思うんだ。アイツのように」
車椅子を押しながら、下を向いて呟く。
「今回も・・・約束に囚われて、見えなくなっちゃった子なんだよ。多分」
今回も平和に、終わるのかな？ 終わらないで
逃げないで 逃がしてよ 悲しすぎる運命から
永久に 永久に 短く
針を 追って 割って 戻して なくして
壊して つなげてみて 戻したら 元々がなくなっちゃったね
- STOP ( No.39 )
- 日時： 2012/04/16 03:48
- 名前： 美月ルミネ （ID: RNO2RYRs）
後ろで、さっきから唸り声？見たいな声がずーーっと聞こえてくる。
「ねぇ、どう思ってるの？あんたは」
陽器が鈴達を見ながら、月器に問う。どうして彼女は、こんなにも頭を捻らしてるんだろうか。
「何よ！無視？何悩んでるの？なんなのよ？」
そう言って、陽器は月器に近づく。
「全然世界が分からない。理解できてない部分が多い」
彼女とは、どうしても釣り合わない。誰かと別次元で更新してるような・・・。
「アンタが鈴達の世界をちゃんと見てないからでしょ！？」
「見てないんじゃない。教えられてないの。」
全く・・・何を言ってるんだかさっぱり。
「なら、今見なさいよ！ほらっ！」そう言って、彼女の腕を引っ張る。
「見てるし、見えるし。」全く動かない。物理の法則を使っても、こいつは絶対に動かない気がする。
「全く・・・貴方ってどこか不思議だわ。」
「きっとあの子は何が何だか、分からないだろうね。不思議を越えて、意味不明よね。」月器は、何処かを向いている。
「どこ向いてるの！私を見て！」
「見えない」
屁理屈・・・・！本当になんなのかしら、一々ムカつく・・・。
「あ〜いいわいいわ！勝手にするといいわ。」
「諦めたね、諦めが早いね。」
「うるっさい！」
そう言って、また鈴達を見る。あんなに眺めて、何処が楽しいのか、さっぱり理解できない月器。
「貴方は、本当に何がなんだか分からないんでしょ？和良（わら）」
和良とは彼女に付き添う、人でも器でも印でもない物。
「ぜんっぜん分かりませんよぉ！」そう言って鈴達を見る。
「大体、剣器って誰ですか？また、とか言ってますし。そもそもこの時間枠は狂いすぎです！全く分かりませんよぉ！」
見始めたのは、つい最近だから。彼女が存在したのは、朔器の久々の食事時間の頃。
「貴方達もいずれか分かるわ。それに、いつでも教えることはできるしね」
「なら、今すぐに教えてくださいよぉ！」
そう、いずれか分かるわ。大丈夫よ？
- STOP ( No.40 )
- 日時： 2012/04/11 15:23
- 名前： 美月ルミネ （ID: RNO2RYRs）
「あの器の声、どっかで聞いたんだけど・・・何処だっけなぁ」月がレイの足の傷を縫いながら言う。
「分かったから、集中しろ。せめて眼を開けながら縫え。」器に噛まれたレイの足は、かなり縫うことになってしまった。
「うぅ・・・痛くないの？麻酔なしで。」恐る恐るアルの後ろで、縫ってるのを見る聖。
「痛かったら反応くらいしてる」
器は、怪我の傷などは治るのが早い。多分、事故にあっても一週間程で治ってしまうだろう。
彼等が死ぬときは、体の内側、いわゆる細胞などの異常で死んだり、血が足り無すぎると死ぬ。
「よく見えなかったんだけど、相手にダメージあったのかい？それとも、こっちが一方的にやられた？」
「私が追っかけてた時に肋骨一本決めたよ？」器は、体が強い種類が多い、逆に蝶器や戒器などの、体の弱いタイプは珍しい。
「それでも、あんなに動いてるとは。精神崩壊でもしてて、痛みを感じないのかもな。」
「こら！動くなって。」
「え？何！？大丈夫レイ！？」朔に眼を塞がれてる鈴は、状況がさっぱり分からない。彼女が傷を見たら泣くから、と言って朔が手で眼を覆ってる。
「大丈夫だから、足に針が刺さっても平気だ。アルじゃあるまいし」
「朔テメェそれどーゆー事だ」
すると、ノック音が聞こえた。
「俺だ、リクだ。入っていいか？」
「おう！入れ。」
すると、リクの他にもう一人、女子が入ってきた。
「お邪魔します。」
そう言って、リクの後ろを歩いてくる。
「あっ、静ちゃん？静ちゃんでしょ？」
「鈴、知り合いか？」そう言って、朔は手を下ろす。
「す・・・ず？ああ、鈴さんか。こんにちは。」
彼女は、静（しず）。普段から無口な性格で、必要な事以外は話さない。
「今回の襲撃事件、クラス担当はコイツになったんだよ。だから、情報聞きに来た。」
そう言ってリクは座る。
「治療中失礼。これ、書いて後でリクに渡して。」そう言って静は2人に紙を渡して、立ち去ってしまった。
「相変わらずカッコイイねー静ちゃん。」
ニコニコしながらリクに言う。
「アイツが笑うのって、食事の前位だからな。暗いんだか、変わってるんだか・・・。」
「あの子、どこかで見たことある。」聖が、そう呟いた。
「聖もか？俺もなんだよ。」どうやら、アルもそうらしい。
「あれじゃねーの？孤児院。アイツ、孤児だからさ。多分一緒だと思うぜ。」アルとレイは孤児で、聖が孤児院から引き受け、ずっと傍に居る。
「私は覚えてる。あの髪と肌の色。それになにより、あの青色の目・・・。どうして、今また会わなくちゃいけない。」少し顔をゆがめる。
「知り合い？」鈴がそう問うが、レイは無言だった。
「レイ・・・。」そう呟いて目を閉じる。今日はもう、何も見えない。
新たな鍵が 作られた 現れた。 解いても絡まって 分かっても忘れ
繰り返し 貴方は今、どんな顔をしてるの？何を見てるの？教えて、見せて。
どうして、出会ったの？
- STOP ( No.41 )
- 日時： 2012/04/24 19:21
- 名前： 美月ルミネ （ID: RNO2RYRs）
これは、昔の話。アルとレイが出会ってて、聖とは出会ってない頃。
孤児院の中でも、変わってた2人は、いつも一緒に居た。
そして、他の子とは居ようとしなかった。
だけど・・・1人だけ、彼等に興味を持った子が居た。
その物語。
「少しだけ聞きたいことがあるの」そう言って、隅に座ってるレイに問う。レイは、何も言わず彼女を睨んだ。
お互い、無口でクールな性格だ。無言が続いた。
やっとレイが言ったのは
「私の傍に寄るな」
そう言って、レイが立ち上がる。と同時に彼女は腕を掴む。
「・・・お前は、誰だ？」
無言で、彼女は写真を2枚差し出す。
そこには・・・
「これ、見たこと、あるよね？」
「・・・ああ、そうだな」
その写真には、大切な人が写ってた。
「お前は、誰だ？」
「静」
それだけ即答をして、黙った。
「ねぇ、貴方は六勘を持ってないのよね。契約もしてないの？」
「悪いが、持って無くても契約を交わして無くても不自由はしてない」と、大人びた発言をした。若干、5歳。
すると、アルが来て
「ん？あれ、珍しいな。お前が別の奴と居るの」
すると、彼女は立って
「じゃ」何処かへ行く。
「んだよ、追いかけねーの？」
「いや、いいんだ」
彼女が何故、あの写真を持ってるのか。それだけが引っかかる。
しかし・・・。
そう言って彼女はしばらく姿を見せなかった。
毎日、少しずつ周囲を見ていたが、1週間経ったが、彼女の姿は見えなかった。
何処に居るのか分からぬまま、時間が経っていた。
忘れていたんだ。彼女を事を、大切な事を。
彼女が、何者かは知らない。が、どうしても引っかかるのは彼女の写真。
どうして、持っているのか。彼女は何を知っているのか。
「分からないな」
「んだよ急に」
そうだ、私は今足のリハビリをしてたんだった。
「おい足痛むのか？」
「いや、考え事だ。悪いな、付きあわせているのに。」
そう言って、足を動かす。まだ上手くは歩けない。だけど・・・。
「お前考え事するなって。」
ああ・・・危ない。
「今日は調子が悪い・・・。」
「ならやめにしろって！おかしいぞそんな事お前が言うの！！」
巡れ廻れ夜に続き逝け儚き夢に心が揺れ日に星に道を辿れ歩み進み別れ消え注ぎ墜ち流れ溶け灯り付け沈む鍵は扉に導き渡し元を考え答え出せ甘い珠を割り汚し治し赤く染め上げ歯が巡る