複雑・ファジー小説

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愛と正義の交響曲(元わかりあうための闘い)
日時: 2014/10/03 21:08
名前: モンブラン博士 (ID: EhAHi04g)

第3話から、スクランブルエッグに改名しました(笑)
タイトルは狐さんのアイディアを参考にしました!

来てくださったお客様
Orfevre様 時計屋様
かぼちゃ様 さおりん様
腐葉土様 花梨様
夕陽様 みにょ様
狐様 もふもふ様

主要登場人物紹介>>43 サブキャラ紹介>>46

プロローグ>>12
第1話>>13 第10話>>22 第19話>>33
第2話>>14 第11話>>23 第20話>>44
第3話>>15 第12話>>24 第21話>>45
第4話>>16 第13話>>25 第22話>>47
第5話>>17 第14話>>26 第23話>>48
第6話>>18 第15話>>29 第24話>>51
第7話>>19 第16話>>30
第8話>>20 第17話>>31
第9話>>21 第18話>>32

Re: 太陽天使隊 ( No.31 )
日時: 2014/09/24 09:17
名前: スクランブルエッグ (ID: CMSJHimU)

廉道side

僕は1回戦で、軽井沢くんと闘い重傷を負った、トリニティバードンという出場者もとい運営委員の容態が悪化したと言うので、急いで医務室へ向かった。
すると彼は屈強な体中に包帯を巻き、息もだえだえになりながらも、僕を青い真剣な瞳で見て、言った。

「…廉道先生、あなたに…頼みがある…!」
「頼み?」
「用件を話す前に、ここは私と先生だけのふたりだけにしてくれないか」

僕は彼の言葉を遮ろうとしたが、彼の真剣かつ優しさにあふれた瞳を見て、他の医療班のメンバーを部屋から出して僕と彼のふたりきりになった。

「それで、僕に頼みって何かな?」

すると彼の瞳から一筋の涙がこぼれ落ちた。

「先生、フレンチくんの暴走を…狂気を止めるのを手助けしてほしい…!あなたなら、それができる…!」

彼が気になることを言ったので、僕が疑問に思い訊ねると、彼は彼自身が知っていることを話した。
まさか、彼がこの大会の本当の目的は、そんな非道なものだっただなんて……
信じがたい話だったけど、彼の瞳は嘘を言っているようには見えなかった。
そして彼は、一通り話すと一呼吸おいて、震える手で傍にかけてあった鞘に入った剣を僕に差し出した。

「コレは…」
「私の愛剣ブレイブレード。私の魂とも言えるこの剣を…我が友カイザーに捧げて欲しい…!」

その瞬間、彼の腕から力が抜け、だらりと垂れ下がった。もしやと思い聴診器で心音を確認してみると、心音が完全に停止していた。
脈もなく、瞳孔の反射もない。

つまり……彼は亡くなった。

僕は彼の形見を握りしめ、彼の最後の願いを叶えることを、固く誓った。


カイザーside

「我が友、トリニティが死んだ…」

廉道先生からそれを聞かされた時、私は悲しみで満ち溢れていた。

ああ…またしても大切な友を闘いで失ってしまった…!

トリニティ=バードン。彼は不動、ジャドウと並ぶ私の親友のひとりだった。
理知的な平和主義者で私と馬が合い、不動とジャドウが会長についた時も、彼だけは私についてきてくれた。それだけではなく、彼には数えきれないほどのたくさんの恩があると言うのに、私はそれを万分の一も返すことができなかった…
悲しみにくれている私に、廉道先生は彼の愛剣ブレイブレードを差し出した。

「彼が、この剣をきみに託してほしいと、最後の遺言を残していたんだ…」

私は彼の剣を廉道先生に受け取り、彼の真意を考えた。恐らく、彼がこの剣を使って真っ先に打倒してほしい人物…それは、私の対戦相手の怒雷氷であろう。彼と怒雷氷は昔から、腹違いの兄弟と言う因縁で対決していた、宿敵同士だ。正義と悪、白と黒、まったく正反対の感情を持つ、憎き宿敵を倒してほしいと、私に願ったのだろう。
彼の剣を少し引き抜き、その青白く光り輝く剣を見て、彼の意思を受け継ごうと誓った。
ステージに上がると、227センチの長身に黒いローブを纏い、茨の冠を頭にかぶり、骸骨のように痩せこけ無表情な男を睨みつけた。

「フハハハハハ……邪魔だった小賢しい弟は死んだか。実に愉快だ」

彼はその骸骨のような顔で、口だけ開けて高らかに笑った。

「カイザー=ブレット。次はきみの番だ」
「……私は太陽神カイザーとして皆に慕われているが、今日だけは、友のために破壊神となり、お前を地獄に突き落として殺る!」

そしてついに、試合は始まった。

Re: 太陽天使隊 ( No.32 )
日時: 2014/09/24 09:15
名前: スクランブルエッグ (ID: CMSJHimU)

カイザーside

「我が友、トリニティの無念は、この私が晴らしてみせる!うぉぉ!」

雄たけびをあげ、彼に突進し、迷うことなく斬りかかるが、彼はその巨体に似合わない素早い動きで、私の剣を避ける。

「そんな生ぬるい攻撃で、この私が倒せると思っているのかね?」

彼は背後に回ると、能力で掌から生み出した青紫色のエネルギー弾を連続発射する。

「ぬうん!」

私は彼が放つ光線弾を、トリニティが遺してくれた剣で薙ぎ払い、間合いを詰める。

「なかなか大した動きだ。しかし、動きを封じてしまっては、何もできまい」

彼はエネルギーを練り上げ作り上げた頑丈な縄を出現させ、私の動きを封じた。
力を加えてみるが、逆に縄にエネルギーを吸い取られるため、引きちぎる事ができない。

「どうやら、万事休すのようだね。この縄は力を加えれば加えるほど、強く食い込むように作られている。無駄な力をかけないほうが賢明だと思うがね…」

彼の言葉を聞いて、笑みを浮かべる。
私が彼なら無駄なパワーを使わずに止めを刺されていただろうが、私はその真逆を行く。
自らの能力で瞬時に縄を蒸発させた私は、1歩1歩ゆっくりとした足取りで彼に歩み寄る。
私の異名、太陽神は伊達ではない。
自らを太陽と同温度にする事で、あらゆる物を焼き尽くす。彼は狼狽し、口から冷凍光線を放つが、私に到達する前に、それは掻き消えてしまう。

「怒雷氷。天に祈り、己の行いを悔いて、来世で生まれ変わるがいい。太陽の拳!」

私の魂を込めた太陽の拳は彼に命中し、彼の腹を貫いた。

「フハハハハハ…」

敵は、全身をまるで焼けた剣のように真っ赤に発光させ、高笑いを始めた。

「見事だ…実に見事な技だ…敵ながら…天晴れ…!」

そう言い残すと、彼は、茨の冠だけを残して跡形もなく爆散した。

「この勝利を、私の亡き友、トリニティに捧げる」

私は空を見上げ、今は亡き友に、勝利を伝える。
青い空では、彼の微笑みが浮かんでいるように見えた。

Re: 太陽天使隊 ( No.33 )
日時: 2014/09/24 09:22
名前: スクランブルエッグ (ID: CMSJHimU)

アリエスside

能力者の世界1を決める大会、そのベスト8が、この試合で決まる。
あたしは、今日最後の試合と言う事もあって、朝から調整を整えて試合に挑もうとしていた。

が、よりによって、その対戦相手のヨハネス=シュークリームという、美味しそうな名前の子がいつまで立っても現れない。
5分経ち、10分経過し、15分待っても、彼は一向に現れない。次第にあたしだけでなく、観客も不満を募らせ始めた。
このままだと、ほぼ間違いなく棄権と見なされ、あたしの不戦勝が決まってしまう。できれば闘って勝負を決めたかったところだけど、彼が現れないんだから、しょうがないか…
そう思った、その時だった。

「すみません、遅れてしまいました!」

その声と共にステージに上がってきたのは、腰まである長い金髪に碧眼、茶色いチェック柄のインバネスコートに探偵帽子、白手袋に身を包んだ、女の子と思えるほど可愛い男の子だった。

「すみません、遅れてしまって。前の試合が終わるまでずっとレストランで食事を取っていたものですから」

その言葉に私はあきれ返った。もし、彼がずっと食事を取り続けていたとすると、試合に差し支えるはず。つまり、これはあたしに好都合な話だった。

「理由はわかったから、さっさと勝負を始めましょう」
「それがいいですね」

彼はニコッと微笑んだかと思うと、試合開始のゴングが鳴ったその刹那、信じられないほどのスピードで急接近すると、あたしの首筋に逆水平チョップを見舞った。あまりの速さと、その威力に吹き飛ばされて後退する。
けれど、あたしもこれでも仮に本選出場者だ。早速拳を固めて反撃に移る。あたしの拳を受け流すと、彼はハイキックを放ってきた。それを同じくハイキックで応戦する。続けて空手チョップを撃ってきたため、これを受け止め、彼を放り投げる。
しかし彼は、上空でクルリと一回転し、まるでサーカスの曲芸師のような軽業で着地してしまった。
この子、見かけによらず、相当強い。

「アリエスさん、そろそろ武器を使って攻撃してみてはいかがでしょうか」
「あんた、それでもいいの?」
「もちろんです」

彼は爽やかな笑顔を向ける。

「それじゃあ、あんたの言葉に甘える事にするわね」

あたしは自慢のロングソードを引き抜いて、彼に猛攻を開始した。



ヨハネスside

アリエスさん。彼女は、肩甲骨付近まで青い髪が伸びていて、目も青で、上半身は常に裸でFカップはありそうな胸に晒をしているだけと言う、思わずこちらが真っ赤になってしまうほど、露出度の多い服を着ていました。下半身にはジーパンを履いていますが、それでも露出が目立つのには変わりありません。

それにしても、困りました。

僕の能力は右手を炎を纏った刀状に変えて、相手を斬る能力なのですが、もし、彼女の晒を斬ってしまえば、それこそ大問題になってしまうでしょう。
しかも彼女は、能力を無効化する能力の持ち主。
全てとは言えないまでも、一部を無効化するとなれば、どうしても僕の能力の威力は半減してしまう。

もしかすると、彼女こそ、本大会の優勝候補の筆頭なのではないでしょうか?

そんな事を思案しながら、冷静に彼女の打倒策を編み出そうと頭を回転させます。
今判明しているのは、能力の勝負では分が悪いと言う事です。それならば、ひたすら攻撃させて、それを必要最小限度の動きで回避して、敵の疲労を蓄積させて見てはどうだろうか…
彼女の武器は、銃などの飛び道具ではなく、騎士道物語などでもお馴染みのロングソード、つまり彼女は中距離から至近距離での戦闘が主。
そこをついてうまく反撃することができれば、この試合は僕が勝利できるはずです!
そこで僕は、彼女にこんなことを言いました。

「アリエスさん、そろそろ武器を使って攻撃してみてはいかがでしょうか」

彼女はそれにうまくはまり、僕にロングソードで攻撃を開始しました。
アリエスさんが攻撃を開始して20分が経過した頃、さずがの彼女にも疲れの色が見えてきましたので、僕はその隙を突いてメキシカンローリングクラッチホールドでフォールを奪い、見事、ベスト8に進出しました。試合が終わるとアリエスさんは僕に握手を求め、

「ヨハネス、あんた強いな〜。このあたしの作戦負けだな。あたしを倒してベスト8まで勝ち上がったんだから、すぐに負けたらしょうちしないよ!」

僕は彼女の分まで闘う事を決意しました。
次なる目標は、打倒軽井沢くんです。

Re: 能力者物語 ( No.34 )
日時: 2014/09/23 15:32
名前: スクランブルエッグ (ID: EhAHi04g)

第1回戦試合結果

○ベリー=クラウンVS上条雄介●
○フレンチ=トーストVSルナティクス●
●廉道VS日向葵○
○カイザー=ブレットVS怒雷氷●
●巳鍵非檻VS雲仙愁二○
●安瀬須澄VSナーニャ○
○軽井沢隼人VSトリニティバードン●
○ヨハネス=シュークリームVSアリエス=マクラウド●

Re: 能力者物語 ( No.35 )
日時: 2014/09/23 16:39
名前: 腐葉土 ◆Ju94Ls6/3E (ID: a.LcHUxH)

来ました。
えと、内容はすごく面白いと思いますが、
もう少し改行するようにした方が見やすいと思います。
これからも、頑張ってください‼︎


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