複雑・ファジー小説
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- 悠久のILIZA
- 日時: 2015/05/20 21:23
- 名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)
- 参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=10315
初めまして ! ご存じの方はこんにちは !
駄作者みすずが複ファに降り立ってしまった ! ?
今回は人工知能VS人類のお話です
attention
・ちょっと都市伝説を元にしている
・兎で頑張るけどたまにしばらく放置あり
・どちらかというとシリアス(コメライ4 : シリアス6)
・アンチ、チェンメ、パクリは通報致しますので悪しからず
・永久放置ダッシュ逃げあり(主にネタ切れが原因で)
・駄作者は厨二病
"コメントをクレたオ客サマ"
黒陽 様
- Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.15 )
- 日時: 2015/05/16 22:41
- 名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)
黒陽
さっきコメントしといたよ(>∀・)b
いやーね、私も最初はそれと似たようなものにしようかとも思ったんだけど
ちょっとその後にとんでもない裏設定を思い付いたんで
(それについてはこれから少しずつ伏線だしますので推理してみてね★)
ピアノに変えてみたよ
コメントありがとうございました
- Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.16 )
- 日時: 2015/05/17 21:59
- 名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)
続き
「えーっと、これはまたスゴい……植物園みたいな ? 」
そう、これは植物園と形容していいと思う。いますぐ、ここを植物園として買い取るべきだ、とジェシカは素直に思う
今、ジェシカ達がいるのは<テクナロディ>本部の一階。一応ホールや掲示板などの設備は充実しているが、至るところに植物が置いてあるのだ
その大半が見たことのない新種の植物だった
ところで、彼女が何故そんなに詳しいのかというと。
「ライト、これ美味しいかな ! ? 」
「俺に聞くなよ、てかお前の花の基準って何なんだよ」
「えっ ? 食べられるか食べられないかに決まってるじゃん。あっ、ハエトリグサは食べない方がいいよ、あれ不味いから」
「いや、それ以前に食うなよ ! ! ! 」
「因みに、植物其が美味しいかは小学校に粗方食べて調べたから皆から『草食ジェシカちゃん』と呼ばれてたよ、てへぺろ ! 」
ジェシカは舌を出した瞬間に何処から出したのかハリセンで叩かれて舌を噛む
挙げ句の果てにミレイアがそれに興味を持って世にも奇妙な女子トークが始まりライトは頭を抱える、ガイアはそれに同情するように頻りに頷いた
取敢えず男子二人でそれを無理矢理終わらせる。
「ふぅっー、取敢えず、ミレーヌさんに会いに行くぞ、こっちだ」
異論を認めさせないかのようにライトはエスカレーターを上っていくので皆それについていく
「うちは、ツツジを食べたよ、あれ美味しいよね〜」
「おっ、ミレイア分かってる ! あれはもはや王道だよ ! ! ! 」
「な、殴りたい……」
「ライト君、セーブ、セーブ」
*
それは、二階の陽当たりがいい南側の突き当たりの部屋だった、重厚感のある木の扉が堂々と居を構えている
「ミレーヌ様、<ストライク>のライト・ディスパーです」
「________どうぞ」
中から、ややくぐもって聞こえにくいが温厚な女性の声がする
失礼します、とライトがあり得ないぐらい丁寧にドアを開く
中は採光が降り注ぐ、心地よい快適な空間だった
目の前にはソファとテーブルの応接セットがある、先程まで客が居たのだろうか、ティーカップにハイビスカスティーが注がれている
そして、奥のデスクにその人は座っていた
「いらっしゃい。珍しいわね<ストライク>の子が来るなんて」
うぐいす色の髪のロングヘアに黒い目に黒渕眼鏡の女性が座っていた
Yシャツに緑色のネクタイを付けて黒い、白衣(白くないけど)を着ている
ミレーヌと呼ばれた女性は彼女に目を向けてくる
「見ない子ね、新入りさん ? 」
「は、初めまして ! ! ! 貴方があの植物を植えた人ですよね ! ! ! 弟子にしてください ! ! ! 」
「話が、ぶっとび過ぎだ ! ! ! 彼女は<テクナロディ>の代表者、リーダーだぞ」
「へ ? 」
ライト曰く月に一度本部、各支部から<ストライク>と<テクナロディ>の代表者を一名ずつ出し会議をするのだとか
事の重大さを悟ったジェシカはその場に土下座する
「しゅ、すみませんでした ! ! ! 」
「いいわよ、別に……そういえばレイマ君に会った ? 」
「レイ……いえ」
「是非、会ってみてね、多くの出会いがあった方があの子の成長に繋がると思うから」
その意味が分からないけど、それでもミレーヌは母親の顔をしていた
続く
- Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.17 )
- 日時: 2015/05/18 22:05
- 名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)
続く
一同はミレーヌの部屋を出た後に三階の事務室に向かっていた
ジェシカは植物を味見しないように半ばライトに引っ張られる形でもがきながら歩いていたが
流石にエスカレーターに乗る頃になると観念したのかライトに色々と聞き始める
「さっき、ミレーヌさんが言ってたレイマ君って誰 ? 」
「着いてから言う。あと、極度の人間不信だから驚かしたりすんなよ」
「う、うん。分かった」
その、人間不信と言うときのライトの目が陰っていたのが気になったがその前に事務室に着いてしまった
仕事部屋の筈なのに一同は普通に入っていく
中は皆出掛けているのか部屋には両手で余るほどの人数しかいなかった。安心したジェシカも部屋の中に入ってく
部屋の中は普通の会社のオフィスとそんなに変わらなかった。しかし、その中で空気が違う場所が一ヶ所
ドアの前の列の一番奥。見た目は変わらないが漂う空気が違った
一定空間の温度だけが下がっている錯覚。そこに置かれたデスクには少年が一人座っていた
白い下向きにツンとはねた白髪にマリンブルーの眼はパソコンの画面を凝視している
裾が水色の半袖のYシャツに下にオレンジのシャツ。ズボンと空間に似合わない茶色のブーツ
男子では珍しい女子に似た線の細さだった。若干何故かジェシカは悔しさを感じる
裾から覗く陶器のような白い右腕はキーボードを左手はマウスを巧みに操作している
いつの間にか来たのかライトが隣に立って説明をしてくれる
「彼がレイマ・エンヴァスティだ」
「へぇ……なんかスゴいきしゃな体つきは私が神様に与えた試練かね」
「確か、16ぐらいの筈だぞ」
「無視ですね ! ? 完っ全に無視だよね ! ? って、ええ ! ? 16 ! ! ? 」
叫ぶ私の声に驚いたのかレイマがこちらに目を向けてくる
疲れているのかその頬は風邪を引いたときのように桃色に火照っている
「あっ、ゴメンね ! 騒いじゃって ! ! ! 」
「ひっ」
完全に嫌われているのか椅子にしがみつくようにこちらを見て震えている
えっ、そんなんにすか。と、地味に落ち込む
「気にするな、初対面の奴には何時ものことだ……てか、レイマ、そんなにアイテム使いすぎだぞ、そろそろ休まねーと……」
「じゃあ、僕が連れてくよ。部屋は前に教えてもらったから」
横からひょこっとガイアが出てきてレイマを支えるとそのまま出ていってしまった
「アイテムの使いすぎ ? 」
「ああ、アイツのアイテムはマウスでその名も<情報の千里眼>、ハッキング能力を飛躍的に上げるものだ。でも、何故かそのアイテム、<レイド>で作ったものじゃなくて、しかも使用者の脳と直接リンクして使うものなんだ」
続く
- Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.18 )
- 日時: 2015/05/19 22:23
- 名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)
続き
「……………… ? 」
「お前、理解してないだろ」
「YES ! ! ! You get it ! ! ! 」
全く理解できていないので取敢えず親指を立ててドヤ顔をして誤魔化す
それに、明らかにコイツバカだろという落胆のため息を分かりやすくついてきやがる
「あのなぁ……」
「何その、バカにした顔は ! ! ! うちだって1+1ぐらい分かるよ ! ! ! 」
「逆にそれぐらいしか知らねえとか……やっぱ、コイツバカだ」
「まる聞こえなんすけど ! ? 」
そういえば、学校の噂でライトの学力について聞いたことがある。確か、両の手の指の内に入るレベルだったか
悔しくて思わずぐぬぬと拳をグーにする
そんなことを知ってか知らずか、ライトは<情報の千里眼>についての説明を始めてくれる
「<情報の千里眼>はさっきも言った通りハッキング能力を飛躍的に上げたり、電子機器のプログラミングも出来るアイテムだ
しかし、脳とリンクして使うということはそれだけ脳に負担がかかる。ここまでは分かるな ? 」
「ぐぬぬ……ふ、ふん ! ちゃんと理解してやってんだからね ! 」
「……まあ、いい。長時間使いすぎるとそれだけ体に異常が出る、最悪倒れたり、寿命が縮む可能性があるんだ」
「はあ ! ? それ、早く別のアイテムに変えた方がいいじゃん ! ! ! 」
「そうなんだが……今の<レイド>では彼処まで高度なものを作るのには費用と時間が足りないのと、レイマの奴、妙な愛着があるのか離そうとしないのさ」
「ダメじゃん」
その時、入り口の方からミレイアの声が掛かる。ガイアも戻ってきている
どうやら、地下の武器、アイテムの工場を見に行きたいのだそうだ
「はいよ、今行くー」
一同はエスカレーターで下へ降りていった
続く
- Re: 悠久のILIZA ( No.19 )
- 日時: 2015/05/20 22:20
- 名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)
- 参照: 今更だけど題名少し変更
続き
地下は凡そ二階分の高さがあるとても広い工場と化していた
下ではたくさんの<テクナロディ>の人が仕事をしているのが階段を上がった上のフロアから見学できるようになっていた
一歩歩く毎に金属特有のカンカンという音が鳴る
「思ったより多くの人がいるんだね、意外」
「世界中から選りすぐりの技術者が集まっているし、専属学校の卒業生の多くもここで働いているからな」
「あっ、ソラ兄いたよー ! 」
少し先に手すりにひじをついて下を見下ろしている男性が一人
藍色のちょっとツンとはねた髪に抹茶色の目。レイマといい何故ここにはスリムな人が多いのか
襟と裾が灰色のチェックの半袖のYシャツに赤いネクタイ。下は灰色の長ズボンにスニーカー
背はジェシカやライトよりも高く百七十後半ぐらい。焦げ茶の眼鏡をクイッと上に持ち上げる仕草が様になっている
ソラ兄と呼ばれた男性はジェシカに気づくと礼をしてくる、礼儀正しい人だ。彼女も慌てて返す
「君、新人さん ? 僕はソラン・サルバドール。ここで完成品の検査をしているんだ」
「ジェシカ・ハーモニーです。よろしくお願いします」
「ソランさんも専属学校の卒業生だ」
「へえー、あっ検査ってどうすんですか ? 」
尋ねるとソランは自分の掛けている眼鏡を指差す
「僕のアイテムは<微世界の究明鏡(ナノワールド オブ インヴェスゲイト)>
人目じゃ確認しきれない細部までこの眼鏡でチェックできるんだ」
「ほおー、便利ですね」
「ソランさーん ! ! ! ! 」
そこでソランの背後から声が掛かる。チラッと見ると少女が紙束を抱えて走ってきていた
茶髪で下向きの一つ結びが走る足につられ左右に揺れている。青と黄のオッドアイ
白いYシャツに灰色と水色チェックのキュロット。上に白い半袖の白衣を着ている。胸元に赤い大きなリボンがついていた
身長は百四十後半。胸はちょっと発育が乏しい
所謂ロリータ体型だった
少女はソランに持っていた紙束を手渡す
「ソランさん、武器の設計図と費用まとめておきました」
「おっ、ありがとう」
少女の持つ資料を見るとワープロでとても的確に出来ている。よく分からないジェシカでもスゴいと思う
ソラン以外に人がいたことに気づいたのか慌てて此方に礼をしてくる
「み、皆さん御無沙汰してますです! あっ、あと初めましてです!ミレラ・ニコレッタです。よろしくお願いします!!」
小さくなってペコペコする仕草があまりにも可愛くて思わず抱き付きたい衝動に刈られたがライトに服を引っ張られて半強制的に止まる
「お前はロリコンか」
「違うわ!!てか、その資料どうやってまとめてるの?凄いね」
「あっ、それは私のアイテム<速記の義眼>の力です!
資料などを手早くまとめられるのです!!」
再度ライトに服を掴まれる。ぐぬぬ。
何でもミレラはクーデターの日に左目を刺されて失明したそうだ。それで色は違うけど青いアイテムの義眼がはまってるわけらしい
話を聞いた彼女は想像したのか左目を押さえる
「まー、取り合えず俺たちがよく関わるのはこの人達ぐらいだな......で?他も見ていくか?」
「いや、もうお腹いっぱいなので<ストライク>でいいよ......」
そして、<テクナロディ>の二人に見送られながら一同は<ストライク>の本部へと向かった
続く