複雑・ファジー小説

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悠久のILIZA
日時: 2015/05/20 21:23
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=10315

初めまして ! ご存じの方はこんにちは !
駄作者みすずが複ファに降り立ってしまった ! ?
今回は人工知能VS人類のお話です

attention
・ちょっと都市伝説を元にしている
・兎で頑張るけどたまにしばらく放置あり
・どちらかというとシリアス(コメライ4 : シリアス6)
・アンチ、チェンメ、パクリは通報致しますので悪しからず
・永久放置ダッシュ逃げあり(主にネタ切れが原因で)
・駄作者は厨二病

"コメントをクレたオ客サマ"
黒陽 様

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.5 )
日時: 2015/05/07 18:55
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=37

オリキャラ募集始めました〜
上記URLからひとっ飛びで行けます

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.6 )
日時: 2015/05/07 23:01
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)

続き

世界で人工の一、二を争うフィオナ王国。ここ、私立ユリアーネ中高一貫校はその中でも生徒数が一、二を争う千人越えのマンモス校である
ここ最近も皆揃って追い詰められているせいか生徒数は緩やかに増加している
白をモチーフにしたシンプル且つ近未来的な作りで民間施設もここ近辺に集中しているお陰でもあるのだろう
一学年十クラス、ジェシカは高等部二年D組の教室所属だ
ドアを開けると隣の席の友達であるエリカが笑顔を向けてくれる
ジェシカの席は窓際から二列目の一番後ろの席。ショルダーバッグを下ろすとエリカが話しかけてくる

「おはよー、今日もいい天気でござんすねー」
「それ何 ? 近所のお婆ちゃんごっこ ? でも、今時そんな語尾使わないよー、声は似てたけど」
「あっ、マジ ! ? そうそう、今度またライブやるの ? 」

ジェシカはこの土地でアイドル活動をしていた。
それは、大きなライハウスで大盛り上がりでやるわけではなく、空き地で皆で集まって夜空の下やるちっぽけなものだ
私の曲も殆ど世に出ているもののカバーばっかりだ
それでも、皆で集まって何か一つのことに盛り上がるというのはとても気持ちいい
興味津々といった様子でこちらを見てくるエリカに向けて、人差し指をピッと立ててドヤ顔をする

「ふふふ……次は、今日 ! ! 何時もより早めに夕方五時から ! 」
「おおー ! ! ! そういえばさ……」
「え ? それだけなの」
「ジェシカのとなりの席の男子って顔見せたことないよね」
「完全無視 ! ! ? 」

彼女は突っ込みながらも隣の席に眼を向ける。確か……名前何て言っただろうか ?
そんなことを考えていると教室に担任(自称三十六歳、座右の銘は『天は人の上に人を作らず』)が顔を覗かせる
出席確認でやはり隣の席の男子のところで止まる

「ライト ! ライト・ディスパーはいないのか ? 」

担任の声に教室にどよめきが走る。あるところでは登校拒否じゃね、なんて声も聞こえてくる
担任は困ったようにポリポリと頬を掻いた

「おいおい、このままじゃ出席日数間に合わないぞ ? 」

ジェシカも隣の席に視線を向けていると、そのさらに後ろでガラっと音を立てて開いた
そこには、青髪のつり目気味の青年が立っていた
担任はほっと息をついて青年に席につくように言う
青年、ライトはエナメルを下ろすと席に座った。
背は彼女より少し高めだから百七十はいくだろう。しかし、その格好が変だった
茶色いロングコートを着て褐色色のズボン、まるでRPGにて出てきてもおかしくない格好だった
彼女が観察しているとライトは視線をこちらに向けてくる。慌てて顔を外に向ける
____ヤバイ、目合った

     *

夕方五時、今日はいろんな事情が重なり部活動はない
空き地には口コミで広がったのか学校の生徒と近所の人が集まり始めていた
ジェシカは愛用のギターを手に空き地のブロックの簡易ステージに飛び出していく、拍手と指笛えが響いた
このまま、今日も曲を歌って皆で最高に盛り上がる
__________________と、この時は思っていた

続く

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.7 )
日時: 2015/05/08 21:59
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)

続き

「イェーイ ! ! ! 皆、盛り上がってるー ? 」

ジェシカの簡易ステージからの呼び掛けにあちこちから声が上がる。とあるところからは今日は何歌うのー ? という女子の声。またとあるところからは待ってましたー ! ! ! という男子の雄叫び
彼女はそれにマイクを振り回しながら叫ぶ

「今日は、部活なくて暇じゃーん ? だから、今日は最後まで……最後まで盛り上がっていくぜー ! ! ! 」

あちこちから雄叫びや指笛が飛び交う。ジェシカはそれを制するとピアノを何時も頼んでいる友達のエリノアに合図を送る
期待とワクワク感が入り交じった沈黙が空間を包み込む。そこに緩やかにつつも激しさを増しつつあるピアノの前奏とギターの音が駆け抜ける
ジェシカはヘッドフォン型のマイクを頭に装着し息を大きく吸い込む
そして、それは唐突に訪れる
ジェシカが一言目を歌に吹き込もうとしたときだった

「きゃぁああぁあああああぁああああああああ ! ! ! ! 」
「っ ! ! ? な、何 ! ! ? 」

空き地の端の道路から少女の叫び声が響く。当然曲は中断され緊張感のあるどよめきが空き地を包む
そ、そこに現れたのは叫び声の主の両腕を拘束した、

「ろ、ロボット…… ! ? 何で ! ? ここは公認の安全監視地域でしょ ! ! ? 」
「に、に、に……逃げろぉオぉおおおおぉおお ! ! ! ! 」

誰かの叫び声が混沌の現場へと誘う蓋を開く
その言葉にハッとした一同は我先にと空き地を飛び出して逃げていった
私は一目散に逃げ出そうとしている震える足を懸命に押さえ込み、目の前のロボットを睨み付ける
相手は十体は優に越えているだろう。外観はザ、ロボットみたいな型のオートマチック型と呼ばれるタイプだ
ロボット、AIは逃げ遅れた子供ばかりを次々に捕らえていく

「わ、私のライブで皆が……捕まる…… ? 」
"後悔先に立たずだな"
「なっ ! ? は、離せ ! ! ! クソAI ! ! ! 」

震える彼女の背後にはいつの間にか一体のAIが回り込んでおり、両腕を拘束されてしまう
AIを威嚇しようとして睨み付けるもAIの赤い眼光が目に飛び込んでくる
その鋭い今にも貫かれそうな眼光に思わず身震いしてしまう

「ここは……AIと人間の戦闘行為禁止区域よ。何故、ルールを破るの ? 」
"お前に教える義理はない"
「……話すまで動かないわよ、私」
"________第十区画の子供が逃げ出したんだよ"
「なっ ! ? 」

クーデターのその日、AI達は人質として人間の子供をさらっていった
その子達は世界の何処かに少しずつ、バラバラにされて捉えられていたはずだ
そして、第十区画……それはここ近辺にある子供達の捉えられていた場所だ
そこの子供達が逃げ出した。それはつまり、

「私達が、次の……ひ、人質… ? 」

ブルリと身体中を悪寒が駆け抜けた。彼のときのトラウマがフラッシュバックする

『早く行けよ ! ! ! クソ野郎 ! ! ! 』

いつの間にか彼女の体は見て直ぐ分かるほどに震えていた。目からは涙が出てきた

「い、いやだ……」
"____そういえば、お前の顔見たことあるな……ああ、唯一残った第十区画の___"
「やめてぇええぇええぇえええ ! ! ! ! 」

彼女は腹の底から天に突き上げるように絶叫した
その時だった

"あっ、このクソ、野郎……"
「え ? 」

拘束されていた両腕から力が抜けそのままパタリと地面に落ちる
振り返るとそこには真っ二つに切断され青い火花をあげているオートマチックのAIの残骸があった
そしてその後ろには

「ライト、君 ? 」

月明かりに照らされギラリと光る剣を持つライト・ディスパーの姿があった

続く

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.8 )
日時: 2015/05/09 21:57
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)

続き

「ライト、君…… ? 」
「……」

ライトはこちらを一瞥すると。首から下げていた十字架のネックレスを手に持つと何かを話し出した
それが、終わるとこちらに襲い来るAIに剣を構える

「……はぁっ ! ! ! ! 」

正面から来るロボットの下を潜り抜け背中から一突き
刺したロボットをそのまま別のロボットにぶつけ爆散させる
剣を引き抜くと左のロボットを横凪ぎ
返す刀で後ろのロボットを地面に縫い付ける
その動作、トータルで五秒も掛かっていない
呆然とするジェシカにライトは目を向けないで話しかけてくる

「ジェシカ・ハーモニーと言ったな」
「あっ、はい……」
「これからここの者を解放するから、全員で学校の職員室に掛け合え」

「____これは俺の責任でもあるからな」

「えっ ? それってどういう」

彼女が全てを言い終える前に道路から砂埃が押し寄せてくる
砂からの攻撃による目の痛みを抑え道路に眼を向けるとそこに銀のフォルムのバイクが一台
後ろに掴まっていた人がヘルメットを外すと中からピンクの髪の少女が現れる
その少女にライトは平然と話しかける

「速かったな。ミレイア、ガイア」
「ねぇー、酷くない ? 『三分で来い』とかー。結構、ガイ兄、交通規則無視しまくってるよ ? プクーッ」

自分で効果音をつけて頬を膨らますミレイアと呼ばれた少女を素直に可愛いとジェシカは思う
その後ろでは青いヘルメットを外した赤っぽいピンク髪と黒目のガイアと言う少年がバイクの運転テクニックでロボットを蹴散らしていた
________『皆も、巻き添え……』

「ちょ、ガイ兄 ! ! ! そんな事したらライちゃん怒るよ〜 ? 」
「おま、えらが ! 掃除しないから、だから、だ、よ ! ! ! 」
「ライちゃん…… ? 」
「おい ! ! その呼び方、やーめーろって言ってるだろうがあ ! ! ! 」
「痛い痛い痛い痛い ! ! ! ! 」

ライちゃんという呼び方が気に入らないのかライトはミレイアの頭をグーでヘッドマッサージする
所謂、グリグリ攻撃だ
ミレイアが頭を抑えうみゅ〜とへたばったところでライトは手をパンパンと払う

「ま、これで暇人は全員揃ったわけだし……」
「いや、僕あと一時間ぐらいで仕事だったんだけど ? 」
「いぇーい、ライ君言っちゃえー ! ! ! ! 」

ライトは剣で目の前のAIをぶったぎる

「<ストライク>。任務開始だ」

続く

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.9 )
日時: 2015/05/11 21:51
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)

続き
〔三人称〕

「<ストライク>。任務開始だ」

ライトのその一言で戦闘はヒートアップする。いつの間にか四人の周りを囲んだAIたちが一斉に飛びかかってくる

「<キャタラクト・ブレイド>…… ! ! 」

ライトは手に持った刀に形状が近い剣を目の前の敵に突き立てる
AIに突き立てられた剣はザクッと音を立てて真っ二つに両断していく
三秒もかからずに両断されたAIの残骸を飛び越え跳躍し別の敵を斬りつけていく
突き刺さっていった剣は先から水滴が滴り落ちていた
別の方向ではミレイアが小さい体を駆使しロボットの間をすり抜けていく
端でAIの輪を越えたミレイアは背中に背負った赤い線が入ったバズーカを構えた

「いっくよ〜 ! ! ? <爆発の大砲 ブラスト・バズーカ>ぁああぁあああああああ ! ! ! ! 」

彼女に襲いかかる先陣のAIに着弾した瞬間、赤い炎の渦が周りを包み込む
爆風が周りの地面を焦がす
目を開けば見るも無惨に溶かされたAIだった異形
逃げ延びたAI達に待ち受けるは炎の吹き出す槍を手にしたガイア
四方から襲い一網打尽にしようとするAIをガイアは鼻で笑った

「まさか、それで勝てたなんて……思ってないよね ? 」

襲いかかるAIにペン回しの容量で槍を振り回し胴体を真っ二つにする
それを衝いて背中を襲うAIが一体
ガイアは槍の持ち手の端をAIに向けた
持ち手の端の穴から火炎放射機のように炎が吹き出し、AIを溶接する

「<業火の槍 ブレイズ・スピア>」


「________すごい…… ! 」

戦闘の輪を脱出したジェシカはステージの折り畳み式ピアノを抱き締めながら呟いた
さっきまで空き地を侵略していたAIは見るも無惨な残骸になり果てる
数ももう数えられるほどになっていた

「________はあっ ! ! ! 」

ライトの突きで残りのAIも機能を停止する
ガイアはほっと息を撫で下ろして地べたに座り込んでいる

「終わった、終わったーー ! ! ! 」

ミレイアはイェーイと腕を突き上げて喜んでいた
だから、なのかもしれない
ジェシカは警戒を怠っていた
ライトが刀を鞘に納めようとしたとき目を丸く見開いてこちらを見て叫んだ

「________っ ! 危ない ! ! ! ! 」
「へ ? 」

思わず彼女の口から間抜けに音が漏れる
その瞬間に察知した。背中をゾワリと駆け上る寒気、本能のまま後ろを振り向く
案の定『それ』はいた

「ああああああああああああああ ! ! ! 」

木の枝をしならせてオートマチック型のAIが彼女目掛けて飛び降りてくる
他の皆も駆けつけようとしたが距離がありすぎた
________『間に合わないっ ! ! ! ! 』
ジェシカは思わず目をぎゅっと瞑った。体が硬直する

________ジェシカはピアノのキーボードを押した

続く



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