複雑・ファジー小説

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悠久のILIZA
日時: 2015/05/20 21:23
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=10315

初めまして ! ご存じの方はこんにちは !
駄作者みすずが複ファに降り立ってしまった ! ?
今回は人工知能VS人類のお話です

attention
・ちょっと都市伝説を元にしている
・兎で頑張るけどたまにしばらく放置あり
・どちらかというとシリアス(コメライ4 : シリアス6)
・アンチ、チェンメ、パクリは通報致しますので悪しからず
・永久放置ダッシュ逃げあり(主にネタ切れが原因で)
・駄作者は厨二病

"コメントをクレたオ客サマ"
黒陽 様

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.10 )
日時: 2015/05/12 21:54
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)

続き

________『間に合わないっ ! ! ! 』
ジェシカは諦めと後悔という感情の波に呑まれた。足はまるで元からそうだったかのように石のように動かない。銅像になった気分だ
ただ丸く見開かれた目だけは上から跳んでくるAIを見つめていた
身体中を悪寒が駆け抜ける。手に力を込めてピアノをぎゅっと握りしめるのが彼女の精一杯の抵抗だった
その時だった
ピアノの鍵盤に乗せた指が動くのを感じる。力を込めすぎたお陰で鍵盤を押してしまったのだ

トゥーーー

スローモーションのように時間が流れると錯覚させられる空き地に『ファ』の音が響く
勿論、皆お構い無しにこちらに駆けてきている
しかし、ジェシカはその見開かれた目で目撃した
こちらに跳んできていたAIがイキナリその場に落下したかと思えば金縛りに会ったのように動かないのだ
AIなので目は見開かれないが、その声音からは明らかに動揺しているのが手に取るように分かった

"う……ぐ……何だ……これ、は…… ! ? "
「へ ? 」
"部品の破損……いや、違う ! ? プログラムの異常 ! ! ? "
「えっと……あの、AIちゃん。壊れたわけ ? 」

他の<ストライク>のメンバーも捕らわれていた皆も困惑するようにその場に立ち尽くす
その中で一人、ライトは何かを理解したかのようにジェシカに向けて叫ぶ

「ジェシカ・ハーモニー ! ! ! ピアノだ ! ! ! 何でもいいから、音を鳴らせ ! ! ! 」
「え、え ? 」
「速く ! ! ! 」

ライトに催促されるその後ろでガシャッと音を立ててAIが立ち上がろうとしていた
焦るジェシカが押したのは『ミ』。
その瞬間、AIがガシャッと立ち上がる。びくっとジェシカは失敗への不安でのけ反る
しかし、次に空き地は爆笑の音で溢れた

"な、何だ、これは ! ! ? 誰か止めろぉおおぉおおおお ! ! ! 恥ずかしい ! ! ! "
「な、何で……盆踊りぃいいいぃい ! ! ? や、ヤバイ笑える ! ! ! 」
「お、お腹痛い、お腹痛い ! 写メ、ガイ兄、写メだよ ! ! ! 」
「言われなくてももう撮った ! ! ! 永久保存だよ ! ! ! 」
"撮るなぁあああぁあああああぁあああ ! ! ! ! "
「________ジェシカ・ハーモニー。他の音」
「う、うん。あははははははっ……分かった。ひぃいいいぃいいい」

ジェシカは笑いに似た奇妙な声を上げながらも、他の音を探した
次に選んだ音はどうせだから、適当に押してみたい。『何かの和音』
瞬間、先程まで一生懸命踊っていたAIが急に目の赤い光が消えたかと思ったらその場にバタリと倒れた
そのまま、ぴくっとも動かない
横から、ライトが来たかと思えば、剣でAIの胴体をぶった斬った
破壊されたAIはプログラム的に息を完全に引き取った

続く

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.11 )
日時: 2015/05/13 21:59
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)

続き

    ◆

「た、倒しちゃった……の ? 」
「……」

ライトはピアノ、というよりはキーボードを抱えて尻餅を着いているジェシカを見下ろした
手の中のキーボード。あれでAIのプログラムを操作したのは確かだった
AIに影響を及ぼして戦う武器は専門の科学者が作るものだ。勿論、技術の漏洩は絶対のセキュリティによって防がれている
一応の状況の整理がついたのか、立ち上がって服の汚れを落とすジェシカにライトは興味深そうに話しかけた

「________その、ピアノ。ジェシカ・ハーモニー、お前の私物か ? 」
「あっ、えっと……フルネームじゃなくていいよ。クラスメイトだし」
「……じゃあ、ジェシカ。それはお前の私物か ? 」
「うん。お父さんが私が音楽好きだからってくれたんだ。まさか、あんな効果があるとは思わなかったけどね」

ジェシカは苦笑するように頬をぽりぽりと掻く。ライトは父についての質問をしようとしたところでミレイアが授業のように手をあげる
背は低いくせに、彼よりひとつ年上のミレイアは場によっての発言は分かっているので発言権を譲る
それが、嬉しいのかミレイアは笑いながらこちらに駆けてきてつま先立ちでライトを見上げてくる
ライトはそれを右手で払うと、冷えた目で見た

「何だ」
「あっ、うん ! ! ! あのね、あのね ! そのピアノの女の子をね、<ストライク>に入れるのはどうかなー ? 」
「はあぁああああぁあああああ ! ! ? 」

そう、叫んだのはガイアだ。全速力でミレイアの横に立つと身ぶり手振りで撤回を訴えかける

「ミレイア ! お前、<これ>が何れだけ危険なものか分かってるの ! ! ? 本人の要望も聞いてないじゃん ! ! ! 武器が欲しいならピアノを回収すればいいだろ ! ? 」
「嫌だよ、これ、私の宝物なんだから」
「だってー。それに私はピアノの子が入れたいんだよー」

そのまま、ヴァーニング兄弟は兄弟喧嘩に突入する
それを、ジト目で見ていたジェシカにライトは真意を聞いた

「で、どうだ。お前はAI共と戦いたいか ? 」
「……私は、家族を半年前にAIに捕られて以来、ずっと一人だった……それに入ったらお父さんを、お母さんを、お兄ちゃんを救える ? 」
「ああ、俺達はAIを全て破壊する。それならお前の目的とも合致するだろう」
「全て……」

俯いて考え込むジェシカは先程と顔つきが違った。ライトを見つめてくる顔は精悍なものになっていた

「いいよ、私は戦う。家族を救うんだ」
「そうか、歓迎はしないぞ……ようこそ、人類保全機関。<レイド>へ」

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.12 )
日時: 2015/05/16 22:18
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)

人類黙示録 第二章……人類保全機関<レイド>

現在、この世界ではAIと人類が日夜戦っている。しかし、それを知る者はほんの一握り
一般人はAIと人類の中で決定されている人が安全に住むための安全監視区域がある、丁度ジェシカ達がいた地域や他に幾つか
そこでは、安全な生活を送る代わりにAIによる監視がついていた。そんな中ある人が言った

『自分達で造ったものなら、自分達で処分するのが責務だ』

そこで、発足したのが今、一行が向かっている人類保全機関<レイド>だったそうだ
名前ぐらいならジェシカも聞いたことがある。確か、名目は世界連合の成り代わりみたいなもので人類の平和を守る、だった筈だ
向かいのライトにそう言うと首を振った、全否定だ

「そんなものは、表の形だけの名目にすぎない」

人類保全機関<レイド>はAIを殲滅するために組織されたもの
確かに、難民の救助なんてものもやっているがそんな事はサブの仕事だそうだ
そして、<レイド>には大きく二つのグループが存在しているそうだ

「一つ目はここにいる者が所属している戦闘系チーム<ストライク>」

ライトは人差し指を立てて言う
<ストライク>は主にAIとの戦闘、難民の救助が仕事。
AIとの戦闘は先程のような特殊な武器を用いて戦うようで住民が警察に電話。そしてそれがAI絡みだと分かると<ストライク>が出動するというサイクル。

「そしてさっきも言った武器とかを作ったりするのが<テクナロディ>」

開発、分析チーム<テクナロディ>。主な仕事は<ストライク>が使う武器の開発。AIとのハッキング戦や情報収集など
多くの元AI開発者が所属しているようだ

「ま、大体これぐらい知ってればいいだろ。あとは追々やる」
「着いたよー」

隣を走行しているバイクを運転しているガイアにしがみつく体制になっているミレイアが此方の黒のオープンカーに声を掛けてくる。因みにちゃんと歴としたお迎えだ
ジェシカは髪を押さえながら顔を覗かせる

「うわあ〜」

そこには優に鉄壁に囲まれた洋館が建っていた

続く

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.13 )
日時: 2015/05/16 21:59
名前: みすず ◆5k4Bd86fvo (ID: 5PvEL/lW)

続き

目の前に洋館とも要塞ともとれる建物が聳え立っていた。窓はマジックミラーだろうか、中の様子が伺えなくなっている
周りは煉瓦でカモフラージュされた鉄の壁で守られている
鉄の柵の前で止まるオープンカー、運転手が横のインターホンによく似た形状の機械にカードキーを差し込んだ
ピピッと音がして鉄の柵は地面に向かって降りていく。一同は車から降りると正面の建物へ入っていった

    *

建物の中に入ると中はまるでホテルのロビーそれだった。フロントに当たる部分ではスーツの女性が二名受付をしている
ライトはその女性に軽く話しかけると女性は軽く礼をする

「そちらの女性は ? 」
「ああ、コイツは……まあ、見学だ」
「分かりました。それではチェックをしますのでどうぞ奥へお進みください」

ライトはそれを流すと奥へ進んでいく

「なんか、フロントに人が居ることに感動だよ」
「まあ、ハーちゃんが居たとこ皆AIがやってるからね」
「ハ、ハーちゃん ? 」

うち ? とジェシカは自分の顔を指差すと、うちうち ! とミレイアが頻りに頷いてくる
まじですかとあからさまに分かる感じで驚いていると目の前に空港とかで見かける人が潜る機械があった
機械の横は壁でその先に進めないようになっている
ガイア曰くX線検査をするように改造しているものらしい
皆次々に潜っていくのでジェシカも急いで潜っていった

「なんか急に、別の建物に来たみたい」

潜るとその先は比喩するのならば病院の廊下だろうか。急に床も絨毯じゃなくなったし電灯もシャンデリアから蛍光灯に変わっている
横の窓からは青々とした芝生が生えた中庭が見渡せる。そしてよく見るとこの建物から連絡口を通じて左右に一つずつ建物が隣接していた。二つの建物も奥で連絡口で繋がっている

「向かって右の建物が<ストライク>の本部。一階二階に練習場やホールがあって三階から六階までが<ストライク>の者の住居になってる
左側の建物が<テクナロディ>の本部。一階から三階がホールや事務室、実験室で地下に武器の工場。四階から六階が住居だ
あと、こことは別に難民が住むマンション、付属の学校がある
……で、どうする ? どっちから見学する ? 」
「うーん」

正直、ジェシカは<ストライク>所属希望だ。ならそれは後のお楽しみにしたい

「<テクナロディ>からで」

一同は左に曲がっていった

続く

Re: 長久のELIZA 〜2500年、人類滅亡の危機に瀕す〜 ( No.14 )
日時: 2015/05/16 22:10
名前: 黒陽 (ID: gJy/GGb4)

また新しいの作ってしまったよ。忘れない内に作っておきたいもんね。それどうしようもないですわ。
アイドルだから、マイクで、音を衝撃波に変換して攻撃するとか思ってたけど、そんなことはなかった。
という訳で、頑張って!!

PS Resistant of tha destnyという小説書き始めました。露骨な宣伝だね。ゴメンね。綴りあってるか心配。暇があればどうぞ。


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