複雑・ファジー小説

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非日常達は日常に同居する
日時: 2017/01/31 17:29
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

どうもこんにちは翌檜です。

この度、イエスタデイ・ワンスモアのスピンオフとしてこの作品を書かせて頂きます。

と言うのも、イエスタデイ・ワンスモアに書いていた作品の長編としてこの小説を書く予定です。イエスタデイ・ワンスモアを読んでいない方も読んでくださる方も気楽に見て頂けると幸いです。

これまでの経緯はイエスタデイ・ワンスモアに掲載されていますがそれを見なくても分かる内容のはずです。

日常系なのですがまだまだ未熟ですので応援宜しくお願いします。

はい、この小説を書く目的も小説の技術を上げたい為ですので……。

何かといたらぬ点等ございますがご了承ください。

ではキャラクター紹介です。オリキャラを投稿してくれた提供者さんの名前も載せています。本当にありがとうございます。



主人公、谷口省吾(たにぐち しょうご)。

高校二年生。二年A組。性格は馬鹿だが多分憎めない。三度の飯より好奇心。と言う初期設定を持ちながら現在主人公なのにツッコミをしている。好奇心キャラは家出しました。軽音楽部。

ヒロインポジション。スネグーラチカ。siyarudenさん提供。

二年A組。わがままなおてんば娘でツンデレは性格。160cm 58㎏ 長い金髪を三つ編みで結んでいる
青と白の毛皮のロングコートに青い外套を羽織り青い帽子を被っている 手には手袋
黒いストッキングと青い毛皮のブーツを掃いている

氷に咲く華の妖精と言う異名がある。

細かい設定は内容の中で。

親友ポジション、サラマンデス。モンブラン博士さん提供。

二年A組。正々堂々とした武人肌で責任感が強い。人間を「私利私欲を肥やすことしか能のない連中」として蔑んでいる。
赤い竜が人型になったような外見をしており、蒼白の顔は美形の青年である。
黄金のかぎ爪と背中の蝙蝠のような巨大な翼がトレードマーク。

武断を纏いし竜と言う異名がある。

……こ、細かい設定は内容の中で。

マスコットポジション、フラワー。

二年A組。見た目はチューリップ。説明と説教が得意。おしべとめしべがあるので男にもなれるし女にもなれる。結構いじられキャラだがツッコミ担当。

動く花と言う異名がある。

内容を見れば全てが分かるので……。

他にも。

霊犀 由良祁(れいさい ゆらぎ)siyarudenさん提供
蓬莱延命呪詛呪像(ほうらいえんめいじゅそじゅぞう)霧風赤司さん提供
キルエル siyarudenさん提供
モスカ大使 霧風赤司さん提供
安藤対馬(あんどうつしま)雛毬さん提供
エミュ         亞狗兎さん提供
サーメルティ      バラバラさん提供

随時更新します。また、随時更新の際文字数オーバーする恐れがある場合は別の記事に移します。

それではイエスタデイ・ワンスモア共々宜しくお願いします。

それでは本編です。

非日常達は日常に同居する。

第0話 非日常達の日常

学校のチャイムが鳴る。

此処は公立宇摩(うま)高等学校。

ごく普通の学校である。

そう、当たり前の日常が。

一人の青年は冷たい廊下を歩く。

「すっかり秋だな……」

彼の名前は谷口 省吾。普通の高校生である。まだピュアピュアである。

容易は茶髪でオールバック。性格が馬鹿なので残念な美形。

基本制服。ちなみに今は九月上旬で衣替え前の夏服着用。宇摩高校の男子の制服は紺色のブレザー。ネクタイは赤と黄色のシマシマ。学年区別は運動靴の色。今年は一年、青。二年、赤。三年、緑。一年上がる度にその色を買う必要はなくそのまま次の学年に上がる学生と同時に色も同時に上がる。

夏服は半袖のYシャツ。

女子の制服は夏服はセーラー服。リボンは赤と黄色のシマシマ。冬服は紺色のブレザー。どちらもスカートで緑と黒のチェック。

ただかなり女子から不評で制服を着ている女子は一部のみ。

谷口は教室を開ける。

「……」

教室の中は地獄絵図だった。

いや、特別恐ろしい事は無い。

音楽を聞いていたり雑談してたり勉強してたりまさしく日常。担任も怒っている訳でも無い。

すると担任が谷口を見る。

「おー、ギリギリだな」

ただ、目の前の光景にいたのは化け物だけだった。

この物語は未確認生命体と言う宇宙人、悪魔、天使、地底人、改造人間、サイボーグ、強化人間、架空動物、生物兵器、オカルト等。最近は吸血鬼や式神も転校してくるようになった宇摩高校未確認生命体クラス。普通科は隠れ蓑。人間からは誰にも見えないが確かに其処にいる。同じ高校で日常を過ごしている。

谷口は人間である。海外出張の親が入学手続きを間違えて普通科では無く未確認生命体クラスの入学に手続きしてしまい化け物の中に谷口が入ると言う奇妙な現象が起こる。

谷口は苦労しながらこの物語の為にレギュラーを決定。

それがフラワー、サラマンデス、スネグーラチカ。

サブキャラに霊犀 由良祁。年長者らしく冷静で飄々としているが他者を思いやる優しい所は結香と同じ。176cm 68㎏ B100 W58 H88

腰ぐらいの黒髪で紫の三白眼 ポニーテールにすると結香そっくりになる


そしてライバル組織。

この学校には未確認生命体を暴走させない様に校長直属の秘密結社ゴールデン再度と言う秘密にしたいのか分からないくらいの派手目な名前が配属されており、彼等もまた学生である。

メンバー紹介。

砂金良太(いさご りょうた)。神殺しの異名を持つ怪人。高校三年生。文字通り神を殺す事以外何も出来ない。

容易は人型の時は黒髪のショート。ちょっと髪がツンツンしてる。

怪人の時は魔王の様な風貌になる。

制服を着るのが嫌で髑髏や迷彩のTシャツを着ている。パンツは制服。

災害と審判が同居した天使。キルエル。天使。生徒会にも所属している。高校二年生。

158cm 56㎏ B92(G)W59 H86
金髪のミドルヘアに緑の瞳 白と黒のゴスロリ風のドレスに白のブーツを履いている
頭には天使の光輪 背中には天使の翼が生えている

死ノ呪詛しのじゅそう、蓬莱延命呪詛呪像。

ゴールデンサンドのリーダー。戦闘力はチート揃いの未確認生命体の中でも強い。架空生物が好きで、ユニコーンや鳳凰、麒麟、フェニックス等を飼っている。

普段は温厚。と言うかほぼ仕事しない。意外とフレンドリー。威厳だけは一人前。

以下の主役級の三人がライバル。

学校はいつのまにか昼休みになっている。谷口とフラワーとサラマンデスとスネグーラチカは机を合わせて弁当を食べる。

谷口はクラッカーを鳴らす。

「と言う事で、イエスタデイ・ワンスモアからの引っ越し完了!」

「クラッカーのゴミが弁当に入る。止めろ」

「サラマンデス……もう少しテンション上げろよ!」

「.....煙臭い」

「……何でレギュラーがこんなにテンション低いんだ!俺だって結構無理してるんだよ!」

「まあまあダーリン落ち着きなさい。このフラワーが喜びを分かち合うわ。

ヒロインキャラと親友キャラが同居しているこの私が!」

「でも花だろ。黙ってろ。なるべく最初からグダグダは嫌だ」

「……え?」

サラマンデスはレーズンパンを食べる。

「谷口。そろそろそういう感じの止めて弁当食え。九月はテストがあるからな。準備しろよ」

「赤点のお前に言われたくないわ!赤点製造マシーン!」

「誰がそんな不名誉の異名を名乗るか。俺は武断を纏う竜だぞ」

「武断の意味知ってんのかよ!俺も知らないけど」

「知らないなら聞くな。まあ俺は知っている!武士関連だろ!」

スネグーラチカは冷凍みかんを食べる。

「下僕達。自販機で冷たいコーヒー買ってきて」

「急にパシるなよ……。ちょっと混沌としてるから話を一つにしよう。

とりあえず今後の物語の方針だ。

とにかく長編で必要なのは目的と何でも良いから自分達の組織を創る。この二点だ」

サラマンデスは語る。

「目的は俺は海賊のキングになるとか。七つの竜の玉を集めるとか。何かの大会に優勝とか大まかな目標が無いと駄目と言うのは分かる。それに向かって物語は進むからな」

フラワーは考える。

「そうね、私達はただの友達。組織じゃ無い。これだと目的以前にこいつ等何者?状態よ

とにかく私達を繋ぐ絆!的な箱が必要よ。

海賊とか敵を倒す為に集まった戦士とか変な部活とか」

谷口はコンビニ弁当(のり弁)を食べる。

「……学校の奴全員と友達になる」

「何そのダサい少年漫画的な設定。バカ....?それに貴方そんなアグレッシブ主人公じゃないでしょ」

「何だよ、アグレッシブ主人公って!イキイキ突っ込んでるだろ!」

フラワーはホワイトボードを用意しながら肥料を花の部分で食べる。口の役割は花の部分。

「はい、注目。

主人公には様々な種類がいます。最初はヘタレだけどラスボスあたりで強気になる成長型。アグレッシブで人を引き寄せる強い訳じゃないけど仲間の為に負けられない!って言う感じの王道型。ただ、こういうキャラは説教臭い。別名説教型。そして比較的主人公キャラじゃないけど実は凄い裏がある、もしくはあの伝説の組織のメンバーだった的な最強(憧れ)型。これも説教するね。てか、主人公説教好き過ぎじゃね?

そして谷口が所属している主人公キャラは地味型。うん……大体主人公ってこいつだっけ?って言われるパターン」

「……コメディならそれでいいと思いまーす」

「は?コメディで王道は主人公がボケてボケてボケまくるんだよ。容姿から設定からハチャメチャな感じで騒動を引き起こす。それで物語が完成するんだよ。

それが出来てないから目的だの組織だの考えてるんだよ!」

「……すみません」

「確かに問題は主人公が普通と言う事だな」

「全く、最初からこんな感じで良いのかよ。次回からは派手に行こうぞよ」

「ちょっとキャラ変えたんだけど.....行こうぞよって」

「うるさい!もう今回は終わり!皆様応援宜しくお願います。もう4千字になっちゃう……」

第0話 非日常達の日常 完

Re: 非日常達は日常に同居する ( No.20 )
日時: 2017/02/20 19:06
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第十九話 隊員とヒロインはつらいよ〜リアルライフヒーローシリーズ、これが私の仕事編〜

谷口は自分の家で制服に着替え、寝ぐせを整える。そしてゴミ袋を持ちながら外に出てゴミ出しをし歩きスマホをしながら今日の予定を見る。

「……11月は文化の日とあれだ。研修体験がある。確か、興味がある職場を選んで、研修するって奴だったな」

谷口は電車で学校に向かう。電車を降りるとすぐに学校が見える。

そして谷口は学校の昇降口に入り靴から学校で指定された運動靴に履き替え教室の中に入る。

フラワーはカイロを持ってきていた。

「花は寒いのが苦手でな……カイロの中に入りてえ……」

サラマンデスは天井から来るエアコンの熱風を追いかけながら呟く。

「こんな寒さ、屁でも無い……」

スネグーラチカは窓を開ける。サラマンデスは激怒する。

「何で学校にエアコンあるのよ!」

「多種多様の生命体がいるからそれに適した環境に合わせないと駄目なんだ」

「窓を閉めろ!」

「嫌よ。我慢しなさい。私は寒いのが好きなのよ」

「どんな物好きだよ!」

スネグーラチカは氷を出現させまくら代わりに寝始める。

フラワーはカイロの中で寝始める。

「そう言えば、家の中も結構寒いんだよな。引っ越してからスト—プの用意すっかり忘れてたよ。

今日、買って来るか」

「貧弱共め。温かいと思えば温かい。此処も常夏の南の島だと思え。こんな無機質で寒さが密集した教室からはおさらばだ!」

サラマンデスはカイロからフラワーを取り出す。カイロは破れてる為、砂鉄が流れ落ちる。

サラマンデスは温かい余熱の砂鉄を抱え込む。

「もうどうでも良い。本当に寒い」

「あんた、武人だろ……!?寒さの為に心の芯溶かしちゃっても良いのか?」

フラワーは砂鉄の中に飛び込む。

「俺のモン、壊すなバカ!」

谷口は放課後、外に出る。

「スト—プ買うか……帰り、スト—プ持つの面倒だから送って貰おうかな……」

トラックの運転手と助手席にいる女性は渋滞でイライラしていた。

「なあ?もう突っ込んで良い?もう突っ込むぞ!何でこんな寒い時に湯たんぽを大量に運ばないと駄目なんだよ!もう嫌になるって!砂漠の中、水はあるのみ飲めないって言うこの状況どうなってるんだよ!」

「砂漠は誰もいないわよ。渋滞の比喩表現がイマイチ出来て無いわ」

「……つ、次はちゃんと言います」

しかし谷口はいつのまにか学校に戻っていた。

「……は?」

西園寺は谷口を見る。

「お前、そろそろ帰った方が良いぞ」

谷口は学校を出る。

「俺はさっき、この歩道を歩いてただろ?あれ?夢?でも時間は進んでる……」

トラックも後ろの方で渋滞に巻き込まれる。

「何でこんな後ろに下がったんだ!何でだよ!」

「……」

「おいおいおい……今日は付いてるって思ったら付いて無かったぜ……。

もう、あれ?

……!」

其処には女性の姿は無かった。

黒服の人間達が谷口の付近で何かを呟く。

黒服は化け物を召喚する。

「召喚獣、レベル1!ゴブリン!」

ゴブリンは車を破壊し始める。

女性は黒服達の元へ行く。

「やはり貴方達の仕業ね」

「ん?ん?何これ?」

「早く、例のモノを返せ」

「嫌よ。私は絶対に守る。じゃないと、今まであれの為に死んだ仲間達が浮かばれない!」

「殺せ!ゴブリン!」

谷口は止める。

「ちょ、ちょっと落ち着いて!な、何これ?ヒーローショー?」

「私が今から変身する雰囲気だと思うの?」

「そうじゃなくて……!何でこんな事に……?」

「……!貴方も奴の能力に巻き込まれてるわね。さっきのトラック男と一緒に逃げて!」

「さっきの?トラック男?誰?」

女性は叫ぶ。

「探すなら探してみなさい!お前等の求めるモノは大量の湯たんぽに入れてあるわ!」

「湯たんぽ?え?何の話?」

「奴等は湯たんぽに入っている成分、温かい心を奪う別の世界から来た大組織、ジョッガ—よ」

「あ?」

黒服は呟く。

「我々は地球の制服を企んでいる。

その為の第一歩としてこの世界で一番大切な親切心を奪う。

その為にこの世界で一番優しい湯たんぽを奪う!そうすれば人間は勝手に争い合い自滅するだろう!」

「なんでそんな制服方法が遠回りなんだよ!昭和の特撮かよ!

って、何かズレてるよな?湯たんぽ奪っても……」

「それが違うのよ。彼等は湯たんぽを利用するの。

その親切心を権力ある人間に過剰に与え、優しさに付け込み世界を制服するつもりだわ」

「どっちなんだよ!推測だけで適当に言って無い?」

「実際そうでしょ。敵の組織の目的なんて分かる訳無い!」

「敵に聞けば良いだろ!」

黒服は呟く。

「俺も指示されただけで良く分からない……。何で湯たんぽ?とは俺達も思ってるよ。

もっと破壊活動してえよ。その精一杯がゴブリン召喚させて車に擦り傷を付けさせる事だよ」

「さっき車破壊してたんじゃないのかよ!擦り傷ってマジでイライラする悪戯じゃん!」

「だって総帥が湯たんぽ、湯たんぽ、うるせーんだよ。そりゃ世界中から湯たんぽ持ってくるしか無いじゃん。湯たんぽに親切心なんかある訳無いじゃん。俺だって嫌だよ?でも仕事だもん。会社員だもん。上司に言われた仕事やらなきゃダメでしょ」

女性は変身する。

きわどい格好で黒服に向かう。

「同情するけど悪の組織は悪の組織よ!」

「た、確かに!めっちゃ同情しちゃった!悪の組織も普通の会社とあんまり変わらないんだな……特撮見る目変わるから止めて……」

ヒロインの名前はルサンチウーマン。

「世界の平和は私が守る!」

「そう言うけどさ。あ、俺の名前は石黒いしぐろって言います」

「あ、谷口です……」

「あのさ、湯たんぽ守るってどういう気分ですか?」

「……うるさいわ!何かの罠ね!きっとそうよ!」

「確かに湯たんぽは良いですよ。でも……守る程では無いでしょ。

いや、何か、あれですよね?

悪の組織に付き合ってあげてる感ありますよね?

ええ、ええ、さっきもあれですよ。ノリノリの幹部って言うか上司?があれ、超能力でルサンチさんと谷口さんを移動させたじゃないですか。

言っちゃ悪いですけどたかが湯たんぽの為に。何処の世界に湯たんぽの為に超能力使う上司がいるんですか」

「そうですね……」

谷口は困る。

「でも、あれ、湯たんぽが本当に凄いエネルギーとかあるかもしれないじゃないですか!」

ルサンチウーマンは構える。

「まさか、エネルギーを狙う為にこんな同情誘うような嘘を!卑劣な悪魔め!」

石黒はゴブリンと遊ぶ。

「いや、本当に申し訳ありません。ルサンチさんに此処まで付き合わせてしまって。正直、ポテンシャル低かったですよね?いや、湯たんぽ守るって……的な?」

「黙りなさい!どんな物だろうが敵から守るのが私の仕事よ!」

「ルサンチウーマンもこのキャラ保持するの大変そうだな……」

トラックの運転手は大量の湯たんぽに囲まれながら寝る。

「あ、商品が……」

「……」

「あ、あの、次からはもう少し対象物が大切なモノに変えてもらえるように上司に言いますので……あの、見捨てないで下さいね?正直、悪だけノリノリで正義の味方が無視ってきついんで」

「温度差って大事だけどそれを敵に言っちゃ駄目だろ!」

「私はどんな悪にも屈しない!

……私も正直、悪の組織とか初めてなんで良く分からないんですよ。だからちょっと気合い入れ過ぎて……湯たんぽの為に……すみませんでした。窃盗も駄目ですけど、ちょっとこれまでオーバーに殴りすぎたかな?って」

「反省しちゃったよ!」

「いえいえ、私も悪の組織の就職初めてなんで。それじゃ……あ、次はちゃんと悪い事しますんで。はい」

「あ……」

石黒達はその場を去る。

「私に屈したか、悪党め!」

「……何これ?」

幹部はルサンチウーマンを見る。

「僕の瞬間移動能力があれば君達なんてコテンパンだよ!

能ある鷹は爪を隠すって言うけど……あれは間違いだよ。

本当に能ある鷹は姿を隠す」

幹部は湯たんぽの為にルサンチウーマンを狙う。

ルサンチウーマンはきわどい格好のままベンチに座る。

「この服だって恥ずかしいのよ?でも、正義の為に頑張らないとって」

「……」

「でも湯たんぽって……。もう……湯たんぽの為に淫らな服を着ないと……」

「分かりますよ。気持ちは……守って嬉しいのは湯たんぽ製造者くらいですからね。

でも、その人達の為に!」

「窃盗なんて警察の仕事よ……警察がやってくれても良いじゃん。

私、これボランティアだから。ボランティアって言うか、おばあちゃんが初代ルサンチウーマンで二代目が私。おばあちゃんとかの圧でなんとなくヒロインになっちゃったのよね。仕事は水商売してるわ」

「変身してましたけど、何か能力の向上とかは?」

「魔法かなんか使えるらしいけど、正直、使い道が分からないわね。天然水を500mL出せる魔法とか、静電気とか、消火寸前の火とか。

日常生活には……微妙ね」

「頑張って……下さい……はい」

「ごめんね。変な事に巻きこんで」

谷口はその場を去る。そしてこの話をフラワー、サラマンデス、スネグーラチカに話す。

「......オリキャラはいつ登場するの?」

「悪と正義が馴れ合い等してたまるか!」

「……で?何?」

「……いや、その、あれ……悪の組織も正義の味方も辛いんだな〜って」

「それだけかよ……!」

第十九話 隊員とヒロインはつらいよ〜リアルライフヒーローシリーズ、これが私の仕事編〜 完

Re: 非日常達は日常に同居する ( No.21 )
日時: 2017/02/21 18:56
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第二十話 世界はそれを未確認生命体と呼ぶんだぜ

ある女性は谷口の家に向かう。谷口は特撮を見る。

「……どっちも大変そうだな……」

谷口は玄関に行きドアを開ける。

「ん?誰もいない……」

「ここ、ここですって……」

谷口は小さい女性を見る。

「あ、どうも」

「貴方はなめてるのですか?私の事を忘れるなんて」

「おお、マシロじゃないか。前の学校ぶりだな」

「そうですね。全く私を忘れるとは心外ですよ。私は忘れていましたが……」

「どっちもどっちかよ……!」

マシロ。谷口の幼馴染ポジション。とは言え同い年では無い。大体、幼稚園から仲が良いと親が冗談とはいえ結婚させたがる。

「谷口のお嫁さんはマシロだもんねー?」

マシロは昔の事を置いておく。

「昔の事なんてどうでも良いんです。

親は貴方の電話番号等を聞き忘れたらしいので、私に貴方への連絡が来てます。

学校は順調?一人暮らしは寂しいと思うのでマシロと一緒に住んでね☆

と言う訳で私と住みましょう」

「……ん?何その、ラノベ展開。俺はハーレムクズ主人公じゃないんだぞ!」

「知りませんよ。私は断る理由が無いので此処に住みます。あ、私も宇摩高校に通いますので」

「ちょっと待てい!

断る理由はあるだろ。男女が一つ屋根で暮らすなんてどこの恋愛ゲームだよ!ギャルゲーかよ!」

「別に貴方を男として見てませんよ」

「だろうね。でも道徳が疑われるよ?恋人じゃないのに……俺のピュアハートはオーバーヒートでテンダ—ハートだよ」

「何で最後優しくなるんですか……。ちなみに貴方にも拒否権がありますよ。嫌なら出て行きます」

「……」

「さて、ラノベ展開をあっさり受け入れた主人公は置いといて宇摩高校に入学届けを出さなければ」

「受け入れて無いって!俺も断る理由が無いだけだから!望んでないから!」

「私の荷物は昼に届くはずですので、私の部屋を確保して下さい。和室で良いですね?それにしても色々あるんですね。

海の男キーホルダー、虹色アフロ、馬の覆面とか」

「別にいらないけどね……」

マシロはベットの下を見る。

「エロ本は無いんですね?」

「ある訳無いだろ!買うのはずかしいんだから!いや、そう言う問題でも無いだろ!」

「貴方を異性として見て無いとはいえ、最低限の道徳とプライパシ—は守らせて頂きます」

「当然だけどな……あのさ、君は俺の事をどう思ってるんだ?変態だと思ってるのか?」

「本当は、無口な貴方ですから友達がいないと思って心配して来たんですよ。わざわざ此処に引っ越してまで」

「……」

「話せる相手がいるって良いですよね」

翌日、学校ではフラワーと西園寺が話す。

「学校って月曜日は本当に嫌なんだよな……起きるのが憂鬱になる」

「学校なんて楽勝ですよ。テストなんて授業を聞いてれば100点取れますから」

「今度は答案用紙の回答のズレは止してくれよ……」

谷口はフラワーを持ち上げ、スネグーラチカとサラマンデスの元へ置く。

「何だ!?」

「お前等……突如、可愛い幼馴染が恋人でも無いのに一つ屋根の下で暮らすってなったらどうする?」

「はあ?何だよ、その夢の様な話は?そういう夢でも見たのか?」

サラマンデスは叫ぶ。

「そんな事は現実ではあり得ん!」

「お前等がいる地点で現実じゃねーよ。

それより、マシロって言う幼馴染が……」

谷口は説明する。

「......また嘘の話?嘘はヒロインの話で懲りたわよ......」

「信用無くすぞ?嘘はもう止めた方が……」

「本当だって!」

「キャラ補正?」

「ああ……」

「......でもそれを新キャラで補うって......末期ね」

「違うって!」

「でもマシロは人間なんでしょ?私達の存在とかどうするの?後は学校とか。マシロは貴方が普通科にいると思ってるはずよ」

「そうなんだよなー……未確認生命体の存在を隠してこの教室を紹介するしか無いだろ。勿論、未確認生命体の事は秘密にするが」

スネグーラチカは考える。

「本当にこんな事があるのかしら......どうせあんな奴に限って谷口を騙すのよ」

「マシロはそんな奴じゃないよ!」

「......な、何よ!こっちは心配してやってるのに!」

フラワーは笑う。

「ラブコメ感が出てるな〜……」

谷口は家に帰る。

(一番良いのは此処から返す事だ。俺にも友達はいるし、寂しい訳じゃないからな)

「俺には友達がいるんだ。だから此処に住まなくても大丈夫。寂しく無いし」

「なら友達と会わせて下さい。貴方の友達に相応しいか確かめます」

「別に相応しいとか関係無いでしょ」

「いいえ、悪影響を及ぼすと厄介なので」

「え〜と……。あ、俺、性欲強いんだぞ!

あれ、あの、過ちを犯す!かも、しれないぞ!」

「それを声を震わせながら言ってる地点でもう童貞確定ですよ」

「黙れよ!」

「それに昔、私達婚約してるじゃないですか。幼稚園の時に」

「ああ、幼馴染あるあるね。でもさ、人生色々じゃん。幼稚園で運命決められるとか何か人生縛られてる感じがして嫌な気がしない?

俺はもっと自由でいたいな?恋愛も住宅も。

お袋には大丈夫だからマシロを地元に帰してって言ってくれ」

「こんなに恋愛フラグを立ててるのにへし折るなんて……そんなに私が嫌いだと?」

「違うんだって……」

「何か心外ですね。私だって貴方が好きな訳無いじゃないですか。

なのに私が此処にいたいって感じの雰囲気ですよね?

私は貴方の親に言われて来ただけですから」

「知ってるから……怒らないで……」

「なら、此処に住みます。明日から学校にも行きます。あ、二人で登校すると私と貴方だけの同性の秘密がバレますので別々に行きましょう」

「何だよそれ……少女漫画かよ!」

マシロ。背の小さい少女だが実は20代。なのに何故か学校へ。

マシロは掃除を始める。

一方、フラワーはベランダから谷口の部屋に侵入。ベランダで花のフリをしながら盗聴器を仕掛ける。

そして三人は盗聴する。

「本当にこんな事があって良いのか!」

「......何かつまんないんだけど......何?何なのこれ?私がヒロインじゃないの?」

「まあまあ聞こうぜ」

マシロは横になりながら漫画を読む谷口を怒る。

「宿題したんですか?テストの点数悪かったら小遣い減らしますよ?」

「お前はどこの母親だよ!そんな強制的に言われたら宿題する気無くなるんだけど!」

「あー言えばこー言うんですね」

「だからお前はどこの母親だよ!……もう、どうしたら帰ってくれるんだ?」

「今日は何の日か知ってる?」

「どうした。急に……今日は家庭ごみの日……」

(違うって!こういうのって絶対、何かの記念日だよ!サラダ?結婚?って夫婦かよ!)

「今日は社会科見学まで丁度2週間の日です。どこに行くんですか?」

「どうでも良いんだけど!」

マシロはテレビ局のパンフレットを見る。

「楽しみ過ぎて、社会科見学で行くテレビ局に今日、行ってきました!」

「下見する必要無いだろ!え?修学旅行とかも下見するの?」

「勿論です!」

「楽しさ半減とかない?」

「行事は行うまでが一番楽しいんです!

それ以外は対して……」

「下見してるからね?新鮮では無いよね?絶対楽しめないよ……」

スネグーラチカは呟く。

「修学旅行は今年五月に行ったわね。前まで七月だったけど......」

「……あれ?一番大切な行事をこの小説では書かないの?学園モノの醍醐味だよ?」

ちなみに、谷口の前の学校は十月に修学旅行。

つまり谷口は修学旅行に行く事無く高校を過ごす事になる。

「あ!まさか好きな人が出来たんですか?」

「ラブコメじゃないんだから……そんな話題いいだろ……」

「成程、勘違いさせたくないが為に私を追い出すと。

卑劣ですね。そんなクズに春なんて来ませんよ?」

「違うって!思い込み意外と激しいね?」

「私との婚約は遊びだったんですね?」

「人の話、聞いてる?」

「結婚式場や仲人まで用意してたんですけど!」

「知らんよ!勝手に何してくれてるの!」

マシロは和室に入り引きこもる。

「……何だこの展開……」

盗聴していた三人は苦い顔をする。

「羨ましいな」

「違うだろうが!このままだと未確認生命体の正体がバレ、秘密結社ゴールデンサンドが出動され谷口とマシロは殺されるぞ」

「......どうしたら良いのよ、もう......!」

翌日、マシロは学校へ行く。勿論、普通科。

谷口はなるべくマシロと遭わない様に未確認生命体クラスに籠る。

「どうしよう。此処にいてもバレるしな。どうしよう?」

三人は寝るフリ。

「え〜?見捨てるなよ!」

谷口は教室を出た瞬間にマシロに見つかる。

「どう言う事?全部のクラスに行っても貴方なんて知らないって言ってるけど?貴方はどこのクラスなんですか?」

「ふぁ?え?ふ?ん?

あれだ。俺は特殊なんだ」

「どう言う事ですか?」

「秘密結社ゴールデンサンド。

俺はその組織に所属している」

すると、マシロは血相を変え谷口を襲う。

「どう言う事ですか?」

「え?え?え?」

すると、スネグーラチカとサラマンデスがマシロに向かって攻撃態勢を取る。

「……出ましたか。化け物」

「……成程。こういう作戦だったか」

「......私達の存在に気付いていたのね?」

「ええ、でも実物を見たのは初めてですよ。

意外と話が分かりそうな人物で良かったです。此処まで遠回りする必要はなかったですね」

「何が目的?」

「ヒワノと言う人物を探しています。彼は化け物を製造する研究をしていたので。その為に化け物が人間と同じ様に宇摩高校で勉強していると言う情報を羽柴と言う情報屋から大金出して仕入れましてね」

「羽柴……」

「谷口が宇摩高校の近くに住んでいるのを知りまして、化け物対策に自宅では無く彼の家を拠点に捜索する予定でした。

秘密結社の存在も教えてもらったのでつい反応してしまいました。

後、友達は選んだ方が良いですよ谷口。化け物と……」

「宇摩じゃそれを未確認生命体と呼ぶんだぜ。そして俺の友達だ!」

「……!」

第二十話 世界はそれを未確認生命体と呼ぶんだぜ 完

Re: 非日常達は日常に同居する ( No.22 )
日時: 2017/02/23 19:16
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第二十一話 君と僕の全てを当たり前と呼べ

マシロは谷口を見る。

「随分、堕落したんですね。貴方も」

「堕落した方が気分は晴れやかだぞ?

何も考えなくて済むし、堕落した所が案外天国だって事もある。

そうなりゃ、儲けもんよ。

と言うか、堕落してないし」

「……」

マシロは谷口を殴り気絶させる。サラマンデスとスネグーラチカは驚く。

「待て。此処から主人公の説得&殴り合いじゃないのか?」

「......フン!知らないわよ!

......それより幼馴染を殴るってどうかしてるわよ......べ、別に気にしてないけど」

マシロは二人を睨む。

「私はある人物に勝手に拉致されて改造されたんです。

改造と言うか実験台ですね。

命を懸けて脱走しましたよ。

そして私はある人物の復讐の為に此処にいる」

「……」

「そいつは化け物を制作していました。

絶対に許さない」

谷口は起き上がる。

「なら、分かってるはずだろ……。

人間もお前が言う化け物も大して変わらないんだよ。

悪い未確認生命体がいれば悪い人間もいる。

良い未確認生命体がいれば良い人間もいる。

二度と悪く言うな」

「……貴方は私の事をどう思ってるんです?」

「……ん?」

「……」

「ああ、え、俺と君は……腐れ縁?」

マシロは谷口を思いっきり殴り壁にめり込ませる。

「申し訳ありませんでした。それでは、私は授業を大幅にサボってしまってるのでこれにて」

マシロは走りながら教室へ向かう。ちなみにマシロは一年生。

スネグーラチカとサラマンデスも現在、授業と言う事に気付く。

「もう休み時間が終わっていたのか……」

フラワーはちゃっかり授業を受ける。

「......いじられマスコットのくせに」

谷口は少しだけ微笑む。

放課後、谷口はマシロと廊下で話す。

「あれ?良い感じに小説にオチがついたかな〜って思ったんだけど」

「前回は4000字オーバーであんな終わり方しか出来なかったんですよ。

つまり、まだ二十話って事で良いらしいです。面倒だから二十一話にしてますけど」

「雑だな……で、二十一話の内容は?」

「君と僕の全てを当たり前と呼べ」

サラマンデスと谷口は谷口の家で待機をする。

「……」

「電話かけるぞ」

谷口はスマートフォンである所に電話をする。

「はい、こちらレンタル娘サービスですが」

「あ、レンタルしたいんですか……」

数分後。

サラマンデスと谷口は緊張し始める。

「谷口。興奮するな。しかし何故レンタル娘と……」

「男なら一度は淫らな店のサービスを受けてみたいだろ!

でも、恥ずかしいし未成年だから健全に女性と話すサービスしかする気がしない!」

「性欲の塊か、貴様。俺は興味等無い。そんな破廉恥な」

すると、インターホンが鳴る。

サラマンデスは驚く。

「来たか!?」

「開けるぞ」

開けると、其処にはスネグーラチカとフラワーがいた。

「遊びに来てあげたわよ!」

「ちょっと、寒いな。もう冬来るの早っ」

「え?いや、待って今は駄目だって!」

「サラマンデスが良くて私達は駄目なの......?どういうつもりよ!」

ちなみに、レンタル娘は未確認生命体限定サービス。

スネグーラチカはレンタル娘を知り、嘲笑う。

「成程、貴方達ってそういう趣味があるんだ。下僕のくせに。

私と言う超美少女がいるのに贅沢な下僕ね。

案外、むっつりなんだ」

「……違うって。ちゃんと健全とした」

「なら、なんで隠す必要があったの?」

「俺は関係無い。武人に誓おう!

谷口が無理やり一緒に……」

「お前!この野郎!」

谷口は呟く。

「あ、今日は何して遊ぶ?」

「どの状況言ってるのよ、全く......」

フラワーは落ち着かせる。

「まあまあ、レンタル娘自体はそんな淫らでも無いし、ね?俺も混ざって良い?」

「何でそうなるの?」

「違うよ?これは、今の内から娘の事を勉強しようと言う心意気さ!」

「うるさいわね。私が駄目って言ったら駄目なのよ!」

すると、レンタル娘がやってくる。

「どうも、ナナシです」

「......!もう呼んであるの?」

「いや、だって、ね?これっきりにするから」

四人はナナシと話す。

「では、レンタル娘の注意点を説明します。

決して、性的な行為、または性的な意思表示等はしないで下さい。レンタル娘は皆の娘です」

「其処は道徳心があるから大丈夫」

「直、不幸話を娘に語るのは止めて下さい。キャバクラではありません。汚れを見せないのがパパの役目です。どうぞ、高価なバックでも買ってあげて下さい」

「誘導じゃないか!貢ぐとか十分、キャバクラだ!」

ナナシの隣には時雨と言う経営者が現れる。

「......私は時雨」

時雨はナナシの後ろに下がる。

「彼女は経営者でありレンタル娘の一人です」

「本当に娘みたい」

「貴方達が今日の親?」

「うわっ……何かエグい」

ナナシは呟く。

「直、何か問題行動を起こした場合、応答無用で警察に通報します。

では、グッドラック」

ナナシはその場を去る。

「な、何して遊ぼうか?」

「......おじさん、私ギャンブルがしたいな」

「……」

「......駄目だよね?分かってるよ。でもレンタル娘って経営大変なの。

本当はちゃんとした経営者がいるんだけど、失踪しちゃって......だから少しでもお金を稼いで。

本当の家族、お父さんが帰ってくるようにお父さんの場所を創ってるんだ」

「……そ、そうなんだ」

「だからバック、ネックレス、ううん、現金でも良いから貢献してくれない?」

「俺、知らないよ?あれ?純粋な子だと思ったのに?俺、こんな娘知らないよ?こんながめつい子だっけ?」

「私だって最初は人見知りで純粋だったけど流石に経営者として人を騙す狐にならないと」

サラマンデスとフラワーとスネグーラチカは帰ろうとする。

「待って!この子、怖いんだけど!闇深いんだけど!」

「俺はもっと軽い子が良いな」

「それって......」

「身体だけを求めてるの?キモーい」

「違う!断じて違う!」

「無視するなよ!」

四人は時雨を見る。

「見た目は可愛いんだけどな〜。いや、ロリコンとかそういうのじゃなくてね」

「...待っててね。お父さん」

時雨はチラチラ四人を見ながら、お父さんの遺影を持ちだし悲しむ。

フラワーは歓喜する。

「遂に萌えキャラが来たか!

本当に、何回か萌えキャラ投入チャンスあったろ?

ビークイーンとか酷すぎなんだよ。どんだけ萌えキャラ造るの下手なんだが」

「お父さん、死んで無いだろ!失踪って言ってただろ!勝手に殺すなよ!」

「...」

「……?」

すると、頭がクセ毛の宇宙人が現れる。

ニュヨク星人。見かけは人だが頭がクセ毛なのが特徴。種族の体質として全員地球人から見れば病んでいる。

「時雨。パパだよ。

帰っておいで」

「ちょ、止めてっ!」

時雨は火を出すがニュヨク星人には効かない。

「そんな可愛い火を出しても駄目だよ。故郷へ帰るんだ」

「嘘っ?ナナシ......助けてっ!あれ?ナナシ......?」

ナナシはオンラインゲーム、太鼓のプロフェッショナルで遊ぶ。

「難易度、鬼を越えるプロフェッショナルに挑戦です」

「怖い......連れ去られる......誰か...このままだと本当のお父さんに」

谷口は助けようとニュヨク星人に向かうが谷口は吹き飛ばされる。

「考えても見ろ、ウルトラ○ンに出てくる宇宙人が人間に倒される訳なかろう。そしたらウルトラ○ン存在する意味無いからな。

人間は弱い方が都合が良い訳だ。

さあ時雨。帰ろうか」

「本当に弱いわね。谷口」

「……」

「どうした?サラマンデス」

「あれ?谷口って人間じゃないか?」

「......ん?」

「そう言えばマシロの時に人間と未確認生命体とか言ってたな」

「それはマシロが人間だからよ。谷口は未確認生命体。私の予想は疫病神」

「俺は死神」

「あ、俺は貧乏神だと思ってた」

ニュヨク星人は車に乗り込み時雨を連れ去る。

「今日はどこに行こうか。時雨が好きなハンバーガーか?」

「私が...好きなのはいなり寿司よ」

「違うっ!もっと私の娘らしく振る舞えよ!

レンタル娘だろうが!

うあああああああぁあああああぁ!私の言う事だけを聞け!逆らったら、倉庫にまた閉じ込めるぞ!」

すると、車の前にバイクに乗った織田、羽柴、徳川、明智がいた。

「我等、ホトトギス団改め不如帰ホトトギス

不如帰。本格的にグレた四人。武闘派の織田、羽柴。穏健派の明智。中立派の徳川。にて意見が分かれる。

織田はクリームパンをニュヨク星人に窓を割って浴びせる。

「俺等は宇摩を守る為にギャング狩りをする不如帰になった。

血反吐出るまでこの宇摩を守ってやるよ」

「ちょっと待って。俺、社会的に何も悪い事してないんだけど!」

「車の窓ガラスを割った」

「それ、お前だろ!俺、今、娘とドライブ中なんだよ!」

「冗談は髪型だけにしてくれよ。サラマンデスの兄貴の頼みで俺は」

羽柴は頭を抱える。

「任侠モノの漫画を呼んでからずっとこれだよ。貸さなきゃ良かった」

サラマンデス達は織田の元へ行く。

「兄貴ィ!」

「……俺は堅気だ。それよりニュヨク星人は?」

「ええ、とっ捕まえてやりました。宇摩川にコンクリ漬けにして沈めましょうか?それとも三途の川に永遠に沈めましょうか」

ニュヨク星人は時雨を抱えて逃げる。

「クリームが顔が……」

ニュヨク星人の前に狐のお面を被った人間が現れる。

「......お父さん?」

「世の中は不思議だらけだ。俺も悪人だってのに時雨と出会えて変われた。

しかし、いつになったら元の世界に戻れるのかね」

人間は刀を持ちニュヨク星人を切る。

「あまり触れてやるな。箱入り娘なもんで。ハハッちょっとキザだったかな?」

「....私待ってるよ。ずっと」

人間は微笑み消える。だが、時雨の思いに応じれば、必ずどこかに現れる。そんな守護霊。

「でもちょっと早く来て欲しかったんだけど」

「ヒーローは遅れてやってくる!」

「遅すぎ」

「大丈夫。ヒーローは案外すぐそばにいる」

時雨の隣には谷口がいた。

「頼りないわね」

第二十一話 君と僕の全てを当たり前と呼べ 完

Re: 非日常達は日常に同居する ( No.23 )
日時: 2017/02/24 20:26
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第二十二話 前進し続けるのが科学。前進するのを諦めて救いを求めるのが宗教。そして斜め上に昇るのが奇跡。

霊犀は谷口を部室に呼ぶ。

「......最近、陰陽師教室にライバルが出来たんじゃ!」

「どういう事ですか?」

「それも科学的に幽霊を退治させると言う教室らしいのじゃ。どこのバスターズじゃ!」

「別にそういう教室があって良いんじゃないですか?そんな事で呼んだんですか?霊犀さん、今年受験でしょ」

「この歳で受験なんて嫌じゃ。

とにかく、その教室に体験入会するのじゃ。入会金等は、この霊犀お姉さんに任せるのじゃ。どう、惚れたか?」

「どういう話になってるんですか」

「こういう男子は優しい女子にイチコロじゃからな。照れ無くても良い」

「そういう問題じゃないですって。流石に自分、そんなに守備範囲広く無いんで」

「......」

「いや、魅力が無いとかじゃなくて」

「青二才が......もっと経験を......」

「はい、それじゃ体験入会しますね。お金、預かります」

「あ、エッチな店にこの金を絶対に使わないを......」

「俺がそんな人間に見えますか?そんな日頃、ムラムラしてる人間に見えますか?他人の金を使ってまで性欲満たしたいと考えている様な人間に見えますか?」

谷口は化学除霊教室へ向かう。

宇摩高校周辺情報。化学除霊教室。

安藤がもんじゃ屋をしていた所に、自称、誰でもできる科学的に証明された悪霊除霊これで貴方も今日からゴー○トバスターズ!

と言う怪しげな看板を大体的に押し出す。窓には大量の陰陽師シスターズと言うアニメの張り紙が。

「明らかに流行りに乗ろうとしてるな……」

だが、陰陽師シスターズはオリジナルストーリーのトンデモ展開。作画崩壊。オリジナルキャラクターの空気読めない発言。原作との差異。CDの売上がイマイチ。

つまり、原作は良かったのにアニメで酷くなっていた。

そんなに原作が良い訳でも無かった雰囲気が可愛いだけのラノベがアニメでさらに落ちぶれてしまったと言う例。

谷口はそんなのはどうでも良いと言わんばかりに教室の扉を開ける。

「あの、入会したいんですけど」

ニコニコした経営者は谷口を見る。

「貴方不幸顔ですね。此処の神聖な場所にて教祖、スレムーネ土田様に化学を利用した悪霊退治の方法を学んで下さい」

「スレムーネ土田?」

スレムーネ土田。本名、土田桃李(つちだ とうり)。ピンクのサラサラ髪。黒いぱっちり目。170cm。黒いロングコートと手袋。ピアスは舌に1個と左耳に3個ヘソに2個。18歳。

スレムーネ土田は不気味に笑いながら谷口を見る。

「スレムーネ土田ってださいネーミングだと思うんだけど〜……」

「……そ、そうなんですか?」

「ちょいちょいちょい。

もっと、其処はいや、スレムーネって逆から読んだらネームレスじゃねえか!どんだけ教団ネタ引っ張るねん!って突っ込まないと」

「何で大阪弁なんだよ……教団ネタって何だよ……」

「此処の神様はカルト教団を書きたがる性質を持ってるんや。

それも明らかに怪しい奴。

こんなん誰も入らへんやんけ!」

「……また、強烈なキャラが……」

土田は年下の谷口を睨む。

「どういうつもりで此処に来たんや。

今日の土田君はちょっと大阪弁じゃボケ」

「初対面だから良く分からないんだけど!」

「普段はこんな感じだな。標準語。

俺は怒ると大阪弁を喋ると言う厨二設定がある。本気出せば沖縄の方言も行けるぜ?これも今考えたんだけど!」

「もう……キャラの設定が渋滞してる気が……」

「まあ、そういう設定とか言う、第四の壁破るのは俺は嫌いだから。

さて、谷口。君は今日から我々の信者だ。適当にお金を治めてくれれば貴方は幸せになれまーす!」

「適当だな〜……」

「まあまあ神社に貢ぐ金をこちらに頂ければ良いだけの話だから〜♪」

「よく摘発されないですね?っていつもサービスってこんな感じなのか?こんなの誰も入る訳無いじゃないか」

「ああ、君に選択肢無いから。

君が逃げれば、俺はお前を半殺しにしまーす。

って感じ。君に逃げ場無いから。

うんうん。それじゃ借金してでも祈ってね?

あ、もし祈るのをサボったら、クソ真面目に洗脳するから覚悟してね?

拷問とかが一番多いけど!」

「……そういう事か。だからこんなに余裕だったのかよ」

「今日の土田君、優しいよ?まあまあ殺しはしないから。自殺の責任は取らないけど〜ヒャッハハハ!!」

土田は笑いながら、祈り始める。

「はい、悪霊は祈ってれば消えまーす。頑張ってちょ」

「……」

すると、懸命に祈る女性が一人。

それは霊犀だった。

「何してんだよ、アンタ……」

「これは二—ゼを溜めているのじゃ。ああ、教祖様!どうか、私に取りついた悪魔を祓って下され!」

「んー?それじゃ、10万ちょーだい。これで解決ー」

「はい!」

「霊犀さん!?」

「二—ゼを溜めてカマカマをリガントしてホーニューゲードをくぐれば幹部じゃ!」

「どうしたんですか!?霊犀さん!!」

「いや、意外と科学的に悪霊を退治するのは悪くないの〜。陰陽師より気楽じゃ」

「ノリノリかよ!」

第二十二話 前進し続けるのが科学。前進するのを諦めて救いを求めるのが宗教。そして斜め上に昇るのが奇跡。 続

Re: 非日常達は日常に同居する ( No.24 )
日時: 2017/02/25 18:11
名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)

第二十二話 進んだつもりで止まり続けるのが人類。むしろ退化してるのも人類。進化し過ぎているのがコンピューター

霊犀と谷口は外に出る。

「どう言う事だよ!カルト教団よりも酷い所だぞ!」

「これも全て計算通りじゃ」

「計算通り……?」

「この組織の実態を警察に届ければ良いだけじゃ。その為には我慢するのじゃ」

「いつまで!?もうすぐ社会科見学があるんですけど!」

「近いうちじゃ!」

霊犀の年齢は見た目、20代だが精神は年配者の為非常に騙されやすい。そして霊犀自身は騙されていると気付いておらず、潜入したつもりで現在も騙されている。

「大丈夫なのかよ……このままだと……ちょっと18禁になるよ?」

「それは考えすぎさ〜」

土田はガムを食べながら持っているガムで遊ぶ。

「なんくるないさ〜」

「……土田」

「ダメダメダメ。ノリ良く行かないと。其処は教祖様って叫んでボケるんだよ」

「そんな気分じゃないだろ……と言うかそんなフレンドリーな詐欺師がいるか!」

「詐欺師じゃないって〜。

詐欺師って言葉で片付けられるのは心外だな〜。

そうだ、俺の異名はこれから狂い屋の土田だ!」

「……そ、そうか……」

「ちょい、其処は自分で狂ってる事自覚してるんかい!だろ!」

すると、大声で叫ぶ青年がいた。

「教祖様ぁぁぁぁぁ!!!!」

「……良いね〜存分に狂ってるね〜尾崎おざき君」

尾崎 浩人(おざき ひろと)。探偵。

だが、彼は何故か教団関係の事件にしか巻き込まれない。そして本人も毎回、教団に洗脳させる。なんやかんやで教団を撲滅する点は評価できる。

「うへへ。俺ェ、二—ゼを溜めてカマカマをリガントしてホーニューゲードしたッス!」

二—ゼとは運。カマカマとは金。リガントとはつぎ込む。ホーニューゲードとは昇格。言葉の意味は全て適当。

「……カマカマ」

尾崎は笑う。

「日常生活でも使っちゃうんだよな〜。

あ、お釣りのおカマカマはおカマカマじゃなくてクレジットカードで払います。とか。

おカマカマが全てじゃない!カマカマは必要だけど、それよりも大事な事があるだろ!

二—ゼはカマカマでは買えない」

「自重しろやボケ」

土田は谷口を見る。

「省吾君……何か、君……」

「ん?」

「何か〜君には何も無いね〜」

「……」

「いや、褒め言葉だよ?

君には特別な感じとか強いオーラとか一切無いよね!

おもろいの〜」

「……」

霊犀は病みながら呟く。

「二—ゼが足りないんじゃ。このままだとアグレが起こりスデンガリー。

もっとカマカマをリガントしないと...」

「……また変な言葉が」

アグレは不幸。スデンガリーは廃人。

「それより霊犀さん!騙され過ぎでしょ!」

「わざと騙されてるだけじゃから大丈夫じゃ」

「全然大丈夫そうに見えないんだけど」

「トウキがアンダでストンローバ」

「もう訳が分からんぞ……土田!霊犀さんを解放しろ!」

「駄目じゃ。駄目じゃ。

何言ってんだよ。

俺がボランティア精神溢れる自己犠牲人間に見えるか?

見えたら見えたで良いけど」

「……流石にもう、付き合い切れないな」

谷口は土田を見る。

「何?」

谷口は土田を殴り飛ばす。

尾崎は叫ぶ。

「何してんだぁ!てめえ!」

土田は起き上がる。

「本当に省吾君には何も無いね〜」

土田は腕を見せる。すると、腕は機械になっていた。

「俺は元暗殺者でね、拷問と拘束の繰り返しを得て生きていたサイボーグよ〜」

土田はガムを口に放り込む。

「殺し合いと言うスリルがなきゃ、俺は人生楽しめねえんだよ。

殺した人間の犠牲の上で俺は生きている。

お前はもう後戻り出来ねえぞ。

省吾君、どうやって死にたい?」

「そこは専門用語じゃないんだな。

もっと設定しっかりしろよ!」

谷口は怒る。

尾崎は戸惑う。

「あれ?コメディじゃないの?」

「教祖様に逆らったら天罰が落ちるのさ〜」

土田は奇声を上げながら谷口を殴る。

谷口は大きく吹っ飛びそのまま倒れる。

谷口は起き上がる。

「……て、てめえ、やるじゃないか。

お、俺をこ、ここまでさせたのは……お前が初めてだ……グハッ!」

「一発殴られただけで何言ってんだ!教祖様、こんな奴ボコボコに!」

土田は笑う。

「やっぱ、省吾君、普通で何も無いわ。

でも、興味はあるな〜。

何だろ、全然冷めない。

省吾君見ただけで……。

そうだ、省吾君、モルモットに似てるんだ。

実験台としてこれ以上無いくらいの相応しい人間だよ」

「……あ?」

土田は谷口を見る。

「省吾君、霊犀って言う女は解放してあげるよ。

その代わり、省吾君は高校卒業までずっと信者じゃ」

「……何?だがそんな金は……」

「金は大丈夫。そんなに興味無いから、俺がこの教団を立ち上げた理由は人を苦しむ顔が見たいから。

省吾君は俺と沢山、遊ぶだけ。

何して遊ぼっかな〜」

「ちょっと待ってよ!絶対拷問の類じゃん!」

「まあまあ、殺しはしないって。自殺の保障はしないけど」

「駄目じゃん!欝・トラウマレベルの酷い事しようとしてるじゃん!」

「俺でさえ、両腕拷問で失ってもピンピンしてるんだよ。

大丈夫だって。人間、丈夫だから〜」

「嫌だ!」

「霊犀がどうなっても良いの?」

「……」

「悩むなよ!

まあ、お互い楽しくやっていこうよ」

土田は踊りながら鼻歌で盛り上げる。

「……それじゃ……」

「気を付けて〜。あ、本当に事故には気を付けてね。マジで楽しみ減らせると怒っちゃうから!」

「……事故った方が幸せかも……」

谷口は霊犀を連れて行く。

「霊犀さんの家知らないしな……とにかく目を覚まさせるか」

「カマカマ……」

「……大変そうだな。更生」

「省吾君、カマカマを1000万程貸してくれ」

「カマカマじゃなくてお金……」

「と言うかお主、名前省吾って言うんじゃな」

「ええ、キャラ紹介以降名前で呼ばれた事ありませんから。まあ他のキャラクターもですけど」

「本当じゃよ。名前の意味ほぼ無いじゃろ!」

「後、あんまり名前で呼ばないで下さいね。谷口で良いです。ちょっと恥ずかしい」

「それより、ATMはどこじゃ?早く教団に...」

「全然治ってない。洗脳って本当に大変だな……リハビリとか精神科とか行かせた方が良いのか?」

「谷口、お主、1000万を貸してくれると言ったではないか!」

「言ってないって!」

「なんじゃ!?お主と儂の仲じゃろ!今まであんな困難やこんな困難を共に!」

「そんなに困難は無かったと思いますよ?」

「忘れたとは言わせないのじゃ。

ゲートボール大会や俳句大会...」

「どこが困難だよ。完全にご年配の日常じゃないか」

そして霊犀は自分の家に帰る。

「……しかし、これからどうしよう。憂鬱なんだけど……」

谷口は悲しみながら家に帰る。

「遺書とか……ああ、もう逃げ出したい」

一方、土田は腕のメンテナンスをしながら笑う。

「楽しみだな〜……ヒャハハハ!」

第二十二話 進んだつもりで止まり続けるのが人類。むしろ退化してるのも人類。進化し過ぎているのがコンピューター 完


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