複雑・ファジー小説
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- 非日常達は日常に同居する
- 日時: 2017/01/31 17:29
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
どうもこんにちは翌檜です。
この度、イエスタデイ・ワンスモアのスピンオフとしてこの作品を書かせて頂きます。
と言うのも、イエスタデイ・ワンスモアに書いていた作品の長編としてこの小説を書く予定です。イエスタデイ・ワンスモアを読んでいない方も読んでくださる方も気楽に見て頂けると幸いです。
これまでの経緯はイエスタデイ・ワンスモアに掲載されていますがそれを見なくても分かる内容のはずです。
日常系なのですがまだまだ未熟ですので応援宜しくお願いします。
はい、この小説を書く目的も小説の技術を上げたい為ですので……。
何かといたらぬ点等ございますがご了承ください。
ではキャラクター紹介です。オリキャラを投稿してくれた提供者さんの名前も載せています。本当にありがとうございます。
主人公、谷口省吾(たにぐち しょうご)。
高校二年生。二年A組。性格は馬鹿だが多分憎めない。三度の飯より好奇心。と言う初期設定を持ちながら現在主人公なのにツッコミをしている。好奇心キャラは家出しました。軽音楽部。
ヒロインポジション。スネグーラチカ。siyarudenさん提供。
二年A組。わがままなおてんば娘でツンデレは性格。160cm 58㎏ 長い金髪を三つ編みで結んでいる
青と白の毛皮のロングコートに青い外套を羽織り青い帽子を被っている 手には手袋
黒いストッキングと青い毛皮のブーツを掃いている
氷に咲く華の妖精と言う異名がある。
細かい設定は内容の中で。
親友ポジション、サラマンデス。モンブラン博士さん提供。
二年A組。正々堂々とした武人肌で責任感が強い。人間を「私利私欲を肥やすことしか能のない連中」として蔑んでいる。
赤い竜が人型になったような外見をしており、蒼白の顔は美形の青年である。
黄金のかぎ爪と背中の蝙蝠のような巨大な翼がトレードマーク。
武断を纏いし竜と言う異名がある。
……こ、細かい設定は内容の中で。
マスコットポジション、フラワー。
二年A組。見た目はチューリップ。説明と説教が得意。おしべとめしべがあるので男にもなれるし女にもなれる。結構いじられキャラだがツッコミ担当。
動く花と言う異名がある。
内容を見れば全てが分かるので……。
他にも。
霊犀 由良祁(れいさい ゆらぎ)siyarudenさん提供
蓬莱延命呪詛呪像(ほうらいえんめいじゅそじゅぞう)霧風赤司さん提供
キルエル siyarudenさん提供
モスカ大使 霧風赤司さん提供
安藤対馬(あんどうつしま)雛毬さん提供
エミュ 亞狗兎さん提供
サーメルティ バラバラさん提供
随時更新します。また、随時更新の際文字数オーバーする恐れがある場合は別の記事に移します。
それではイエスタデイ・ワンスモア共々宜しくお願いします。
それでは本編です。
非日常達は日常に同居する。
第0話 非日常達の日常
学校のチャイムが鳴る。
此処は公立宇摩(うま)高等学校。
ごく普通の学校である。
そう、当たり前の日常が。
一人の青年は冷たい廊下を歩く。
「すっかり秋だな……」
彼の名前は谷口 省吾。普通の高校生である。まだピュアピュアである。
容易は茶髪でオールバック。性格が馬鹿なので残念な美形。
基本制服。ちなみに今は九月上旬で衣替え前の夏服着用。宇摩高校の男子の制服は紺色のブレザー。ネクタイは赤と黄色のシマシマ。学年区別は運動靴の色。今年は一年、青。二年、赤。三年、緑。一年上がる度にその色を買う必要はなくそのまま次の学年に上がる学生と同時に色も同時に上がる。
夏服は半袖のYシャツ。
女子の制服は夏服はセーラー服。リボンは赤と黄色のシマシマ。冬服は紺色のブレザー。どちらもスカートで緑と黒のチェック。
ただかなり女子から不評で制服を着ている女子は一部のみ。
谷口は教室を開ける。
「……」
教室の中は地獄絵図だった。
いや、特別恐ろしい事は無い。
音楽を聞いていたり雑談してたり勉強してたりまさしく日常。担任も怒っている訳でも無い。
すると担任が谷口を見る。
「おー、ギリギリだな」
ただ、目の前の光景にいたのは化け物だけだった。
この物語は未確認生命体と言う宇宙人、悪魔、天使、地底人、改造人間、サイボーグ、強化人間、架空動物、生物兵器、オカルト等。最近は吸血鬼や式神も転校してくるようになった宇摩高校未確認生命体クラス。普通科は隠れ蓑。人間からは誰にも見えないが確かに其処にいる。同じ高校で日常を過ごしている。
谷口は人間である。海外出張の親が入学手続きを間違えて普通科では無く未確認生命体クラスの入学に手続きしてしまい化け物の中に谷口が入ると言う奇妙な現象が起こる。
谷口は苦労しながらこの物語の為にレギュラーを決定。
それがフラワー、サラマンデス、スネグーラチカ。
サブキャラに霊犀 由良祁。年長者らしく冷静で飄々としているが他者を思いやる優しい所は結香と同じ。176cm 68㎏ B100 W58 H88
腰ぐらいの黒髪で紫の三白眼 ポニーテールにすると結香そっくりになる
そしてライバル組織。
この学校には未確認生命体を暴走させない様に校長直属の秘密結社ゴールデン再度と言う秘密にしたいのか分からないくらいの派手目な名前が配属されており、彼等もまた学生である。
メンバー紹介。
砂金良太(いさご りょうた)。神殺しの異名を持つ怪人。高校三年生。文字通り神を殺す事以外何も出来ない。
容易は人型の時は黒髪のショート。ちょっと髪がツンツンしてる。
怪人の時は魔王の様な風貌になる。
制服を着るのが嫌で髑髏や迷彩のTシャツを着ている。パンツは制服。
災害と審判が同居した天使。キルエル。天使。生徒会にも所属している。高校二年生。
158cm 56㎏ B92(G)W59 H86
金髪のミドルヘアに緑の瞳 白と黒のゴスロリ風のドレスに白のブーツを履いている
頭には天使の光輪 背中には天使の翼が生えている
死ノ呪詛、蓬莱延命呪詛呪像。
ゴールデンサンドのリーダー。戦闘力はチート揃いの未確認生命体の中でも強い。架空生物が好きで、ユニコーンや鳳凰、麒麟、フェニックス等を飼っている。
普段は温厚。と言うかほぼ仕事しない。意外とフレンドリー。威厳だけは一人前。
以下の主役級の三人がライバル。
学校はいつのまにか昼休みになっている。谷口とフラワーとサラマンデスとスネグーラチカは机を合わせて弁当を食べる。
谷口はクラッカーを鳴らす。
「と言う事で、イエスタデイ・ワンスモアからの引っ越し完了!」
「クラッカーのゴミが弁当に入る。止めろ」
「サラマンデス……もう少しテンション上げろよ!」
「.....煙臭い」
「……何でレギュラーがこんなにテンション低いんだ!俺だって結構無理してるんだよ!」
「まあまあダーリン落ち着きなさい。このフラワーが喜びを分かち合うわ。
ヒロインキャラと親友キャラが同居しているこの私が!」
「でも花だろ。黙ってろ。なるべく最初からグダグダは嫌だ」
「……え?」
サラマンデスはレーズンパンを食べる。
「谷口。そろそろそういう感じの止めて弁当食え。九月はテストがあるからな。準備しろよ」
「赤点のお前に言われたくないわ!赤点製造マシーン!」
「誰がそんな不名誉の異名を名乗るか。俺は武断を纏う竜だぞ」
「武断の意味知ってんのかよ!俺も知らないけど」
「知らないなら聞くな。まあ俺は知っている!武士関連だろ!」
スネグーラチカは冷凍みかんを食べる。
「下僕達。自販機で冷たいコーヒー買ってきて」
「急にパシるなよ……。ちょっと混沌としてるから話を一つにしよう。
とりあえず今後の物語の方針だ。
とにかく長編で必要なのは目的と何でも良いから自分達の組織を創る。この二点だ」
サラマンデスは語る。
「目的は俺は海賊のキングになるとか。七つの竜の玉を集めるとか。何かの大会に優勝とか大まかな目標が無いと駄目と言うのは分かる。それに向かって物語は進むからな」
フラワーは考える。
「そうね、私達はただの友達。組織じゃ無い。これだと目的以前にこいつ等何者?状態よ
とにかく私達を繋ぐ絆!的な箱が必要よ。
海賊とか敵を倒す為に集まった戦士とか変な部活とか」
谷口はコンビニ弁当(のり弁)を食べる。
「……学校の奴全員と友達になる」
「何そのダサい少年漫画的な設定。バカ....?それに貴方そんなアグレッシブ主人公じゃないでしょ」
「何だよ、アグレッシブ主人公って!イキイキ突っ込んでるだろ!」
フラワーはホワイトボードを用意しながら肥料を花の部分で食べる。口の役割は花の部分。
「はい、注目。
主人公には様々な種類がいます。最初はヘタレだけどラスボスあたりで強気になる成長型。アグレッシブで人を引き寄せる強い訳じゃないけど仲間の為に負けられない!って言う感じの王道型。ただ、こういうキャラは説教臭い。別名説教型。そして比較的主人公キャラじゃないけど実は凄い裏がある、もしくはあの伝説の組織のメンバーだった的な最強(憧れ)型。これも説教するね。てか、主人公説教好き過ぎじゃね?
そして谷口が所属している主人公キャラは地味型。うん……大体主人公ってこいつだっけ?って言われるパターン」
「……コメディならそれでいいと思いまーす」
「は?コメディで王道は主人公がボケてボケてボケまくるんだよ。容姿から設定からハチャメチャな感じで騒動を引き起こす。それで物語が完成するんだよ。
それが出来てないから目的だの組織だの考えてるんだよ!」
「……すみません」
「確かに問題は主人公が普通と言う事だな」
「全く、最初からこんな感じで良いのかよ。次回からは派手に行こうぞよ」
「ちょっとキャラ変えたんだけど.....行こうぞよって」
「うるさい!もう今回は終わり!皆様応援宜しくお願います。もう4千字になっちゃう……」
第0話 非日常達の日常 完
- Re: 非日常達は日常に同居する ( No.1 )
- 日時: 2017/02/01 19:14
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
第一話 笑う秘密結社にはスパイ来る(きたる)
スネグーラチカとフラワーは昼休み学校の空いている教室に入る。
「此処が私の部活動本拠地....の予定」
「何の部活動するんだ?」
「....どうしよう。正直貴方達が入ると思ってたから何も考えてないわよ。この為にサボってた情報処理部を辞めたのに」
「全部俺達に決めさせるつもりだったのかよ!って何で俺達がスネグーラチカの部活に?」
「そ、それより部活の申請が受け入れられれば此処は私達の部屋になるのよ」
「……俺は陸上部に入ってるんだからな」
すると、サラマンデスと谷口が教室に入る。
「購買部は食パンとやきそばパンと牛乳しか売ってないな。自家製のジャムを持ってくるのは面倒だ」
「食パンに付けて食べるのか?……食堂とか行かないの?俺、コンビニ弁当の時と食堂はカレーがうまいね」
サラマンデスは身体の鱗を外しジャムを付けパンに塗る。
「鱗は綺麗だから衛生的にも問題無いぞ。食べるか?」
「遠慮するよ……!」
フラワーはホワイトボードを用意する。
「さてしばらくは此処で先生には内緒で活動するぞ。
今回のテーマはライバル組織、ゴールデンサンドの調査だ。
つまりスパイだ。
流石に大人数は無理だから一人だけで調査に出て貰うぞ」
スネグーラチカは即座に命令する。
「下僕達、行きなさい!」
「そういう時だけ、わがままキャラってずるいよな!
公平にじゃんけんだろ!」
サラマンデスは断る。
「今日は部活動サディスクラブがあって……」
「どんな部活だよ!」
「サディスを知らないのか?あのサディスを知らないとは……」
「何だよそれ!もう……説明しろよ!」
谷口も腹を抱えながら断る。
「俺今日……頭が痛くて」
「……典型的なバカみたいなボケはもう見飽きたぞ」
「……んだよ!一回はやってみたいボケだろ!と言うかそういう事言うなよ。恥ずかしい!もうスパイとか無理だよ。じゃんけん。じゃんけんで決めよう。はい最初はグー!」
フラワーは呟く。
「……あのさ、お前さ。バカキャラを定着する気あるの?お前、ツッコミ過ぎなんだよ。俺が本来ツッコミ役なの。なのにさー」
サラマンデスはフラワーを掴む。
「ネチャネチャうるさいぞ。男なら堂々としろ!」
「私、女なの♪キャハ♪」
「ボケてるじゃん……チョーボケてるじゃん……。嘘つき」
「……分かったよ。ごめん。じゃんけんしようぜ」
スネグーラチカは構える。
「本当にしょうがないわ。貴方達の様な残飯の為にこの可憐で美しい美少女部長の私が特別にやってあげるわ」
「美化し過ぎだろ」
「……部長って何?え?部長?」
「美しい美少女って重複してるよね。頭痛が痛いみたいって感じの。恥ずかしいわね〜」
スネグーラチカは不貞腐れる。
「....そんな事言うなら私しないわよ....偉大なるお父様ジェド・マロースに言いつけてやる」
「はいはい、それじゃじゃんけんするぞ。最初はグー!」
そして案の定は葉しか出せないフラワーがスパイに選ばれる。
「……今に見てろよ。お前等!」
「お前から提案したんだから妥当だろ」
「....さて掃除でもするかしら。二人ともお願いね」
「俺は埃塗れの部屋でパンを食べたのか……」
「ぐあ!ハウスダストが!」
フラワーは無視してゴールデンサンドの元へ向かう。
「蓬莱延命呪詛呪像から吐き出してアジトはもう知ってるんだよ」
フラワーはアジトである第一公園前の蓬莱延命呪詛呪像の家に向かう。実家は、ある神社だが帰ると働かせられるので家を借りている。
フラワーは庭に咲く花の様に擬態する。窓から見えるのはリビング。
「窓は開いているから声も聞こえるな。って防犯対策どうなってるんだよ」
数時間後、蓬莱延命呪詛呪像が帰ってくる。見た目は見る人により全然変わる。今回は巨人の様な格好。しかし全然高校生男子の背の高さである。
「今日の夕飯メンチカツにしよ」
蓬莱延命呪詛呪像はドアを開け中に入る。そしてリビングでテレビを付けながら勉強をし始める。
「あいつ等来る前にどうにか勉強終わらせないと」
フラワーは数時間待っていた為に寝ていた。フラワーはいびきをする。
「ゴー……ゴー……」
蓬莱延命呪詛呪像はいびきに反応する。
「ん?誰だ!俺の家でダースベイ○ーごっこをしてるのは!」
「しんちゃーん、嫌よ……♪」
フラワーは訳の分からない寝言を叫ぶ。
「……死ぬんじゃ嫌よ?どう言う事だ……まさか俺の家でダースベイ○ーごっこをしながら死のうとしてる奴がいるのか!」
「だからしんちゃんって……グフッ」
「……だからお爺ちゃんとグフッ?まさか俺の家でお爺ちゃんとダースベイ○ーが心中しようとしてるのか!」
「オラァ!お前に用は無いんじゃボケェ!」
「えーー……!お爺ちゃん心中拒否かよ!」
すると、砂金がやってくる。
「キルエルの奴、サボるつもりだな。まあ俺と蓬莱延命呪詛呪像さんがいれば問題無い」
砂金はインターホンを押す。すると蓬莱延命呪詛呪像が飛び出る。
「砂金ー!あのな、俺の家出ダースベイ○ーとお爺ちゃんが心中しようとしてるんだけどどうにかなりそうなんだよ!」
「……落ち着けよ。あんたの事、心配になるよ」
「お前っ……俺の事信じられないのか!裏切るのか!」
「……そうじゃないけど」
「ならば俺も心中するつもりで本気でやるぞ!」
「何の話だよ……とりあえずコーヒー飲んで良いか?」
「ふふふ。切った鼻毛を顎に接着剤で付けちゃうぞ。もうこんな意味の無い事を50個くらいするぞ。意外と処理大変だぞ」
「どうしたんだよ……ん?」
砂金はフラワーの方を見る。
「俺達に仲間割れをさせる為にこんな事をしたのか?なあ?」
砂金はフラワーを引っこ抜く。フラワーは起きる。
「ここどこ?え?俺どこにいるの?」
寝起きで覚えていないフラワーを置いて砂金は睨む。
「残念だが俺達には信頼している仲間はいない。それ程の関係を結ぶ必要はないからな。それが分かったらとっとと出て行け」
砂金はフラワーを投げ飛ばす。
「……何で俺はこんなに損な役回りなんだよ!」
砂金はコーヒーを飲む。
「貴方は純粋過ぎるんですよ」
蓬莱延命呪詛呪像は語る。
「それよりバーチャ○ボーイしようぜ。キルエルが来るまで」
「……何でだよ。今日の活動を決めましょうよ。ってこのゲーム借りパクした奴でしょ。返した方が良いですよ!」
第一話 笑う秘密結社にはスパイ来る(きたる) 完
谷口は空き教室で呟く。
「今は九月。まだちょっと暑い。秋はいつ来るんだろ。秋と言えば秋刀魚とかりんごとか読書とかスポーツとか焼き芋とか楽しみだな。
……主人公の出番も楽しみだな……。ね?色々絡ませてさ。俺に個性を……」
- Re: 非日常達は日常に同居する ( No.2 )
- 日時: 2017/02/02 19:12
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
第二話 猫はこたつで丸くなり犬は外で遊びクマは冬眠しながら引きこもり
谷口はスネグーラチカはサンダーイレブンと言うコンビニで焼き芋を買う。
「うまいな〜」
「.....私猫舌なのよ。ちょっと食べるの待ちなさい。下僕が先に食べるなんて屈辱だわ」
「知らんがな!それよりテスト近いな……」
「私は英語表現ならピカイチよ。教えてあげる?」
「限定し過ぎだろ……。赤点は面倒だからな……。赤点になると放課後集められて説教受けて赤点になった教科の教師に謝って……俺の時間が無くなる」
「谷口が悪いんでしょ。頑張りなさい」
スネグーラチカは焼き芋を氷を出現させて冷やす。
「……未確認生命体なら何でもありか……」
「氷を操れるからね」
すると、モスカ大使と言う谷口の知り合いが現れる。
モスカ大使。見た目は○ブリの○スカ大○。性格は小悪党。人間だが未確認生命体のペットの小さくて白いクマを飼っている。本人は気付いていない。
谷口の知り合いだが実は一回しか会ってない。互いにそんなに知らない。
「谷口。久しぶりだな。天空の城ラピュ○以来か」
「全然違うわ!で?どうしたんだ?」
「少しペットを預けて欲しいんだ。そう、小さくて白いクマを」
「何で?」
「私はこれでも多忙でね。大人気ユーチューバーなんだ。例えば面白いので言えば……もし、○スカ大○がドラゴ○ボールに出ていたら!
かー○ーかー○ー波ー!うわ〜!か○か○波の光で目がぁ〜!目がぁ〜!」
「……」
「あ、焼き芋おいしいわね」
「ちょっと地方へ出張だからペットを預け先を探しててね!宜しく頼むよ!後、チャンネル登録宜しくね!」
モスカ大使は小さくて白いクマを置いてどこかへ行く。
小さくて白いクマ。正体はクマのキーホルダー。元の飼い主が具現化した精神がキーホルダーに宿る。
小さくて白いクマは呟く。
「あんさん、宜しく頼んますわ。俺は筋はきっちり通す人間です。あんさんが何か良く無い事をしようとしてたら全力で止めますわ。
ほな、酒と女を用意してもらいますか?」
「……お前はクマだろうが!!」
「俺はクマっぽい人間です……。何か文句でも?」
クマはサングラスと葉巻を吸う。
「どこから用意したんだよ!」
「何この偉そうなクマ....?」
「なかなかべっぴんさんじゃないですか。ちょいと酒を注いでくれませんかね」
「何だろ……任侠を勘違いしている中年みたい」
「……」
スネグーラチカは谷口に名前の提案をする。
「このクマに名前が付いてないわよ。小さくて白いクマって言うのもあれだし」
「……ワシは……!蛭間っちゅうもんじゃ!なめとったらあかんで!ぶち殺すで!」
「……今度は不良を勘違いしている中学生みたい。不良漫画読むと強い気になっちゃうんだよね。主人公憧れるよね。俺もそんな主人公になりたい」
「ピクシーって言うのはどうかしら?」
「んーこのクマに合う気がしない。べアーはどうだ」
「フラワーと同じで捻りが無いわね」
「分かる。レギュラーのくせに何でそんな単純な名前なんだよ!」
「おーい……俺……おーい」
「スノーって言うのはどうだ。雪の様に白い……」
「私とキャラ被るわよ。却下」
「被って無いと思うけど……」
「俺は蛭間!分かったか!」
「いやいやせめて熊谷にしろよ……」
「そういう問題じゃないでしょ....そこはクマのヒルマさん。あだ名はヒ—さんよ」
「ああ、良いね。ヒ—さん」
「待てよ!それプー○んじゃん!レジェンドじゃん!神じゃん!ハチミツじゃん!」
ヒ—はちょっと照れる。
こうして谷口とヒ—の日々が始める。
谷口はヒ—と家に帰る。
谷口の家はアパートで二階に住んでいる。部屋は和室とキッチンと風呂とトイレのみ。親は海外出張でいない。一人っ子。
「一人っ子か。俺は十一人兄弟でな」
「知るかよ!後、人じゃないからな。匹だぞ!」
「良いじゃんか。表現の自由だぜ」
「分かったけど、ドヤ顔は止めろよ……さて、洗濯物を……」
夜に谷口はヒ—とテレビを見る。
「見ろよ。クマのキャラクターが何かしてるぞ!」
「これは坂上田村麻呂ブルースって言う十分アニメだ」
「坂上田村麻呂ブルース……で何でクマのキャラクターが?」
「こいつは主人公のブルースクマ乃丸。通常クマ丸だ。この主人公は絶大な人気らしい」
「クマ丸……」
クマ丸。可愛らしい丸の図形で出来たクマ。語尾にクマが付く。ぬいぐるみ等のグッズは全て完売。未確認生命体にいそうなマスコットの癖に周りにいるのはクセしか無いマスコットだらけ。
谷口は梨を用意する。
「もう朝に切って冷蔵庫に冷やしてある。後、飯コンビニで買うから」
「お、おう……なあ、俺ってクセしか無いか?」
「愚問だな」
「……だよな」
ヒ—はクマ丸を見る。
「わー、これは何クマ?」
「これは信号って言うんだよ。赤は止まれ。黄は注意。青は進め。どうしたの?」
「お兄さんの服が赤いから、止まってるクマー!」
ヒ—は頭を抱える。
「可愛いー!何だよこれ!可愛いー!」
そんな感じで数日が過ぎる。
二人は学校に行く時も一緒で仲が良かった。フラワー達は遠くから見る。
「え?え?テコ入れ?」
「主人公なのにキャラ薄いからな」
「小さなクマ乗っける主人公ってどうなの?」
「キャラの迷走はきついな」
「分かる。それ分かる」
「.....まあモスカ大使が帰ってくるまでの辛抱よ」
そして別れの時。
「おい……ほぼカットしてんじゃねーよ!もっと色々あったけど!」
「何を言っている。三分間待ってやる。小さくて白いクマを渡せ」
「……モスカ大使」
ヒ—はモスカ大使に渡される。
「寂しかっただろう。こんな餓鬼に……なあ?小さくて白いクマ我が家に帰ろう」
ヒ—は叫ぶ。
「俺の名前はヒ—!今から主を谷口とする!」
「……な、何だと!」
しかし谷口はもういなかった。
「えー?」
谷口はコンビニの外で焼き芋を食べる。
「……キャラ迷走ってもういわれたくない……。これで俺はやっと解放される!」
モスカ大使は酒を持つ。
「……忘れたい夜もあるさ」
「ああ、あんさん……。ううっ……俺未確認生命体嫌い」
第二話 猫はこたつで丸くなり犬は外で遊びクマは冬眠しながら引きこもり 完
- Re: 非日常達は日常に同居する ( No.3 )
- 日時: 2017/02/03 19:11
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
第三話 青春の最中に捧げるデビュー曲
谷口とフラワーは茶道部にいた。
茶道部。霊犀由良祁を部長とした未確認生命体の部活。
「青春じゃの。道端でエロ本拾っても親にバレるから隠し場所には気を付けるんじゃぞ」
「……し、知らねえよ。俺は……どっちも行けるんだよ」
フラワーはバイセクシャル。男も女も問題無し。
「ほほう、性は奥が深いの〜。茶道と同じで」
「茶道とは絶対違うだろ……」
「それじゃ華道か?花だけに」
フラワーは呟く。
「あの、一ページだけ切り取られたエロ漫画はどうすればいいんですか。師範」
「師範って何だよ。フラワー!ツッコミだろお前!」
「簡単じゃ。折り畳むんじゃよ...」
「折り畳む……そんな選択肢が。それではエロ本が公園にあったんだけど、小学生の子供達がキャハキャハ興味がありながらも興味が無い素振りをして自転車で引いたその汚れたエロ本はどうすれば……」
「いい加減にしろ!茶道を何だと思ってるんだよ!特に部長!」
「ちなみに特技の三味線と趣味の生け花もしているんじゃ」
「良いから俺とフラワーを呼んだ理由を……」
「儂の出番が少なすぎるのでは?」
「……」
「儂が出演したのはイエスタデイ・ワンスモア時代一回のみじゃ。
あれから儂はまだかまだかと待っており、そして儂がいない所でいつのまにか独立決定。
どう言う事じゃ?」
「……すみません」
すると同じ茶道部の平等院優卯高校一年生。異名は周りから浮遊される英雄。
性格は自分を従わせる為なら何でもする。
容姿は座布団に正座し、浮遊している。
世界の神になれる(一日一回のみ、6時間発動。この状態の時、世界は自分の思い通りに動く。この状態で変更したものは解除してもそのまま。)
特技 編み物。趣味 草鞋編み。
「俺は平等院。神なのにゲストキャラだ」
「……」
平等院はオカルトの類に入る。
さらにサーメルティも茶道をしていた。
「あ、谷口!今、私とエミュは色んな部活に入ってインスピレーションを貰ってるのよ☆」
「聞いてないんだけど……」
「それにさ、軽音楽部サボっちゃだ・め・だ・ぞ!」
「……あ、はい。すみません。まあ、最近ちょっとクマの世話で忙しかったんで」
霊犀は髪をなびかせる。
「本題じゃ。儂の茶道部アンード軽音楽部でコラボをするのじゃ!」
「で?何で俺達まで?」
「そうそう俺陸上部だし。それにコラボって何するの?」
「最近のユーチューバーと言うのが流行りなんじゃろ。
確か、ムス○○佐と言う奴が動画でやってるのを見て。これじゃと思ったんじゃよ!
だから茶道部と軽音楽部でコラボした音楽を動画に上げるんじゃ!」
「ま、まあ今の所はフラワー以外は人型だし……問題無いか」
サーメルティはエミュを呼び平等院は浮遊しながらどこかに行く。
「谷口には太鼓をやってもらう。フラワーは生け花の花じゃ」
「俺、ギターやりてえ……」
「ベースはエミュ。トランペットはサーメルティ。平等院は尺八。ボーカル兼三味線が儂じゃ。そして...」
「酷いな……テスト前に何やってんだよ」
「芸術の秋って言うじゃろ」
エミュとサーメルティは楽器を持っていく。
そして平等院は同じく茶道部の一年生を連れていく。
「あ、どうも。スライムのダイラタンシーです」
「……」
ダイラタンシー。風貌はヘドロ。形を保つのが精いっぱい。臭い。
「……アウトだろ!フラワーはセーフだけどアウトだろ、これ!」
「谷口。差別は駄目じゃ。違う種族でも互いの文化を分かり合う。それが大事じゃ」
「……そ、そうだけど」
ダイラタンシーは霊犀に抱きつこうとするが霊犀は呪文を唱え押さえつける。
「明らかに嫌がってません?」
「そんな訳無いじゃろ!それはこいつが卑猥な事をしようとするからじゃ!」
フラワーは興奮して花弁を散らかせる。
「フラワー!お前はしっかりしろよ!」
「ご、ごめんよ……アブノーマルな状況に立つと」
エミュとサーメルティは楽器の音合わせを終える。
「ミュ!谷口!部活をサボるとは何事かミュ!」
「ごめんよ。クマ!クマが本当に大変だったんだよ!」
「良い訳するなミュ!」
平等院は呟く。
「マイカメラセットしないと」
平等院はカメラをセットし写りを確認する。
「これは私のカメラだが容量がいっぱいだな。自分で上げていた編み物動画を取り過ぎたか。自信が無い奴は削除しておこう。しかし言えない。自分がユーチューバーだと。編み物動画しかアップしていないけど。そして能力で結構人気にしたりして若干不正している事も。後にお気に入りの座布団も上げようかな」
ちなみにダイラタンシーは盛り上げ役。
「いらねえよ!」
「駄目じゃ。ダイラタンシーも茶道部のメンバーじゃ。今まで数回しか来てくれてないけど」
そして動画は再生される。
「どうも宇摩高校茶道部と...」
「はい、私達、ピクシーアニマルがお送りする!」
「あああ〜……ああああ〜」
ダイラタンシーのうめき声が響く。
「ふふふ……ほら、早くお前の台詞だって」
「ちょっと〜」
「みゅ!早くするみゅ!ねぇアドリブいらないみゅ……ふふっ」
「何だよ、この身内で勝手に盛り上がってる奴。視聴者引いてるだろ」
「だってダイラタンシーが……」
フラワーは生け花に刺さって眠ってしまう。
「しんちゃーん!行くぞオラァ!」
フラワーは寝言を叫ぶ。
「……あ、そ、それじゃ!」
何をしてもグダグダに動画は終わる。
数日後、再び呼ばれる谷口とフラワーとエミュとサーメルティ。
「……見たよ。動画。スライムとか動く花とか未確認生命体の存在が知られたらどうしようって思ったけど……大丈夫みたいだな」
「...そうじゃの」
動画の再生回数は2回。しかも低評価が二つ。
平等院はダイラタンシーと部活をサボって平等院の家で動画を見る。
「編み物でさえ50回は再生されると言うのに……」
「あああ〜……」
「部活止めようかな……?いや本当に……」
霊犀は呟く。
「動画ってそんなに甘く無いんじゃの......」
「いやどう足掻いても無理だよ!誰も見てねぇし見てても低評価してるし!」
「ピクシーアニマルのデビューが……これでスカウトされたらどうしよう!」
「みゅみゅみゅ!」
「……そんなの無理だろ!どうやったらそんな考えになるんだよ!」
この後この動画はネットに残る為彼等の黒歴史に刻まれる。
第三話 青春の最中に捧げるデビュー曲 完
- Re: 非日常達は日常に同居する ( No.4 )
- 日時: 2017/02/04 18:16
- 名前: 翌檜 (ID: n1ZeCGPc)
第四話 へこんだバットの色は雨
霊犀とスネグーラチカは茶道部と軽音楽部のコラボの動画を茶道部の部室で見る。
「...どうじゃこのセンス」
「自分たちだけで盛り上がってる自己満足の塊ね。まあこういう動画が大体多いんだけど。自己満足をドヤ顔で見せられても困るのよ」
「...これを陰陽師教室の宣伝にしたいのじゃが」
「絶対駄目でしょ......だれがこれを見て陰陽師になりたいと?」
一方、サラマンデスは友人の羽柴と言う未確認生命体の家で遊んでいた。
「……何だこの部屋は」
羽柴の部屋は二次元の美少女キャラだらけのポスターで埋め尽くされる。
「俺は運命の出会いをした!」
「お前、不良なんだよな?」
羽柴はホトトギス団と言う、♂織田、♀徳川、♀明智と言う不良グループを結成していた。ただしそれは隠れ蓑で実はサラマンデスの人類調査を代わりにする為に用意されていた。
「人間と触れ合うにはまずアニメからと言うでしょ。それでアニメについて調べたら……。
いたんですよ。僕の恋人が」
「……帰って来い」
「そう言う事じゃなくて!
我々架空生物ホトトギスは、前世の事も覚えているんです。パソコンで今から画像見せますね。
いや〜前世で恋人だった人がアニメキャラクターとして出現している……!素晴らしい!」
「……アニメを見過ぎて頭おかしくなったのか。精神科へ行こう」
「違う!見て下さい。彼女を。
霊犀 結香(れいさい ゆいか)を」
「このデザインはついこの前発表されたばかりでは無いか」
「そう、問題は此処から。別に私は二次元に恋している訳じゃないんだ。
そう、彼女にはモデルがいる。
先程、絵師の古代先生がそうコメントしていまして。
ええ、私は情報屋を知る情報屋。どんな手でも尽くして彼女のモデルを探すんだ!」
「……」
「運命の出会いを!」
そしてサラマンデスと羽柴は結果的に絵師の古代の家に向かう。
「情報を聞いてモデルに会うと思えば、直接聞きに行くのか。
そうか。この絵師の住所を情報屋で調べたのか」
「あ、古代先生は家兼事務所なんで。事務所の住所調べれば……アポもオタク仲間通じて取ってるんで」
「……言わないでおこうと思っていたがオタクなのか。オタクで良いんだな」
「軽蔑する目で見ないで下さいよ。オタクはもう文化ですよ。全く……」
「分かるが……自重はしてくれ。恥ずかしい」
「……まあ別に現実なんて興味ありませんし?てか、恥ずかしいってその考えが古いんですよ。もう今やアニメは社会現象になっていて私はやっぱりアニメのアイドル……」
「うるさい!聞いてないのに喋るな!別に否定はしないが俺はアニメに興味はない。興味の無い話を聞く暇も無い。行くぞ」
「じゃあ何でついていくんですか」
「……人間には本当にやらないと駄目な事がある。どうせ皆全てを忘れる。例えば中学三年生の時の合唱コンクールの練習で教師が激怒する。
お前等!声を張れ!
でも皆はやる気が無い為に声を出さない。自分も恥ずかしいので声を出さない。一人だけ声張ってたら笑われるからな。友達に話そうとするも周りの友達は何故か立ちながら寝ると言う芸当をしてしまう。イラつくからスネを蹴って起こしたが。
こんな時頭の中にこんな事を思い浮かべる。
受験だ。
ん?これ声出さなかったら教師に内通点響いて行きたい高校に入れないぞ?
お前はどうする」
「……何これ。アニメと何の関係があるの?」
「軟弱者め。答えはこうだ。
全力で喉を痛めたフリをする!
そうすれば羞恥心を曝け出す事も無く評価が下がる事も無く乗り切れる!」
「何言ってるんだよ、アンタ!そこは一人だけでも声張るんじゃないのかよ!
やらないと駄目って言ってたじゃん!んで、あまり興味が無い事でもメリットがあれば恥ずかしい事でも行動を起こそう。どうせ恥ずかしい事は忘れるからって良い話風にまとめないのかよ!
って何も恥ずかしい事なんて無い!」
「普通の人なら引いているぞ!俺は正直嫌だ!でもサディスクラブの話題の一つになればと思って……」
「……もう行きましょうよ。何これ……何の時間だよ」
そして羽柴とサラマンデスは古代の家に入る。
「アポは?」
「とってます。羽柴です」
羽柴とサラマンデスは古代に会う。
「……」
「ああ、これはきぐるみだよ。カッコイイだろ?」
目の前にいたのはンコダーイ星人と言う宇摩高校に通う宇宙人だった。
ンコダーイ星人。異名、30日侵略星人。高校三年生。
わずか30日で惑星を滅ぼすかなり危険な星人。現在、高校に野球部を創る事を校長と協議中。ただしグラウンド等の場所を使う運動部は未確認生命体は禁止されている。
そして現在、古代と言う名前で絵師として活躍中。とは言ってもまだまだ新人なので食べていけない。だが自身を売り込り、きぐるみと言うインパクトで多少は仕事が入っている。
「で……霊犀 結香のモデルは誰なんでしょうか?」
「それを聞く為にわざわざ?まあ良いや。サラマンデスをモデルにしたデザインを書きたかったんだ。モデルは言うからさ、サラマンデス貸してくれない?」
「はい!」
「俺は何も言っていないが……」
「ほら新しい世界を見て行きましょう。私が愛した世界に」
ンコダーイ星人は語る。
「一番書きたいのはデジタルな感じの野球場だ。そこで化け物達が野球をするんだよ。本当は実際に行ってみたいし、出来れば参加したいんだけど。今の私の野球の腕では不可能だが……。早くこんな地球侵略したいんだけど。甲子園だけが心残りで……」
「何を言っているんだこいつは?」
「独特な感性を持ってるんだよ。流石古代先生」
そしてンコダーイ星人は霊犀結香のモデルを見せる。
「……」
「……これって谷口とフラワーと……!結香さんですよね?」
「これは投稿者の霊犀由良祁って人だ。調べたら陰陽師教室でプロフィールが見れてな。
実年齢は80歳近いんだ。嘘かどうか分からないが。
怖くなって低評価を押したが、この美女は惜しいと思ってこのキャラを書いたんだ。
それよりこれって俺達の学校じゃないか?」
サラマンデスはパソコンを破壊する。
「……知るか!」
サラマンデスその場を去る。
「ワースト3に入るくらいに恥ずかしいぞ……。何をバカな事を奴等は……。三味線とトランペットは良かったがギターと太鼓、尺八が全然ダメだ。フラワーは論外。後はあの変な楽器が一番良かったな。あのヘドロの様な奴。
あの独特で醜くも力強い音はそうとう武道を極めた者にしか出来ない。あれは恐らく華道、茶道を学んでいるとすぐに分かる」
すると雨が降り出す。
壊れたパソコンはンコダーイ星人の金属バットと共に外に放り投げられ地面に落ちる。
へこんだバットに水たまりが出来る。
ンコダーイ星人は大喜びする。
「……少し個人的に書きたいのが思い浮かんだ……!」
数日後。
谷口とサラマンデスとホトトギス団は落ち葉を掃除する。
「何で掃除するんだよ……!」
「武士たるもの、地球の汚れは心の汚れ!」
落ち葉の中にはあるチラシがあった。
へこんだバットの色は雨。
野球場でへこんだ金属バットに水たまりが出来、それを持ちバットが水に滴るサラマンデスの様な人物のデザインが書かれる。チラシには古代の事務所の名前と電話番号は記される。
一方、霊犀とスネグーラチカは霊犀 結香のデザインのポスターを見る。
「...サラマンデスがプレゼントに...かの?」
「そうらしいわ」
「成程...随分人気者になったの!」
「貴方じゃないわよ....聞いてたの?私の話」
第四話 へこんだバットの色は雨 完