二次創作小説(映像)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- [イナズマ]長編番外編更新[小説集]
- 日時: 2015/01/19 04:17
- 名前: 伊莉寿(元・西木桜) (ID: bDH87B/N)
* I wish I could meet you again under the tree when the raspberry fruits... *
*♪*♪*♪*
こんにちは、もしくは初めまして。
小説をロックしたばかりの西木桜、現伊莉寿です。今回は色々なパターンの小説を書いて行きます。
タイトルにある通り、イナズマシリーズの創作短編や連載をメインにやっていきます。
※注意※
・亀更新。(超重要!!!)
・オリキャラinイナズマシリーズ。
・作者は甘が苦手で、苦手をなくすため甘に挑戦していきます。
・といいつつシリアス多めです;;
・荒らし等はご遠慮ください。
・駄文です。(超超重要!!!)
以上のことを許せる方はどうぞ、私の小説集をお開き下さい。
また、感想等頂けると嬉しいです。
♪Menu♪
*小説NO.1 悪魔のゲーム〜闇蝶と狂った少女のコンチェルト〜
プロローグ>>6 第1話>>7 オリキャラ紹介>>8 第2話>>23 第3話>>42 第4話>>55 最終話>>63
おさらいページ>>56 番外編>>700
※注意!ホラー、残酷なシーンが入っています。完結しました。
*小説NO.2 すまいるカノン〜ずっとずっと響き続けるメロディーを〜
プロローグ>>15 オリキャラ紹介>>19 第1話>>29 第2話>>35 第3話>>70 第4話>>102 第5話>>141
第6話>>218 第7話>>420 第8話>>645
※多分、甘に仕上がります。長編です。
*小説NO.3 悪魔のゲーム〜闇蝶と狂った少女のコンチェルト*second〜
第1話>>206 第2話>>235 第3話>>345 第4話>>661
*小説NO.4 カゲロウデイズ
設定&注意点等>>371 episode1>>372 episode2>>384 episode3>>448 episode4>>484 episode5,最終話>>576
*完結!もちろん残酷でもあります。
*小説NO.5 Bad World
設定等>>514 予告編>>524 first stage>>515 second stage>>520 third stage>>525 forth stage>>529 sixth stage>>539 seventh stage>>616
設定2>>535
*シリアス
*短編
よく使う[紙ほか]のオリキャラ紹介>>699
作者のきまぐれ*想いがいつしか歪んでしまう…その前に*>>99
作者のきまぐれ・Snowy recollections*雪の思い出*>>130
作者のきまぐれ・きっと、これは未来なの。*円秋*>>143
作者のきまぐれ・+月光の歌声>>167
気まぐれ*人間嫌いな子供のはなし。>>226
気まぐれ*とある英語と社会のテスト。>>242
気まぐれ*∮花占い<メッセージ∮>>259
The requiem.>>353(映画ネタバレ注意)
息抜き。王様ゲームしようぜッ!!>>410>>428
...Who are you?>>447>>451
強く想っていたのに、>>456 [鬼道SIDE]>>466 finale>>480
好意に甘えて(甘)>>489
暗殺少女はぬいぐるみを抱えて想う、>>495
気付いてしまった気がする。>>511
突発的イナクロ劇場>>536
作者の気まぐれ*人間嫌いな子供の話Ⅱ>>554
気まぐれ短編「「サヨナラ」」*天馬×葵*>>580
気まぐれ短編*花開かない私と、眩しすぎる君>>599-600>>606
紙ほか番外編的な*また、この木の下で>>681>>683>>687>>688
姉弟in名探偵コナン*ストレス発散シュート☆← >>691
+リクエスト作品+
姫佳様リク☆急上昇x急接近?!☆>>89 後篇>>95
おかゆ様リク☆イン・マインド☆>>120
姫佳様リク☆脚本・流星魁渡でハチャメチャ劇!!
キャラ設定>>156 前編>>165 後篇>>173 後篇の続き>>200
Mr.りーとんしゃん’様リク・俺と君の恋心、>>186
雨音様リク☆木漏れ日の様な。
>>303 Ⅱ>>307 Ⅲ>>316 Ⅳ>>320 Finale>>328
姫佳様リク・ミッドナイト大作戦☆>>437
真由様リク・Sweet kiss is a chocolate tast>>454
蝋燭様リク・無邪気少年と雪の中>>503
姫佳様リク・みーつけたっ!!
前編>>537 2弾>>549 最終話>>563
姫佳様リク・江戸時代でも超次元?
キャラ紹介>>620 プロローグ>>623 第一章>>626 第二章>>629 第三章>>630 第四章>>633 最終章>>636
蒼炎様リク・Language of the flower is...>>657
姫佳様リク・Hanabi makes us happy?>>665
レッド様リク・I want to tell you...>>674-675
:お知らせ欄:
オリキャラリク受付開始>>110
参照500突破企画・クエスチョンっ!>>150 第1弾>>158 第2弾>>210
予告>>127
参照1000超えてました! 2011/11/30/Wednesday
カゲロウデイズ、短編扱いから長編物扱いに変更・メニュー模様替え/1月9日
冬の小説大会・二次小説金賞受賞!?
解説という名の言い訳>>358
参照3000突破!2012/02/20/Monday
参照2000突破記念アンケート!>>401
参照4500突破記念アンケート&オリキャラリク>>510
参照10000突破!2012/08/31/Friday
参照14000突破!2013/06/13/Thursday
*お客様*
・姫佳様…心友でお姉ちゃんです♪私と水蓮寺雨音さんと紙ほかでリレー小説を書いています。オリキャラ同士も仲は良いのです☆
・蒼炎(元・おかゆ)様…フレンドです♪オリキャラの皆さんが賑やかでコメントがいつも楽しみです(笑)紙ほかで書かれている小説で私のオリキャラ数人を出させてもらっています。
・Mr.りーとんしゃん’様…リア友です♪文武両道の素晴らしい方。本職の方にオリキャラを沢山いただきました☆テニスでダブルス組んでます☆
・奈流羽様…映像で小説を書かれている方です☆風丸君と羽流ちゃんのあのやり取りが笑えます(笑)1つしか年が違わないとは驚きです。
・しずく様…映像で神文小説を書かれている方で、小説大会で賞を取った事もある素晴らしい方です!!私しずく様の小説大好きです♪蓮君がおもしろい☆←
・真由様…書かれている小説の内容が凄いです!どうしてそんな話が思いつくんですか??!って位ネタが素晴らしいです。
・西木桜様…親戚です。風花とかは一緒に考えたんです♪
・蝋燭(元しろくろろ)様…映像で書いていた前の小説や本職の方に良く来て下さる優しい方です!!イラストが描けるとの事で、とても尊敬しています♪
・雪姫様…紙ほかで鋼の錬金術師の小説を書かれています。私のオリキャラもたくさん使って頂いて感謝と尊敬でいっぱいです!!
・水蓮寺雨音様…私の本職の方に、最初の頃から良くコメを頂いてます!小説も紙ほかで書かれているので、皆さん見に行ってみて下さい♪
・桜ノ姫華様…お友達です!映像で素晴らしい小説を書かれています。私が大好きな感じの小説です☆←
・もずく・様…映像で小説を書かれています!ジャンルが似たようなものかもしれませんが、もう私の小説とは比べ物にならないほど素晴らしいです!!
・ショコラ様…参照2000突破をお祝いして下さった方です♪
・些爾様…ダンボール戦記とイナイレのコラボ小説を書かれていた方です。前者も見るんです、私(笑)
・冬ノ華 神ノ音様…イナGO小説を書かれている方。とても素敵な文章です!!人の心の描写がとても素晴らしいと思いました!
・神丙様…参照6000突破を真っ先にお祝いして下さいました♪書かれているボカロ小説が、とてもおもしろいです!
・レッド様…紙ほかでダンボール戦機のお話を書かれています。皆さんっ、LBXは面白いですよ!←
*皆さん、コメントありがとうございます!!!*
最終更新
2013/06/13 悪魔のゲーム番外編>>700
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137
- 姫佳様リク*江戸時代でも超次元? ( No.630 )
- 日時: 2012/08/05 22:16
- 名前: 伊莉寿 ◆EnBpuxxKPU (ID: r4kEfg7B)
第三章
{ゴーグルマントとビートルズ?}
「「影山!?」」
思わず声を上げる、円堂とラティア。その声に驚いたのか、話をしていた瑠璃と魁太、風丸も振り返る。
「影山…」
「貿易をしてる金持ちで、目が覚めたら影山の家の庭にいて…全く、性格悪かった。」
「お前らに食わせるものはない、と言われた。腹が減ってるなら甲虫でも食ってるがいい、って。」
「…カブトムシって、食べられるのか?」
「食べてみるか、円堂?」
風丸が懐からカブトムシを出し、円堂は両手を振って断る。
「影山さんがどうかされました?」
「! 瑠璃、貴女知ってるの?」
「彼女達は知ってるよ、何せ影山を裏切った少年の義理の家族だからね。」
この時代は、恐ろしい程未来と同じなんだ。
ヒロトのその言葉に、円堂はもしかしてと目を見開く。すると砂を踏みしめる音がして。
「…それは俺の事か。」
赤い瞳の少年は、困惑の表情でそこにいた。
「鬼道!」
「有!!」
嬉しそうに名前を呼んだフィディオに、ラティアが知っているの、と尋ねると、笑みを浮かべて彼は頷く。
「路銀は彼がくれたからね。」
「え…じゃあ貴方の言ってた幼馴染…?」
ラティアはフィディオの話を思い出し、幼い頃よく遊んでいたという幼馴染が彼・有だという事を知り、やっぱり有人はお金持なのねと納得する。ちなみに路銀というのは、旅に必要なお金のことである。
一方、未来人組が有の事を見て想うのは。
(((ゴーグルとマントが無い…)))
当然だが、鬼道有人のトレードマークを身に着けていない。流石に江戸時代の影山は持っていなかったか、と3人が思った時。
カコンッ、と音を鳴らしながら瑠璃が有の目の前に駆けだした。
「有様っ、お帰りなさい!」
「瑠璃、お勝さんの家に何があったんだ。」
「ゆ、有様…?」
「…成程、今日帰ってくるあの方って、有人の事だったのね。」
クエスチョンマークを浮かべる円堂に、影山から事情を聞いたヒロトが昔話を始める。
「実はあの姉弟、父親が武士だったんだけど戦死しちゃってるんだ。」
「「!!」」
「でもこの時代ではよくある事らしい。」
「特に今は混乱しているからね…」
風丸は残酷ではあるが事実を述べ、フィディオも旅をしながら知り得た知識からフォローする。
「母親も過労死、それで預けられたのが茶屋を営む蜜柑の所。でも蜜柑は1人で世話するのが難しい…そしたら常連の彼が引き取っても良いと申し出たんだよ。」
「まあ蜜柑の所よりずっと落ちつけるのは確かだ。」
蜜柑に失礼な事をさらりと言う魁太に、ラティアは顔をしかめる。
「貴方…蜜柑にまで喧嘩売ってたのね?」
「アイツがいると姉ちゃんに剣の相手してもらえないんだ!しかも茶屋の制服に西洋のデザイン取り入れようかとか言いやがって!何だあのヒラヒラ!!」
「それが彼女の趣味なら良いじゃない、貴方が着る訳じゃないんでしょう?」
「店に誰も寄らなくなったら姉ちゃん悲しいだろ!」
「…姉想いだな。」
2人の様子を見ていたフィディオが苦笑しながら言うが、ラティアは。
「そうかもしれないけど…心の狭い餓鬼としか思えないわ。」
「Σ! 勝負だラティア!」
「ようやく名前を覚えたのね。良いわ、その武器を折ってあげ……、フィディオ?」
「幾ら鉄刀相手でも、君の様な女子が刀を手にするものじゃない。」
見えないスピードでフィディオの刀を抜いたラティアの右手を、フィディオはそっと握って制止した。
「フィディオ、俺そいつとは一度決着をガッ!?」
「魁太、ラティアさんに失礼でしょう!」
瑠璃が竹刀で魁太の首を叩いた。
「…瑠璃、フィディオの隣にいる女子は。」
「あ、ラティアさんです。何だか…蜜柑さんとは比べ物にならない程、魁太と仲が悪くて。」
フィディオは有に気付くと頭を下げた。
「有、俺がお勝さんの家壊しちゃったんだ。」
「フィディオが…?お前、旅に出て学んだのは家を壊すという事なのか…?」
「ちっ、違うんです!フィディオさんは何も悪くなくて、ラティアさんを守るためでっ…ええと、」
あの寿命が縮んだ瞬間を思い出して、瑠璃はフィディオを弁護しようと必死に言葉をさがす。しかしヒロト達が悪いとも言えず言葉に詰まっていると、ポン、と頭を軽く叩かれた。
「分かっている、フィディオがそんなくだらない事の為に旅に出るとは思っていない。とりあえず未来から来たとかいう奴らも全員まとめて家に入れろ、詳しい話は中で聞く。」
「承知、」
苦笑しながらフィディオが発した言葉に、ラティアは少し驚いたのか目を丸くしていた。
*
「…成程、影山か。」
事の発端である影山の話を聞き終え、考え込む有。彼は帰国子女であり、また頭脳明晰であることから影山に気に入られ影山の下で貿易の手伝いをしていた。しかし幕府の命で行う正式な貿易の裏で、不法な取引を影山がしている事に気付いた有は、お前も同犯者だと言われながらも、影山をその職から引きずり下ろした。
調べてみれば、有が知らなかっただけで影山は不法な取引を何度も繰り返していた。麻薬と思われるものもあり、それは既に江戸の町に流通しているかもしれないと有は顔を歪めながら言う。
「有も、手伝わされていたという事か。」
「取引を始めるまでの手続きは大方俺がした様なものだ。何をするのかまでは知らなくても良いと影山に言われていたが…」
「なあ、きど…有、俺思ったんだけどさ。」
未来から来たヒロト、風丸、円堂、そしてフィディオ、有の5人は、円をつくって話をしていた。
円堂の言葉に有が彼を見ると、彼はまじめな顔で。
「影山にカブトムシ食わせたい。」
「……」
「賛成だよ、円堂君!」
「ついでに守達の言う必殺技も!」
「一度苦しみを味わえば良い。」
「なぜ甲虫なんだ。」
「いや、それは…」
円堂がヒロト達の話をしようと口を開いた時だった。
「影山に食べられて一生を終える甲虫が可哀想だ。」
「「「「え」」」」
*続く*
キャラ崩壊失礼しました。←
お勝ちゃんが向かいのお家に住んでましたっ((
何となく…あの子好きなので。←
蜜柑はどこでもフリフリとか好きなんです。←
文字数の関係上、今回はここまでです。
次回、ギャグはあまり無いかもしれません…恋愛パート行きます!
- Re: [イナズマ]…アリガトウ、サヨウナラ。[小説集] ( No.631 )
- 日時: 2012/08/05 22:28
- 名前: 姫佳 ◆MWOkRuxz12 (ID: /LylQYeE)
- 参照: カラオケ&お祭り超楽しかった!!
まさか、グランが江戸パロで登場するとは!!しかも、円堂まで!!2人はラティアと同じ平成から来たんだね!!
そして、フィディオキタ━━━━(゜∀゜)━ ━━━!!!いやぁ、どの時代でもマジでカッコいい!!
つかグラン!!瑠璃ちゃん達の家を壊すとは何事だ!!
ラティア「いや、ヒロト達も悪気があってやったわけじゃ…;」
この原因作ったの君の義理父だろ!!なんとかしr((蹴byラティア
そして、蜜柑ちゃんはいつの時代でもフリフリを好むというw
まぁ、そこが可愛いんだけど♪
今度は鬼道さん登場ですか!!珍しい鬼道さんの素顔だわw
カブトムシの件、めっちゃワロタwww
- Re: [イナズマ]カオスな江戸パロ更新中[小説集] ( No.632 )
- 日時: 2012/08/06 08:04
- 名前: 伊莉寿 ◆EnBpuxxKPU (ID: r4kEfg7B)
姫佳さん
円堂君と基山君と風丸君は平成人でした♪
フィディオ君はカッコイイです、お勝ちゃん一目ぼれです(笑)
カブトムシ今年は見てないなぁ…とか思いながら変換したら甲虫って出てきて何かカッコイイ!という事で((
蜜柑「わ〜いっ☆かわいいって言って貰えたーっ!」
貴女は…本当どんな茶屋をつくりたいんですか。
蜜柑「作者が何言ってるの?」
……(T_T)
コメントありがとうございました♪
- 姫佳様リク*江戸時代でも超次元? ( No.633 )
- 日時: 2012/08/06 21:08
- 名前: 伊莉寿 ◆EnBpuxxKPU (ID: r4kEfg7B)
第四章
{彼氏と更なる未来人}
「ようやく寝たわね…」
「はい、ようやくです。」
ラティアが有達の話し合いに参加できなかったのは、魁太が原因である。2人が刃を交える事は無かったが、口論はだんだんヒートアップし、仲裁に入る隙すらなかった。さすがに刀を抜く様な事があれば私が止めます、という言葉でフィディオは参加する事が出来たのである。
「…起きてる時からすれば、可愛いじゃない。」
「本当に申し訳ありませんでした!」
「! 私の方こそ…。どうしても魁渡がチラついて、大人しくさせないと満足できなかったのよ。」
魁太がすやすやと眠る横で、瑠璃は床に着けていた顔を上げた。
「アイツって…魁太に似ているんですか?」
「ええ。」
「…フィディオさんも…ですか?」
ラティアは小さく頷いた。
しばらくの沈黙に、瑠璃は外に出ましょうと立ち上がった。
縁側に座って上を見上げれば、視界いっぱいに飛び込んでくる星達。瑠璃とラティアは、満天の星空にほほを緩めた。
「それにしても、フィディオさんとラティアさんはすごいですね、他人なのに…2人は意思の疎通が出来てる気がしました。」
「そうだとしても、私の彼氏はイタリアの白い流星だけよ。」
瑠璃はきょとんとして瞬きを2回大きくしてから、そうですね、と微笑む。
「誰かの代わりなんて、世界中を捜しても有り得ないんですよね。」
「例え時空中を捜しても…きっと居ないわ。」
「…私も、そう思います。」
「…ところで瑠璃、」
ラティアが部屋の中に置かれた、有の荷物を見て問いかけた。
「貴女、有が好きなのね?」
「っ!?」
視線を瑠璃に戻すと、彼女の顔が赤くなるのが、ぼんやりとした部屋の蝋燭の炎だけでも分かる。
…図星なのね。
「ですが、有様に相応しい方は他にいらっしゃいます…」
私なんか、と呟いて瑠璃は立ち上がった。
ラティアは、有の荷物を整理し始めた瑠璃の背中を見つめる。
「…分かりやすい子ね。」
ティアラほど恋愛に敏感ではないラティアにも分かるのだ、相当分かりやすい。←
「…え?」
ふと瑠璃の動きが止まり、不思議に思ったラティアが駆け寄ると、彼女は小さな木箱をじっと見つめていた。そして、慎重に、木箱のふたを開ける———現れた物に、瑠璃は目を見開いて。
「……かん、ざし…?」
「?」
「かんざしは、男が女に贈るんだ。婚姻の証として。」
「フィディオ…」
話し合いが終わったのか、フィディオや円堂達が部屋に戻って来た。未来人達はその言葉に、若干驚きながらかんざしとフィディオを見つめる。瑠璃は顔を上げなかった。…有が彼女に気付くまで。
「瑠璃…。」
「! 申し訳ありませんっ、あの…今すぐ蓋し直します、から…」
段々と声は小さくなっていき、最後にはまた俯いてしまった。
運悪く大勢が居合わせる場…しかし有は別段緊張したりという様子も見せず。そして次の言葉に、瑠璃は驚きに目を見開く。
「受け取ってくれるか?」
瑠璃の髪を簡単に結いあげてかんざしを挿すと、彼女は緊張や嬉しさから泣き崩れ、有にしばらく抱きしめられていた。
「…良かったじゃない。」
そっと外に出るラティアに気付いたのは、フィディオだけだった。
*
「何、してるんだ?」
「…空を見てただけよ。」
良く見えるから、と付けたすと、フィディオは隣に来て同じように空を見上げる。その彼の横顔は本当に瓜二つで、この世界の異常さに小さく息を吐く。元の時代のフィディオが和服を着ている、そんな風にしか見えないわ…。
「どうかしたのかい?」
「元の時代を思い出してたの…言ったでしょう、貴方にそっくりな人がいるって。」
「元の時代…ラティア、君の祖国の話も聞かせてよ!」
急に手を握って来て、心拍数が若干上がった気がするけど…当たり前ね、白い流星が目を輝かせてこんなにテンション高く私の手を取った事があったかしら。
私は彼の話を聞いたのだから、私の事も話すのが公平と思って頷こうとした、瞬間。
「失礼しま〜すっ!」
「「!」」
「こ〜んな所にいらしたんですかぁ…もっと分かりやすい所にいてくれません?」
……誰?
笠の下から見える水色の髪と紫色の目…作り笑いと視線は私に向いている…けれど、私は彼女の事を知らない。
「君は…?」
「ごめんなさい、私貴方に興味無いの♪」
「え。」
フィディオが…振られてるわ。←
「どうしたんだ、ラティア?」
「守…」
「!」
最初の彼女の声が大きかったのか外に出て来た守達も、彼女の姿に首を傾げる。すると彼女はまた作り笑いを浮かべた。
「皆様お揃いですね、それではゲームを始めます。」
…ゲーム?
この雰囲気…言動からして、敵と見て間違いなさそうだわ…。
「…そもそも、お前誰だ?」
「あら、イナズマジャパンの女子選手さ(「俺は男だぁっ!!」
守になだめられる彼を見ても、相変わらずの笑顔で。
「御挨拶遅れて申し訳ありません、私…ベータ、と申します。」
……女性選手発言、彼女訂正しなかったわ。
「我々は未来から来た、貴様達の元の時代より210年先からな。」
「あら、エイナム。」
200年以上未来から…疑う余地は無いわ。
それにしても科学は発達したのね、簡単に過去と未来を行き来できるまでに。
「もしかして、貴女達が私達をこの時代に飛ばした張本人?」
「ご名答です…もぉ本当ごめんなさい、飛ばすつもりは全然なかったのに、間違えちゃいました。」
…そのポーズ、どこかで見た事があるわ…てへ何とか。興味無いからティアラの言った事聞き流してたのよね…。
「じゃあ、守達は帰れるのか!?」
「もちろんです…、た・だ・し!プロトコルオメガ2.0を、全員倒せたら…の話です。」
「なっ…!!」
エイナムという少年…(多分少年ね)を筆頭に手に武器を所持した少年達が襲いかかってくる。これがゲーム?
「彼等を切り抜けて私の後ろにあるタイムホールまで来れた方は、元の時代に帰る事が出来ます♪」
和服姿の10人…ベータを入れれば11人、何よ、エイリアの時みたいにサッカー勝負かと思っていたら…
「汚ねーぞっ、お前ら!!」
「! 魁太!?」
真剣を手にしたエイナムが守に斬りかかろうとした瞬間、魁太が鉄刀でその剣を受け止めた。エイナムは止められた事に驚いた様子…そんな隙を見せていたら、魁太は容赦しないはず。
直後、予想通り魁太がエイナムを蹴り飛ばした。
「他人の心配してる暇あんのか?」
「!」
目の前に迫っていたのは、光る——。
「「ラティアっ!!」」
光る、刀だった。
*続く*
カオスな江戸パロディ、次回が最終話!
ベータちゃん登場!←
無性に書きたくなったんです、はい、ラティア姫もピンチです、石投げても良いですよ!
- Re: [イナズマ]カオスな江戸パロ更新中[小説集] ( No.634 )
- 日時: 2012/08/06 22:01
- 名前: 姫佳 ◆MWOkRuxz12 (ID: /LylQYeE)
- 参照: 明日は部活です!
まさかのベータちゃん登場?!うわ、なんて俺得^p^←
ラティアはピンチに遭わせてもらって全然いいです!!私なんか、何回も危ない目に遭わせてるからね?
ティアラ「で、そのたびに私やフィディオ達からボコられるんだよね。」
その通りです;
ラティア「…彼女は誰?」
輝姫「200年後の未来からやってきたサッカーを消そうとしている人達です!!」
ラティア「…貴女は?」
輝姫「えっと…、ラティアさんの元の時代の更に10年後の世界から来た白炎輝姫です!!」
説明が面倒だw
つか、それで信じるのかよ?あのラティアだぜ?w
太陽「いや、それしか説明する方法ないし。」
天馬「じゃあ、もっと分かりやすく姫佳が説明してみてよ。」
ラティア「彼等もそうなの?」
輝姫「はい!!」
未来ということで、イナゴ組登場!!ww
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137
この掲示板は過去ログ化されています。