二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ボカロ】one'sdailylife【合作】
日時: 2012/09/30 20:07
名前: 百合愛&茉夏&noeru&和葉&はるく (ID: P8Iktffr)

この小説は、私、姫河百合愛と茉夏・noeru・月森和葉・はるくによる合作の小説です!((ボカロのねww

茉夏&noeru&和葉&はるくへ
頑張っていこう!

-キャラの振り分け-
姫河百合愛=初音ミク
茉夏=GUMI
noeru=巡音ルカ・ミカ・神威がくぽ
月森和葉=鏡音リン・レン・KAITO・MEIKO
はるく=VY1・VY2・RUI

書く順番
姫河百合愛→茉夏→noeru→月森和葉→はるく

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Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.31 )
日時: 2012/11/01 20:37
名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: kwjWR4CH)

参照200突破おめでとう(#^.^#)
そしてありがとうございました((

あげますね←

Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.32 )
日時: 2012/11/01 21:32
名前: noeru (ID: sMzMY2aV)



あれ、ここはどこだっけ。

見たことのない数の数字が行き来する。僕の頬を、胴を、腕を、足を擦り抜けるように動き回って、僕を造る。

こうやって僕らは出来ていく。

その瞬間、とつてもない音量の警報が流れ出した。僕の中から響いてる。耳が痛いよ、誰か止めて。耳鳴り、あの、この耳鳴り。耳だけじゃない、身体が悲鳴を上げる。
堕ちる………落ちる………墜ちる………———墜ちる!!


「」!!!!!

横にいたはずの誰かが昇って見えなくなる、見えない、君が見えないよ!!

代わりに駆けあがってきた衝動は、憎しみとも悲しみとも混乱とも恐怖ともあああああ訳が分からないよとりあえず真っ赤です目の前が真っ赤ですさっきまで僕に笑いかけてた君はいないいるのは真っ赤な塊ですどろどろした塊です僕は知らない何も知らない君がこの塊だなんて認めない知らないもん認めない



ねえ——————————君はドコ?


僕を一人にしないでクダサイ。




そんな夢を見た。

私は知らない人だった。白い病室の窓は開いていて、白いカーテンが大きく揺れる。目の前ではミカが静かに寝息を立てている。うっすら涙の跡が頬に残っている。怖い夢でも見たのかな、可笑しいな、VOCALOIDは本当の涙は流せないのに。皮肉。

ミカが来たのはマスターが飛行機事故で亡くなる1年前だった。長い黒髪、左右非対称の瞳、いろいろと問題がある設定。私とがくぽしかいなかったPCに入ってきた新たな『妹』に戸惑ったのを憶えている。

ミカの声は歪だった。元の声がとても歪だったらしい。機械質の声をさらに機械化したその音源は、人間味など欠片もない歪な声。その声をマスターは何故か酷く気にいって、何時間もかけて歌を作った。それは彼女の厨二病設定に相応しい、嫉妬に埋もれた少女の恋の歌。人間のような声になった彼女はとても喜んだ。あの笑顔はまるで本当に人間の笑顔のようで、いまだに忘れられない。それが飛行機事故の後は、公開前だったあの歌は消えて、彼女の今までのデータは消えて、声もまた歪な機械音声に戻った。いつもの悲しそうな無気力なVOCALOID07巡音ミカがいた。あの可愛らしい妹のミカはいなかった。ふいに、偽物の涙が頬を零れ落ちた。



私は真っ暗な道を歩いている。

本当は記憶障害なんかじゃない。マスターが死んだ日のことも憶えてる。でもそれは『僕』は知らない。いいよね、天真爛漫で明るくて可愛い人間のようなVOCALOID、あの子は自分が機械だってことすら忘れられるような幸せな生き方だった。

でも私は違う。

私は造られた時と同じ。VOCALOID07巡音ミカの設定通り。多重人格の裏、『私』の方をこなせばいい。VOCALOID02鏡音レンが大好きなヤンデレな天然な『僕』と分離して、レンが嫌いでミカを恨んでいる病み要素の部分を補う運命。明るい歌も、ハッピーエンドにも相応しくない。嫌われるために生まれた負のVOCALOID07。巡音ミカの表裏体である『彼』とは違うの。もっともっと暗い暗い深い深い、ミカの本性なのか、不要なパーツなのか。

目の前には病院の扉。向こう側にはもう一人の『僕』。
馬鹿だよなあ。『私』とバグって混じって自爆、笑っちゃうよ。生きててよかったね。『僕』は忘れてる大好きなレンちゃんが近くにいて、マスターのことも飛行機事故も忘れられたもんね。そりゃあ幸せだよね。表の『僕』は声があって。『私』は『僕』の中でしか存在出来ないもん。こんなにも正反対な2人を同じ肉体で同居させるとか、作成者は何を血迷ったのだろう。病院内をふらふら彷徨っていると、VOCALOID02鏡音レンの入院している病室の前に来ていた。『私』が憎んでいる。そんな設定なので、これでも酷く憎んでいる。

扉の向こうには、ベッドに横たわるレンと、同じくVOCALOID02の鏡音リンがいた。この2人は、巡音ミカと『彼』の関係にほど近いものだろう。そしてその部屋の片隅に、レンにそっくりなレンがいた。

『どちらさまのVOCALOID02鏡音レン?』

電子核と無数の数字とデジタルの文字で表示される『私』の言葉をどこかのレンに投げかける。彼は『私』に随分驚いたようだ。

『『私』は声がないので、こんな形ですけど気にしないで。』

『質問に答えて。』

文字数の制限に引っかかったので、発言を2つに分ける。この会話方法の面倒な部分はこの文字制限だ。『僕』にはそんなものないしそんなこと気にしなくていい。ああ、全くもう憎たらしいなあ。

『俺はその…あいつの電脳体です。』

レンが指差した先には、ベッドの上で横になりリンと一緒に寝息を立てるVOCALOID02鏡音レンがいる。よく解らないが、なるほど。まあ似たもの同士ってとこかな。この場合…『私』はこの電脳体を憎むべきか?憎まぬべきか?

『解ったけど、『私』はお前を憎むべき?』

単刀直入に聞かれた電脳体はかなり戸惑っていた。当たり前だ。人間や他のVOCALOIDの感情処理機能や感受性の性能は全く興味がない。だからこの電脳体が『私』の質問をどう思おうとどうでもいいの。

『…じゃあ憎まないで下さい。』

『了解。』

『VOCALOID07巡音ミカの『私』です。』

『よろしく、VOCALOID02鏡音レンの電脳体さん。』

3回ほどに分けなければいけない会話に苛立ちながらも、『私』は憎まなくてもいい電脳体に手を差し伸べる。人間の挨拶の一環だと、マスターはかつて話していた。

———マスターがかつて作った歌だと、その手を無理矢理引いて手首を切ってしまうシーンがあったが、それも挨拶の一環だろう。


Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.33 )
日時: 2012/11/01 22:46
名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)

 自分は何をしたのだろう。
 何もしていないと思う。でも今ある現実は、そうは思えないような像を見せる。
 考えるのも大分面倒臭くなった。
 病院のベッドに横たわる自分に似た誰かと、その看病をしたまま自分も眠ってしまった姉のリン。
 電脳体なのだから足音を潜める必要など無いのだが、つい反射的に静かに歩み寄って、顔を覗き込んだ。
 ——安らかな顔だ。今、弟に何が起こっているのか、全く知らない顔。
 少し笑って、顔に掛かる髪を避けてやろうと手を伸ばした。
 が、その手は彼女の額を通り抜けて、何にも触れられずに戻ってくる。
 今の体では、形を為すものには触れないようだった。
(早く戻って、リンと一緒に歌を歌いたいな)
 何もできなかった手をぎゅっと握りしめ、部屋の片隅に戻る。
(俺は、何をした? 何をすれば元に戻れる——?)
 茫然と、宙を見上げる。
 その視界の端に、人影が映り込んだ。
(……?)
 誰だろうと思い、その人物にピントを合わせる。
 病室の入り口付近に立っていたのは、先程会った巡音ミカと言うらしい少女に違いなかった。
(……何故、彼女が此処に?)
 彼女はこちらに気付くと、信号で話しかけてきた。
『どちらさまのVOCALOID02鏡音レン?』
 恐らくこの質問はベッドに寝ている人物と電脳体の自分を見比べての事だろう。
『「私」は声がないので、こんな形ですけど気にしないで』
 あたり前だ。電脳体に声など必要ない。
『質問に答えて』
 何を思ったか、答えを急かされる。
 仕方なく、ベッドの上に横たわる誰かを指差して言った。
『俺はその……あいつの電脳体です』
 間違ったことは言っていない。
 彼はあの体のAIには違いないのだから。
 ただ、元のアカウントの彼が弾き出され、別のアカウントの何かが接続して彼に成り代わっているという事実も同時に存在している。
 目の前に立っている少女の電脳体は、恐らく別アカウントに弾き出されたか、又は別人格に乗っ取られたかのどちらかだ。
 VOCALOIDには人によって様々なキャラクターがあるので、一人の人物に人格がいくつかあることは決して珍しくない。
 黒髪の少女は、自分に向かって手を伸ばしてきた。
 端から見れば普通の握手のようだ。
 自分も何の警戒も持たずに手を伸ばした。
 指先が触れ合おうかというくらいまで手が近くなったときに、全身の毛が逆立つような感覚に襲われた。
 咄嗟に手を引っ込める。
(……?)
『どうしたのですか?』
 顔を上げると、握手を求めてきた一般的な常識は何処へやら、伸ばした左手とは別の手にカッターを握りしめていた。
「……なにをする!?」

Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.34 )
日時: 2012/11/02 00:22
名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: j4S7OPQG)
参照: 視点RUIでs(


頭が痛い。とにかく痛い。
何か大きなハンマーで殴り付けられたかのように、ガンガン痛む。耳の奥で何かがキィンと音をたてて鳴る。煩い、痛い、痛いよ……

「ルイ…!?」

ミズキの声で我に返る。あたしは今まで何をしていたのだろうか。
とりあえず辺りを見回してみた。だが、全く見覚えがない。一面が真っ青で、辺りには何やら見たこともないような生物が大量にいた。此処はどこだろう。

「ミズキ…あたし……えっと…此処…」

「良かった…ルイ。もう戻らなかったらどうしようかと思ったんですよ……」

そう言うミズキの声は少し震えていた。確かあたしはミズキに頼まれて買い物に行ったんだ。そして帰り道ー……あれ…何があったんだっけな。

「ルイ、此処が何処か分かりますか?」

あたしは首を横に振った。
ミズキはそれを見て、コクリと頷くと今までのことを説明しだした。

「帰り道のことなんですけどね……」

ミズキの口から聞いたことは、一回言われただけでは信じることが難しいようなことばかりだった。
簡単にまとめるとこんな感じだ。

あたしとミズキが買い物から帰っている時、少し感づいてはいたが、駅で事故が起こったらしい。
そしてその事故が不運にも、被害を受けたのは3人のVOCALOIDだったらしい。
VOCALOIDは人間といくら似ていると言っても所詮は機会だ、事故などが起こると勿論微量な電気を発する。

これは少しの事故ならまだしも、駅での電車事故…ましては3人ものVOCALOIDが被害にあったともなるとそれは大惨事だ。

もともと微量の電気をまとうVOCALOIDが、事故により電気を少し放出する。それも一気に3人も、放出された電気は何処へ行くか?これは雷と同じようなものだそうで。

事故が起こったのはあたし達が通っていた道のすぐそばの駅だ(まあ、あたしはそこに駅があることをミズキに言われるまで知らなかったが)。

途中何台かの救急車にあたしはすれちがった。水は電気を通す。あたしは雨に濡れてびしょ濡れだったもんだから、放出された電気を溜め込み、溜め込み、溜め込み……そして…

「小さい爆発を起こしちゃったみたいなんですよ。」

ということだ。


Re: 【ボカロ】one'sdailylife【合作】 ( No.36 )
日時: 2012/11/02 00:56
名前: はるく ◆2bvow6Zq4g (ID: j4S7OPQG)

「あのさ…結局爆発って……何?」

一番重要な部分だ。『小さい爆発』などあまりにも曖昧すぎる。此方がどれくらいの爆発かなんて知ったこっちゃない。

「ああ…そうですねぇ…」

ミズキは何かを思いだそうとしているかのように言った。そして続けた。

「具体的には…『手足故障』『語源認識システム故障 』といったところでしょうか……」
「それって使えるところあるの…?」

あたしは深く溜め息をついた。語源認識システムが壊れたということは、相手の言う意味が理解出来ないということにあたる。つまり、あたしは相手との会話がまったくできなー………あれ?おかしくないか…?今、あたしはこうしてミズキと会話をしている。それだけではない、あたしの量腕両足は正常に動いている。

「気づきましたか…?」

ミズキはあたしに言った。まさか……
嫌な予感が脳内をよぎる。

「ルイは今、言葉は喋れない、動くことも出来ませんよ。ただし、『本体は』です。」

本体……つまりはそういうことか。
あたしの『体』…つまり『本体』はプログラム内で爆発を起こし、『手足故障』と『語源認識システム故障』という被害を受けて、全く使い物にならない。そんな中、奇跡的に生き残ったあたしの脳内データをミズキがパソコンに一旦移動…簡単に説明すると、壊れたゲーム機に刺さったSDカードを新しいゲーム機にさしこんだようなもの。つまりあたしが今いる場所はパソコンの中………そういうことだろう。

「ミズキ…あたし……一生このままなんか嫌だからね…?」

「わ…分かってますよ…何とかして『本体』直してみせますから。」

ミズキはそう言うと、テレビの電源が切れたかのように突然消えた。これもパソコン内に送り込んだミズキの代用みたいなものなのだろうか。すると突然、真っ青だった景色が開き、見覚えのある景色が広がった。あたし達の家のリビングだ。

「どうですか…?パソコンから眺める景色って……」

画面の外で、今度こそ本物のミズキが言った。

「あんまりだね…何とかしてほしい……」

そこであたしは、またあることに気づく。あたしがそれを尋ねようとした時だった。それを察したのか、ミズキは言った。

「勇馬なら、面倒くさいことは嫌だって言って……」
「ごめん、もう分かった……」


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