二次創作小説(新・総合)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~【完結】
- 日時: 2024/07/25 23:02
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
どうも。おろさんです。
ウルトラワールドでの日常Reboot第1章『時空融合現象編』の完結編、SPとして今回からスタートとなります。
全く別の2つの世界を(座標とかそう言うのガン無視で)混ぜる時空融合現象を起こしていた一連の黒幕が何者なのか。
新たな出会い。新たな仲間、更にどう言うわけか現れる、敵か味方か分からない者達。
……そして、(やたら設定改変しちゃってた)色々様子のおかしい阿求の秘密が発覚するようで……
そんな話。一つの戦いの収束、そして新たな戦いへとつなぐストーリーを、どうぞ。
~念のため注意事項~
・クロスオーバー作品
・一部キャラ崩壊、オリジナル設定有
・不定期更新
・シリアス展開大有
・登場作品のネタバレ含む可能性あり
・『ウルトラワールドでの日常Reboot』の話の1つのため、逃走中同様に本編に関係する話も出てきたりします。
・地の文の練習がてら、語りが今までより多く出ます。
プロローグ>>1
>>2-31
エピローグ>>32
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.18 )
- 日時: 2024/07/21 00:53
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
一方のなる達。
たきな「着きました。」
たきな達に案内され、辿り着いたのはバトルフィールドのような場所。
ハナ「ここって、闘技場ってやつデスか?」
千束「うん、5人の『ナラティブ』って力をうまく使えるようにするためにゲッコウガさんに頼まれてね。」
天子「まあ、要はお前達を鍛えるって事だ。」
ハナの発言に千束が答えた後、そこに天子がやって来る。
天子「私は比那名居天子。大地……まあ私の師匠みたいなやつに頼まれて、ここに人が来たらシステム動かすように言われてたんだ。」
そう言って天子が、何やらモニターのような物体に鍵を挿す。
天子「ええと確か、こうしてこうして……こうか。」
ちょっとその物体をいじったらシステムが機動。選択画面のようなものが出て、スイッチを押してみる。
すると、ホログラフ状のノコノコが数体。
ヤヤ「あー、シミュレーションって事?」
マチ「確かに特訓だって言うなら面白いシステムではあるけど……」
ヤヤとマチが色々察する。
タミ「なら、早速行きましょう!ちょっと面白そうだし。」
なる「う、うん!」
ハナ「行きましょう!」
やる気満々のタミと、それに一応乗ってるなるとハナ。
どん「よーし、いっくドーン!!」
同じくの和田どん。
そう言う事で、よさこい部5人(+和田どん)の特訓が開始
千束「それにしてもこれ、色んな世界のエネミーとかが記録されてるんだね。
えーっと何々?『ゾーン・ドーパント』『スコーピオン・ゾディアーツ』『キノコワルド』『天装鬼』『月と破壊と魔王と天使』『メカハナチャン』『ギャンレル』『アークワンマルガム』……」
たきな「ち、千束!!ボタン押しちゃってますよ!?」
千束「えっ?」
千束が気づかずに、ホログラフエネミーを大量召喚してしまう。
ヤヤ「えっ、あのちょっと!?最初っから色々増えてハードモードになりかけてるんだけど――」
*****
ローラン「『紫の涙』か……こんな所でもその名前聞くんだな。」
小鈴「知ってる人?」
ローラン「知ってるも何も、そいつも特色。それも、他の特色を育て上げたりしたやつ。
細かい事を除いて言うと、俺が図書館に飛ばされたのもそいつがやった。」
小鈴の質問にローランはざっくり答えた後、『灰色の記録』の本を読むのを続ける。
『私は元々体が弱かった。お金自体は、ある程度は持っていた。……けど、『人差し指』の傘下であったことが災いした。それなりに私が成長する前に両親がしくじった、要するに伝令に結果的に背いたせいで死んだという事。そう言う理由もあってまともな手術を受けれなかった。
幸い環境自体は比較的マシだったから、18歳くらいになっても生きることは出来ていた。でも何かできるかと言えば、せいぜい意味があるのか微妙な勉強と、周囲を『観察』することくらい。
そんなある日。たまたま見慣れない格好の人間が現れた。……わざわざ勿体ぶる意味も無いから言うと、特色フィクサーの『紫の涙』。
この日は、詐欺師を問い詰めていた時だった。その詐欺師は前にも見た事があって、手法や仕草、特徴や装飾等々がほぼ同じだったり、とりあえず色々的確に覚えていた。
それを偶然見ていたのか、紫の涙は私に興味を示していた。結果、私は攫われた。
それから、色々あって私はフィクサーをやる事になった。体に関しては、入れ墨や多少の改造、『K社』や『U社』の技術などで割と何とかなったため、戦闘力も、『ソフィーのアトリエ』という工房で作られた大剣を軽々と振り下ろせる程度には身に着いた。
ただ、フィクサーの仕事と言っても、私の場合は少し勝手が違った。紫の涙が買ったのは、私の『記憶力』。
紫の涙は『Q社』という会社や協会に頼んで、過去の資料……外角の怪物や、都市にある施設などの事を見せて、私は最低限の事を覚えた
この場合、『過去に片付いた事を覚えておいて何のためになるのか』ともなるのだけど、これが案外役に立つ。
詳細は今は省くけど、覚えた記録を参考にし、瞬時にどういう対処を取れば良いのか、という『策』を的確に練ることが出来るようになった。そのレベルは、都市疾病級を割と軽くこなせるくらい。時には、ギリギリではあるが『都市の星』さえ対処することが出来た。
やがてその評判はフィクサーや協会の中でも有名になり、私は『色』を付けられることになった。
それが『灰色の記録』。何故灰色かと言えば、14くらいになった時に突然変色した髪色から来ている。何で変色したかと言えば、多分体が次第に弱っていたせいなのかもしれない。
『紫の涙』が何故私をこういう形でフィクサーにしたのか、というのはそんなに気にならなかった。むしろ、早死にしてもおかしくなかった私をここまで成長させてくれたから(いやまあ、U社の技術のせいで体が成長したわけじゃないけど)、かなり感謝していた。
まあこういう話はこの辺にしてと。正直なところ、今のフィクサー生活が充実していた。
……してたんだけど、ある日、私はどうにもできない過ちを犯すことになる。
きっかけは『Q社』からの、外郭のとある遺跡の調査依頼だった。』
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.19 )
- 日時: 2024/07/21 22:07
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
そして一方のなる達。
ハヤテ「ゲッコウガさんから話を聞いて、とりあえず差し入れをと思ってましたが……」
ナギ「何だ、この状況。」
なる「ハァッ、ハァッ……;;;」
千束の凡ミスで、とんでもない数のエネミーと戦わされる羽目になって超絶疲労状態のよさこい部5人。和田どんはそんなことない。
千束「いや、あの、ゴメン……;;」
どん「大丈夫カッ?」
ヤヤ「ぜ、全然大丈夫じゃないわよ……そもそも戦うって言っても良く分かんないし……」
ハナ「あと結局何にも倒せませんでしたし……」
鍛えると言われても、一同は良く分かっていない。……すると、天子が5人にこう言い出す。
天子「おい、1つ良いか?
……大地が言っていた事なんだがな、戦うとか、ナラティブの力とかって言ってもそんなに難しく考える必要なんて無いぞ。
何というか、自分らがいつもやっている事と同じ感覚で捉えると案外うまく行くってワケだ。」
なる「いつも……?」
その発言に、なるが真っ先に自分たちがやっている事を思い浮かべる。
それは『よさこい』。沢山練習して、楽しんで踊る、よさこい。
なる「……そっか、そう言う事だったら――」
*****
その頃。『灰色の記録』の本の続き。
『前もって言うと、『Q社』の『Q』は『Quest』の『Q』。どこで知ったか、ありとあらゆる『可能性』から道具を作り上げる企業であり、外郭の遺跡を『探求』する事に前向きな翼。少なくとも、私の知るQ社はそんな感じ。
そんなQ社は、色んな場所からフィクサーを雇って、大規模な遺跡の調査に向かう事になった。
その時には、見知った顔や、特色も沢山いた。
私が3級になった頃にピエールのミートパイに連れて行った食人趣味のフィクサー2人組(名前は『ルーミア』と『ミホ』)、妙に仲間意識が高かった『巡ヶ丘事務所』の所長『サクラ』、外郭の文字を解読できる目を持つ『鈴色の判読眼』、運命を操るとされるくらいの能力と実力を持つ『紅い月』……他にも沢山いた。』
大地「何か、なんとなく元が誰かわかる奴ばっかだなぁ。」
小鈴「『鈴色の判読眼』ってどう考えても……」
ローラン「というか、やけに特色が多くいるような気がするんだが?都市じゃ珍しいはずなんだけどな。」
アンジェラ「全ての世界が1つの物語として成り立っている世界というならそうなってもおかしくないんじゃないかしら?」
大地と小鈴は誰が誰だか察し、ローランは特色がポコジャカいるように感じるも、とりあえずアンジェラは読み続けようとする。
タケヤリ「『巡ヶ丘事務所』……渡したとが所属してたフィクサー事務所……」
エビスザワ「サクねぇ……確かに遺跡の調査をした時に亡くなったって聞いたけど、何か嫌な予感がして来たぞ……」
ワカサ「とにかく、続けましょう。」
ナオキ「そう、ですね。」
どうやら過去に所属していた事務所の名前が出て来てタケヤリとエビスザワは少し渋い顔をするも、ワカサは読み続けるよう言う。ナオキもそれに賛同し、とりあえず読み続ける。
『この件には紫の涙も同行して、遺跡の調査はスムーズに進んでいた。
そんなこんなで最深部にまで辿りついた時だった。
遺跡には、機械のような薄い物体が浮かんであった。とりあえず後はQ社の職員が正規の手順で回収すればいいだけ。
……それだけのはずだった。その機械が光り出したと思えば、触手みたいなコードが無数に伸びた。機械に接近していたQ社の職員は、それに頭部を刺された。……私も刺された。
Q社の職員は皆、狂った矢先に爆死した。……私だけは違った。
紫の涙の曰く、これでもかというほどの大暴走を私は起こしてしまった。当時の私じゃありえないような動きをして、体を壊したはまだしも酷い被害をもたらしてた。
遺跡の調査に同行した、『サクラ』を含めたフィクサーの5割が死亡、『紅い月』含め残りの内2割が重症。『鈴色の判読眼』は失明した。
……私自身も、体のあちこちが壊れて、生きている事が奇跡だというくらいだった。
何とか回収出来た遺跡の機械をQ社が調べたところ、あの機械には『無量大数もの『可能性』』が記録されているそう。Q社の職員は膨大な記憶量に耐え切れずに爆散したらしい。
……私の場合、多少の手術を受けていた事と、そもそも記憶保持に長ける、つまりああいったものに耐性を持っていたため、生きること自体は出来た。
だが、それでも負荷は大きかった。『無量大数もの『可能性』』。それが記憶として私の頭に入り込む。
都市のような環境下とは大違いな平和な世界、逆に都市の数倍よりひどい環境下の世界、それだけじゃなく、幸福、平凡、悲惨、凄惨、理不尽、幼い子供に見せるには過激なものなど、様々な人生を送った個人個人の記憶……そして、私が、この世界が辿る末路まで。
記憶消去が施されたけど、記憶量が多すぎる故かまるでダメだった。
全面的に考えが追いつかなくなり、今までのように『策』を練る事も出来なくなった。仮に利点があるとすれば、戦いの記録から身に着いた身に着いた戦闘知識と戦闘能力だけ。
……でもそれ以前に、急激に頭に入り込んで来た記録に混乱して、私は大暴走、見知った顔を含めて大半のフィクサーを死亡または失脚させてしまった。
その責任と、さっきも言ったように『策』を練ることが不可能となった理由もあって、私はフィクサーを降格どころか辞めさせられた。……妥当な判断ではある。
これに見かねたのか、または何か理由があってか、紫の涙は、私が『L社』に就くように手を回した。
壊れた体も、手術でそれなりに戦える程度にまでには回復。折れた部分や関節部分は、U社の技術で機械人間と似通った状態になった。よって準備万端と言えばそう言う事。
……ただ、私は知ってしまっていた。この世界の末路だけでなく、私の後にL社に来るであろう、4人の少女の末路を。そして、その内の3人が、巡ヶ丘事務所が壊滅したなどの理由でL社に転職する事になった元フィクサーだという事を。
サクラを殺したのが私なのは事実。だから、事実を知った時に彼女たちは私を許さないだろう。
だからせめて、私が見た惨い末路を少しでも変えるために、償いのつもりで、彼女たちを生かすことを決めた。
もし『この時空』の運命が変わらなくても、せめて、4人が、職員達がもう少し前向きでいられるように。私は『Q』と名乗り、L社へ入る事へ決めた。』
ここまで読んだ一同のほとんどは絶句していた。
エビスザワ「『Q』が……そっか……そんな事になってたのか……」
特に、ナオキ以外のLCχ3名は、物凄く複雑な気分になっていた。
ローラン「ありとあらゆる可能性が内包された機械……それって、ウルトラワールドみたいな並行世界や、L時空に取り込まれた世界全域本来の歴史事を言ってるのか。」
大地「まあ多分そう言う事だろうな。……んあ?」
ローランや大地が、『Q』の言う『可能性』の事を話していると、よく見ると本にはまだ続きがあった。
早速読んでみると……
『ああそうそう、最後に1つ。『Q社』の事に関して伝えたいことがあるの。
『『私が住む世界におけるQ社』は、もう1つ、ある実験を行っていた。
それは、『並行世界の自分に、自分の魂を移し同化させる』、という実験。まあ言うなれば、比較的上手く行ってる人生を辿った自分の元に逃げたい……みたいな感じ。
まだ体がズタボロなままだった時に、私が得た『可能性』の記憶を使ってその実験は行われたものの、上手くは行かなかった。
……少なくとも、『私が生きている内』は。』
そして、ここで本の内容は終わった。
大地「『生きている内は実験が成功しない』……?
……オイ作者、これってまさか……」
考え事真っ最中だった作者だが、最後の文章(アンジェラが音読)を聞いて作者は反応していた。
そして、大地が一応聞くと、作者は確信を得たようにこう言う。
おろさん「……ああ、今までのアイツの様子を考えるとそう言う事になるだろうな。
『Q』は……そして阿求は……」
とその時、ナオキの端末から電話が。
ナオキ「す、すいませんこのタイミングで……
……スーザン?何ですか、今色々と立て込んで――えっ?
壱号ランさんがいなくなった!!?」
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.20 )
- 日時: 2024/07/22 00:43
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
そして、なる達。
ドラピオン(データエネミー)「オオオオオオ!!」
ライオンクラゲヤミー(データエネミー)「グルルルルォォォ!!」
特訓再会。データの偽エネミーのドラピオンやライオンクラゲヤミーが、5人に迫る。
なる「行くよ!!いち、に、さん、しっ、ご、ろく、しち、はち、いち、に、さん、しっ、ご、ろく、しち、ハイッ!!」
なるの提案で、よさこいを踊る時と同じテンポで、リズムに乗る。
そしたら、自然と攻撃を軽やかに避ける事が出来、攻撃もスマートに出来る。
ヤヤ「すごい、さっきより体が軽い……!!」
マチ「確かにこれなら……!!」
感心するヤヤとマチ。
タミ「フフフ、気分もとっても良いわ!」
ハナ「この調子でどんどんお願いします!!」
ノリノリになってきたタミとハナ。
どん「5人ともすごいドン!!」
一旦外野で観戦中のどん。なる達の動きに感心しているようだ。
千束「よーし!だったら遠慮なく盛り込んじゃうよー!」
たきな「ええと……千束、ここは『ボルトロイミュード』で行きましょう!」
千束とたきなが装置をいじって、データエネミーをどんどん召喚。
その状態の2人(主にたきな)を見て、天子とハヤテとナギは「凄いノリノリだなー」って思った。
そして数十分後。一通り特訓を済ませた。
ハヤテ「お疲れ様です。」
ハヤテが、差し入れを追加。これで体力回復である。
なる「ええと、天子さんでしたっけ。ありがとうございました。」
天子に礼を言うなる。
天子「む?……ああ、別に気にする事じゃないさ。」
天子は気にすることは無いという感じの事を言ったその時……
ピカチュウ「オイ!!取り込み中みたいだがマズい事になって来たかもしれねぇ!!」
そこにやって来たのはピカチュウ。何故か慧音もいる。
天子「ピカチュウ?……と、確か寺子屋の教師のやつじゃないか。突然どうしたんだ?」
天子が尋ねると、2名はすぐに答える。
慧音「阿求の姿を見ないから、多分異世界沙汰だと思ってスマブラ屋敷に来たんだが……」
ピカチュウ「俺を訪ねて来てた時に、作者から連絡が来たんだ。その阿求を放っておくとマズい事になるとかって言っててな。送られた資料見たら確かに相当マズイ内容だった。
話は追々するが、急がないと最悪阿求がぶっ壊れる!!」
一同「ええっ!?」
ピカチュウの話を聞いて驚く一同。
なる「それって……」
なるか感じていた嫌な予感。恐らく、そう言う事なのだろう。
*****
その頃。オミコシティにて。
阿求「あった……黒幕の拠点……!!」
森の奥。そこに、どう見ても自然に出来たものとは思えない、鉄製の扉が。しかもひとりでに開いた。
どう見ても罠な気もするが、阿求は何の躊躇いもなく入ろうとする。
阿求「……。
『入るなら、最悪な事にならないようにしなよ。』……ん?」
阿求は、自分に忠告するように何か言っていた。でも、やっぱり自覚は無い。
そしてそのまま、扉の向こうに入っていった。
ゲッコウガ「阿求……このまま放っておくのはマズイでござるな……」
阿求を追っていたゲッコウガも、一応扉の方に入ろうとするだが……
ゲッコウガ「むっ!!」
突然こちらに包帯のようなものが飛んできて、ゲッコウガはソレを避ける。
ゲッコウガ「……何者だ!!……と言いたいところだが、先程阿求殿に接近していた仮面の男か!!」
そして出て来たのは、奇成ギョウ。
ギョウ「ギョッギョッギョ。まあ、流石に気づかれるわな。」
ゲッコウガ「何のつもりでござるか。阿求に接近して何を企んでいる!」
対し、ギョウは仮面越しにほくそ笑む。
ギョウ「別に何も企んで無いニョロ。……ただ、ちょっとどうなるのか見てみたくてなぁ。」
ゲッコウガ「何……?」
すると、ゲッコウガの端末から連絡が入る。相手は作者から。
おろさん『ゲッコウガ!!ちょっとまずい事になりそうだ!!
細かい事はちゃんと話すが……このままだと阿求が壊れるかもしれん!!』
ゲッコウガ「なっ……!!?」
唐突な電話の内容に驚くゲッコウガ。
ギョウ「ギョッギョッギョッギョ……ようやく気付いたみたいやな。」
それを見て、ギョウはほくそ笑んでいた。
「今のうちにそーっと……」
ギョウ「……ん?今何か入っていったニョロ?……まあええか。」
どさくさに紛れて誰かが扉の方に入っていったが、ギョウは見て見ぬふりをした。
*****
「遂に来るか、稗田阿求……良いだろう……貴様をねじ伏せた時が最後。世界はあるべき姿に変わるんだ……」
ある場所で、1人佇む奇妙な男。
エビテン「……この調子だと、どちらももう保たないか。」
その姿を見ていた棒人間の男『ドクター・エビテン』は、呆れながら一旦部屋を出て行った。
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.21 )
- 日時: 2024/07/22 12:52
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
ゲッコウガ「くっ、ならば尚更、彼女を1人で行かせるわけには――」
ギョウ「そうは行かないニョロ。出でよ、『龍覇ザ=デッドマン』!!
か~ら~の~、『裏革命目 ギョギョラス』も来るニョロ!!」
作者からの連絡を聞いて、急いで阿求が入って行った扉の方へ向かおうとするゲッコウガ。
だが、ギョウはクリーチャーを呼び出し、邪魔をする。
ゲッコウガ「貴様っ、何のつもりでござるか!!」
ギョウ「さっきも言ったやろ。ワシはあの稗田阿求がどういう方向に傾くのか気になるだけや。
……まあこれだけじゃ分からんやろうから補足するとな。アンタ、図書館の事を知っとるなら、『ねじれ』の事も知ってるやろ?通称『Project Moon』の世界にかつて中途半端にばらまかれた光。人が、ある一定の条件下で極限状態に追い込まれた瞬間、化け物になる。そう言う現象や。」
ゲッコウガ「ソレが何か――」
クリーチャーに邪魔されるゲッコウガに対し、ギョウはそのまま話を続ける。
ギョウ「そしてなぁ、その『ねじれ』、実はある条件が当てはまれば、あの世界と本来関係が無い異世界の人間でもねじれる事があるんや。
その条件は4つや。1つ、急激に体調が良くなり、戦いに関する順応性が早くなる。
2つ、髪色など、自分の容姿自体にも影響が出る。
3つ。時々自分が行った行動に『全く自覚が無い事がある』。
そして肝心な4つ目。周囲から見ると、まるで『その人とは別の何か』が入っているように感じ取れる。」
ゲッコウガ「……まさか、」
気づいたゲッコウガ。作者が言った『阿求が壊れる』、つまり――
ギョウ「この条件を満たした上で、過度なストレスにより極限状態に追い込まれた瞬間、その人は『ねじれ』というバケモンになる。」
ゲッコウガ「貴様っ!!!」
ゲッコウガは、鎖鎌でギョウを攻撃しようとするが、彼が召喚したザ=デッドマンとギョギョラスに邪魔される。
ギョウ「まあ、それが狙いと言え割れればそうやけどな?……あ、1つ言い忘れてたニョロ。
確かに、条件下が当てはまった人間はねじれを起こす。
けどなぁ、その『ねじれ』を抑え込む事が出来れば、人はどうなると思う?」
その言葉に、ゲッコウガの動きが止まる。そしてまた問う。
ゲッコウガ「もう一度言うが……何のつもりでござるか?」
ギョウ「言ったハズや。ただどうなるか見てみたいだけやってな。」
ギョウはただ、仮面越しにほくそ笑んでいるだけだった。
*****
ワルルー「楽しい事は~大嫌い~泣けぇ~叫べ~喚けぇ~!!」
一方、連絡を受けて急いでオミコシティへ駆けつけて来たり戻ってきたりしたなる達
だがワルルーがまた出て来て、大量の量産型ワルメカに邪魔される。
どん「ワルルー!!懲りずにまた来るんじゃないドン!!」
ワルルー「知った事か!!毎日楽しそうなオミコシティなんざ破壊してやるぞ!!行けぇ量産ワルメカ軍団!!」
なる「話が全然通じない~!!」
天子「あんなのに構ってる暇は無いというのに……!!」
量産型ワルメカの足止めに苦戦する、なるや天子達。空から行こうとしても遠距離攻撃を持つワルメカに邪魔され、隙を付いて進もうとしても数で邪魔される。
千束「ちょっとちょっと!このままじゃジリ貧じゃん!」
たきな「一体どこからあれだけの数を揃えたんですか……!!」
どれだけ攻撃しても、次々と量産型ワルメカが増えるばかり。千束とたきなも、ナラティブの力による強力な攻撃を放っていくも、それでも次々増える。
慧音「ええい!!こんなところで足止めを喰らっている暇は無いんだ!!」
慧音が、突進して無理矢理突破しようとしたが。
量産型タングステン「ターングステーン!!」
慧音「ぐあっ!!?」
量産型タングステンのパワーで弾き返されてしまう。
ピカチュウ「慧音――うおっ!!」
吹き飛ばされた慧音をピカチュウとハヤテがキャッチしたが、勢いでついでに吹っ飛ばされる。
ハヤテ「っ、これじゃあキリがありませんよ!!」
かなり状況が悪い。こんなところで、状況を良く分かってない悪人キャラの足止めを喰らうわけに行かないのに全く進めない。
ワルルー「ヌハーッハッハッハッハ!!何をするつもりかは知らんが、個人的にお前達の事が気に入らないからとことん邪魔してやるのだ――」
その瞬間、上空から何かが落下してくる。それがワルメカの内1体に直撃
そしたら何と、その衝撃で、量産型ワルメカの7割が『粉々に砕け散った』。
ワルルー「・・・へ?」
それを見て、唖然とするワルルー。
ヤヤ「こ、今度は誰っ!?」
タミ「あ、新しい敵!?」
ヤヤやタミ達は突然の事に困惑するが、天子は、今のが誰なのかすぐに分かった。
天子「随分と遅い登場じゃないか、大地。」
大地「悪い。手間取って遅くなった。」
それはまさしく、大地だった。
ワルルー「な、なななななな何をしおった今ぁ!!許さんぞぉぉぉぉ!!」
ワルルーは、量産型ワルメカ軍団をどんどん投入。
大地「んじゃ、手筈通りに。」
大地がそう言った瞬間、背後から一斉に量産型ワルメカを攻撃して行く者達が。
イタコ「久々の出番!!盛り上がっていくわよー!!」
ずん子「ずんだ餅をプレゼント!!」
きりたん「邪魔者は殲滅ですっ!!」
東北イタコが、霊を呼び出して量産型ワルメカを攻撃、ずん子が『ずんだアロー』で量産型ワルメカをずんだ餅に、きりたんがガンキャノンよろしくの味噌の大砲、更に包丁で攻撃。
スティーブ「(ダイヤの剣で攻撃、更にブロック生成)」
スティーブが、周囲にブロックを設置し防御壁を作りながら、量産型ワルメカを攻撃。
ボルメテウス「話を聞いて来てみれば、随分面倒且つ面白そうなことになってるな!!」
サモーン「破壊活動する暇あるならシャケを食うシャケー!!」
ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンがブレス攻撃(ブロックのお陰で周囲には当たらない)で量産型ワルメカを溶かし、『サモーン・シャケキスタンチン』が量産型ワルメカにシャケを食わせてショートさせる。
パラガス「先程助けてもらった分を返すぞ!行けブロリー!!」
ブロリー「任せろットォォォォォォ!!!」
パラガスとブロリーも来て、どんどん量産型ワルメカを攻撃。
ワルルー「んなっ……!?」
そして、大量の量産型ワルメカが一気に撃破された。
マチ「あ、あの人達は?何かドラゴンが混ざってるんだけど……」
天子「最初に出て来たのが、私の師匠みたいな人である大地で、他のやつはソイツの友人、あと、さっきの闘技場の上にある『スマブラ屋敷』って施設の住人だな。」
ハナ「アパートの地下にあったんデスか?あのバトルフィールド……」
うた「まあ、そうなるわね。」
するとうたも来た。更に……
小鈴「レジエレキは『サンダープリズン』!!ルガルガンは『ストーンエッジ』!!キラフロルは『ヘドロウェーブ』で、ポリゴンZは『トライアタック』!!」
ナリト「L時空幻想体大放出だよ!!『帰還者トーマス』『ハギーワギー』『「人魚」の魔女』『早瀬ユウカ』『ピンクの悪魔たち』『お菓子の魔女』『作ってワクワク』!!!」
小鈴がポケモンで、ナリトがL時空の幻想体で、量産型ワルメカを殲滅していく。
鈴夜「何だかすっごい騒がしくなってると思ったけど、タイミングは良さそうかね?」
さとり「とにかく、まずはあの機械軍団を止めましょう!!」
鈴夜達も来て、鈴夜は量産型ワルメカを凍らせ、さとりは弾幕や、トラウマを想起させる力で量産型ワルメカを行動不能に。
センリツ「写真を撮るのは後回し!まずはナンセンスな行動してる彼らをスパッと!!」
センリツも、黒い腕を使って一気に片付ける。
ワルルー「な、何がどうなっているんだ!急激に状況が悪くなっただと!!?
ええい!!こうなったら戦力全投入だ!!行けぇ!!奴等を蹴散らしちまえ――」
ワルルーが量産型ワルメカを全て投入したが……何故か、ワルルーの方に迫る。
ワルルー「お、おい何のつもりだ!オイ!!」
当然焦るワルルー。
なる「あれ、これってもしかして……?」
なるは、この状況が何なのか何となくわかっていた。
正邪「命令通りにしか動けないなら、それをひっくり返せばいい。そうなりゃ、命令するやつをぶっ飛ばすようになるって事だ。」
そして現れたのは正邪。量産型ワルメカ達のターゲットを『ひっくり返して』いたのだ。
ワルルー「お、おい何をやっている!いや、あの、ホントやめ――
ノオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」
そのままワルルーは派手にぶっ飛ばされた。
どん「みんな、ありがとうだドン!!」
どんが、駆けつけて来てくれた一同に礼を言う。
大地「いや、礼を言うほどじゃねぇよ。それより、阿求の事が心配だし急がないとならん。
作者はそのために色んな世界回ってるから、今はゲッコウガの端末を頼りに追うぞ。」
正邪「あー、その前に1つ良いか?」
大地達は急いで阿求の元に向かおうとした時、正邪が1つ言いたいことがあるらしい。
正邪「F.Fっつーやつを倒して、そいつが色々情報を喋ってくれたんだ。
……多分、阿求にも関係がある。」
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.22 )
- 日時: 2024/07/23 09:44
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
博麗神社にて。
紫「阿求が化け物になるって、本気で言ってるの!?」
突然押しかけて来た作者に、阿求の事を伝えられて動揺する紫。
おろさん「このままだと、最悪そうなるかもしれない。」
霊夢「その感じだと、嘘を言っているわけじゃないようね……
……本当だったら、色んな意味でマズい事になるわよ。細かいことは後にして行った方が良いわ。」
作者が焦っているのを見て、霊夢は紫に、作者と共に協力する必要があるという趣旨の発言をする。
おろさん「俺からも頼む。都合の良いことを言ってるかもしれないが、俺も最悪のケースだけは避けたいんだ。」
作者からも、紫に頼む。
紫は、少し黙り込んで、そして――
*****
一方。
扉の向こうの、奥の部屋。
「実験も完全に完了し、必要最低限のギアも揃った……
さっさと始めるぞドクター・エビテン!!世界をあるべき姿へと変えるのだ!!」
男は、近くで様子を見ていた棒人間の男もとい『ドクター・エビテン』にそう言い出す。
エビテン「ハァ……分かった。さっさと済ませ――」
呆れ気味ながら男の指図を受け入れて動こうとしたその時……
「しゃらああああああっ!!」
突如として、部屋の扉が粉砕され、誰か突っ込んで来る。それは言う間でも無く……
阿求「アンタ達が、時空融合現象を起こした黒幕ね!!」
阿求だ。幻想体やE.G.Oを使って、強行突破していたのだ。
「とうとう来たか……」
男は、露骨に嫌な顔をしながら阿求の前に立つ。
「まあいい、まず名前くらいは名乗ろう。
私は『オウバ・シラベ』。まあ、時空融合現象を引き起こしていた張本人という事にはなるね。」
『オウバ・シラベ』と名乗った男の次に、ドクター・エビテンも阿求の前に。
エビテン「最優先捕獲対象『稗田阿求』……初めましてか。私はエビテン。ジルコン獣の生みの親の1人、とだけは言っておきましょう。」
ドクター・エビテンも名乗った後、阿求はまず質問をし始める。
阿求「まず1つ聞くけど、なーんで別の世界を無理やり混ぜるなんて真似したのよ。」
エビテン「それは、まあ――」
オウバ・シラベ「世界のあるべき姿のためさ!!」
それにドクター・エビテンは答えようとしたが、オウバ・シラベが口を挟んでそう答える。
阿求「……はい?」
当然ながら困惑する阿求。それに対しオウバ・シラベは舌打ちをして、話を続ける。
オウバ・シラベ「まあ、お前のような劣等種風情に私の行動は理解出来んか。
だがいくつか言おう。……良いか!!『時空』は未だ腐ってばかり!!どの世界も存在同士のしがらみばかりで狭苦しく、非ッッッッ常に腹が立つ!!
故に!!この私が世界をあるべき姿へと変えるしかないのだ!!」
当然と言うべきか、妙にフワッとしてて何を言っているかさっぱりな阿求。
ドクター・エビテンも、『くだらないだろ』?とこっそり手話でそう言った。仲間の人望が無いってそれはそれでどうなのだろうか。
気づいてないのか、オウバ・シラベは続けて話す。
オウバ・シラベ「良いか?時空融合現象はな、世界をあるべき姿へと変えるための過程!!全ての世界を1つに統合することで、様々なややこしい問題も万事解決!!真実から目を背けてばかりの劣等種に粛清も出来るのさ!!」
言う間でも無く理解出来てない阿求はまた1つ聞く。
阿求「……もう1つ聞くけど、オミコシティに出て来たあの仮面ライダーは貴方かしら?」
オウバ・シラベ「当然だ。正しき世界にはヒーローが必要。私の思想に背くようなクズには制裁を下す必要があるからな。
……まあ、今まで倒してきたのは、実験用の『マルガム』だがな。」
阿求「『マルガム』……?」
また知らない単語が出て来た時に、エビテンが口を開く。
エビテン「稗田阿求、貴方は特殊なカードを1枚持っているな?」
阿求「え?……否定はしないけど。」
エビテンにそう聞かれて、阿求は『ロボトミーコーポレーション』のケミーカードを取り出す。
ロボトミーコーポレーション(ケミー)『ロボボ……!!』
ドクター・エビテンに対し、何やら敵意を向けている。
そしてエビテンは答える。
エビテン「過去に、私はとある学者の下で『クロスケミー実験』なる実験を行っていた。
それは、滅んだ並行世界に残った思念体及び魂を、『ケミー』と呼ばれる人工生物として肉体を与える実験だ。……結果は、あまり上手く行かなかった。お前が持ってるそのカードを除いて、肉体をまともに維持することが出来なかったわけだ。
そこで、私と、同僚のドクター・ベノディアは不完全なクロスケミーを別の物に錬成、『ギア』というアイテムに変える事で、魂を入れ込むことが可能となった。」
その発言で、阿求は色々と察する。
阿求「つまりアンタ達……要するにマッチポンプのソレで実験がてらの計画を行ってたわけね?」
その発言に、オウバ・シラベも肯定。
オウバ・シラベ「ドクター・ランから奪取した不完全なままのクロスケミーを、『マルガム』と呼ばれる悪意の怪人へと変え、私が『仮面ライダーデータ』として撃破。そうすることで、ギアへと再錬成を行っていたのさ。
そして、今回の『タイガーマルガム』で、こちらが持っていたクロスケミーは全てギアに変換された!今こそ、世界をあるべき姿へと変える準備が整ったのだ!!」
オウバ・シラベは、奇妙なドライバーを取り出して装着。
【データドライバー】
阿求「意味不明な思想で、世界を壊させないわよ!!」
阿求も、自身のドライバーを装着。
【アブノーマルドライバー】
そしてそれぞれ、変身に使用するアイテム……オウバ・シラベは『仮面ライダーデータ』のギア、阿求は『ロボトミーコーポレーション』のケミーカードを、それぞれのドライバーに装着させる。
【データ→スキャン】
【ケミースキャン ロボトミーコーポレーション】
オウバ・シラベ「変身……」
阿求「変身!!」
【ログイン→→→バトルモード:スタート】
【Memory and Illusion of E.G.O
アイン Create】
阿求が変身したアインと、オウバ・シラベが変身したデータ。2人の仮面ライダーの戦いが、今始まる。
ラン「蛯名君……何でこんな事……!!」
この状況を見ていたのは、LCχに匿われていた科学者『壱号ラン』。
ドクター・エビテンと、2人の仮面ライダーの姿を見て、焦っているようにも見えたが……