二次創作小説(新・総合)
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- UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~【完結】
- 日時: 2024/07/25 23:02
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
どうも。おろさんです。
ウルトラワールドでの日常Reboot第1章『時空融合現象編』の完結編、SPとして今回からスタートとなります。
全く別の2つの世界を(座標とかそう言うのガン無視で)混ぜる時空融合現象を起こしていた一連の黒幕が何者なのか。
新たな出会い。新たな仲間、更にどう言うわけか現れる、敵か味方か分からない者達。
……そして、(やたら設定改変しちゃってた)色々様子のおかしい阿求の秘密が発覚するようで……
そんな話。一つの戦いの収束、そして新たな戦いへとつなぐストーリーを、どうぞ。
~念のため注意事項~
・クロスオーバー作品
・一部キャラ崩壊、オリジナル設定有
・不定期更新
・シリアス展開大有
・登場作品のネタバレ含む可能性あり
・『ウルトラワールドでの日常Reboot』の話の1つのため、逃走中同様に本編に関係する話も出てきたりします。
・地の文の練習がてら、語りが今までより多く出ます。
プロローグ>>1
>>2-31
エピローグ>>32
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.3 )
- 日時: 2024/07/12 22:56
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
……そして、『オミコシティ』にて。
最近、どことなく町の風景に違和感を感じる。
オミコシティで、みんなと一緒によさこいを踊る。それ自体に違和感や不満持っているわけでは無い。
どちらかと言うと、『町そのもの』に違和感を抱いている。毎日が夢の中にいるような感覚で、ここが本当に私が知る町なのか。そう思ってしまう――
「……なる?」
少女の名は、『関谷なる』。鎌倉のとある中学校『由比浜学園』の生徒であり、『よさこい部』の部員。
考え事をしてぼーっとしていた所を、同じ部員の『笹目ヤヤ』に声をかけられ我に返る。授業が終わり、今は放課後。というか現在絶賛部活中である。
ヤヤ「どうしたの?最近やけに浮かない顔してるじゃない。」
なる「そ、そうかな?でも確かに最近考え事ばかりしてるかも……」
そう言えばと思ったなる。どうやらここ最近、そういう時が多いらしい。
流石にその事には、4人も気づいている。
マチ「流石にこの調子だと、練習にも力が入ってないわね……」
生徒会長も務める『常盤真智』。
タミ「悩みがあるなら、言って欲しいわ。」
副生徒会長でもある『西御門多美』。
ハナ「そうデスよ。ここまで来ると流石に心配デス。何か出来る事があるなら言ってください!」
そして、なるがよさこいを始めるきっかけとなった人物である『ハナ=N=フォンテーンスタンド』。
この5人で、よさこい部。言わば『チーム"ハナヤマタ"』である。
なる「みんな……
……ええと、すっごく変な事言うかもしれないけど良い?」
ヤヤ「今更何言ってんのよ。」
なる「ええっ!?」
とにかく、なるは自身が感じている違和感の事を話した。
ヤヤ「町の違和感、ねぇ……言われてみると……」
なる「みんな心当たりあったの?」
何やら、4人も心当たりがある模様。
ヤヤの場合。
ヤヤ「ええ、まあこれを違和感って言うと少し変なんだけど……ほら、オミコシティって毎日お祭りをやってるじゃない?こう言うのって大抵慣れるハズなんだけど、そう言うわけでも無く眠れなくて、時々起きちゃったりとか……」
タミの場合。
タミ「社会……特に地理の勉強をやってると、前に勉強で覚えた所が、復習をした時にかなり内容が異なっているように感じた事があったの。まるで最近急に地形が変わったみたいな……」
マチの場合
マチ「役職上、ここの生徒の外見とかは把握してるつもりなんだけど、どうも水風船や小鳥、たこ焼き辺りの人以外の生徒を見て困惑したり取り乱しかけた事が何度か……」
ハナの場合
ハナ「何だか町の雰囲気が全体的に、ほんのりとだけど緩い気がします!!フリーランニングをしても迷惑になってないというか、むしろ『カッコイイ』って周りに言われたり『もっとやって』言われたり!悪い気はしませんが何かそれはそれで変デス!」
……と言う感じで、いざ打ち明けてみると5人は結構違和感を抱いていた。
なる「わ、私も大概だけどそんなに違和感を感じてたなら言ってよー!!」
なるは、ちょっと泣いた。
ヤヤ「ご、ごめんって。実を言うと違和感を感じて来たのって最近だし、なるはともかく周りが何も気にしてなかったから私が変なのかと思って……」
ハナ「これがいわゆる大衆心理デスか……」
タミ「ちょっと、違うかな?」
マチ「どの道、今まではそうじゃなかったのに、急にここまで街や住人に違和感を感じるのは大分妙よね……」
マチがそう言うと、考え込み始める5名。
なる「うーん……もしかして何か、凄いとんでもない事に巻き込まれてるとか……?」
ヤヤ「いやいや、流石に漫画か何かじゃあるまいし――」
最初にそう言い出したなるの発言に対し、流石にヤヤは否定しようとした時――
「ところがどっこい、巻き込まれてるんだよなぁ。」
何処からか声が聞こえた。
タミ「あれっ、マチちゃん何か言った?」
マチ「いえ、何も言って無いけど……」
タミ「じゃあハナちゃん?」
ハナ「いえ、私も何も言ってません。」
なる「私も違うよ?」
タミ「じゃあ……」
ヤヤ「いや、私が喋ってる途中で聞こえたからもっと違うわよ;」
何処からか声が聞こえて、タミは誰が喋ったのか聞こうとする。……無論、全員首を振る。
タミ「それじゃあ誰が……?」
「こっちだこっち。もうちょっと上。」
なる「上……?」
少し首を上げると、そこにいたのは……
正邪「よぉ。」
……正邪だ。フェンスより少し高い位置に、逆さに浮かんでいる。
なる「だ、誰?」
ハナ「浮かんでます……」
ヤヤ「しかも逆さ……」
タミ「角が生えてるように見えるけど……」
マチ「い、いやあなた誰よ!!というか不法侵入だし!……多分!!」
正邪「今は良いんだよそんな事。……アタシは『鬼人正邪』。天邪鬼さ。どーもはじめまして、よさこい部のみなさん?」
ひっくり返って、屋上に立つ。
ヤヤ「あ、天邪鬼……!?と言うか私達の事知ってるの!?」
どう言うわけか5人の事を知っている正邪。ヤヤが何故かと聞いたが、『ちょっとなー』と言われて流された。
なる「あ、あの、色々気になる事はあるけど、さっきの言葉って一体……?」
正邪「言葉通りだよ。アンタら、というかこの町そのものとか色々巻き込まれてる。そう言うわけだ。」
なるの質問を、何かノリノリで答える正邪。
ハナ「やけにノリノリなのはともかく、そう言われてもあんまりよく分かりません。」
ハナも含めて、そう言われてもあんまり釈然としていない模様のよさこい部5人。
正邪「まあ、前行ったハイカラスクエアの時の事を考えりゃあ、お前らの記憶も歪められてるんだろうなぁ。
……じゃあ、向こうに見えるアレも茶飯事だったりするか?」
5人「え?」
正邪が指さした方向を見てみると……
「タ・イ・ガァァァァァッ!!」
祭り真っ最中の町に、唐突として怪物が唐突に現れた。
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.4 )
- 日時: 2024/07/13 02:07
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
その頃。
阿求「成程ねぇ……確かににぎやかな街。『太鼓の達人』の世界なだけあるわね。」
オミコシティを絶賛探索中の阿求。所々にある、融合しかけているもう1つの世界から引っ張られたであろう建物を調べつつ、どさくさに紛れて祭りを満喫中。
阿求「とはいえ、何の世界と混ぜられたのかしら。元の場所は、多分日本で言うところの『鎌倉』なのは確かだけど……」
「『ハナヤマタ』って世界が混ぜられてるらしいニョロよ。」
阿求「ん……」
背後から、誰かに話しかけられる。しかもどう言うわけか、オミコシティ……つまり『太鼓の達人』の世界と融合させられかけている世界の事を教えている。
阿求「誰?少なくともこの世界の人じゃ無さそうね。」
ギョウ「僕は『奇成ギョウ』っちゅうもんや。よろしくなぁ」
のっぺりした白い仮面を付けた、不気味な髪形の人物『奇成ギョウ』。彼は手を差し出す。握手を求めているようだ。
阿求「そう……まあよろしく――
しゃぁらぁっ!!!!」
ギョウ「ギョギョ!!?」
対し阿求は、突然ジャスティティアを取り出し振り下ろす。ギョウは瞬時に避けて、木の上に着地。
ギョウ「ちょいちょいちょい!!握手を求める相手に対してソレは無いやないか!!」
ぷんすかと怒るギョウ。傍から見れば妥当な反応なのだが……
阿求「握手を求めるなら、その手に潜んでる虫は何かしら?」
ギョウ「ギョ……!!!」
ギョウの袖の中、毒虫が潜んでいた。
ギョウ「これは驚いたニョロ。流石に今のには驚いてもうたニョロが、まさかこんなあっさりと見抜くなんてなぁ。
流石、変貌を告げたと噂されてる稗田阿求……いや、
今のその状態は本当に『この時空の稗田阿求』なんかなぁ?」
阿求「……ん?何か言った?
と言うか何で急に木の上に移動してるのよ。」
ギョウ「ギョギョ、もう戻ったニョロか。しかも記憶にないみたいやなぁ。」
阿求「は……?」
……阿求は何故か、さっきギョウに向かってジャスティティアを振り下ろしたことを『覚えていない』。
ギョウ「呆れたなぁ。そこまで自覚と意識がないと少し心配になるニョロよ。」
阿求「どういう意味よ……と言うかそれ以前に、どうして違う世界の人が、この太鼓の達人の世界と融合してる世界の事を知ってるのよ。」
阿求はとりあえずそう聞くと、
ギョウ「もしかして気づいてないんか?世界と言ってもなぁ、世界の理とか歴史とかが似通っていれば、同じ世界みたいな扱いになって徒歩や乗り物でも簡単に世界を移動できるんや。それこそ、パズルのピースみたいな感じニョロ。」
ギョウはそう答えた。
阿求「前に作者がそんな感じの事言ってたわね……要は貴方、この世界、もしくはその『ハナヤマタ』の世界と勝手が似ている世界から来たって事ね。」
ギョウ「ま、そう言う事ニョロ。」
何となく察した阿求。だがそれはそうとして。
阿求「で、貴方やけに世界の概念とかに詳しいようだけど、どういうつもりなの?」
ギョウ「どうするつもりもあらへんで。ただ今回は、あいつが引き起こしたこのしょうもない茶番を見に来ただけや。」
阿求「茶番……?」
ギョウの言葉に少し引っかかったその時――
「ウオラァァァァァ!!!」
小柄な少女をしているような、はたまた虎のような姿をした、不気味な怪人。突如として、町中に出現した。
その怪人は、木刀と思しき武器をやたらめったらに振り回して屋台や住人を攻撃し始める。
ちょうちんうなぎ「大変でい大変でい大変でーい!!虎だか女の子だかわかんねぇ怪人が、お祭りを荒らしに来やがったー!!」
かめ「助けてほしいでありますー!!」
ちょうちんうなぎやかめが声を上げる。
阿求「あ、あれって……!?」
ギョウ「ああ、どうやら始まったみたいニョロね。」
阿求「……貴方が何を知ってるのかは知らないけど、とりあえずさっさと――」
阿求がその怪人の方に行こうとした時、ギョウが『待つんや』と言って止める。
ギョウ「まあ見とき。君が今が求めてるもんが分かるはずやから。」
阿求「はい……?」
ヤヤ「いっ!!こんな時にまた……!!」
一方、それを学園の屋上で見ていたよさこい部と正邪。
正邪「これ、やっぱり時々ある感じか。」
正邪がそう聞くと、5人は肯定。
なる「数週間くらい前なんだけど、定期的にああ言うのが出てくるようになったんです。目的も分からないけど、とにかくお祭り屋台や人をやたらめったらに攻撃してて……」
ハナ「この前なんて、何処かで見た事のあるような大きなロボットに似た怪人が出て来た事もあったんデス!!」
ヤヤ「と言うか、大体どころか全部の怪人が既視感があるのよね……」
どうやら、今回以外も色んな種類の怪人が出現していたようだ。
正邪「ふうん……で、対処しないのかお前ら。」
マチ「あんな良く分からない怪人を迂闊に攻撃するわけにも……
……って、何で私達が戦う前提なの!?」
何故か自分たちが戦っているような発言をした正邪にツッコむマチ。
タミ「けど、こういう時はすぐに事態が収まるの。」
そこでタミが、さほど心配しないでそう言う。
正邪「というともしや……」
……するとその時。虎少女の怪人の前に、何者かが現れる。
【データ→スキャン
ログイン→→→バトルモード:スタート】
それは見た目的に、おそらく『仮面ライダー』だった。
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.5 )
- 日時: 2024/07/13 22:14
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
虎少女の怪人「タイガァァ……!!!」
虎少女の怪人の前に現れた、謎の仮面ライダー。
ベルトの形状も変わったもので、どことなくドレッドライバーに似た形状で、ゲネシスドライバーのようなハンドルグリップが付いている。
ちょうちんうなぎ「おおっ!!来てくれたんだな仮面ライダー!!」
なまはげ「うごー!!(訳:すぐに怪人を倒してくれー!!)」
仮面ライダーの登場に、住人達は歓喜している。
阿求「仮面ライダー?急に出て来たわね……」
ギョウ「まあ、まずは見ておくんや。」
少し驚いた阿求。とりあえずギョウの言う通り、様子を見る事にした。
正邪「あいつは?」
屋上で様子を見ている一同。正邪がよさこい部に、突如現れた戦士の事を尋ねる。
ハナ「街に現れる仮面ライダーデス。」
タミ「どこからともなく現れて、ああいう怪人を倒してくれるの。」
なる「頼りになると言えばそうなんだけど……」
何故か5人は、あまり浮かない顔をしている。正邪は興味なさげな表情をしつつも、あの仮面ライダーの事を察する。
正邪「ふぅん……そんな感じの顔してるって事は……」
虎少女の怪人「ガアアアアア!!!」
虎少女の怪人は、早速その仮面ライダーに攻撃をしようとする。
データ「『仮面ライダーデータ』……参る。」
名を『仮面ライダーデータ』。彼は、虎少女の怪人の攻撃を軽々と避けていく。
データ「これより攻撃に入る。」
そして、隙を逃さず攻撃する。
虎少女の怪人「グ……
オルァァァァァァ!!!」
すると虎少女の怪人は飛び跳ねる。おそらく空中から思いっきり一撃を与えようとしているのだろう。
データ「無駄だらけだ。」
対しデータは、何かを取り出す。
正邪「(ん?あれって……)」
正邪の方は、何やらそのアイテムに既視感があった。それはまさしく、ハイカラスクエアの時にも拾った『ギア』だ。
そのギアには『マジンガーZ』が描かれている。
データはドライバーの円錐の部分をパカっと開き、そのギアを入れる。次にハンドルグリップを押し込むと……
【マジンガーZ→アクセス】
データ「ブレストファイヤー。」
……胸元に力を籠め、ブレストファイヤーを模した光線を虎少女の怪人に直撃させた。
虎少女の怪人「ガアアアアアッ……!!」
データ「終わりだ。」
続いてデータは、ドライバーに付いた左側のボタンを押す。
【フィニッシュ→データリングブレイク】
そして、落下したところに、回し蹴りを喰らわす。
虎少女の怪人「ギッ……ガアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
そのまま、虎少女の怪人は破壊された。
そして地面には、また1つのギアが落下。それには『逢坂大河』が描かれている。それをデータは拾い、回収した。
正邪「アレ、遠くから見ても何か見たことあるような形状だったが……」
正邪はそう呟きながら、ハイカラスクエアの時に回収した『猿谷猿丸』と『ドデカバシ』のギアを取り出して見つめる。
なる「前も感じたけど、あの怪人たち……」
ハナ「何だか苦しそうデス……」
町の人は一応喜んではいるが、屋上でその光景を見てたよさこい部5人は、その仮面ライダーにも違和感を感じていた。
正邪「……ところであの仮面ライダー、どういう問題があるんだ?」
データ「……これより帰還――」
「ヌハーッハッハッハッハ!!」
データが立ち去ろうとした瞬間、また何者かが現れる。
大量のメカを引き連れたその男は『Dr.ワルルー』だ。
ワルルー「ついにこのワルルー様が、オミコシティに来てやったわ!!何故か既に若干荒れているが関係ない!!
行け!!貯めに貯めた予算で作り上げた量産ワルメカ軍団!!オミコシティをハカイしてしまえ!!」
小型機械をわらわらと生産する『アンチモン』や音程の外れた大きな音を発する『イットリウム』など、そう言った機能を持つ『ワルメカ』達。その量産型が、オミコシティを襲う。
ちょうちんうなぎ「大変でーい!!今度はメカ軍団だァ!!」
かめ「仮面ライダーさん!!お願いするであります――」
住人達は慌てるも、データは何故か何処かへと去ろうとする。
阿求「……は!?何でアイツ帰ろうとしてんのよ!?」
ちょうちんうなぎ「っておいおいおい!なんでそこで帰ろうとするんだよ!!」
阿求も住民達も流石に動揺して、ちょうちんうなぎ達はデータを引き留めようとする。が……
データ「それはヒーローの役目ではない。」
と言って、無視して帰ろうとする。
ちょうちんうなぎ「いやいやいやそれは違うやろうがい!!?」
無論、全力で止める。
ワルルー「何をしているのかは知らんが、あの憎たらしい太鼓がいない今こそチャンス!やってしまえー!!」
そうこうしている内に、量産型ワルメカ達が暴れる。
正邪「なるほどなぁ……アイツ、怪人を倒す以外の行動を一切取らないわけだ。
お前らがそんな顔してんのも、そう言う理由で何かあったからだろ?」
正邪は、何故よさこい部の5人が浮かない顔をしていたのか、完全に理解した。
ヤヤ「……前によさこいの出し物が行われた時に、さっきのみたいな怪人が現れてね。それもあの仮面ライダーが倒したんだけど、その時の二次被害が酷くなって……まあ、何とか復旧は出来たんだけど……」
ハナ「その時以外にも、今日はともかくそんな事が多かったんデス。」
ヤヤとハナ曰く、データはただただ怪人を倒すだけで周囲の事をあまり考えていない模様。
とは言え、あの怪人を倒せるのが現時点では彼のみだったために一応住民は感謝してはいる。そんな感じだそう。今回に限っては大分ぼろが出ているようだ。
正邪「なーるほどなぁ。……とりあえず、今の状況をひっくり返しに行くかねぇ。
……よし、お前らもついて来いよ。」
なる「えっ」
とりあえず暴れている量産型ワルメカを片付けようとと思った正邪は、なる達を誘う。
マチ「いやいやいやいや!!?私達そう言う戦えるタイプじゃないわよ!?」
正邪「お前らみたいなタイプだったら、ノリと勢いさえあれば案外出来るらしいぞ?」
ヤヤ「意味が分からないんだけど!!?」
マチとヤヤをはじめ流石に反対しているわけだが……
正邪「拒否権が無いと言ったら?」
……正邪は、1枚のカードを取り出し、『環嵐!ホールインワン・ヘラクレス』を召喚した。
タミ「ええと……大きなカブトムシ?」
なる「それにしては羽にプロペラみたいなものが付いてるような……」
ハナ「……ゴルフクラブ?」
正邪「そう言うわけで、れっつらごーだ☆」
清々しいほどの笑みで、正邪とホールインワン・ヘラクレスが5名に迫る。
なる「え、いや、あの……」
とりあえずホールインワン・ヘラクレスの足に掴まれたり乗せられたりして、5人は空を舞った。
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.6 )
- 日時: 2024/07/14 08:54
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
阿求「だーもう!!見てられないわこんな状況!!」
ロボトミーコーポレーション(ケミー)『ロボトミィ!!』
阿求はこの状況を見てられず、早速『ロボトミーコーポレーション』のケミーカードと『アブノーマルドライバー』を取り出す。
ギョウ「ああっ、待つニョロ!アイツの前でそれは――」
ギョウがどう言うわけか止めようとするが、その制止を振り切り――
【ケミースキャン ロボトミーコーポレーション】
阿求「変身!!」
【Memory and Illusion of E.G.O
アイン Create】
仮面ライダーアインへと変身する阿求。いくつもの幻想体のカードを取り出しスキャン。
【火の鳥 クリエイション】
【雪の女王 クリエイション】
【死んだ蝶の葬儀 クリエイション】
【行動矯正 クリエイション】
【貪欲の王 クリエイション】
『火の鳥』の炎で、ワルメカ『ガリウム』の放つ氷を溶かし、『雪の女王』の氷で、ワルメカ『ゲルマ』の炎を消火。
『死んだ蝶の葬儀』の棺から出てくる大量の蝶で、ワルメカ『アンチモン』の小型機械諸共大した被害も出さず停止。
『行動矯正』をワルメカ『イットリウム』に取り付けて、五月蠅い声を止める。
そして『貪欲の王』のE.G.O『黄金狂』で、ワルメカ『タンタル』や『タングステン』を思いっきりぶん殴って撃破していく。
ちょうちんうなぎ「おおっ!?何だ何だ、まさか新しい仮面ライダーか!……ん?」
住人達が盛り上がっている中……仮面ライダーデータ。彼だけは、異様に震えていた。イライラしているようにも見える。
ワルルー「ぐぬぬ……!!急に出て来ていとも容易く!!……む?」
ワルルーが悔しがっていると、仮面ライダーデータが動く。
データ「貴様ァァァァァ!!!」
【涼風青葉→アクセス】
何と、怒ってアインを攻撃し始めた!!早速ペンで描かれた雪だるま達が、ブリザード攻撃を放ってくる!!
アイン「っ!!?」
【異界の肖像 クリエイション】
アインは『異界の肖像』の効果で攻撃ダメージを量産型ワルメカ1体に押し付ける。(身代わりにされたワルメカは即粉砕された)
データ「ならば!!」
【イシュタル→アクセス】
【ミガルーサ→アクセス】
【ガスト→アクセス】
サーヴァント『イシュタル』の『天舟マアンナ』による矢の攻撃、『ミガルーサ』を大量召喚してミサイルのように放ち、マインクラフトの『ガスト』の炎の弾を連射。
アイン「ちょっとちょっとちょっと!!本当に急に何なのよここまでお構いなしって!!」
【絶望の騎士 クリエイション】
【魔弾の射手 クリエイション】
【夢見る流れ クリエイション】
『絶望の騎士』の剣数本と、『魔弾の射手』の魔弾を放ち、『夢見る流れ』の虹色の液体で出来た線に沿って剣と魔弾がデータの攻撃に直撃、切り刻んだり貫通したりしていく。
そして最後にデータに剣と魔弾がクリーンヒットした。
データ「くそっ……くそっ!!よくも!!!よくも!!!」
逆上したデータは凄いスピードで移動し、アインを徹底的に攻撃し始めた。
さっき前もって張っておいた『絶望の騎士』の加護で、ダメージを軽減していく。
アイン「いっ……何でそんな起こってるのよアンタは!!」
データ「黙れ!!」
有無を言わさず攻撃するデータ。
ワルルー「良く分からないが、これまたチャンスじゃないか?行け!量産型ワルメカ軍団!!とにかくお祭りをハカイするのだ!!」
どさくさに紛れて、ワルルーが量産型ワルメカ軍団を操って暴れる。
ギョウ「……はぁ、だから言ったのに何やっとるんや。
まあいい、ワシにも許容範囲ってモンがある。ちょっと手伝ってやるニョロ。」
様子を見ていたギョウは、2枚のカードを取り出す。それはデュエマカード。クリーチャー『龍覇 イメン=ブーゴ』と、3D龍解カードのドラグハート・ウエポン『邪帝斧 ボアロアックス』だ。
ギョウ「召喚、か~ら~の~?ドラグハート・ウエポンを装備ニョロー!」
それを上空に向けると、『邪帝斧 ボアロアックス』を装備した『龍覇 イメン=ブーゴ』が召喚された。
早速イメン=ブーゴはボアロアックスを振り回し、量産型ワルメカ達を破壊していく。
アイン「あれって、正邪のと同じ……どういう事!?」
ギョウの行動を見逃さなかったアイン。それに対してギョウは、感心したような感じでこう言い出した。
ギョウ「いやぁ、ナラティブの力とやらは凄いニョロねぇ。多少手間はかかってもそれさえどうにか出来れば、後はノリと勢いだけで本物みたいなクリーチャーを呼び出せるんやから。
……とにかく、今回は特別や。行け、イメン=ブーゴ!!」
ギョウは、イメン=ブーゴを操って引き続き量産型ワルメカを攻撃。
アイン「まあ、協力してくれるって言うならこの際細かいことは後よ!!」
【罰鳥 クリエイション】
アインは『罰鳥』の大きなくちばしで、データにカウンターを仕掛ける。
データ「くっ!!」
流石にデータは後退する。
ワルルー「ぐぬぬぬ……!!ワルメカ共めしっかりせんか!!急に出て来たへんてこりんな怪物に簡単に蹴散らされおって!!!」
ギョウ「おっさんも大概ニョロよ。」
ワルルー「誰が変なオッサンじゃ!!!ええい!!こうなったら一気に攻め込め!!!」
イメン=ブーゴにワルメカを蹴散らされてイライラするワルルー。ついでに煽ってるギョウ。
すると……
「そこまでだドン、ワルルー!!」
どこからともなく、誰かがオミコシティに駆けつけて来た。……が、その時……
ガンッ!!
ギョウ「あっ」
その誰かに、イメン=ブーゴのボアロアックスが誤爆。
「ドンギャーーーーーーッ!!!」
そのまま思いっきり吹っ飛ばされていく。
ギョウ「あーあ、突っ込むから……」
流石にミスった模様のギョウはそう呟いた。尚、ワルルーと量産型ワルメカ達は少し唖然していた。
- Re: UWでの日常SP~偽りの仮面とQの秘密~ ( No.7 )
- 日時: 2024/07/14 16:29
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: wXN0Dq0s)
正邪「何か急激に状況が変わってんなぁ。どーしよ」
……由比浜学園の屋上から飛んできた正邪と、ホールインワン・ヘラクレス及びそれに掴まれて飛んでます状態のよさこい部の5人。
ヤヤ「あのー、せめて降ろしてもらいません?」
正邪「ヤダ」
マチ「これ下手したら誘拐って言われても文句言えないと思うんだけど」
正邪「知らん」
ハナ「ダメデス、この人ある意味無敵の人過ぎます……」
正邪「人じゃないけどな」
なる&タミ「えっ?」
有無を言わさず戦闘が起こっている場所に向かおうとする正邪だったが……
正邪「……ん?」
何かが、物凄いスピードでこちらに向かって来る。大方、ギョウのイメン=ブーゴが誤って吹っ飛ばした誰かしら。
それは、太鼓の姿をした男の子。……我らが太鼓の達人の主人公『和田どん』だった。
どん「どんぎゃー!!!!」
正邪「太鼓!?あ、やべ避けられないなコレ――」
……ホールインワン・ヘラクレスに直撃。ホールインワン・ヘラクレスはカードへと戻り、彼が掴んでいたよさこい部の5人は、和田どん諸共落下してしまう。
なる「ひゃああああああああああ!!?」
正邪「だーもうしゃーない!!!」
(普通に飛べるので問題ない)正邪は、ホールインワン・ヘラクレスとは別のカードを何枚か取り出し、なる達の方へ投げる。
『アシスター・サイネリア』、『チアスカーレット・アカネ』、『超重竜 ゴルファンタジスタ』が、ハナ、ヤヤ、タミ、マチを掴む。が……
なる「おおおおおお落ち、落ちる落ちるー!!!」
どん「助けてドーーーーーーン!!!」
なる、どんの2名をキャッチし損ねて、落下中。
正邪「オイオイオイ!!これじゃ間に合わな――」
焦る正邪だったが……
そこで、突如として長い黒い腕が出現。なるを掴んでキャッチ。
更に横から早いスピードで何者かが駆けつけ、飛び跳ねてどんをキャッチした。
なる「何!?何コレ!?」
そのまま、黒い手も、どんをキャッチした何者かも、森の方へ降りていく。
正邪「もしや……オイ、アタシ達も降りるぞ!」
正邪も、ハナ達を掴んだクリーチャーと共に森へ降りる。
どん「た、助かったドン……でも、君達は誰なのカッ?」
落下速度とか的に、先に森の方に降りた和田どん。
そして、すぐに黒い手にキャッチされていたなる、ハナ達4人を掴んだクリーチャーと共に正邪も降りて来る。
なる「た、助かった……けど、これは一体……?」
「まあ待て。すぐに分かるでござる。」
和田どんをキャッチした者がそう言った通り、茂みの方から誰か出て来る。
「ふぅ、ギリギリセーフっと。」
「フフン、こういう時に役立つのが私の能力なんだよねぇ。」
猫耳が生えた女装男子と、黒い腕が6本くらい生えた眼鏡少女。言わずもがな……
正邪「……誰かと思ったら、ハイカラスクエアの時にサトリ妖怪と一緒にいた奴か。……あと1名は知らんが」
ご存じの通り(?)鈴夜とセンリツ。そして和田どんをキャッチしていたのは、ゲッコウガだった。
*****
《ロボトミーコーポレーションχ》
ナオキ「……」
その頃のLCχ。ナオキは1人、考えていた。L時空の、かつてのロボトミー職員時代の恩人である、『Q』の事を。
以前阿求にも言及していたのだが、ナオキは目の前で、友人を掃除屋によって失った。それが相当なトラウマになっていた。
それ故かロボトミー社に入社することになった。
当初は、死体を弄る幻想体や試練に発狂することが何度もあった。……それを抑えられるようになったのが、その『Q』の存在が大きいそう。
そんな『Q』は、ある日突然亡くなった。幻想体に葬られたとかそう言うのでもなく、おそらく寿命で。
そしてオリジナルのカーレッジと呼ばれる存在によってL時空は滅び、後に色んな意味で変わったロボトミー社及び幻想体と職員達が作者によって回収された。その時、『Q』はいなかった。
ロボトミー社と一心同体に近しい扱いとなった故か、死ぬことが無くなった代わりに外に出ることは出来ない。ただただ比較的マシになった幻想体と関り、時々作者やその仲間が訪れて見た事のないものを貰ったり、遊んでみたり。
そしてある日、阿求が来た。……心なしか、初めて会ってからナオキは、彼女に『Q』に通ずるものがあると感じていた。その理由は本人も良く分かっていないようだ……
エビスザワ「ナオキ、ちょっといいか……ん?ナオキ?」
そこで、エビスザワが入って来る。
ナオキ「……あ、エビスザワ先輩。何か用件ですか?」
エビスザワ「あ、ああ。」
とりあえず、何かしらの要件のために移動。少ししてそれを終え、移動中。
エビスザワ「疲れたなぁ。肉の灯籠が割り込んできた時は流石に焦ったけど……」
ナオキ「……1つ良いですか、先輩。」
エビスザワ「ん……」
その途中で、ナオキがエビスザワに質問しようとする。
ナオキ「先輩達、やっぱり私に何か隠してませんか?」
エビスザワ「え”っ!!?」
分かりやすい反応をしたエビスザワ。なんとなく分かっていたのか、ナオキはため息をつく。
ナオキ「はぁ……まあ、多分私に気を使ったのでしょうから怒るつもりはありません。」
エビスザワ「……知ってたのか?私達が『Q』に対して、全体的に良い印象を持ってたわけじゃ無い事。」
ナオキ「ロボトミー社時代でしょっちゅう変な反応を見せてたの、大体覚えてますから。」
エビスザワ「お、おう……;;」
ナオキは少し渋い表情をして、こう話す。
ナオキ「今更ですけど、『Q』は一体何者だったんでしょうね。」
エビスザワ「そうだなぁ。確かに、結局謎だらけなんだよなぁ『Q』って。
……なあ、私とタケヤリ、ワカサが元々はフィクサーだったのって前に言っただろ?
この際言うとフィクサー時代の頃、『Q』に似た外見のフィクサーを見た事があるんだ。それもすごく階級高い方。……けどその人、フィクサーと言う割には戦闘向きってわけじゃ無いからさ、E.G.Oの有無はともかくバリバリ戦闘してた『Q』と比べると違い過ぎるんだよなー。」
ナオキ「だからやたら違和感を感じていたんですか?他人の空似も割といるとしてもそれは妙ですが……」
エビスザワ「まあ、頭脳派が急激に凄い戦闘力身に着くなんて事、そうあるわけないけど。」
その発言に、ナオキは引っかかる。
ナオキ「……頭脳派が、戦闘派に?
それって……今の阿求さんと同じような――」
タケヤリ「2人とも!!大変大変!!」
するとその時、タケヤリとワカサが駆けつけて来る。
エビスザワ「え、2人とも急にどうしたんだ?」
ワカサ「と、とりあえずこれを見て……!」
ワカサが、1枚の封筒を取り出す。赤い色の封筒。それは……
ナオキ「図書館の、招待状……!!」
それは、『招待状』。この時空における『Library Of Ruina』世界の、図書館の招待状だ。
エビスザワ「お、おい、これが私達の元に届いたって事は、もしかして作者が……」
ナオキ「……行きましょう。」
ナオキは、その招待状を手に取る。
ナオキ「私達も、前に進まなければならないのかもしれません。『Q』の事、そして……
阿求さんの事を、知らなければならない……!!」