私はいつか、人になる。 作者/春奈 ◆xrF6h.BHgQ

第四話「友達」



夏休みに入って一ヶ月たったある日のこと。

―あ、あの足音は夏ちゃんだ!

 そろそろ乾いて来ちゃったからうれしい―

「あー。ゴメンネ、ナデシコさん。遊びに行ってた。

疲れた~。」

出会いから夏ちゃんはナデシコの私のために

いろんな事をしてくれました。

雑草を毎日抜いてくれたり、毎日ちゃんと水を

掛けてくれたり・・・

そしてある朝の事でした。庭に小鳥さんが来たのです

「あ、コンニチワ!こんなとこに花咲いてるの

珍しいね。なんのお花?」

今の言葉はもちろん夏ちゃんには分かりません。

人の言葉にすると「ピ、ピィピ!ピピピィ。ピピ?」

とこんな感じ。けれど小鳥さんが話しているような

気はしました。

「わぁかわいい小鳥ね。あ、何か欲しい?」

「欲しい!」

と言って、ついばむ様子をしました。

もちろん夏ちゃんには分かりました。

「えさね?う~んパンかな。」

と言ってパンを持ってきました。

「そうね・・・あなたの名前はピィだよ」

こうしてナデシコさんに新しく友達が出来ました。